ナナフシ

  • 文藝春秋 (2015年2月27日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784163902128

作品紹介・あらすじ

人は何度でも蘇生する。「ナナフシ」のように



誇りを無くした男と、夢を失った少女。愛情を注ぎ合う親子のような二人が、傷付きながらも再生していく様を描いた奇跡の人間ドラマ。

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

人は何度でも蘇生するというテーマを通じて、誇りを失った男と夢を失った少女が互いに支え合いながら再生していく姿を描いた感動的な物語です。主人公は金融危機で全てを失い、コンビニの雇われ店長として生きる深尾...

感想・レビュー・書評

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  • 「ナナフシ」--時に「擬態」し、時に自らの足を「自切」することで
            外敵から身を守ろうとする

    ファンドマネージャーとして活躍していた深尾真司は、
    2008年に起きた世界的な金融危機に見舞われ
    全てを失い、コンビニの雇われ店長として働いていた。
    ある日、コンビニで行き倒れの女性を助ける。
    酷い悪臭を放ち、言葉も喋れず、右手が不自由…。
    彼女は一体どうしたのか…。


    深尾は、金融市場での戦いに敗れ、自信も人間としての
    尊厳までも失い、家族すら守れず失っていた。
    まさに生きてるだけのドン底にいた。
    不思議な昆虫「ナナフシ」のような細い肢体と切なさを持つ
    彩弓に亡くなった自分の娘の姿を重ね
    彼女の面倒を見ようとする…。
    彩弓はバイオリニストの卵だったが、右腕の神経に悪性腫瘍が
    出来、右腕の神経を失おうとしていた。

    深尾は、最初は何故こんな事をしているのかと自問しながらも、
    いつの間にか彩弓の存在が救いになっていった。
    自らの全てと引き換えにでも、彩弓の命を救おうと
    かつて、憎しみさえ抱いた金融市場に再び身を委ねる…。

    人間は何度でも蘇生する「ナナフシ」のように…。
    誇りを無くした中年男性と、夢を失った女性
    愛情を注ぎ合う親子のような二人が
    傷付きながらも、再生していく様を優しく描いていました。

  • なかなかあり得ないストーリーだけど、ページをめくるスピードが早くなる。結局はハッピーエンド。

  • オヤジの夢的なご都合主義の絵空事。
    音楽家についての誤った記述も目に余る。

  • 少し前に金融の話が珍しくてハマった作者さん。今回はそれに医療プラス。まあもちろん巧く行杉だけど、サラッと入ってくるから流石!

  • 金融危機で傷を負った無気力の元バンカーと行き倒れの女性の生活がスタート。
    女性は、癌に犯される。
    元バンカーは、彼女の夢であるザルツブルク音楽祭に連れて行くために奔走する。

  • 2018.07.24
    久しぶりにあっという間に読んだわ。こんな事ってあるのだと信じたい。ラストシーンが眼に浮かぶ。

  • 170509図

  • カマキリに似ているナナフシという昆虫がいる。
    この作品はそのナナフシのように
    細身すぎるほど痩せた薄幸の若い女性彩弓と
    ファンドマネジャーとして活躍していたのに、
    世界的金融危機で破綻し、
    家族も職も生きる希望もすべて失った中年男性深尾の物語だった。

    実はこの深尾、
    会社倒産の責任を感じて自殺した部下を追い詰めたのは自分だと思い
    責任を感じていた。
    深尾が現在何とかコンビニ店長などしながら生きているのは
    部下の家族への決して受け取ってもらえない仕送りのためだった。
    そんな希望のない毎日をおくっていたある日、
    深尾の働くコンビニのトイレで
    浮浪者同然に倒れていたのが、彩弓だった。
    実は彩弓はクラブで働くバイオリニトだったが、
    右腕に病を抱えて、右手の神経を失おうとしていた。
    なにかに魅かれるよう彩弓の世話をするようになった深尾は
    彩弓の病を治すため病院巡りをすることになり、
    金銭対策のために、昔活躍した金融の世界へ戻ることにした。

    詳細なあらすじは、まーちさんが書かれている。
    大体なところはこんな感じかなと思う。
    お互いに父娘ほど年の離れた二人だけど
    孤独な二人はひかれあうものがあり、
    実の父娘以上に信頼関係が出来たようだ。
    ラストはあっさりしているが、希望を持てる結末でほっとした。

    やはり幸田さんの特徴的な「金融世界」も出てきて
    ここでそこへ繋げるんだ、と感心した。
    少々、出来過ぎ感があるが、幸田さん初の人間ドラマということで
    うんうん、と頷ける出来だった。

  • かつてファンドマネジャーとして活躍していた深尾は、ある日行き倒れの女を助ける。彼女に亡き娘の姿を重ねた彼は、病を抱える彼女を救おうと、再び金融市場に身を委ねることを決意する。「名無しでやって来たナナフシに似た娘の七不思議」。無くしてしみじみありがたさがわかる全体的には悲しい話。題名「ナナフシ」が的を得ている。

  •  逃げないと決める。
     それが、実感できる。
     そんな人になら、きっと共感を覚えることができる。
     エンターテイメントとしての楽しみは、少し淡い作品かもしれないけど。

  • ストーリーの展開に不自然さがあると思う それぞれ人には人に語りたくない傷があり、その傷と向き合いながら生きていることを知らせている ハッピーエンドに救われる 金に事足りていたときは、それを独占したくて、欲が出て、人とのあいだの繋がりなんて二の次、三の次になっていた

  • 読み始めは、何と暗い話だと思っていたが、だんだん引き込まれた。
    人間って、どんなに不遇に会っても、必ず出口があり、再生出来るんですよね!
    駄目だと思ったらそこで終わり!
    でもそれは、自分の近くに守ってあげたい人がいる時かな!

  • 読了。明るい物語では無い。家族的な人間関係や金融独特の後ろめたい暗さが、読み終わった後に重く尾を引く。それにしても幸田真音は天才だ!

  • 面白くて、どんどん深く入り込むんだけど、残りページ数が少なくなって来たのに話の展開がちょっと遅すぎる。
    最後は、まんまと逃げられました。ガックシ。

  • 人生の再生を果たす内容であり、必ずしもハッピーエンドではない。幸田真音の本としては、緊迫感のない物語ではあるが、物語としては楽しめる。夢破れた中年男と若い娘がそれぞれ違う過去の呪縛から解き放される。他人との関わりでここまで介入できたら良いと思う。

  • #読了。外資系金融会社で高給を得ていた深尾は、金融危機に見舞われ仕事も家族も失い、コンビニの雇われ店長に。ある日ぼろぼろになった行き倒れの女を助ける。彼女はバイオリニストの夢を持っていたが、病気により右腕の神経を失おうとしていた。もう逃げないと深尾は再び立ち上がる。暖かいホームドラマのような仕上がりに対し、「ナナフシ」はないのかなと。

  • 家族も仕事も希望も失った男が出会った女。
    「ナナフシ」のように、彼らが再生されていくようで、読後感は良いです。

  • [2015.04.17]

  • ナナフシ 歩く小枝。自切。自分には待っている人がいる。なにかしてやれる相手がいる。どれほどかけがえのないことなのか。一気読み。楽しめた。

  • 自分の娘を亡くしていなかったら、トイレで倒れていた見ず知らずの女性を自宅へ連れ帰ろうなどと考えもしかなっただろうな。
    この先に起こる面倒なことを考え、病院へ連れて行って「はい、終わり」になりそうだもん。
    結局は重い病気が発覚するも、娘にしてやれなかったことをしてあげることで心の隙間を埋められたに違いない。
    彩弓も欲しかった愛情を与えられたので、このふたりは持ちつ持たれつの関係だったんだろうな。
    こんないい人がいたらいいのにね。

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著者プロフィール

1951年生まれ。米国系投資銀行等で債券ディーラー、外国債券セールスを経て、1995年『小説ヘッジファンド』で作家に。2000年に発表した『日本国債』は日本の財政問題に警鐘を鳴らす作品としてベストセラーになり、多くの海外メディアからも注目される。2014年『天佑なり 高橋是清・百年前の日本国債』で第33回新田次郎文学賞を受賞。主な著書は『日銀券』『あきんど 絹屋半兵衛』『バイアウト 企業買収』『ランウェイ』『スケープゴート』『この日のために 池田勇人・東京五輪への軌跡』『大暴落 ガラ』『ナナフシ』『天稟(てんぴん)』のほか、『マネー・ハッキング』『Hello, CEO.』『あなたの余命教えます ビッグデータの罠』など、時代に先駆けてITの世界をテーマにした作品も多い。

「2022年 『人工知能』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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