エヴリシング・フロウズ

著者 :
  • 文藝春秋
3.86
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  • (2)
本棚登録 : 569
レビュー : 111
  • Amazon.co.jp ・本 (346ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163901121

作品紹介・あらすじ

クラス替えは、新しい人間関係の始まり。絵の好きな中学3年生のヒロシは、背が高くいつも一人でいる矢澤、ソフトボール部の野末と大土居の女子2人組、決して顔を上げないが抜群に絵のうまい増田らと、少しずつ仲良くなっていく。母親に反発し、学校と塾を往復する毎日にうんざりしながら、将来の夢もおぼろげなままに迫りくる受験。そして、ある時ついに事件が…。 大阪を舞台に、人生の入り口に立った少年少女のたゆたい、揺れる心を、繊細な筆致で描いた青春群像小説。

感想・レビュー・書評

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  • この本は良かった。
    読み終えて登場する中学生達にさよならするのが寂しくなってしまうほど良かった。

    中学生を描いた小説を読む機会も多く、あの頃の痛みを思い出さずにはいられないもの、爽やか過ぎるもの、リアリティを感じないもの、など本当に色々。
    同じ世代を描いているけれど作家によってその世界観が様々で実に面白い。

    その中でもこの小説は特別だった。
    もちろん自分の中学時代を振り返ったり共感する部分もあるのだけれど、むしろ純粋に物語を楽しむことができた。
    登場する中学生や、その家族、教師の描写が丁寧で淡々とした日常の中にいながらも彼らが生き生きと浮かび上がってくる。

    それぞれの中学生が抱えている大小色々の悩みや困難。
    それを仲間がいることによって共に乗り越えていく様は読んでいてすがすがしい。
    何よりも津村さんの文章力が素晴らしく友情が前面に押し出されずにあくまでも控えめな位置にある事で、すっと受け入れられる。

    きっと現実はそう簡単じゃないのだろうけれど、素直にああ、いいなこんな仲間がいたらと思った。
    それがたとえ永遠に続くものではないとしても。
    この小説の空気感、大好きです。

    ★4つにしたのは、中学生としたらやや大人びているかなと。
    高校生でも良いんじゃないのかなとも思うけれど、大人と子供のはざまを描くには微妙なのか。
    ちょっとこの辺が気になったので・・・。

    • 杜のうさこさん
      はじめまして。杜のうさこです。
      先日ははなまるとフォローありがとうございました。
      vilureefさんのレビューいつも楽しみにしています...
      はじめまして。杜のうさこです。
      先日ははなまるとフォローありがとうございました。
      vilureefさんのレビューいつも楽しみにしています。この本もレビューを読まなければたぶん手にしなかったと思います。
      とてもいいお話でした~。ありがとうございます!

      幼いころから本が好きで読書歴だけは長いのですが、ブクログは初心者です。
      こんな素敵な出会いができるのならもっと早く始めておけばよかったと思います。
      これからもどうぞよろしくお願いします!
      2015/03/26
    • vilureefさん
      杜のうさこさん、こんにちは♪
      フォロー&コメントありがとうございます。

      杜のうさこさんの本棚、拝見させていただきましたが私の未読の作...
      杜のうさこさん、こんにちは♪
      フォロー&コメントありがとうございます。

      杜のうさこさんの本棚、拝見させていただきましたが私の未読の作家さんもたくさんあって興味しんしんです!
      ブクログを始めてから読む本の幅も広がり世界も広がりました(*^_^*)

      最近ちょっとばかり読書熱が冷めてしまいボチボチ更新していますが、よかったら覗いてください。

      こちらこそよろしくお願いします(^_-)-☆
      2015/03/27
  • 中学三年生という、10代ど真ん中で揺れ動く多感な年頃を、ユーモアとナイーブさを織り交ぜて描かれた傑作長編。
    主人公のヒロシは、「ウエストウイング」の登場人物。当時小5だった彼との再会が嬉しかった!さり気ないリンクがファンには嬉しいけど、当然単体でも面白く読めます。
    席替え。受験。文化祭。気になる異性。中三の日常に、クラスメイトや別の中学に通う小学校時代の塾仲間が絡み、ヒロシを中心にしてゆるくつながっていく過程が絶妙に巧い。
    出だしこそ淡白で、人によっては退屈さを感じるかもしれないけれど、その後の二つの大きな盛り上がりにぐぐっと引きつけられる。一つはクラスの友人・ヤザワを巡る事件。二つ目は文化祭きっかけであぶり出されたある事実。ところどころで津村さんお得意の小ネタで笑わせる部分もありつつも、理不尽な仕打ちに言葉を失う。いつもはまったりしたペースで読む津村作品だが、今回は途中からページを繰る手を止められなかった。
    ちょっと「君は永遠にそいつらより若い」「八番筋カウンシル」を彷彿とさせる展開で、かつてのインタビューで津村さんが話していた「意地悪なものを越える話を描きたかった」という言葉を今回改めて思い出した。津村さんの描く、「意地悪」に立ち向かう登場人物たちの行いは、時に褒められるものではないかもしれないけど…勇ましくてかっこいいなと思うのだ。勿論今回も。
    深刻で胸の痛くなる場面もあるけれど、文化祭に向けて皆で作品を仕上げていく過程は読んでいて楽しかった。自分、ヒロシ母より年上なのに…めっちゃ中学生目線で読んでました(笑)当初は自分の子供に読ませたいと思ってたけど、大人の方が大いに共感できるだろうな。塾仲間だったフジワラとフルノは学校が違うということもあり、ちょうどいい距離でヒロシらと接していて(彼らが登場すると何だか安心する)相変わらず「つかず離れず」感の描写が見事だよ津村さん!他愛のない会話にこんなにもホッとさせられるのかといつも思うのだ。
    エンディングは、号泣。ど直球な泣かせシーンなんて皆無なのに、繊細でさり気ないやさしさに溢れた描写に、涙腺決壊しました。
    15歳はまだまだ無力かもしれない。身勝手な大人にはそう簡単に立ち向かえないかもしれない。きっとこれからも、様々な壁が立ちはだかるだろう。それでも、持てる力で、乗り越えていけ。そんな言葉をかけたくなってしまう。
    またいつかどこかで、彼らに会えたらいいな。そんなことをひっそり願いたくなる、大好きな一冊。

    • koshoujiさん
      追記:これが20世紀時代の昔に作ったものです。
      今あらためて見ると、このサイトを一人で作っていたとは、自分でも信じられません。
      ラグビー...
      追記:これが20世紀時代の昔に作ったものです。
      今あらためて見ると、このサイトを一人で作っていたとは、自分でも信じられません。
      ラグビー傍目八目
      http://www.mars.dti.ne.jp/~byr01204/rugby.html
      ラグビーワールドカップ1999
      http://www.mars.dti.ne.jp/~byr01204/worldcup/toppage.htm
      2015/09/18
    • メイプルマフィンさん
      koshoujiさん:津村さんの新刊は小説っぽいです。
      私はhontoから情報をもらったのですが、さっき何気なくこのブクログで検索してみた...
      koshoujiさん:津村さんの新刊は小説っぽいです。
      私はhontoから情報をもらったのですが、さっき何気なくこのブクログで検索してみたら、ひっかかりました。
      アマゾンに、内容とか発売予定日(16日)とか出てました。ちょっとびっくりした。
      2015/09/18
    • koshoujiさん
      小説ですか。来月16日ですね。即、当日に予約を入れるつもりです。
      情報ありがとうございました。
      メイプルマフィンさんもご存知でしょうが、...
      小説ですか。来月16日ですね。即、当日に予約を入れるつもりです。
      情報ありがとうございました。
      メイプルマフィンさんもご存知でしょうが、本日、ついに嵐がやって来ました。
      駅に、その様子を取材に行ってきましたので是非ご覧ください。
      下記です。
      https://kacco.kahoku.co.jp/blog/daichu48/60707
      2015/09/19
  • 中学生の頃は心も体も大きな変化を経験し、まったく違った人間に生まれ変わるくらいの時期ではないかと思うのです。自分の存在がふらふらと不安定で、妙にイライラしたり周囲とぶつかっていた。

    主人公のヒロシも同じように、目立たない、目立ちたくない存在ながら、自分って何というモヤモヤした気分に包まれています。中学3年という特別な時期で、進学という否応ない現実に直面しつつも、寡黙なヤザワ、旧友のフジワラと一緒に悩むことの方が重大事。

    異性の増田、野末、大土居、古野との係りもまた、ありがちな展開。それまで直接会話も無かった関係から、物語の最後には全員含んだ係りに変化していた。

    中学生時代というほんの短い時間の中で、それぞれに抱えた問題に彼らの考え、行動で対応していく。正解のない問いに悩みながら時間を過ごしていく彼ら、まさにエヴリシング・フロウズ。

    ぎっしりと書き込まれた300ページ以上のお話しは、読みごたえがありました。

  • 冒頭───
    クラス替えの表は、下駄箱と玄関ホールの間に設置されている掲示板に貼り出されてあった。こっちの脳みそがスライスされてしまいそうなほどのキーキー声を上げて手を取り合ったりしている女たちと、新しいクラスなどどうでもよいという態で余裕ぶって、まったく関係のない話をしながら、しかし掲示板の前から離れようとしない体育会系の男たちの後ろで、背の低いヒロシは根気強く表の確認を待っていた。
    自分の名前を見つけたい、というよりはむしろ、名前がないほうが良いかもしれない、とヒロシは思う。名前がないんで帰りました! と誰だか知らないけど担任から電話がかかってきたら言えるし。
    もう面倒なのだった。誰と中学三年の一年をつるめるかについて、意外と出たとこ勝負のくせして、この場ではどちらが派手に喜べるかを競っているような女たちや、興味のなさそうな顔つきで名前の表をずるずると眺めながら、こいつにならおれは勝ってるとか、腕力では敵わないけど顔では上とか、想像力をたくましくしている男たちが周りにうろうろしていると、ヒロシはときどき窒息しそうになる。
    ───

    中学の時、ぼくはごく普通の中学生だった。
    ごく普通のというのは、周りにいじめたり、いじめられたりする生徒もいなかったし、児童虐待で悩んでいる知り合いもいなかったし、自転車で全国レベルのスピードを持つ友人もいなかったということだ。
    サラリーマンの家庭で、両親とも仲が良く、姉も優しく、友達も特に問題を抱えているという人間などいなくて、平凡で毎日のんびりとした中学生活を送っていた。
    さすがに、三年生になった時には(それでも夏休み以降だが)受験勉強に追い込まれ、多少は悪戦苦闘したけれど。
    薔薇色の未来が待ち構えていると信じていた。
    それは、まさかの受験失敗で一気に崩壊することになるのだが。
    それでも、この作品の主人公ヒロシのように、小説のネタになるような色々な事件や出来事は殆ど何もなかった。
    そのことが今の凡庸な自分を形成するにあたって、良かったのか悪かったのかは、今でも分からないけれど。

    ヒロシの周りには多くの個性的な人間が集まる。
    私立の女子中学に進学しながら、女友達と馴染めず、学校がつまらなくて辞めたいと思っているフルノ。
    背が高く、大人びた感じなのに、反応が鈍く、周りから疎んじられているヤザワ。
    女子にしては、細かいことを気にせず、真っ直ぐな性格で、ヒロシが密かに憧れているソフトボール部のキャプテン野末。
    その野末と同じソフトボール部で、試合になるといつもホームランを打つ大土居。
    ヒロシ以上に絵がうまく、目立たない存在ながらも一目置いている増田。
    小学校の時は一緒の塾に通っていたが、今は別の中学に通うフジワラ。
    ヒロシは、これら多くの知人友人との距離感を漠然と意識しながら、付き合いを続けていく。
    常に何が正しいのか分からず悩んでいる、自意識過剰で優柔不断なヒロシ。
    それでも、いざという時は他人のために何とかしようと行動を起こす。
    淡々としたさりげない描き方ながら、ヒロシの周りには次から次へと問題が発生してくる。
    どんなに考えても、どれが正解なのか分からない。
    葛藤するヒロシだが、悩みながらも事件に向き合うことで、少しずつ成長していく。
    この細部に至るまでの描写や心象風景の描き方が見事だ。
    全てのキャラもしっかりと明確化され、魅力的だ。
    現代の中学生は、いつもこんなに問題を抱えて悩んでいるのかと思うと、可哀想に思えてくる。

    みんなが新しい高校生活に向かって、それぞれの想いを抱きながら見ためがね橋の上からの景色は、どのように映ったことだろう。
    離れ離れになる切なさか、新しい生活への希望か?

    P346
    “ヤザワの自転車が海に落とされたように、出会った連中は好き勝手に、ヒロシの中にいろんなものを投げ込んで離れていった。ヒロシ自身も、彼らにそうした。”
    “たぶんまた誰かが自分を見つけて、自分も誰かを見つける。すべては漂っている。”
    他人との関係に、自分がどう関わっていけば良いのか悩み続けてきたヒロシの答えがこの文章にある。
    それは、高校時代のみならず、これからの人生の中で永遠に続いていくものであり、ヒロシはこの中学生活の中で初めてそれに出会って学んだのだ。

    この作品は、文章に一点の曇りもなく、大阪弁ならではの味わいもあり、余分な表現も一切ない。
    久々に非の打ちどころのない完璧な小説を読んだ気がする。

    津村記久子さん、初めて読んだが只者ではない。
    すでに芥川賞を受賞しているようだが、自らも“自信作”と呼ぶこの作品は何かの賞を取るのではないか?
    他の作品も是非読まねばと思った。
    また、好きな作家が増えた。
    是非是非皆さんもお読みください。
    心の奥に響く、優しくて素晴らしい作品です。

  • すごくよかった。もうずっと津村さんははずれがない!

    はみだし者的なさえない中三男子の話なのだけど、いい中年のわたしが、あああのころはそういうこともあった、とか思い出すのではなく、今まさに共感する、わかるわかるーと思ってしまい、われながら精神年齢がおかしいのではないかと思うくらい。
    他人に自分がどう思われているか、こう言ったらこう思われるんじゃないか、こうしたほうがいいんじゃないか、などなどの自意識と、あと、他人のことをものすごく観察してしまって、こう思ってるんじゃないか、こういう人なんじゃないかとか思って、でも実際にはなにも言わないところとか。それで緊張して疲れるとことか。今現在、ものすごくわかる、と。
    津村さんはそういう自意識とか観察をつぶさに書くのがいつもすごくうまい。ほんのひとことにも、こういう意味かもしれない、こういう気持ちかもしれない、っていうのを書く。わかる、と思うのと同時に、他人もみな同じようにそんなに他人を観察しているのかもと思うと少しこわくなったりもするくらい。

    関西が舞台ってこともあるのかな、不器用なようでもみんな会話が達者と思った。わたしが中学生のころは先生とあんなふうににしゃべれなかった気が。会話や、口に出さないツッコミとかがさすがにものすごくおもしろい。
    つながりが強くて信頼し合って、とかいかにも「仲間」って感じではなくて、「一応」つるむ、みたいなレベルでも、友達とのやりとりとか、だれかと友達になっていく過程とかが楽しくて。「ミュージック・ブレス・ユー」に似てるかも。
    受験の話もけっこう書かれていたし。津村さん、受験に思い入れがあるのかしら。

    中学生ならではの不器用さはあっても、みんなそれぞれのやり方で誠実に人と対していくところが、こっちはいい中年なのに、見習わなくては、と思ったり。なんだかすごく励まされる気がした。

    津村さんの作品だと、描かれる人たちが子どもだろうと大人だろうと同じなのかも、と。どっちの立場でもそれぞれに不自由さや理不尽さはあり、なんというか手持ちのカードでやっていくしかない、ってのは同じで。

    ただまあちょっと、やっぱり中学生だったら「未来」があっていいなあーとかも思った。
    漂っていけば、また自分がだれかを見つける、だれかが自分を見つける、というふうに思えるのは若いからかなあとかも思ったり。

  • *クラス替えは、新しい人間関係の始まり。絵の好きな中学3年生のヒロシは、背が高くいつも一人でいる矢澤、ソフトボール部の野末と大土居の女子2人組、決して顔を上げないが抜群に絵のうまい増田らと、少しずつ仲良くなっていく。母親に反発し、学校と塾を往復する毎日にうんざりしながら、将来の夢もおぼろげなままに迫りくる受験。そして、ある時ついに事件が…。大阪を舞台に、人生の入り口に立った少年少女のたゆたい、揺れる心を、繊細な筆致で描いた青春群像小説*

    「あの頃」の何ともいえない不安、もどかしさ、気恥ずかしさ、鬱屈さ、理不尽さ・・・などなど、まさに青春時代の影の部分を浮き彫りにした秀作。深刻かつ残酷なところもあるのに、淡々と書かれているところが妙にリアル。懐かしさだけではない余韻もいい。特に支障はないものの、やはりウエストウイングを読んでからがお勧め。情の入り方が違います。

  • 40歳の私が、中学3年生の青春群像小説にどっぷりのめり込んで読みふけてしまった。津村さんの描く小説は、働く女性が主人公だろうと中学生だろうと地に足ついて浮ついてないところがホントにいい。描写が丁寧だから地味な人物や華のない舞台にも愛着を持ってしまう。今回は舞台が大阪大正区、めがね橋界隈。よく通ったことがあるので殊更感慨深い。
    淡々と生きている人物を熱く読ませる作品。ひとりひとりの関係が点から線、線から面へ広がっていく感じがとても良かった。

  • とてもていねいに読みたくなる本だった。戻りたくないなと総括してしまっている中学時代だけど、私のもそんな悪くなかったかなと思えたり。朝井リョウよりこっちだと思うのだけど、甘いのかな。リアルタイムで読んだらどう思うか興味あり。
    高校編に期待。

  • 大人が書き大人が読む中学生の話として、なかなか良かった。
    入試担当の国語の先生が問題文として取り上げたくなるだろうなという感じ。

    ヤザワの台詞だけ「」で表されていないことの効果とか考えてしまった。

    大阪の地理が全くわからないのだけれど、地図ですぐに見つけられた。
    この辺に住んでいたら、思わずヒロシを探してしまいそうだ。

  • 中3の新学期、クラス発表の掲示の前のヒロシにボソッと声をかけたのは、背の高いヤザワだった。
    ヒロシとその周りの男女数人の1年間の話。

    どこにでもいる中3の男女の日常が、ゆるく淡々とと描かれています。
    だだそこには、いじめや幼児虐待など、社会問題も潜んでいて、実は気が抜けない。
    それぞれの問題は無事解決とは行かないまでも、妥協を許す形では収束します。
    ある意味そこがリアルだなと思わされました。

    1年が経ち、目の前の女子の目線が変わったことに気づいたヒロシ。
    あ~成長してる、と、切ないような、キュンとする気持ちを味わいました。

    ヒロシは、ウエストウイングに登場していた小学生だったのですね。
    すっかり忘れているので、また読まなくちゃ。

    そして、数年たったヒロシにも、是非会いたいと思います。
    続編に期待したいです。

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著者プロフィール

津村 記久子(つむら きくこ)
1978年、大阪府大阪市生まれ。大阪府立今宮高等学校、大谷大学文学部国際文化学科卒業。
2005年「マンイーター」(改題『君は永遠にそいつらより若い』)で太宰治賞を受賞し、小説家デビュー。2008年『ミュージック・ブレス・ユー!!』で野間文芸新人賞、2009年『ポトスライムの舟』で芥川龍之介賞、2011年『ワーカーズ・ダイジェスト』で織田作之助賞、2013年「給水塔と亀」で川端康成賞、2016年『この世にたやすい仕事はない』で芸術選奨新人賞、2017年『浮遊霊ブラジル』で紫式部文学賞、同年『アレグリアとは仕事はできない』で第13回酒飲み書店員大賞受賞をそれぞれ受賞。
近刊に、『ディス・イズ・ザ・デイ』がある。

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