路地裏のヒミコ

  • 文藝春秋 (2014年2月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784163900230

作品紹介・あらすじ

笑いに包まれた恐怖をご賞味あれ!



二十五年前に三人の死を予言し姿を消した、

百発百中の予言者「ヒミコのオッサン」。

漫画家志望の大輝と、ミュージシャン志望の茂夫は、

軽い気持ちで彼の行方と正体を探りはじめる。

当時をよく知る人々の取材をするうちに、

二人が辿りついたのは、想像を絶する恐怖の真相だった……。



「粘膜シリーズ」で人気沸騰中の飴村行が、

約二年間の沈黙を破って放つ、渾身の怪作。

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

恐怖と笑いが交錯する独特の世界観が魅力的で、読者を引き込む作品です。25年前に姿を消した予言者「ヒミコのオッサン」の正体を探る大輝と茂夫の冒険は、意外な真相へと導きます。飴村行の作品らしい緻密な伏線が...

感想・レビュー・書評

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  • 久々の飴村さん作品。
    「水銀のエンゼル」医学部を中退後に作家デビューを果たした晃介は、若く美しい隣人で自分の大ファンだと言うみなもと恋人同士になる。順調に交際していたが、ある時医学部時代の元カノからの連絡で全てが一変してしまう。

    数々の伏線もあり、みなもの正体もわかったが終わり方が呆気なかった。

    「路地裏のヒミコ」
    悪友の茂夫に誘われ踏み込んでしまった路地裏で、25年前に姿を消した百発百中の予言者、ヒミコのオッサンの存在を知る大輝。正体を探りはじめた二人に待っていたものとは...。

    粘膜人間の世界観を期待し過ぎてしまったのか、物足りなかった。
    もっとめちゃくちゃな展開が欲しかった。

  • いつもの粘膜系よりもあっさりではあったけど「水銀のエンゼル」「路地裏のヒミコ」ともに『らしさ』は出てて面白かった。とくに「水銀のエンゼル」の方の最後の方のみなもの畳み掛けたまらない笑

  • わたしの中で、彼という存在はすでに神格化されているのかもしれない。言葉の一つ一つが網の目を縫う様にして、わたしの脳内へ遺憾なく流れ込んでくる。それはリアルな情景として、脳内で上映される悲惨な末路だ。

  • 粘膜シリーズの飴村行による「水銀のエンゼル」「路地裏のヒミコ」の中編2つからなる作品。
    どちらも現代が舞台だけど、好みは「水銀のエンゼル」かな。ラブストーリーを装いながら、登場人物のほとんどが狂気を持ってるところが「らしい」と思った。「路地裏のヒミコ」も物語は面白いんだけど、飴村行独特の狂気に満ちたやたらと難解な文章が途中ひたすら続くので、ついつい読み飛ばしてしまった。ちなみに、その傾向は粘膜探偵でも出てくるんだよな・・・。

  • 表題作を含む、中篇ふたつからなる作品集。
    飴村氏と言えば「粘膜シリーズ」ですね。グロテスクでインモラルな毒々しい世界観を
    これでもかと披露する「粘膜人間」でお腹いっぱいになり、続編は未読だったのですが
    こちらが気になり手に取ってみました。あれ、イメージと違うぞ?まさかの恋愛もの…?
    結果的に期待を裏切らない展開になり、ニヤリとしてしまった。やっぱそうなるよね~。

  • 2017年、19冊目は、約1年半振り『爛れた闇』以来の飴村行。120p前後の中編2本収録。

    水銀のエンゼル:チョコボールのCM、「銀のエンゼル」のパロディー的タイトル(?)。医大を中退した藤村晃介は、新人作家。やっと、仕事が軌道に乗り始めたために上京。その住まいの隣には、偶然にも彼のファンの女性が住んでいた。

    路地裏のヒミコ:大学卒業後も、ネオモラトリアムな生活を送る大輝。大学からの彼の友人でミュージシャン志望の茂夫。二人は25年前、預言者として地域のカリスマであった「ヒミコのオッサン」の、その後を追いかけるようになる。

    飴村行と言えば、『粘膜』シリーズ。そこで見せた、エロ、グロ、暴力、冒険の飴村流エンターテイメントは今回抑えめ。逆にコミカルな部分が前面に出ている印象。どちらかというと『爛れた闇』の感触に似ている。『粘膜』シリーズ好きには正直、物足りない。逆に、飴村行入門編にはイイかも、といった感じ。

    個人的に一番残念なのは、2本ともクライマックスでヒネって、オチ。このヒネり方、オチのパターンがあまりに近すぎるコト。その辺考慮して、ギリギリ★★★☆☆。

  • 粘膜シリーズで強烈な印象を持った作家です。
    期待して読んだけど、粘膜以上の面白さは無かった。
    残念。でも大好きな作家なので、次回作も読みます。

  • 中編2編。

    飴村さんの作品を初めて読んだ。
    ミステリとユーモアとホラーが融合されていて
    おもしろかった。

    粘膜シリーズがすごいらしいので
    読んでみようと思う。

  • 「水銀のエンゼル」と表題作の中編2編を収録。

    「水銀」は、私小説風?と思わせる叙述で、何こいつ恵まれてるの、粘膜シリーズの飴村行このままでは終わらないよね、と思っていたら、最後の最後で大逆転。みなもの見事に口汚い長台詞により、それまで晃介視点で語られていたのがくるりとひっくり返って、いかにいい気なもんだったかわかる。悲惨だがすがすがしい。
    「ヒミコ」のほうがホラーファンタジー要素が強いが、一番不気味で怖いのは、おとなしそうな大輝の所業だという。大輝は、大聖環帝國法典第1条(侮辱罪)の前に、第2条(婦女子に狼藉)で死罪だよね!

  • 粘膜シリーズより比較的われわれのいる世界と地続きの世界での話。しかしやはり一筋縄ではいかないから安心、というかむしろ安心できないというか。こういう感じも書けるなら直木賞狙えば取れるね、きっと。

  • 【誰も見たことのない、ユーモアとホラーの融合!】漫画家志望の大輝は、三人の死を予言した「ヒミコのオッサン」の噂を聞き、彼を良く知る人物に取材を行う。恐怖の中篇、二作を収録。

  • 評判があまりよくなかったので期待しないで読んだらのめりこみました。正直表題作よりも水銀のエンゼルのほうがいい。ぐるんと展開が動く瞬間は「あ、これミステリだったんだ…」とどきどきします。
    規格外の怪作、と帯には煽りがありますが、普通の本と割り切って読んだ方がいいです。特別なグロもないので安心して読めるし、むしろ読みやすい部類ではないかと感じました。
    「いわゆる身も心も美しい女なんてこの世に存在しねーからな」

  • 悪くは無いけど飴村さんにしては弱い。

  • 水銀のエンゼル
    大学中退から作家デビュー。全く、売れない。
    あまり関わり合うのはよさそうだと思った隣人の女性と、自分のファンだと言われ、親しくなり肉体関係。
    昔、ふられた女が離婚。結婚するために別れを告げる。
    女が豹変。昔、ふった女の娘。父親は自分。
    水銀を射たれ、絶命

    二十五年前に三人の死を予言し姿を消した、
    百発百中の予言者「ヒミコのオッサン」。
    漫画家志望の大輝と、ミュージシャン志望の茂夫は、
    軽い気持ちで彼の行方と正体を探りはじめる。
    当時をよく知る人々の取材をするうちに、
    二人が辿りついたのは、想像を絶する恐怖の真相だった……。

  • 25年前に姿を消した、百発百中の予言者「ヒミコのオッサン」。漫画家志望の大輝は、3人の死を予言した「ヒミコのオッサン」の噂を聞き、彼を良く知る人物に取材を行うが…。恐怖の中篇全2作を収録。

    エロ、グロ、ホラー、ユーモア、ナンセンス、狂気…、飴村行の粘膜シリーズでいかんなく発揮された持ち味のうち、いくつかが欠けていた。それでも相変わらずのReadabilityで飽きることなく読ませる。でも特に表題作、かなり「イってしまっている」感があるが作者、大丈夫だろうか?
    (B)

  • 粘膜シリーズの方がおもしろい。

  • ホラー中編集。
    「水銀のエンゼル」は、この人の作品にしてはまともだなあ、という印象。しかしその思いは終盤で完全に(いい意味で)裏切られてしまいました。うわー、やっぱり邪悪だったか~。
    「路地裏のヒミコ」は異形感炸裂。予言者「ヒミコのオッサン」の不気味なキャラクター造形からして引き込まれます。独特の世界観と、シュールすぎる展開。謎の言葉「ウミボウズになりたい」の意味がまさかそういうことだったなんて!

  • 表題の「路地裏のヒミコ」より「水銀のエンゼル」のほうがよかったw でも、飴村作品としては、ちょ~っと物足りない感があるなぁ~!次作に期待しますww

  •  約2年ぶりに味わう飴村節。『爛れた闇の帝国』では、ひたすらにグロい粘膜シリーズとは一線を画した進歩性を示した。中編2編という構成だが、長いインターバルを経て、今回はどんな狂気を見せてくれるのか。

     「水銀のエンゼル」。医大を中退後、紆余曲折を経て作家デビューした男。隣りの部屋に住む女性に作家であることを知られ、ファンだと告げられる。ほどなく、2人は男女の仲に…って、飴村作品にしては普通すぎる設定。当然修羅場が待っているはず。

     順調に愛を育むわけがない。一通の手紙から、男の学生時代の苦い記憶が蘇る。渋々彼女のアドバイスに従うと…あれれ??? 予想外の展開に。どんな決着をするのかと思ったら…。一般読者には十分に嫌な結末だし、男同様に僕はお人よしでしたとも。でもね、現実世界を一歩もはみ出していなくて、飴村ファンとしては大いに不満だ。

     その反動というわけでもないだろうが、現実世界をはみ出したのがもう1編の表題作「路地裏のヒミコ」。新宿区にある窪地。地下鉄の駅から近く、アクセスも治安もいいこの土地の因縁とは…。窪地という設定がいいよねえ。

     ミュージシャン志望の悪友は、ある人物に心酔していた。自信満々のアルバム曲目に、彼は呆れたとは言えないのだった。いいじゃなーい、意味不明なのが飴村作品の持ち味だ。そして、意味不明なりに筋が通っているのが、飴村行の飴村行たる所以。

     深追いしたばかりに彼を待ち受ける運命とは。一般読者なら本を投げつけそうだが、飴村節に毒された読者には滑稽でしかない。一応謎が説明されていて、ミステリーの体裁にはなっているのだが。彼にとって、どちらの選択がよりましだったのか。

     意識したのかどうか、グロ描写は少ない。それが悪いわけではないし、「らしさ」は感じられる。それでも、粘膜シリーズのぶっ飛び具合と比較すると、何だか小粒になってしまった感が否めないのだった。完成度という点でも『爛れた闇の帝国』には及ばない。

     飴村行の狂気は、こんなものではないはずだ。読まなきゃよかったと心底後悔するような作品を、飴村ファンは待っている。

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著者プロフィール

飴村行 1969年、福島県生まれ。東京歯科大学中退。2008年『粘膜人間』で第15回日本ホラー小説大賞長編賞を受賞。デビュー第2作『粘膜蜥蜴』で第63回日本推理作家協会賞を受賞。特異な作品世界で注目を集める。著書に『粘膜兄弟』『粘膜戦士』『路地裏のヒミコ』『粘膜黙示録』『ジムグリ』など。

「2018年 『粘膜探偵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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