月下上海

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163823508

感想・レビュー・書評

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  • #読了。2013年松本清張賞作品。昭和17年からの上海を舞台に、スキャンダルをものともしない財閥令嬢が4人の男性と交錯する。スパイ、策略、駆引き、嫉妬・・・彼女が本当に愛するのは。初読みの作家さんだが、かなり引き込まれた。受賞後のインタビューも話題になり面白かったが、そんな女性像を重ねている部分もまた面白い。

  • 2013 11/20

  • この本の内容はどうか?ということはさておいて、八島多江子みたいな女性…凛としてて、嫌いじゃない。

  • 帯文:"戦時下の上海で奏でられる、或る女の悲恋歌(エレジー)"

    目次:上海 1、東京、上海 2、上海 3、上海 4、上海 5

  • 松本清張賞受賞作。

    スキャンダルを逆手にとり人気画家にのしあがった財閥令嬢・八島多江子は、戦時統制下の日本を離れ、上海に渡る。
    上海で、多江子が出会う四人の男たち。 憲兵大尉・槙庸平、民族資本家・夏方震(シャーファンチェン)、医学生ながら抗日運動に身を投じる黄士海(ウォンシーハイ)、そして多江子の前夫・奥宮瑠偉(るい)。

    世の流れを受けながらも、強く生きていこうとする多江子の姿が描かれている。

  • 第20回松本清張賞受賞作品。

    著者の山口恵似子は、食堂のおばちゃんをしながら作品を書き溜め、ついに受賞。

    テレビ『ソロモン流』で特集され、賞金は全て飲み代にする、松本清張賞を受賞したこの1年が勝負、という作者に好感を持って読むことにした。

    前回直木賞受賞のabさんご氏もそうだけど、小説を書きながら粛々と人生をすすめる、芯が強い女性の多いこと。

    古き良き日本、大正から昭和初期、

    サスペンスという割に、トリックは単純で、物足りない

    しかし、描写が丁寧で、何より主人公八島多恵子★のキャラクターにやられてしまった。

    強く逞しい嫋やかで綺麗

    こういう女性が大好きだから。

    次回作に期待。

  • 松本清張賞を受賞したので、ミステリーかと思ったけどちょっと違い、サラリと楽しく読めた。

    菊池寛や、八島海運等、コレ実名でしょ、ってのが出てるので、何かモデルがあるのかも・・?

  • 第20回松本清張賞受賞作品。
    大人のラノベ。
    ハーレクインの昭和初期版と言った感じ。
    昭和17年から21年の上海を舞台に、日本の財閥の令嬢と彼女と関わる男性達のお話。

    松本清張賞受賞作品って読んだことがないかもしれない。
    なんか重たそうなんだもん。(笑)
    でも、この作品は軽く読める。大人のラノベだ、と言いたい。
    上海の街の描写や主人公のゴージャスな服装の描写はかなり出てくるが、部分的に人物の背景描写が少し物足りなく感じたが、ラノベだと思えば、問題なし。

    冒頭の多江子の描写で「ごつい」という言葉が使われていたのには、興ざめだったが、描写ではなくストーリーで読ませるタイプの話だと割り切ってからは、さくさく読めました。

    最初の1章は、少しもったりした感じだったけど、その後、話が展開していくにつれてスピード感も出て、気持ちよく読めました。
    最後はちょっと泣きそうだった(笑)

    小説よりも映画や昼のメロドラマの方が似合いそうなお話でした。
    旅行や移動のお供などの軽い読み物にオススメ。

  • 内容が薄い。その代わりサクッと読める。次々とキャラの違う人が登場するが、人物描写も概して軽く、物語に入っていけない。

  • 今、話題の作家の松本清張賞受賞作。
    古き良き上海の租界を舞台に、
    きらびやかなファッションと、おいしいものが満載の小説です。
    一気に読み終わって、あ~、面白かったとなること請け合い。
    キャラにはモデルがあるんじゃないかと、ついググってしまいました 笑。

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著者プロフィール

1958年、東京都江戸川区生まれ。早稲田大学文学部卒業。松竹シナリオ研究所で学び、脚本家を目指し、プロットライターとして活動。その後、丸の内新聞事業協同組合の社員食堂に勤務しながら、小説の執筆に取り組む。2007年、『邪剣始末』で作家デビュー。2013年、『月下上海』で第20回松本清張賞を受賞。その他の著書に「婚活食堂」「食堂のおばちゃん」「ゆうれい居酒屋」シリーズや、『風待心中』『ゆうれい居酒屋』『恋形見』『いつでも母と』、共著に『猿と猿回し』などがある。

「2023年 『婚活食堂9』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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