金色機械

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  • 文藝春秋 (2013年10月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (448ページ) / ISBN・EAN: 9784163825601

作品紹介・あらすじ

まったく新しい時代ファンタジー長篇誕生!



時は江戸。ならず者の巣窟「極楽園」と異形の存在「金色様」に翻弄される人々の運命を描く長篇。人間の善悪に迫る、著者の新境地。

みんなの感想まとめ

人間の善悪や生死をテーマにした、時代SFファンタジーの物語が描かれています。江戸時代を舞台に、異形の存在「金色様」を中心に繰り広げられる群像劇は、登場人物それぞれの運命が交錯しながら進行します。物語に...

感想・レビュー・書評

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  • ★3の上。
    評価の中で★3が一番多くて幅広いので、今度から上中下を付けてみることにした。

    金色(こんじき)ではなく、金色(きんいろ)機械と読みます。

    「夜市」以来の二冊目となる恒川光太郎作品。

    長編時代SFファンタジー。

    困った。
    おもしろい!
    おもしろかったんだけど、うまくレビューできそうにない。

    下手にあらすじを書くとツルっと全部言ってしまいそうだから要素だけ書くかな〜。

    鬼御殿と呼ばれる山賊たちの住処があり。

    金色(きんいろ)様と呼ばれる、おそらくは宇宙から来た高度なロボットがあり。アンドロイドかな?

    人の殺意や嘘が見える能力を持つ山賊がおり。

    手で触れるだけで死を与えることのできる女がおり。

    鬼御殿から逃げ出した女がおり。

    捕縛術に優れた同心がおり。

    それぞれがそれぞれの運命に絡んでいきます。

    困ったのはこの物語。何を言いたいのかが自分には読み解けない。
    無情?
    正義と悪?
    復讐?
    どれも違う気がする。

    せつなさまではいかないが、その一歩手前の薄暗さ。
    寂寥感?
    そんな読後感でした。

    とても読みやすいんだが、時代があっちこっち飛んで、子供の時と大人のときでは名前も変わるので、間を置かずに一気に読んだほうが混乱しないかな。

    • 土瓶さん
      雪見酒さん。
      死を与える女ーは、そうは書いてないんだけど、そんな感じ。
      安楽死っぽい能力だから。
      苦痛をとってあげたいってのが根本だから。
      ...
      雪見酒さん。
      死を与える女ーは、そうは書いてないんだけど、そんな感じ。
      安楽死っぽい能力だから。
      苦痛をとってあげたいってのが根本だから。
      相手を殺すというより救うための死だから、「与える」かなーって思いました。
      2024/12/22
    • 土瓶さん
      ひまわりめろんさんは、自身が普通ではないから「普通」がないのかも。
      わかるわかるー(笑)

      でも「普通」って便利な言葉だけど言い合ってるとき...
      ひまわりめろんさんは、自身が普通ではないから「普通」がないのかも。
      わかるわかるー(笑)

      でも「普通」って便利な言葉だけど言い合ってるときに出るとムカつく。
      「こうすんのが普通だろうが!」
      「いや、てめえの普通なんか知らねえわ!!」
      「常識なんだよ!」
      「おめえが勝手に常識を決めんな!」
      みたいな不毛な言い合い。
      言いくるめよう、言い負かそうってときに良く出る言葉だよなー。
      2024/12/22
    • みんみんさん
      そうわたしの普通は…可もなく不可もなく
      ☆3はどれくらいあるんだろう
      ちょっと調べよ〜♪
      そうわたしの普通は…可もなく不可もなく
      ☆3はどれくらいあるんだろう
      ちょっと調べよ〜♪
      2024/12/22
  • 面白かった〜〜〜。
    コレが1600円は安いですね

    恒川光太郎もっと読みたい!

    ジャンルはSFアクション?なんでしょうけど一括りにできない。
    捕物ミステリ、復讐劇もあるし。

    エンタメ要素の強い作。

    この語りべ構成が素晴らしい。
    各章どっぷり登場人物の世界観に浸れる群像劇。
    展開も次から次へとびっくりワクワクするし、それぞれ短編登場人物たちの悲哀な人生が終盤に向けて交錯し、収束していくのが見事。
    女の地獄絵図から最後はスッキリできました。

    あと
    いろんな所から顔を出す金色様が何気にお茶目でクスリとするところもあって、なんか終盤違う物語になるのかと思いましたw。

    • シャルたん@読書さん
      つぎめがないツルツルって言ってるのにどうしてもC3POが絵として浮かんできちゃうのが困った
      つぎめがないツルツルって言ってるのにどうしてもC3POが絵として浮かんできちゃうのが困った
      2025/11/11
  • 『夜市』という作品で有名な作者さんの、別の作品を読んでみました。
    『夜市』と違って見た目がとても分厚く、同じパート先の方々から辞書を読んでいると度々勘違いされました(^^;

    評価が高かったので期待しすぎてしまったのかもしれませんが、うーん…残念ながらこの作品は、わたしにはあまり合わなかったようです(๑′-﹏-๑)

    以前、浅田次郎さんの『天切り松闇がたり』を読んでいた時も読みづらさを感じていたので、もしかしたら江戸時代という時代設定がわたしは苦手なのかもしれません。

    読む前にネタバレをしたくないためなのか、あらすじを調べずに図書館から借りてしまうクセを、この機会に直そうと思った一冊でしたm(._.)m

  • 人の生と死を巡り、金色様が各々の運命に介入する不思議な物語だった。「死者は主君になりえるのか?」ということを考えさせられ、死んだ人の思いをくみ取り、その遺志を受け継いで生きていく。そんな生者と死者のつながりの深さを感じた。

    登場人物たちがそれぞれの生を全うしようともがき、死を迎え、また他者の死を背負って生きていく。登場人物の感情は、喜びと哀しみが複雑に絡み合い、終始渦のように飲みこまれていくような感覚になった。

    また生者と死者の間には明確な境界があるようでいて、実は互いの思いが混ざり合い、影響し合う。その関係性を繊細に描かれており、「群像劇」として登場人物の生涯を覗けたように思う。

  • ファンタジー×時代もの×SFという、贅沢な一冊。戦国〜江戸時代という時代背景を下地に、数奇な運命でつながる男、少女、金色様の物語です。出てくる少女たちが皆んな聡明で、幼いながらに達観し、難しい場面に陥っても判断が早くて行動力があり、なんだか末恐ろしい。少女たちが皆んな妖怪に見えてきて、一方で男性たちが皆んな凡人に見えてくる。鬼御殿の棟梁、遊郭の楼主、人斬り、同心(今でいう警察?)と錚々たる顔ぶれなのに、少女たちが化け物すぎます。それがストーリーの妖しさを引き立て、読んでいて爽快感ありました!読後感も良いです。

    貴志祐介さんの「新世界より」が大好きで、似たテイストの作品を探してきましたが、恒川さん読んでいけば出会えるような気がしました!

  • これは金色様が紡ぐお伽話。
    生と死、善と悪、それは結局誰にとってのものなのか。読みながら難しい問いが投げかけられてるように感じた。

    死が身近すぎる時代の中で、生きる意味を登場人物それぞれが考えている姿がとても美しかった。
    狭い世界で絡み合った縁が最後に解きほぐされていくところが面白く引き込まれてしまう。

    恒川光太郎の長編は久しぶりだったけど、短編とは違う深さで楽しめた。

  • 金色機械

    竹蔵が出る作品をみんな読んでいる数少ない作家のうちの一人恒川氏の最新作。
    堂々450ページの大作です。
    戦国の世から続く「月から来た」一族と金色様と呼ばれる無類の強さのロボットの物語。
    空からの迎えを待ってひっそりと生きて来た一族も戦国の世に至って自治を守ることができず、強力なテクノロジーの流出を危惧した族長は、それら共々滅びることを決意するが・・・
    それから時は流れ、徳川の世に鬼屋敷と呼ばれる山間の遊郭があり、そこに口減らしをされそうになった小僧が拾われてきます。同時期に攫われてきた少女の娘と小僧は数奇な運命にもてあそばれながらも、鬼屋敷と金色様の盛衰を見届けることになります。
    長大な叙事詩のような物語に圧倒されながら、一気に読み終えてしまいました。
    恒川氏らしい、仄暗く不思議な世界を堪能しました。

    竹蔵

  • 分厚さに怯むも、読み出したら止まりませんでした。
    でも、タイトル思い切りネタバレというか、まぁネタはすぐにバレるんだけれども、未来のかぐや姫…っていうより、思いっきり『★ターウォーズ』のC-3POっての?の脳内イメージが払拭できず、金色様が出てくるたびに最初は興醒め(笑)。
    でも、このズレ感が癖になってきて、「幕引き」のくだりはおっ♪と思えました。
    恒川さんは金色お好きだなぁ。
    前作の『金色の獣…』にも似た雰囲気なのかな。どんな内容だったか忘れちゃったけど(^^;;
    個人的には初期作品を超えるほど好きにはなれませんでした。
    読後感の良し悪しよりも、読書そのものを楽しめる、そんな一冊。

  • まさか恒川さんで長編時代物が読めるとは。しかも物悲しくも繊細で不思議な幻想世界はそのままに。未来、もしくは異世界から来たと思われるアンドロイド“金色様”こと“金色機械”。主人公であるはずなのに表立つことなく、さまざまな人間達の織り成す人生模様に静かに影響を与えていく。無機質であまり感情が見えなかった金色様が、後半になるほど感情を持つ様に感じられた。遥香と事を成してから後の30年間、二人はどんな生を送ったのだろう。

  • 物語の組み立てかたが面白いですね登場人物は色々いてますが、金色様も含めどの人もキャラの掘り下げが浅めというかわかりやす過ぎて感情移入はしにくいです。
    お気の毒な事情はわかるけど、怒りや哀しみや孤独感やらがいまいち薄いかな。

    あと、
    金色様のビジュアル、もうちょっとどーにかならんかったかな(笑)

  • 儚い物語が多く、興味深く読めた。遥の人生が儚く思えた

  • 金色機械…?
    ん?時代モノ?
    …あ、金色…機械‼︎
    となりました 笑。

    ストーリーをかいつまんで説明しようとすると途端に荒唐無稽で陳腐になりそうなのに、読んでるうちは全く気にならない。読みやすいのに安っぽくならないのは、文章力がすごいんですよね。時代モノで月から来たスーパーな金色機械の話なんて違和感しかない設定なのに世界観にすっと入り込めます。

    一見バラバラに見えた話が読み進めていくうちに一つに繋がっていく本って本当に面白いです!繋がりに気付いて"はっ!"となる瞬間は快感。

    遥香の手で向こう側へいけたのなら、金色様にはやっぱり魂があったんですね。
    魂の入れ物が違うだけで。
    魂の輝きの色が違うだけで。
    心がありましたよね。
    お疲れさまです金色様。
    1人でしんどかったね。

  • 『夜市』を読んで、この作家にハマった。
    謎多いストーリーを、飽きさせず読ませる。
    初期設定がそもそも明らかになっていないまま、そのまま終わる。
    いろんな人物の生き死にを読み、その人生を知る。
    ああ、こうやって生きてきたからこそのこの最期なのかなぁ、とか。
    こんなに頑張ってきたのにこうなるの、とか。
    感じることは多くあった。

  • これはおもしろかった!
    このひとは長編ファンタジーをもっと書くといいのに。

    舞台は日本。時代物ファンタジーってどんな?と思った。
    人の殺気が目に見える女郎屋の主,そこへ訪れたのは命を終わらせることができる娘。
    お話自体は二人の過去と,その二人にかかわる人たちの視点で書かれていて,徐々に集約していくところが先へ先へと読み進めさせる。
    さらにそれぞれの視点にちらちら登場するのは不思議な金色ボディーの人型近未来機械。はるか昔に宇宙より来たりて,ひっそりと隠れ住む一族を守り守られてきたというこの金色様が物語の核となっています。でもこの近未来機械あくまでも脇役なところがとてもいい。ぜんぜんターミネーターじゃない。どこか寂しいというか,悲しきアンドロイド感がとてもいい。

    最後やっぱり少し物悲しいところが良い余韻としてのこりました。これはもう一回読みたい。絡まる人間関係をしっかり把握しながら読み直したい。

  • 恒川光太郎さん、「夜市」「秋の牢獄」「南の子供が夜いくところ」・・・、恒川ワールドからしばし遠ざかってました。久しぶりにあやしい世界を覗きたくなって~!2013.10.10発行の「金色機械」を手にしました! 444ページ、いままでの恒川さんの「独特の世界」に「義理と人情」がちりばめられた・・・そんな気がします。章ごとに時代が、舞台が、相前後する構成も含め、これは「大作」、素晴らしい作品だと思います。「金色機械」・・・、タイトルに納得です!人間が無機質化しつつある昨今、著者の「警鐘」でしょうか・・・!

  • 2015/10/18。2015年11冊目。
    夏に図書館で読み始め、途中貸し出しで読めない期間を経て本日了読。
    人に死をもたらす不思議な力を持つ娘、遥香。殺意を視ることの出来る遊郭の主、熊五郎。捕縛の名手である柴本厳信。遥香の両親紅葉(美雪)、善彦。
    山奥の鬼御殿に山賊、拐かし。するすると読み始めたら止まらない展開、圧巻の時代SF?ファンタジー??445頁。
    でも一番のツボは時々ぴこんと音がする、金色様。たまらんです。うちにもいて欲しい。金色機械の神様☆

  • これは今年読んだ本の中で一番面白かったわ~。出たの2013年だけど。女子供が拐かされて来る「鬼御殿」には「金色様」という異形の存在がいて…、という話で、ジャンルはファンタジーというか時代SFというか、本文にもある「御伽草子」がぴったりかな。

  • 途方もなく長い、その上時系列も前後するため間を空けて読むと人物の相関関係すらわからなくなる…それでも物語にのめり込み克服すればこれほど面白いものはないのではないかと不思議な感動に包まれる。
    これまでの恒川作品とは趣きが異なり時代物とSFにファンタジーが混在する壮大なパラレルワールド。
    ちょっとネタをバラせばあの存在はまんま3POだしラストはT2じゃねーか!と突っ込みたくもなるのだがそんなことはご愛嬌程度で済まされてしまうのはやはり緻密に計算された構成の力なのだろう。
    これだけ読んでもまだ読みたいと思わせる…恒川光太郎恐るべし

  • 2015年、7冊目。
    そして、2015年、恒川光太郎、3冊目。
    今回は江戸時代のとある、山合の地方の町とその周辺を舞台にして、時系列を行き交い、様々な登場人物の視点で描かれている。それらが、実に的確に噛み合いつつ、ストーリーが進行していく。
    そして、金色様と遥香の誓い。金色様が真に望んだモノ(コト)とは……。
    全体的には、時代SFファンタジーで括られるかとは思うが、個人的には、イイ意味で、特撮時代活劇(うる覚えの記憶の「風雲ライオン丸」)のような感覚。
    しかし、コレが日本推理作家協会賞受章作なの??
    それでも、今回も、『金色の獣、彼方に向かう』解説(293p)にあるよう
    「恒川作品に駄作なし」

  • 分厚いなぁ読み応えありそうだなぁ、という第一印象に反して、意外にもサクサク読み進めた。文章も段落も章立てもリズム良く読めるように短くテキパキ区切ってあるのが効果を発揮したって感じである。

    小説の内容は、時代劇アクションSFってな感じ。「仮面の忍者赤影」あたりの匂いがしたなぁ。金色様はC3POのちょっとしっかりしたヤツって感じ、そうかスターウォーズは「隠し砦の三悪人」にインスパイアされてるもんなぁ・・・、と妄想は膨らむ。

    物語自体は、複雑そうな様相とは裏腹に主たる登場人物たちの絡みが意外と分かりやすく、その絡みを解きほぐしていくのが上記の読みやすい文章とあいまって、妙に気持ちよかったが、その分味わいが薄かった気もする。

    作者の他の作品は「夜市」しか読んでいないのだけど、リズムとスピード感を優先させたんだろうと思料するも、あの和風テイストな怪しさがかなりマイルドになっていたのは、やはり残念。日本の夜的湿度の高いファンタジーやホラーの世界観をもっともっと突っ込んだ作品も読んでみたくなった。

    しかし、これ「推理作家協会賞」でエエのか?

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著者プロフィール

1973年東京都生まれ。2005年、「夜市」で日本ホラー小説大賞を受賞してデビュー。直木賞候補となる。さらに『雷の季節の終わりに』『草祭』『金色の獣、彼方に向かう』(後に『異神千夜』に改題)は山本周五郎賞候補、『秋の牢獄』『金色機械』は吉川英治文学新人賞候補、『滅びの園』は山田風太郎賞候補となる。14年『金色機械』で日本推理作家協会賞を受賞。その他の作品に、『南の子供が夜いくところ』『月夜の島渡り』『スタープレイヤー』『ヘブンメイカー』『無貌の神』『白昼夢の森の少女』『真夜中のたずねびと』『化物園』など。

「2022年 『箱庭の巡礼者たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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