朝が来る

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 3438
レビュー : 578
  • Amazon.co.jp ・本 (346ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163902739

感想・レビュー・書評

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  • 産むこと、育てることに想いを馳せる。全編においてドキドキが続く。引き込まれる。養子についての書き方が良かった。

  • 辻村深月さんの本は数冊読んだ程度だが、(あら、こういう本も書かれるのか、いつもより登場人物の年齢高めだわ)と思って読みだした。前半はなかなか良かったし、「この子はうちに朝を運んできた」のフレーズにうるっときたが。後半…辻村さんらしく若すぎる母親へのスポットの当て方に、ああ、いつもの感じね…と。
    分量が育ての親、生みの親の半々になってしまい、何となく中途半端になってしまった気もする。ちょっと残念。

    • ひとしさん
      『屍人荘の殺人』おめでとうございます!娘さんということは、学校で借りてきたのかな?でも、あんまりハードル上げられちゃうと、ガッカリされるかも...
      『屍人荘の殺人』おめでとうございます!娘さんということは、学校で借りてきたのかな?でも、あんまりハードル上げられちゃうと、ガッカリされるかもしれないので、期待しすぎず読んでくださいね(笑)
      2018/01/31
  • 「朝斗と名付けます」
    (栗原佐都子)

    先が気になって一気読み。
    始まりの子どもがいる平穏な描写から突如、夫婦の前に現れた子どもの母親だと名乗る女性から「子どもを返して欲しい」との展開にまず引き込まれた。
    後半の子どもの母親の妊娠に至るまでとその後はキツかった。最後は救われる結末で良かった。

  • 不妊のため養子を育てる夫婦と、その子どもを仕方なく手放した女性と、両方の視点から描いた作品。

    ママ友とのトラブル後、産みの母親を名乗る女性の出現による不穏な空気に、ミステリー路線に走るのかと思いきや、一転して過去の不妊治療に話は飛ぶ。
    養子をもらうことを決断するまでの夫婦の苦しみは、切実だ。養子であることを公言する潔さも、真の親としての強さが備わるまでには相当な苦労があるはず。綿密な取材に基づくと思われる過程は、不妊に悩む人たちだけでなく、結婚=出産と信じて疑わない人たちにこそ読んでほしいと感じる。

    後半の、中学生で妊娠した挙げ句、転落していく女性の話も辛かった。本当の愛情も自分を大切にすることも知らないままに、好きだと思い込んでいた人の子どもを妊娠する。その後の行動も、悲しいくらい幼稚だ。
    ただ、前半の夫婦の苦しみに比べると、その原因が厳しい教育者の親との確執という点は、やや描ききれていない感もある。

    私自身、子どもを授かったのは遅かったこともあり、妊娠や子育てがらみのテーマは深く考えてしまう。年をまたいで慌ただしい時期に読んだ1冊だが、よい作品だった。

  • 衝撃的だったけれど、、、良かった。考えさせられる。すごい泣けた。

  • もうすぐ出産する。出産前に読んで良かった。産みの親、育ての親どちらも大事な存在。朝斗くんはほんとにいい子だと思う。
    頑張れひかり。まだ21歳、大丈夫!

  • 不妊治療の末に養子をもらった佐都子の話と、中学生で妊娠し出産し養子に出したひかりの話。

    私にとって、どちらの女性の立場も決して他人事じゃなく、本人の心の揺れのようなものや、本人にしか分からない気持ちの描写が、とてもリアルに現実的に描かれていた。

    子供を持つ年齢のタイムリミット、出口があるのかも分からない長いトンネルの日々、やっと夜が明けて"朝が来た"と感じた瞬間、子供に名付けた「朝斗」という名前、「普通ではない」家庭を持つことの周りの反応。

    これって実際に経験してみた人でないと、こんなに細かく丁寧に描けないと思う。

    未成年で妊娠したひかりの話も、とてもリアルだった。自分には何一つ決定権がない弱い立場、母親の反応が、自分の母親とあまりにも酷似していて読んでいて苦しかった。母親の偏った価値感による「正しさ」、一番理解して欲しい人に、永遠に理解してもらえないもどかしさ、完全に見離されてしまった救いようのない寂しさ、家も学校も自分の居場所としてふさわしくないという違和感。頼れる人も、心の拠り所も、相談する相手もいない現実。度々巻き込まれる不運の数々。

    最後にはひかりにもやっと「朝が来た」のかな。
    佐都子とひかりは、年齢も違えば、全く別の種類の困難や苦しみや悲しみを経験してきたのだけど、それでも、どこか共通する部分があって、そのキーワードはやっぱり「我が子」を大切に想う気持ちなのかもしれない。

    とても良かったです。

  • 本当に良かった。一章と二章は辛い不妊治療の末、特別養子縁組をした栗原夫婦の物語。三章と四章は、養子になった朝斗の実母・ひかりの物語。栗原夫婦を脅迫しようとしたひかりのことを、栗原夫婦はひかりじゃないと言い切る。朝斗のお母さんは、そんな人ではない、と。泣きました。佐都子さんが本当にいい人。守ってくれる人がおらず、1人で悪い方に悪い方に来てしまったひかり。佐都子さんに会って、ひかりにも朝が来たね。窃盗と横領で警察が動いていて、これからもひかりが普通に生きることは難しそうだけど、どうか幸せになってほしい。

  • 特別養子縁組をテーマとして、子供を産む側、受け入れる側の葛藤やその後を描くストーリー。
    ドラマにもなってたのね…。
    この本は男性にも是非読んでほしいな。
    子供を身ごもること。産むこと。育てること。
    男性にもその段階ごとにいろんな心情はあるのだろうけど、子供って女性の人生をいろんな方向に揺るがせる…。
    ひかりと佐都子。もう少し双方の心のうちを覗きたかったかな。

  • 赤ちゃんの時に養子を迎え、6年間育てている栗原夫婦。幸せに暮らしていたがある日突然、産みの母だと名乗る女性が現れて子供を返して欲しいと言い出した…。
    栗原夫婦の視点、そして産みの母片倉ひかりの視点それぞれから描かれる出会いまでの人生の軌跡。痛く苦しい体験もあり、幸せな思い出もある。そしてラスト、じんわりと心が暖かくなってきて、泣ける。一気に読んでしまうくらい面白かった。

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著者プロフィール

辻村深月(つじむら みづき)
1980年山梨県生まれ。千葉大学教育学部卒業後、2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。2011年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、2012年『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞、2017年『かがみの孤城』で「ダ・ヴィンチ ブックオブザイヤー」1位、王様のブランチBOOK大賞、啓文堂書店文芸書大賞などをそれぞれ受賞。本屋大賞ノミネート作も数多く、2018年に『かがみの孤城』で第6回ブクログ大賞、第15回本屋大賞などを受賞し、2019年6月からコミック化される。他の代表作に『子どもたちは夜と遊ぶ』『凍りのくじら』『ぼくのメジャースプーン』『スロウハイツの神様』『名前探しの放課後』『ハケンアニメ!』『朝が来る』など。新作の度に期待を大きく上回る作品を刊行し続け、幅広い読者からの熱い支持を得ている。2020年、河瀬直美監督により『朝が来る』が映画化される。

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