雪の香り

著者 :
  • 文藝春秋
3.29
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本棚登録 : 154
感想 : 40
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  • Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163900773

作品紹介・あらすじ

2012年京都、新聞記者の風間恭平は、馴染みの刑事からある横領事件のメモ書きを見せられ、驚愕する。北瀬雪乃──十二年前、大学生だった風間のもとに転がり込み、ある日ふと姿を消した最愛の人の名が、そこに記されていたのだ。そしてその雪乃はその数カ月前、再び恭平のもとに戻っていた……。2000年、二人の愛と笑いに満ちた日々と、2012年、事件の真相を追う恭平の視点が絡み合うように進む中、警察や事件関係者との虚々実々の駆け引きの中で明らかになる、哀しき真相とは?? 『盤上のアルファ』で鮮烈なデビューを飾ってから3年、著者が書き終えたくないほどの情熱を注いだ、感動必至の純愛ミステリーの誕生です。

感想・レビュー・書評

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  • 謎が多く一風変わった雪乃に、ただひたすら惹かれる恭平。2人のデートは、私がするそれとタイプが違っていて、ちょっと憧れた。
    話の展開はとても上手だけど、言い回しが少々難しく眠気が誘われる。でも、楽しかった。恭平とともに、雪乃の潔白を祈った。

  • 2人のやりとり、会話は私的には大好き。
    雪乃の強気な性格や大胆な行動が取れる人なのに、その道しかなかったんかなぁという違和感だけ残った。

  • 現在と過去が入り乱れて、よくわからんくなる事があった。
    でも、雪乃のキャラすっごく好き。
    これから、穏やかに二人で過ごせていけることを心の底から祈ります。
    最後がとても爽やかな終わり方でそこはめっちゃ好きやった。

  • 突然、失踪した彼女と数年後に偶然再会する設定の物語としては佐藤正午の『ジャンプ』と同じなんだけど、ジャンプと違って再会後の流れがハッピーエンドになったのが少し嬉しかったかな。あと舞台が学生時代の京都の街ってのもかなりの加点。

  • 20180523-73京都が舞台の柔らかな言葉と会話のリズムが心地よく、風景が浮かぶ。不幸から訣別し幸せになってほしい。

  • 古都の風情と景色、季節と色、そして香り。ずっと漂う不穏な空気と、テンポの良い関西言葉の掛け合いに恋心。
    緩急がすごいのに、気がついたら最後まで運ばれてた。
    いま、とても京都に行きたい。そしたらもっと深く浸れる気がする。

  • 愛する人が突然消えたら…。胸がつまるシーンがあったが、面白かったし、考えさせられた。

  • 大学生の恭平は腰を痛めて動けない雪乃を助けたが、そのまま厚かましくも、恭平のマンションに転がり込まれる。戸惑いつつも、傍若無人な雪乃に惹かれていく。楽しい日々を過ごすが、突然、雪乃は消えた。12年後、新聞記者となった恭平の前に突然現れた雪乃との同居生活が再び始まった矢先、ある事件の関係者の中に雪乃の名を見つけた。雪乃の正体は?そして、事件の犯人なのか?今の幸せが、いつまた終わるかわからない不安と共に雪乃を愛し続ける恭平がとても切ない。ミステリーであると同時に儚い2人の純愛がたまらなく美しかった。

  • 仔猫のような奴で生意気な奴♬
    好きなんだよね〜尾崎豊世代のおっさんはこの雪乃みたいな振り回す女が…
    「罪の声」が評判なので手にした初読み塩田さんの純愛ミステリー、カバーの雰囲気もいい感じで期待は高まる。
    だがしかし純愛と呼ぶには軽すぎる、引き込まれる程の魅力があるわけでもなくこれくらいの障害なら中坊でも乗り越えるぞ。 ミステリーもそうで「それがどうした」レベルではもったいない、そして主人公がサツ回りのブン屋と言うのも古くさ過ぎるだろ。
    文章も上手いし京都の四季も巧みに織り込まれていて悪くないのだが…罪な声でスマヌ

  • 惚れた弱みでしょうね
    トラブルを呼び込むとわかっていてもいっしょにいたい、ってのはね
    謎だらけの雪乃が突然、消えてから12年後の再会…
    また消えてしまわないか過去何があったのか
    先がどうなるのか気になって仕方なく一気読み
    切なさと雪の香りする純愛ミステリーでした

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著者プロフィール

1979年、兵庫県生まれ。神戸新聞社在職中の2011年、『盤上のアルファ』でデビュー。2016年『罪の声』で第7回山田風太郎賞を受賞し、“「週刊文春」ミステリーベスト10 2016”国内部門第1位、2017年本屋大賞3位に輝く。2018年には俳優・大泉洋をあてがきした小説『騙し絵の牙』が話題となり、本屋大賞6位と2年連続本屋大賞ランクイン。2019年、『歪んだ波紋』で第40回吉川英治文学新人賞受賞。2020年、21年には『罪の声』『騙し絵の牙』がそれぞれ映画化された。

「2022年 『朱色の化身』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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