機械男

  • 文藝春秋 (2013年5月13日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (344ページ) / ISBN・EAN: 9784163821801

作品紹介・あらすじ

D・アロノフスキー監督、映画化原作! 大森望氏、絶賛。



僕は機械しか愛せない。人間は非論理的だ。恋人も友人もいないけれど、でも人間と関係を結ぶなんて非効率で面倒くさいじゃないか。

そんなある日、僕は職場の事故で片脚を失う。そのときひらめいたのだ――エンジニアとしての才能を注ぎ込んで、生身より断然高性能の脚を開発しようと。名づけて〈美脚〉。その出来は素晴らしく、僕は残る片脚も機械化した。

これが僕の未来を開いてくれた――僕に共感を抱いてくれた初めての女の子、ローラとの出会い。恋の成就。会社が与えてくれた大規模な開発チーム。思いのままに研究を進められる自由。だが僕は知らなかった、すべての背後に社の軍需部門の思惑があったことを。やがて暴走をはじめる開発チーム。姿をあらわす〈機械化兵士〉開発計画。それは僕の彼女、ローラまでも巻き込んでゆく。

大地を揺るがして疾走し、轟音とともに跳躍する機械の脚。それを武器に、理系オタクは恋人のために死地に赴く。ガジェットとイノヴェーションの世紀を切り裂くギーク・サスペンス。

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

機械との共存をテーマにした物語は、主人公が事故で片脚を失った後、高性能な義足を開発する過程を描いています。彼は人間との関係に疲れ、機械に共感を覚えるエンジニアとして、義足の改良を重ねていく中で、思わぬ...

感想・レビュー・書評

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  • 古くは仮面ライダー、サイボーグ009から始まるヒーローに共通するのは不本意ながら肉体強化のためにサイボーグ化され不遇の運命に立ち向かわなくてはならなくなる、という暗い影。海外の作品にはこの暗さはあまり無いような気がする。

    この機械男もサイボーグ・テーマのフィクションですが、めちゃめちゃポジティブ。まず、そもそも主人公は人間とコミュニケーションをとるより機械に共感を覚えるオタク・エンジニア。事故で足を切断してしまい義足をつけるのですが、その低機能にあきれはてエンジニア魂全開、高機能義足に改良してしまいます。改良に改良を続けていくと、肉体の方が性能の足を引っ張ってしまい、自ら残った足を切断し両足に高機能義足をつけるありさま。最初は機械パーツとして機能しているのですが、神経フィードバック・ループを形成して徐々にサイボーグ化していきます。

    いびつなラブ・ストーリーも混ぜ込みながら、サイボーグ化が激しく進んでいきます。心臓ペースメーカーを始めサイボーグはもはや目新しいものでは、なくなったのですが、ネット環境を取り込み新たな機械との融合を描いています。ケイタイなんかもはや体の一部になっているくらいの人もいるくらいですからきわめて現代的なテーマになってしまいました。おもしろい!

    ドキュメンタリーとしては「サイボーグとして生きる」(聴覚障害を負った著者が頭にプロセッサーを埋め込み聴覚神経へデータの橋渡しをするのです。)、SFとしては名著「マン・プラス」(火星探査用に宇宙飛行士が徐々にサイボーグ化されて訓練されていく話。傑作)などあります。もう一回読んでみようかな。

  • ふむ

  • チャーリーは、とある企業のエンジニア。
    ある日、職場での事故で片足を切断してしまった。入院していた病院で、義肢装具士のローラに最新型の義足を見せられるが、エンジニアのチャーリーにとってはローテクな代物だった。
    そしてハイテク義肢を開発し、生身よりも機械のほうが効率的で優秀だと結論。今度は意図的に残った足を切断。両足をハイテク義足に交換してしまった。
    企業側も、その商業的価値に目をつけ、人工人体パーツの開発を進めることになる。そして軍用への可能性も視野に入れ始める。
    チャーリーも、より優秀になりたくて、人工パーツとどんどん交換していき…。
    生身の体と機械。自分とパーツ。その区別が曖昧になっていく。

    昔放映されていた『バイオニックジェミー』を思い出してしまうけれど、パーツを付けたチャーリーはどう想像しても美しくはなく、チャーリーのような機械男になりたくはないよな…と思ってしまう。
    ローラとの恋と、ローラを守る!ことも、この作品の主要部分なのだけれど、結局何からローラを守ってるの?
    なんだかよくわからない作品だった。

  • SF

  • 帯から、おちゃらけサイボーグ大活劇を予想して購読。いやぁ、そんな話ではなかったんだけど、忘れられない物語になりそう。

  • チャールズ・ニューマンは人付き合いが苦手で機械しか愛せない技術者。そんなある日、会社での事故で義足での生活を余儀なくされた彼は、生身より高性能の足を開発してしまう。名づけて『美脚』。それにより、会社から自由に研究する権利を手に入れたが、背後ではこの研究を兵器に導入しようとする会社の思惑があった。

  • 僕は機械か?それとも人か?

    エンジニアの主人公がとある事故で片足を失ってしまう。
    しかし彼はエンジニアとしての才能をつぎ込んで、足よりも優れた義足を発明してしまう。

    わりとコミカルな調子で文章は綴られているのだが、
    徐々に暴走していく主人公に薄ら怖さを感じた。
    オチも予想外で面白かった。

    ただし読んでいる間に一つ思ったことがある。
    生足にまさる足はないだろう!(笑)

  • 【D・アロノフスキー監督、映画化原作!】機械を愛するあまり自分を機械化した理系オタク技術者を軍事企業が狙う。初めてできた彼女を守るため、機械男は死地へ赴く!

  • 事故で片脚を失った主人公が開発した高性能義足。人体に次々と接合される機械化部品。裏で暗躍する巨大企業の"機械化兵士"開発計画。肉体と機械の融合は「鉄男」や「ロボコップ」、悪夢的ディストピアは「未来世紀ブラジル」を彷彿とさせます。「ブラック・スワン」のダーレン・アロノフスキー映画化予定。

  • つまみ食いでもいいが幻痛はいらんね

  • 解説・編集部

  • 星新一のショートショートが長くなった感じ。

  • なんとなく、「シザーハンズ」を思い出す。

  • 救いようのない病的なテクノロジー指向の科学者が、そしてついには全て機械に置き換えられてしまう物語。そのおぞましい自己改造過程が何とも血生臭い。

    血や汗とは無縁な機械に進化する為に、文字通り血まみれになって脱皮するしかない男の皮肉さ。

    科学の進化によっていずれ「脱肉体」が可能になる時代が来る。と同時に思考(性質)も非人間的なものへと変化する様子を見て気がついたのだが、

    この主人公チャールズ(チャーリー)の物語は、モダンタイムスのチャーリーへのオマージュなのか?

    まぁ、人類に残された幸せな時間は意外と少ないのかも知れませんね。

    物語の中の、たったひとつの救いはローラとの「愛」。

    肉体も捨てたものではありませんよ(笑)。

  • こんな話は初めてである。
    ストーリー自体深い内容ではないのだが、生身の自分の体より人工の体にあこがれて欲するあまり自ら足を切ったりするなんて衝撃的である。
    頭がよすぎて他の何かが欠けている主人公の日常の会話や生活習慣の部分がおもしろくてよかった。
    映画化されるらしいが、どのように表現されるのか興味がある。

  • ギークの望み、妄想を具現化した小説?
    途中でちょっと飽きた。
    申し訳ない。

  • 優れた技術者が当事者意識を持った時の爆発力と、優れた技術者達が集められ目的を共有した時の更なる爆発力が描かれていて面白い。革新と狂気を産み出し暴走する。未来の話というより最先端の技術者なら「許可してくれるならすぐにでも取り掛かれるよ」と言いそうな現在感がある。

    でも『機械男』は技術者暴走だけの小説ではなかった。主人公チャーリーの「他人の感情に興味なく他人の感情を読み取るのが苦手で科学と技術にどっぷり依存」する人物像がありありと伝わる(一部共感も)し、中間管理職のコータリーを通して描かれる企業の利益追求のための暴走がアルかもと思わされた。

    そしてなにより『機械男』は軽快な語り口で読みやすかった!...(読みやすいイコール面白いとは必ずしも言えないがこの小説はすごく面白かった)

  • 「ブラック・スワン」のダーレン・アロノフスキーはなら期待度大かな

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    「D・アロノフスキー監督、映画化原作!
    機械を愛するあまり自分を機械化した理系オタク技術者を軍事企業が狙う。初めてできた彼女を守るため、機械男は死地へ赴く!

    担当編集者から一言
    映画『ブラック・スワン』のダーレン・アロノフスキーによる映画化が決定しているのが、この『機械男』。雑誌「ワイアード」が絶賛を送る、あまりに21世紀的な理系サスペンスの傑作です。題名どおり自分の身体を機械化してゆく青年エンジニアが主人公。いわば「ロボコップ」ならぬ「ロボオタク」、生まれてはじめてできた彼女を軍事産業の陰謀から守るため、彼は機械の身体を駆使して死地へ飛び込んでゆきます。皮肉な現代批判に切ない恋愛を載せてサスペンスフルに突き進む快作です。(SN)」

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