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Amazon.co.jp ・本 (232ページ) / ISBN・EAN: 9784163900711
作品紹介・あらすじ
歌舞伎の女は、こんなにアツい!!
初めての男が忘れられず、遊女に身を落とすお姫様。「桜姫東文章 さくらひめあずまぶんしょう」
主君の子を守るために、息子を身代わりにする乳母。「伽羅先代萩 めいぼくせんだいはぎ」
親のために吉原に身を売ろうとする町娘。「文七元結 ぶんしちもっとい」
――歌舞伎の演目に出てくるのは、人生に必死な女ばかり。
彼女たちの気持ちに思いを馳せれば、もっともっと歌舞伎の世界が身近に感じられます。
興味はあるけど、難しそう……歌舞伎にそんなイメージを持っている人も、
これを読めば劇場に駆け込まずにはいられない!
単なる解説には終わらない、いちばん楽しい歌舞伎論です。
AIがまとめたこの本の要点
この本を表す言葉
みんなの感想まとめ
歌舞伎に登場する女性たちの生き様を深く掘り下げたエッセイは、彼女たちの思考や行動を現代の視点で捉え直す試みが魅力です。火あぶりの刑を覚悟する「お七」や、身を売る町娘など、彼女たちの必死な姿に思いを馳せ...
感想・レビュー・書評
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女形は好きなのですが、女性が、現代の感覚だと瑣末に扱われているのでちょいと不満です。
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歌舞伎、文楽に登場するさまざまな女たちを分析。
【突っ走る女】恋しい男に会いたいために火あぶりの刑を覚悟で鐘を叩く「伊達娘恋緋鹿子」のお七など、現代の感覚では彼女たちの思考や行動は理解に苦しむけど、ツッコミを入れつつ寄り添う著者。
全20のチャプター。楽しいです。 -
歌舞伎の演目に出てくる女たちについてのエッセイ。
著者がいうように、歌舞伎は女性の華やかな衣装や、男性が演じる女の立ち振る舞いがなくては面白みがないと思う人は多いだろう。女性の歌舞伎が禁じられ、野郎歌舞伎だと人が入らなかったため女形が生まれた背景からも、納得がいく。
歌舞伎に出てくる女性は、大概、理不尽な不幸が多く、現代劇だと、あり得ない結末に、芝居だから・・で終わらせることもできるが、現代の女性を取り巻く環境や社会情勢と比較してのツッコミや感想が面白く、共感する部分も多かった。
紹介される演目は章によって、重複するものもあるが、歌舞伎を見たことがない人にとっては、歌舞伎の入門書としても、読めると思った。 -
2018.02.05 朝活読書サロンで紹介される。
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「ファンタジックな女たち」
嫉妬する女、運の悪い女、化ける女、女じゃなかった女、だめんず好きな女…日本の伝統芸能・歌舞伎の演目には、現代人から見ると度肝を抜かれるような様々な女の造型が見られる。お姫様に傾城、腰元から幽霊まで、華やかな衣装に身を包んだ「彼女たち」に非日常的世界の高揚を感じるという、酒井順子さんによる歌舞伎に見る女ガイド。
歌舞伎の難解さは、紆余曲折荒唐無稽、簡単に言ってしまえばそのありえないストーリーにあるように思えます。普通の小説や映画のように物語そのものに一貫したテーマがあって、共感したり感動したりするものというよりは、むしろまず役者ありきでいかに彼らの見せ場を作るか、歌舞伎の様式美を魅せるか、そういうことに重きを置いて作られたものだからなのかもしれません。
それゆえに、物語の全編ではなくその演目の有名な場面だけを取り出して上演されることも多く、歌舞伎を初めて見た人は物語の前後関係がまったくわからない、ということも少なくありません。
ただでさえストーリーが理解しにくい上に、歌舞伎の登場人物たちのキャラクターは、まことにぶっ飛んでいるのです。たとえば「身を落とす女」で解説されている「桜姫東文章(さくらひめあずまぶんしょう)」。ヒロインの桜姫は、お坊さんが同性愛の果てに心中した稚児の生まれ変わりの公家のお姫様。彼女は自分の生家を没落させた婚約者のまわしものチンピラに犯されたものの、そいつに惚れてしまい、結果その子供を産んで刺青さえ入れて女郎に身を落としますが、自分を犯したそのチンピラが父の仇とわかると、男と子供の命まで奪うことになるという、波乱万丈の物語。
酒井さんはお姫様が女郎に身を落とすというような物語は、私たちにとって考えられないことをやってのけるという意味で、ファンタジーなのだとみているのです。
江戸時代に男性作家によって描かれたこれら歌舞伎の中の女たちには、忠孝といった封建的な時代背景はもとより、男にとっての理想の女、悪く言えば都合のいい女、また男からみた女の怖さなどが現れているのだということがわかります。
それを念頭においてなお、酒井さんは、歌舞伎の中に生きてきたこれらの「今ではちょっとありえない女たち」に寄せてきた観客の女性たちの快哉や共感、同情に思いを馳せ、そこに今の時代の女である私たちが失ってしまった女の郷愁があるのだといいます。
とかく難しいと思われがちな歌舞伎の演目も、女を定点としたこの酒井さんのガイドによりより身近に思えて興味深く、今も歌舞伎の中に息づくファンタジックな女たちに会いに久しぶりに歌舞伎座へ足を運んでみたくなりました。 -
ミーハーな理由で興味が湧いてきた歌舞伎。だいぶ昔に「負け犬の遠吠え」で妙に納得させられた酒井順子さんの本だったので期待して読み始め期待通り!! 彼女の辛口、シビアな見方が私は好き。時代背景の説明があり、それを現代だったら、、と比較してあるところは笑える部分が多く、それだけに留まらず、さらにそれが今の日本の女や家族の価値観に通ずるものがあったりする。紹介される女達のでてくる演目を見てみたくなりました。私の様にこれから歌舞伎初心者の人には興味を持たせてくれる1冊です。
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「男よりも女の方が、どうしても好き」、という筆者の冒頭の言葉に、激しくうなずいてしまいました。といっても恋愛の話ではありません。女が何を考え、どう生きたのか。うすうす気付いていたけれど、私はその手の話が大好物。(私だけじゃなかった!)「歌舞伎」を「女」という切り口からひも解いて見せてくれる本書は、なかなかに心躍る内容でした。
連載をまとめたものなので、演目の粗筋など重複する部分が多少あるのが難ですが、歌舞伎を見たことが無い人でも楽しめる本だと思います。 -
なるほどと思える分析。
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【こんなにアツい! 歌舞伎の女たち】命がけで恋愛、恨みで怨霊化、忠義のためなら、わが子も犠牲に! 歌舞伎に出てくるぶっ飛んだ女性たちをディープに語るエッセイ集。
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歌舞伎は全くわかりません。
が 興味を覚えました。 -
おとくいの歌舞伎に関するもの
あきらかにおばさん(おばあさん)化しつつあるような
気がする -
歌舞伎といえば主役は男。
そんな中で筆者はあえて女にフォーカス。
今となっては古き良き…という女性も多い。
ただ、筆者も再三言っているとおり、劇作家はみんな男。
こんな女性がいたらいいなぁという願望は相当入っているに違いない。
女の本性は400年くらいじゃ変わらないからね。 -
著者を何回か演舞場・歌舞伎座でお見かけしたことがある。だからといってどうと言うわけではないが、実際に好きで見ている人ならではの視点に共感できる。気取らずに”今”の感覚で歌舞伎を語っている本でなかなかない。歌舞伎の解説・入門としても、この人のいつものエッセイのように今どきの人々についての話としても読める。
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様々な解説本や役者さんが書いた舞台裏など、歌舞伎に関する本はたくさんあるが、これは絶品。
女形を女の目で観るという視点が貫かれ、現代世相との対比が絶妙。素敵なエッセイの数々。
著者プロフィール
酒井順子の作品
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