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著者 :
  • 文藝春秋
4.04
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  • Amazon.co.jp ・本 (647ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163818405

感想・レビュー・書評

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  • メッチャ長そうだなって思ったけど
    意外とスラスラ読み進められた‼︎
    先が気になってどんどん読んでた!

    最後はまぁまぁってかんじだったけど
    結構面白かった!

  • 何年も前(たぶん5年以上前)に父から借りていたのを、やっと読了できた。

    読み始めては、気分が乗らずに他の本を手にしてしまう、ということが何度もあった。
    シリアスで重すぎて。
    横山秀夫は昔から好きでちょこちょこ読んでたんだけど。

    いやでもこれは本当に、読むのに相当パワーが必要。
    この先どうなるのか目が離せなくて、先へ先へと気は急く一方、めちゃくちゃ疲れる。
    どっちを向いても緊張の糸がピーンと張り詰めていて、ホッとできるところがない。
    それぞれの立場の人たちの苦しみに押しつぶされそうになる。
    三上が倒れたとき、こっちも倒れそうだった。

    でも三上が広報官として目覚めてからは、いくぶんホッとし、胸のすく思いで読めた。
    そうそう、そうこなくっちゃ。

    この本を読んでいる間、何度ため息をついたことか。
    その時々で違う感情のこもったため息だった。
    息をするのも忘れるほどのめり込んだ。

    すごい作品。

    このひと言に尽きます。

    ずいぶん前に文庫上下巻が発売されていますが、ここではあえて私が読んだ単行本で登録しておきます。

    それから、星の数、迷いに迷って4つ。
    5でもいいんだけど、読んでてめっちゃストレスがたまったので。

  • 久しぶりに夜更かしまでして読破した作品。
    刑事部と警務部の対立。プロパーとキャリアの対立。
    広報課と記者クラブ、記者クラブ内部の対立。
    様々な思惑が交錯、陰謀が飛び交う。

    そんななか主人公は古巣の刑事部の一員として行動するのか、あるいは所属の警務部の一員として行動するのか。
    娘の失踪に端を発する、家族関係の問題。

    果たして主人公はどう行動するのか・・・
    警察小説の新たなジャンルを切り開いたと言える名作。

  • 横山さんの作品は多く読んでいますが、この作品が一位だなと思うくらい、読み応えがあり、素晴らしかったです。
    元記者ということもあり、警察と記者との対決、警察内での内部事情など、ある事件を軸に様々なストーリーが多く絡んでいて、ぐいぐいと引き込まれました。さらにそれぞれの登場人物の生き様・葛藤が垣間見れ、それが現実味があり、重厚感あふれる作品でした。物語の世界に引き込まれ、夢中で読んだことを記憶しています。
    本の厚さは分厚いですが、様々な伏線が張られており、おすすめです。ただ、全てがハッピーエンドという展開で爽やかな気持ちにはなりませんでしたが、様々な希望が見える結末で、これはこれで良いのかなと思いました。
    余談ですが、テレビドラマ化と映画化されましたが、個人的にテレビドラマの方が地味であるけれども物語に深みがでているため、好きです。

  • 次々に起こる事件や事案。忙しなさや目まぐるしさに、読んでいるこちらの目も回りそうな感覚。
    仕事への矜持や家族への愛情に胸が熱くなり、ストーリーから伝わってくる熱もすごいですね。
    のめり込んで読んでいた身としては、気がかりな部分もあったが、しかし何と言うか圧倒的でした。

  • 執念。
    諦めたらそこで終わり。
    最近、妹が殺された兄が犯人を必死で探して、その結果複数の頭部がクーラーボックスから見つかった事件を思い出した。まさに執念。絶対見つける。よく考えられた小説にあっぱれ!

  • 細かい場面設定を必要とするので、最初は読み進めるのに時間がかかる。
    しかしいったん動き出せば、こうも引き込まれるものかというほどのめり込んでします。

    県警広報官の話は、普段関わることが少ない分、どれもリアルで、それでいて突拍子もないほど劇的でもあった。

    刑事部、警務部、キャリア、犯人、被害者、様々な人間模様と心の機微を存分に楽しんで欲しい。

    おすすめです。

  • 前半はかなり読むのが苦痛だった。
    後半に向けて、加速とは違うな・・・
    引き込まれたとかも違って
    なんていうか焦点があって
    ぐっと話が近づいていった。

    見てはいないけれど映画のイメージがあって。
    そのせいかな。
    冬の曇空ばかりイメージしながら
    読んでいた。
    それとも一行目に風花が出てきたからか。

    思ってる警察小説とは違う。
    後半はじわりじわり泣きながら読んだ。

    昭和64年に取り残されたまま。
    そのままだ。
    解決なんてしていない。
    一生解決はしないのだ。
    いたたまれなく途方もない思いがした。

  • 大作。予備知識なしで読みましたが、すでにドラマ化、映画化されているのですね。複雑に絡み合っていたことが終盤に見事なまでに収束していくのは圧巻です。読み終わった直後の今は、なんだか気持ちが昂っていて、うまく寝られなそうです。

    非常にややこしい仕組みを、押しつけがましくなく読者に理解させる作風は見事です。

  • 久しぶりに本当に面白い作品に出会ったと思った。

    最初は警察小説をあまり読まないことや、大組織のしょうもない人のいざこざの話が多いなぁと、期待ハズレ感があった。
    しかし、読み進めていくと徐々にこの小説の魅力のとりこになった。

    特に三上が刑事と警務の狭間で揺れ続けた末に出した結論。仕事のスタンスを自分の中で確率させた瞬間は素晴らしいシーンだった。

    それにしても、松岡さんカッコ良いなぁ。
    カッコよすぎる。

    二渡は中々渋いな。

    三上の家庭のことを思うと正直辛い。
    でも、家庭についての具体的な結末を書かないこともそれはそれで良いと思った。

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著者プロフィール

1957年東京生まれ。新聞記者、フリーライターを経て、1998年「陰の季節」で松本清張賞を受賞し、デビュー。2000年、第2作「動機」で、日本推理作家協会賞を受賞。2002年、『半落ち』が各ベストテンの1位を獲得、ベストセラーとなる。その後、『顔』、『クライマーズ・ハイ』、『看守眼』『臨場』『深追い』など、立て続けに話題作を刊行。7年の空白を経て、2012年『64』を刊行し、「このミステリーがすごい!」「週刊文春」などミステリーベストテンの1位に。そして、英国推理作家協会賞インターナショナル・ダガー賞(翻訳部門)の最終候補5作に選出される。また、ドイツ・ミステリー大賞海外部門第1位にも選ばれ、国際的な評価も高い。他の著書に、『真相』『影踏み』『震度ゼロ』『ルパンの消息』『ノースライト』など多数。

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