ジューン・プライド

小島達矢

• 文藝春秋 (2013年10月10日発売)

作品紹介・あらすじ

新鋭が放つ、心躍るSFミステリー



六月生まれのムツミは、はじめての恋人と過ごす誕生日を心待ちにしていた。

しかし妹のフミに「今年は逆閏年で、暦の調整のために六月がない」と告げられる。

二十歳の記念すべき誕生日を、どうしても恋人のカズミさんと迎えたいムツミは、

自分の誕生日を変えることを決意する――。（表題作より）



舞台は、現実世界とはちょっとだけ違う、奇妙な現象が起こる世界。

「ジューン・プライド」

「ミルク・ロード」

「スペース・トラブル」

「プレジャー・ハンター」

の4つのエピソードは、

最終話「ウィッシュ・ストーリー」に向かい、集約していきます。



この世界では、なぜおかしな出来事が起きているのか。

そして、登場人物が最後に願ったことは何なのか？



新潮エンターテインメント大賞授賞作『ベンハムの独楽』で

鮮烈なデビューを遂げた新鋭が放つ、ユーモアと企みに満ちた連作短篇集です。

感想・レビュー・書評

[綿菓子ちゃんさんの感想 · 2013年12月11日]

なにこれ、かなりおもしろい！という感じでした。一つめの話で、なるほど、おもしろい設定だなと思って、次はこうきたか！というように繰り広げられる不思議展開！最後の話は夢中になりました。好みです。

[ブルーバードさんの感想 · 2016年10月9日]

これはなんといったらいいのか…
失われた20歳の誕生日を取り戻すべくテロリストになったムツミ
トマトの形をした爆弾

[ayaponさんの感想 · 2015年4月7日]

SFもの。結末がなんともシュール。

[文藝春秋公式さんの感想 · 2014年9月9日]

【新鋭が放つ、心躍るSFミステリー】六月生まれのムツミは心待ちにしていた二十歳の誕生日が「逆閏年」によって削られてしまうことを知り……ユーモア溢れるSF短編集。

[sukonbuさんの感想 · 2014年8月2日]

短編かと思えば最後で一気に今までの話が繋がった。
世にも奇妙な物語とかにありそう。六月関連事務局とにゃんぷーが頭に残る。
装画：石黒正数