金色機械

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 654
レビュー : 135
  • Amazon.co.jp ・本 (445ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163825601

作品紹介・あらすじ

まったく新しい時代ファンタジー長篇誕生!時は江戸。ならず者の巣窟「極楽園」と異形の存在「金色様」に翻弄される人々の運命を描く長篇。人間の善悪に迫る、著者の新境地。

感想・レビュー・書評

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  • 分厚さに怯むも、読み出したら止まりませんでした。
    でも、タイトル思い切りネタバレというか、まぁネタはすぐにバレるんだけれども、未来のかぐや姫…っていうより、思いっきり『★ターウォーズ』のC-3POっての?の脳内イメージが払拭できず、金色様が出てくるたびに最初は興醒め(笑)。
    でも、このズレ感が癖になってきて、「幕引き」のくだりはおっ♪と思えました。
    恒川さんは金色お好きだなぁ。
    前作の『金色の獣…』にも似た雰囲気なのかな。どんな内容だったか忘れちゃったけど(^^;;
    個人的には初期作品を超えるほど好きにはなれませんでした。
    読後感の良し悪しよりも、読書そのものを楽しめる、そんな一冊。

  • まさか恒川さんで長編時代物が読めるとは。しかも物悲しくも繊細で不思議な幻想世界はそのままに。未来、もしくは異世界から来たと思われるアンドロイド“金色様”こと“金色機械”。主人公であるはずなのに表立つことなく、さまざまな人間達の織り成す人生模様に静かに影響を与えていく。無機質であまり感情が見えなかった金色様が、後半になるほど感情を持つ様に感じられた。遥香と事を成してから後の30年間、二人はどんな生を送ったのだろう。

  • これはおもしろかった!
    このひとは長編ファンタジーをもっと書くといいのに。

    舞台は日本。時代物ファンタジーってどんな?と思った。
    人の殺気が目に見える女郎屋の主,そこへ訪れたのは命を終わらせることができる娘。
    お話自体は二人の過去と,その二人にかかわる人たちの視点で書かれていて,徐々に集約していくところが先へ先へと読み進めさせる。
    さらにそれぞれの視点にちらちら登場するのは不思議な金色ボディーの人型近未来機械。はるか昔に宇宙より来たりて,ひっそりと隠れ住む一族を守り守られてきたというこの金色様が物語の核となっています。でもこの近未来機械あくまでも脇役なところがとてもいい。ぜんぜんターミネーターじゃない。どこか寂しいというか,悲しきアンドロイド感がとてもいい。

    最後やっぱり少し物悲しいところが良い余韻としてのこりました。これはもう一回読みたい。絡まる人間関係をしっかり把握しながら読み直したい。

  • 恒川光太郎さん、「夜市」「秋の牢獄」「南の子供が夜いくところ」・・・、恒川ワールドからしばし遠ざかってました。久しぶりにあやしい世界を覗きたくなって~!2013.10.10発行の「金色機械」を手にしました! 444ページ、いままでの恒川さんの「独特の世界」に「義理と人情」がちりばめられた・・・そんな気がします。章ごとに時代が、舞台が、相前後する構成も含め、これは「大作」、素晴らしい作品だと思います。「金色機械」・・・、タイトルに納得です!人間が無機質化しつつある昨今、著者の「警鐘」でしょうか・・・!

  • 金色機械

  • 2015/10/18。2015年11冊目。
    夏に図書館で読み始め、途中貸し出しで読めない期間を経て本日了読。
    人に死をもたらす不思議な力を持つ娘、遥香。殺意を視ることの出来る遊郭の主、熊五郎。捕縛の名手である柴本厳信。遥香の両親紅葉(美雪)、善彦。
    山奥の鬼御殿に山賊、拐かし。するすると読み始めたら止まらない展開、圧巻の時代SF?ファンタジー??445頁。
    でも一番のツボは時々ぴこんと音がする、金色様。たまらんです。うちにもいて欲しい。金色機械の神様☆

  • これは今年読んだ本の中で一番面白かったわ~。出たの2013年だけど。女子供が拐かされて来る「鬼御殿」には「金色様」という異形の存在がいて…、という話で、ジャンルはファンタジーというか時代SFというか、本文にもある「御伽草子」がぴったりかな。

  • 途方もなく長い、その上時系列も前後するため間を空けて読むと人物の相関関係すらわからなくなる…それでも物語にのめり込み克服すればこれほど面白いものはないのではないかと不思議な感動に包まれる。
    これまでの恒川作品とは趣きが異なり時代物とSFにファンタジーが混在する壮大なパラレルワールド。
    ちょっとネタをバラせばあの存在はまんま3POだしラストはT2じゃねーか!と突っ込みたくもなるのだがそんなことはご愛嬌程度で済まされてしまうのはやはり緻密に計算された構成の力なのだろう。
    これだけ読んでもまだ読みたいと思わせる…恒川光太郎恐るべし

  • 2015年、7冊目。
    そして、2015年、恒川光太郎、3冊目。
    今回は江戸時代のとある、山合の地方の町とその周辺を舞台にして、時系列を行き交い、様々な登場人物の視点で描かれている。それらが、実に的確に噛み合いつつ、ストーリーが進行していく。
    そして、金色様と遥香の誓い。金色様が真に望んだモノ(コト)とは……。
    全体的には、時代SFファンタジーで括られるかとは思うが、個人的には、イイ意味で、特撮時代活劇(うる覚えの記憶の「風雲ライオン丸」)のような感覚。
    しかし、コレが日本推理作家協会賞受章作なの??
    それでも、今回も、『金色の獣、彼方に向かう』解説(293p)にあるよう
    「恒川作品に駄作なし」

  • 分厚いなぁ読み応えありそうだなぁ、という第一印象に反して、意外にもサクサク読み進めた。文章も段落も章立てもリズム良く読めるように短くテキパキ区切ってあるのが効果を発揮したって感じである。

    小説の内容は、時代劇アクションSFってな感じ。「仮面の忍者赤影」あたりの匂いがしたなぁ。金色様はC3POのちょっとしっかりしたヤツって感じ、そうかスターウォーズは「隠し砦の三悪人」にインスパイアされてるもんなぁ・・・、と妄想は膨らむ。

    物語自体は、複雑そうな様相とは裏腹に主たる登場人物たちの絡みが意外と分かりやすく、その絡みを解きほぐしていくのが上記の読みやすい文章とあいまって、妙に気持ちよかったが、その分味わいが薄かった気もする。

    作者の他の作品は「夜市」しか読んでいないのだけど、リズムとスピード感を優先させたんだろうと思料するも、あの和風テイストな怪しさがかなりマイルドになっていたのは、やはり残念。日本の夜的湿度の高いファンタジーやホラーの世界観をもっともっと突っ込んだ作品も読んでみたくなった。

    しかし、これ「推理作家協会賞」でエエのか?

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著者プロフィール

1973年東京都生まれ。2005年、『夜市』で日本ホラー小説大賞を受賞しデビュー。同作で直木賞候補に。14年、『金色機械』で日本推理作家協会賞を受賞。著書に『雷の季節の終わりに』『秋の牢獄』『南の子供が夜いくところ』『竜が最後に帰る場所』『金色の獣、彼方へ』『南の子供が夜いくところ 』『スタープレイヤー』『ヘヴンメイカー』などがある。

「2019年 『白昼夢の森の少女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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