逆境を笑え 野球小僧の壁に立ち向かう方法

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163900414

作品紹介・あらすじ

アメリカ人よりポジティブ!英語がわからなくてもヒーローインタビューに堂々と答え、ハッスルプレーでスタジアムのファンを魅了する。いまや全米一愛される日本人メジャーリーガー、川﨑宗則。モットーは恥ずかしくても前に出る、失敗を恐れず前に出ること。ホークスで日本一、WBCでは世界一、そして憧れのイチローを追って、メジャーリーグに挑戦。天真爛漫で、順風満帆の野球人生に見えるものの、実は、無名校からプロ入りして、実力不足に絶望し、スタメン落ちやマイナー降格と新しい挑戦のたびに、大きな挫折を味わってきた。それでも、苦しい時こそ前に出よう!野球小僧・川﨑宗則の人生論。目次第1章 メジャーに挑む【おれがアメリカで学んでいること】第2章 マイナーの現実【過酷な状況を味方につける】第3章 野球小僧の夢【大切なのは夢中になること】第4章 甲子園とドラフト【夢を目標に切り変える】第5章 プロフェッショナルの洗礼【挫折と絶望を乗り越える方法】第6章 ホークスの猛者たち【レジェンドから盗んだこと】第7章 WBCとイチローの衝撃【光に向かって進むだけ】野球小僧だった少年時代から、中学時代のイチローを見た衝撃、小久保、松中、城島、井口らホークスの先輩たちから学んだこと、メジャーリーグでの新たな挑戦まで。川﨑ムネリンの発想法が見えてくる。

感想・レビュー・書評

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  • 本作は大きく3つに分かれており、メジャーの環境と心情、野球人生として見た時の生い立ち、イチローさんとの恋愛小説という構成である。恋の行方に目が離せないという状況。
    序盤はなんてポジティブなんだという印象をもつが、プロまでの過程を知ると何か違和感が出てきた。
    同級生や同じポジションの人、先輩などと比較して川崎宗則は凡庸だという自分で分析している。非常にそこが冷静であり、割り切っている。
    メジャーでの劣悪だと思える環境も、自分で選んだ、嫌なら帰ればいいと割り切っている。彼は挑戦だ!ポジティブだ!とガムシャラに最初から突進するのではなく、出来ないことをしっかり割り切ってから前に進んでいる。あまり考えないという意味合いでのポジティブ、としてイメージを勝手にもっていたが受け入れてから前に進むというポジティブだったんだなと思った。

  • 組織論9/10点(チームに一人は川﨑のようなムードメーカーがいるとまとまる)
    惹き込まれ10/10点(メジャー経験、イチローへの思い。まとまってはいないが一気に進む)
    キャラクター10/10点(性格がプラス思考。作家の性格は文体に表れる)
    読みやすさ8/10点(読みやすいが、読み応えがあるかというと疑問符がつく。)

  • 小学生の頃から川崎選手のファンでした

  • メディアで見る前向きな姿の背景で考えていた内容が描かれている。人との関わりを大切にし、かつ前向きに動くことの大切さを感じた。
    定期的に読み直すことで自分も前向きになれる本です。

  • H28年度イベント「ブックリンク~本でつながる心と心~」で、中学生が紹介してくれた本です。

  • ムネリン好きです。
    ネガティブが根本にあるからポジティブになれる。
    少しだけ立ち止まった時に思い出すと元気になれます。

  • ムネリンのWBCで小学生の頃から憧れだったイチローに初めて会って、もっと好きになったというエピソードが大好きすぎる。

    世の中にイチローマニアは数多くいると思うが、イチローと同じチームで野球をやりたいためだけに地位も名誉も捨ててマリナーズへ移籍したのはムネリンだけであろう。

    お金は生活できるだけあれば良い。マイナーリーグのような過酷な環境でも野球ができるだけ幸せ。やりたいことをやる。シンプルなことなんだけど、それを実行できるムネリンは凄い。

  • 元ソフトバンクホークスで活躍したムネリンこと、川崎宗則選手の野球に対するというより、人生に対する取り組み方や向き合い方。

    川崎選手は鹿児島県出身で、少年野球チームや中学校の部活、憧れていた鹿児島実業からは推薦の誘いがこなかったことから入学した鹿児島工業野球部、全く意識していなかったドラフト四位で当時ダイエーホークスに指名され、18歳でプロ入り、WBCで子どものころから憧れていたイチローとチームメイトになり、メジャーリーグへの挑戦、マリナーズでメジャーデビューして、ブルージェイズではマイナー契約という野球人生を歩んできているけど、どの時代を見てみても(18歳でプロ入りした一年目を除く)、明るく前向き、チームのためになんてことより、自分が楽しむために野球をやっている!野球小僧という言葉がピッタリな選手だと思う。

    一流のプロ野球選手が出した本といえば、何か深い考えがあったり、ありがたい人生訓のようなものがありそうなものだけど、良い意味で軽い!良い意味で薄っぺらい!野球が大好き!!という表層の思いで人生を楽しんでいるように感じられた。
    川崎選手すみません!あくまで良い意味で(笑)

    そういえば、いつのころからか、ただ単におもしろいからという理由で楽しむことを忘れていたような気がした。
    やりたかった仕事をして、ある程度好き勝手にさせてもらって、愛する家族がいて、子どももいつも楽しそうで、自分も健康で、好きな本を読んで、思いを共有できる仲間がいて、何不自由ない生活なのに、「やりたかったこと」がいつの間にか、「やらないといけないこと」になっている気がした。
    例えると、野球が好きで野球部に入部したのに、練習に遅れたらいけないとか、素振りをしないといけないとか、やりたかったことを楽しめなくなってしまうと何かさびしい。

    川崎選手は、「やりたかったこと」が「やらないといけないこと」になる暇もないくらい、今を楽しんでいる!
    そんな彼の生き方そのものが、タイトルにある逆境を笑えという言葉に集約されているんだろうと思った!

  • アメリカにわたってからの超ポジティブでアメリカ人まで惚れるくらい明るいムニを見ていて、いや、たしか若いころ自信喪失して神経衰弱にかかったことがあるとインタビューで言っていたよなとうっすら思っていたのだけど、そこらへんの疑問が氷解した。野球がうまくてプロに入ってきて、いちどどん底に突き落とされるような思いを乗り越えてきてるから、どこまでも突き進んでいけるのかもね。

    よく、メジャー挑戦を断念した鳥谷や松田に、「マイナー契約しかもらえなくても、行くくらいの根性がなくてなにがメジャー挑戦だ、カワサキを見ろ」という人がいるけど、当のカワサキは「マイナー契約かメジャー契約か、どっちがいいかと訊かれて、おれがマイナー契約だったからそっちをオススメするって、そりゃ、あり得ないメジャー契約のほうがいいに決まってる」と書いている。そりゃあそうだよね。プロなのだから、より試合に出られる環境、より給料をもらえる環境を最終的に選ぶのは、なにも恥ずかしいことじゃない。

    ただ、川崎には、アメリカには少しちがう野球がある、その野球のことをもっと知りたい!という強烈な好奇心があるのだろう。今年2016年は何を見せてくれるのかな。

    あと、この本は、おそらく語りおろしなのだろうけど、ものすごく川崎本人の口調がよく表れていて、しかもリズムがよくて読みやすい。でありながら、話が流れていかないで、ちゃんとまとまっているのもりっぱ。頭のいい人だなとも思ったけれど、さいごに「構成 石田雄太」とあるのを見て、なっとくした。やっぱりちゃんとしたライターさんが作るとちがうのね~。いろんな意味で、とてもよくできたおもしろい本だった。

  • 1年目は環境に慣れなさい
    2年目は人間関係になれなさい
    3年目には仕事に慣れなさい

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