色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

著者 :
  • 文藝春秋 (2013年4月12日発売)
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本棚登録 : 14126
レビュー : 2273
  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163821108

感想・レビュー・書評

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  • 作品のテーマが感じられ、またキャラクターにも愛着が湧いて読みやすかった。
    分量は物足りないものの、いろんな可能性を想像できてそれもまた楽しい。

  • うーむ。。。

  • 読む前に、主人公が友人たちから突然仲間はずれにされるお話というのは知っていました。新聞かなにかでLineいじめの記事に引用されているのも目にしました。それで、主人公が身に覚えのない不条理な何かと戦う物語ではないかと期待して読み始めました。最初はいい感じの展開だったのですが、友人への巡礼の一人目で仲間はずれの理由があっさりと判明し、しかもそれが具体的な事柄だったので、当初の私の期待は期待外れだったとことがわかりました。少しがっかりしましたが、最後まで読み進めました。最後はいろいろなことが語られずに終わるのですが、その分いろいろな想像や深読みができるので十分楽しめる内容だったと思います。主人公の友人を殺した犯人は誰かという大きな謎がありますが、あまりそれは重要ではないと思います。読者である私は誰が犯人かは興味があるのですが、主人公がそのことについて興味がないように思われるのです。彼が巡礼を行うのは、恋人とのセックスのときに勃起不全でうまくいかず、その原因が過去にまつわる心理的な要因だと推測し、それを治療しうえで彼女を手に入れることが目的です。犯人探しではありません。主人公はそんなありふれた人物なのです。主人公自身が自分は職業を持ち健康で外見には幸せな人生を送っているように見られるが、心の中には過去から現在に至る様々なことで悩んでいると自己分析している場面があります。これが現実の私や私の周りにいる人々(通りですれ違っただけの人なども含めて)も同様であると考えると、この物語はとても身近で普遍的なテーマのお話として理解することができます。そのほうが私は面白く感じます。さて、物語では語られませんでしたが、主人公は恋人を手に入れることができるでしょうか。友人の忠告を守らなかった時点で可能性は低くなりましたが真夜中に彼女から2回の電話コールがあったことで、成否は五分五分じゃないかと思っています。少なくとも主人公の勃起不全は解消されたと思います。フィンランドで女性の友人をハグした際に乳房についての言及が何度もあり、主人公の性的機能の回復を連想しました。もしいまの恋人とうまくいかなくても、誰か素敵な女性と主人公は結ばれるのではないかと私は思います。そして子供が生まれ幸せな家庭が築かれます。ところが何かのきっかけでそれが崩れ、主人公はそれがかつての友人の殺人事件と関係があることに気づきます。そこで彼の2度目の巡礼の旅が始まるのです。「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 part2」。どうですか村上さん!お願いします!犯人教えて!

  • 喪失と回復。絶望と希望。

    村上春樹さんの作品はきっと人それぞれ感じ方が大きく違うから、レビューってすごくしにくい。

    人の混沌とした内面を描く性描写はやはり村上春樹さんならでは。

  • 期待して読んだ村上春樹ワールド。いつからか、彼の作品が私の中では前より大きくならない。面白い話だし、すべての謎が解けるわけでもない。レビューを見て、回答を求めて解説を読む人が多いことを初めて知った。そういうことをしたことがなかった。それも一つの解決方法かもしれない。でも、このモヤモヤを自分の中で逡巡していく過程を読後に与えてくれる、また、人生においてすべての謎が解けることなんかない、そんな意味かと思っていた。
    ちょっと前の小説をまた読んでみようかな。

  • 謎解きに後を引く。
    自己の問題ともいえる点の回復の糸口をつかんだような気がする。いろんな意味で自分に可能性をもたらしてくれた、ありがたい本。

  • 内容は面白かった。好きな表現が結構あったし、「ああ、うん…うん」と思える部分もあってつくるに自分を重ねる部分もいくらかあった。
    でも、全体的に何か違和感

  • 「ノルウェイの森」の形をちょっと変えたようなお話だった。

  • あるいは、、。村上春樹独特の言葉の使い方 。比喩を理解しようとすると 読むのにたまらなく時間がかかりそうだったので、流しました。
    さらっと読んでしまったので、誰か代わりに解説をしてほしい。

  • カラフルな友人を持った平凡な多崎つくるくんのお話。

    高校生の時に仲の良かった友人たちと疎遠になりそのまま長い月日が経ってしまったが、その疎遠になった理由をあてもなく探しに行く話ですが、冒頭から村上春樹節が全開で、内容も村上春樹さんらしい内容で、ラストまでああこれは紛れもなく村上春樹さんの小説だなぁといった感想で締めくくられました。

    独特な癖のある言い回しが面白かったです。


    「悪いこびとたちにつかまらないように」

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著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴がある。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年発表時期に日本国内でニュースになる。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけ、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。新作が発表されるたび大きな話題となるが、近年は特別番組「村上RADIO」にてラジオDJも務め(不定期放映)、数々の名言も注目を集める。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年7月31日に『神の子どもたちはみな踊る』が舞台化。アメリカのサックス奏者スタン・ゲッツの伝記翻訳を2019年8月刊行。2019年9月10日発売の『文藝春秋』10月号で「至るところにある妄想 バイロイト日記」を寄稿。

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