ゴーストマン 時限紙幣

  • 文藝春秋 (2014年8月8日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (408ページ) / ISBN・EAN: 9784163901077

作品紹介・あらすじ

英米ミステリ賞総嘗め、24歳の天才新人登場!



クアラルンプールの摩天楼内の銀行襲撃計画。爆薬の仕掛けられた金の奪還。裏社会のディテール満載で描く21世紀最高の犯罪小説。

みんなの感想まとめ

犯罪を「消す」プロフェッショナル、ゴーストマンを中心に展開する物語は、スリリングな銀行襲撃計画とその後の追跡劇を描いています。強盗団がカジノで奪った紙幣が48時間後に爆発するという緊迫した設定の中、物...

感想・レビュー・書評

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  • 「あなたへのおすすめ」に表示され早速~!
    このミス2015の海外編第3位、大学在学中に描いた作品とのこと。
    大好物のジャンルでした、強盗団がカジノで奪った紙幣は48時間後に爆発!その金を追うのはゴーストマン。ゴーストマンとは、犯罪者の痕跡を消す後始末の専門家。
    スピーディに進行する物語、スマートなキャラクター、良い作品に出逢えました。
    が、この作家さん28歳の若さで早逝。遺作が他に一作のみ。必ず読まねば。

  • ゴーストマンと呼ばれる名称不明の人物が犯罪を「消す」ことに焦点を当てた物語。構成としては「私」という人物が過去の失敗と現在の仕事を交互に描いている。犯罪小説でありながら現在視点では消えたお金と人物を探すミステリ調になっているのが面白い。逆に過去パートでは強盗事件の失敗が先に提示されており、何故そうなったのか?がラストに分かる仕組みとなっている。この構成の妙でも読ませる。また独特な呼び名がB級映画っぽく、運転手を「ホイールマン」などの相性で呼ぶ。イメージしたのでは「キアヌ・リーヴス」の「ジョンウィック」のよう。

    クールな語り口とテンポのよいストーリーなど犯罪小説の基本形ながら他とはちょっと違う空気感を出している新しい小説な気がする。

  • 現金輸送車が襲われる。奪われたのはカジノに運ばれた金だが、ただの銀行の金ではない、連邦政府の爆弾付きの金。これほど危険なキャッシュは誰も近寄らないはずが、リミットの48時間以内に奪おうと闇で熾烈な争奪戦が始まる。そこに派遣された私。指紋を消し自分も殺す変装の名人。鏡を見て「プロがそこにいる」とひとりごち、「警察など脅威ではない」とうそぶくが、不釣り合いな腕時計は手持ちがないからと袖に隠し、携帯は壊し損ねて窓から放る。本当に一流なのかとやきもきさせられるが、最後にはすべてをきれいに片付け行方をくらます。

    吐息と共に自由に年齢を変え、声音を使い分ける様は小説ではなかなか伝わりにくい。姿を消すのが得意科目のゴーストマンにしては、現場にジェットで乗りつけ早々にFBIに目をつけらるってどうよと不信が芽生えたが、自分の存在をわからせるためにわざとやったのね。ただ、ウルフが噛んでることを知ったのは到着したあとだったような...。

  • 一気読み。犯罪の痕跡を消す、ゴーストマンの仕事ぶりが面白い。
    犯罪の薀蓄や、細かい描写は、ややもすると冗長になりがちだが、テンポもよく、物語の奥行きを増している。
    スピーディーに進むハードボイルド。
    これがデビュー作とは驚き。
    映画化されそう。

  • 「大げさな表現だな」、「結構グロい描写だな」、と思いながら半分読んだところで気がついた。
    某映画監督の作風だと。後書きにも触れられていたので間違いなさそう。

    好みの問題だけれどなかなか読み進めず難航。

    銀行襲撃の部分は文句なしにかっこいい。

  • 平気で人が死んでいく犯罪小説。

    主人公の常に冷静で軽妙な語り口がとてもスタイリッシュに決まっていて、映画を観ているようで面白かった。

    ただ、ストーリーは普通

  • 章の終わりにきっちり引きがあって、次章を読まずにいられない。
    ものすごい疾走感にあふれた、悪い人のお話です。

    誰でもない「ゴースト」としての人生。
    退屈と怠惰を最も忌避し、世間一般の安寧とか幸福とかは完全度外視です。
    話としてはたいへん、面白いですが共感度ゼロ。

    そもそもニコは運転できないし。
    これ、映画になってそう。

  • 読み応えがあったためか、読後にまず浮かんだのはごちそうさまだった。
    大満足。
    クールだなぁ。

  • 面白かったわ^_^

  • プロローグで一気に引きづり込まれる。
    タフな金銭強盗の話かと思いきや、少しそれて失敗しかけた強盗の消えた金を探す物語。

    誰が誰を嵌めているのか途中からややこしくなり過ぎて混乱する。

    過去の失敗の物語がカットバックで入ってくるけど、結局マーカスとのいきさつを示したのみで、現在の事件との交錯はなく今ひとつ。次作への布石なのかもだけど。

    それにしても今のゴーストマンは強すぎる。
    映像化は確かにうけるだろうね。

  • ゴーストマンというのは、自分自身も含めた犯罪者の行方を消す者のことを指す。文字通りに社会から存在を抹消してしまうのだ。偽造の証明書、コンタクトレンズや染髪だけではなく、あらゆる方法を駆使して別人になりきってしまう。映画の世界では“逃がし屋”という存在が取り上げられるが、ゴーストマンもそれに似たものだろうか。
    ま、実際にそんな者がいるかどうかはともかく、本書はそのゴーストマンが巻き込まれた騒動を描いた作品だ。タイムリミットが設定された上に、対立する裏社会の実力者の板挟みになりどちらに転んでも無事では済まない状況。さらに過去の因縁までもが挿入される。
    読み応えのあるクライム・ノベルだった。

  • twitterで煽られて(笑)購読。一気読み!面白かった!次作の翻訳が待ち遠しい。オススメです。

  • 「ゴーストマン」という「消える」プロフェッショナルが、犯罪のマッチメイカーに借りを返すため、失敗した銀行強盗の尻拭いをさせられる話。ごく普通のクライムストーリー。つまらなくはないが・・・。

  • 3月-11。3.0点。
    銀行強盗の物語。姿を消せるゴーストマン。
    前評判が凄かったけど、うーーん。
    それなりに面白いが、まあまあかな。

  • 「21世紀最高の犯罪小説」という売り文句に加え、同業者や批評家の大絶賛が並んでいるが、どうにも精密さと盛り上がりに欠ける作品で、〝天才作家〟などという称賛は逆に嫌味ではないのかと勘ぐるほどだった。この程度のクライムノベルなら、創作時期や時代背景が異なるもののハドリー・チェイスが何作も書いているし、より上質な仕上がりで楽しめる。期待していた分、失望も大きい。私個人と波長が合わなかったと結論付ければそれまでなのだが、全てに於いて中途半端な印象しか残っていない。

    まず、登場人物の造形が浅い。主人公は隠語で「ゴーストマン」と呼ばれる役割を担う男で、関わった犯罪の痕跡全てを消しさることが使命となるのだが、その専門稼業の特異性が今ひとつ伝わらない。名うてのゴーストマンだったらしい元女優に師事し訓練の末に第一人者となったという設定だが、その核となるのは、かつらや化粧、声色で別人に成り済ます「変装の達人」でしかないのである。他に何か特殊な才能があるかといえば、指紋が無いということぐらいか。犯罪組織には重宝がられていたが、マレーシアの銀行を狙った大仕事で失策を犯し、男は姿を隠す。その5年後、当時の犯罪計画立案者から「借りを返せ」と呼び出されるというのが発端となる。

    男が強要されたこととは、犯罪プランナーが関わった強奪事件の後処理。現金輸送車を狙った計画が漏れていたことに加え、その紙幣には時限式の特殊な爆弾が仕掛けられていた。実行犯2人の内、1人は死亡、1人は重傷を負いつつも金を持って行方をくらます。背後にはギャング同士の抗争があり、これを好機と捉え潰し合いへと転回する様相を見せていた。ゴーストマンが借りを清算するためには、24時間以内に120万ドルの「時限紙幣」を奪回しなければならない。

    本作には、さまざまな犯罪の〝天才的〟プロが登場するのだが、彼らの思考/行動から玄人ぶりが伝わることは無い。交互に語られていくマレーシアでの銀行強盗の顛末も、計画自体が穴だらけで予測された危機に対処もできずに破綻しており、ゴーストマンも大した活躍もせず地下に潜る。主人公はタフで頭の切れる男であり、他の登場人物らにも一目置かれる犯罪者としてホッブズは描いているのだが、物語中にそれを納得できるエピソードは無く、違和感がある。読み進めても、主人公の自尊心の拠り所が不明なため、闇組織と真正面から渡り合う姿が滑稽に感じた。

    終盤に主人公は麻薬密売組織の小ボスと対峙し啖呵を切るのだが、その手法としてロシアン・ルーレットを選ぶ。これがまた都合良く事が運び、本来なら緊張感を煽るシーンだが、リアリティに欠けている。タネがある訳でもなく、ハナから強運の持ち主であることを結果によって示すだけだ。要はご都合主義が目立ち、ムードのみが先行している。唯一面白いと感じたのは、小道具である携帯電話の大量廃棄。通信手段としてゴーストマンがあらゆる場面で活用しては放り投げていくのだが、これこそ存在を示す痕跡とならないのかと苦笑した。

    【追記】著者はこの後、急逝した。若干28歳、まだまだこれからだったに違いない。クライムノベル、久々の新星として期待されていただけに残念だ。

  • テンポとリズムで読ませる小説。読んでいる間の、疾走感による心地よさは絶妙。気持ちよく読めるっていうだけでこの小説は値打ちあり。
    リズムを刻むにおいては、紙幣自体にリミットを作る「時限紙幣」って設定も上手いし、正体を絶対明かさない主人公という設定も上手い。過去と現在の並行進行もページを繰るリズム作りに一役買ってるし、敵か味方か分からない主人公以外の登場人物たちもあっさり読み進めるには良い按分の個性。

    但し、深さとか味わいとかはあまり感じられない。ラストもバチっと決まる感じではないし、並行進行も伏線と言うほど重要なものではない、主人公以外の登場人物たちも群の抜くほど魅力的じゃないし、ロマンスはほぼなし。そういう読み応え的なの求めてるとあっさりしすぎていて肩すかし食らうかも。

    設定や構成、それら全てが「テンポとリズム」を良くする目的に向いている感じ。その潔さがこの作品の一番の魅力かも知れない。その味わいを継続してくれるなら続編追いかける値打ちは大いにあると思うぞ。

  • 2013年発表
    原題:Ghostman

  • 疾走感はすごい。もうちょい色々掘り下げてくれたらな〜。
    あとがきの『モンキーズ・レインコート』でニヤリ、さもありなん。

  • プロットがややこしすぎる

  • 彼の本名も素顔すら誰も知らないゴーストマンという設定は面白い。前半はイメージ通りの淡々としていたのが、展開が混み合ってくるにつれ、段々と話が荒っぽくなっていく。
    最後まで、プロっぽく、サラッと仕事をしていく方がイメージに沿うかも。

    女性FBI捜査官のレベッカは結局なんだったんだろう。
    まさか、あとがきに書かれていた続編への布石だったりして!?

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