ドクター・スリープ 下

  • 文藝春秋 (2015年6月11日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784163902791

みんなの感想まとめ

物語は、前作「シャイニング」の主人公ダンが中年になり、彼の「輝き」を活かして死に行く人々を安らかに送る「ドクタースリープ」としての人生を描いています。サイキック・バトルが繰り広げられる中、ダンと彼の弟...

感想・レビュー・書評

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  • 後半は息継ぎさせない
    サイキック・バトル。

    ダンのピンチに助けに
    あらわれたのはなんと
    あの人!

    前作を読んでたらここ
    泣くんだろうな。

    読んでない私がウルッ
    とくるんだから。

    それにしてもアブラが
    強過ぎる。

    マーベル・コミックに
    登場するストームね。

    無想転生を身に纏った
    ケンシロウみたいに、

    闇の眷族を相手に全く
    負ける気がしません。

    いわゆるジャイアント
    キリングものではない
    ですね。

    下馬評で優勝候補から
    遠い日本代表チームが、

    メンバーにロナウドと
    メッシを擁して、

    多少のピンチをくぐり
    抜けながら、

    まあ危うげなくW杯で
    世界制覇する感じ。

    メンバーにロナウドと
    メッシならぬ、

    ダンとアブラを擁した
    人間チームの圧勝なの
    でした。

  • シャイニングの続編。かがやきという能力を持つダンは、アル中の治療と共に、ホスピスで働いていたが、そこにアブラという少女が同じ輝きの能力で接触してくる。彼女を狙う真血族の存在を知り、ダンはアブラと共に対抗していく。
    シャニングを読んだのは、20年近く前で、ちょっとうろ覚えではある。実際もう一度読んでからなら、よりおもしろいと思うが、説明も結構あるので、読んでなくても楽しめると思う。

    上巻の最初の方は、シャイニングから間もない時期のダン=ダニー少年とシャニングで彼を助けたディック・ハローランの話から入り、ホラー的な描写と展開ではいりこみやすく、すんなり物語に入っていける。シャニングの登場人物が、どんどん出てくるがので、何でそう言うイメージなのかは、読んだほうがいいが、ある程度イメージは付けられる。よくキングの場合、最初の方でなかなかエンジンがかからず、読み進められなくなる時があるが、すんなりと読んでいけた。

    中盤のダニーのアル中での苦闘は、ちょっと読んでて、辛くなった。輝かしい感じの子供がこんな感じに落ちるかというところである。そこからホスピスでの力を生かし、ドクタースリープと呼ばれる所以になるあたりも、ちょっとピンとこない感じがあった。ちょっとぼんやりした感じで、自分がうまく読めてないのかもしれないが、名前の由来になっていくのが、わかりにくかった。

    アブラと真血族の話は、叙々に広がっていく。真血族の生き方が説明される中で、アブラが気付く事件が起こるが、その辺はなんとなく「呪われた町」「ニードフルシングス」の敵役を彷彿させる時ともある。この辺はキング共通の悪のイメージと言うところだろうか。地名では、ジェルサレムズ・ロットやキャッスルロックと言ったおなじみな場所も出てくる。

    アブラが接触して以降、下巻は真血族との戦いになっていくが、「ミスターメルセデス」でもあったそれぞれの行動が入れ替わりで描写されることで、緊迫感が生まれるところも多く感じた。アブラとダンが繋がっている時は繋がっていることで、さらに効果的に作用しているところもあった。

    下巻は、真血族との戦いだけでなく、秘密も明らかになっていくが、テンポよく進んでいく感じである。ホラー描写もそこそこあるものの、真血族との争いがメインのアクションやサスペンスがメインとなる。ダンが、その人の病状や死期を見通しところや、真血族に殺された少年の描写などは、ホラー感がある。

    ちょっと気になったのは、真血族の強さが感じにくいところだ。話の中で、それぞれ力を持っているとの描写があるが、それにより追い詰められる感が、ちょっと弱く感じた。最後の戦いももう少し相手の強さ感が欲しい感じがした。

    全体を通して、生と死、強さと心というテーマを感じた。何かうまくいかない時に、正しい心で生きていくこと、キングの普遍的なテーマと思うが、最後の方のアブラとダンのやりとりなどに、そこを強く感じた。そして終わり方は、結構毎度ではあるが、うまくジーンとさせてくれるものだったと思う。

  • スティーヴン・キングの名作「シャイニング」から36年。

    「シャイニング(輝き)」とは、ここでないどこか、ここにいない誰かと通じ、念でそれらを動かすことのできる特別な能力。

    かつて、真冬のホテル「オーバールック」の惨劇を生き延びた少年ダニー・トランスは、父親ジャック・トランスと同じアルコール依存と癇癪に悩む中年男性ダンになっていた。
    だがダンの「輝き」は生き続けており、ホスピスで死に行く人々を安らかに送る「ドクタースリープ」と呼ばれていた。。。

    キングは「シャイニング」を書いた者と本作を書いた者は別人、と言うが、確かに続編でありながら趣がかなり異なる。

    「シャイニング」は亡霊や怨霊が跋扈するゴシックな香りのするホラーであったが、本作は、リアルに存在する魔物、人外種族「真結族(True Knot)」のローズ、そして12歳の少女アブラというすばぬけた超能力者が登場し、そこにダンを加えた主要人物3人の戦いを描くジェットコースターサスペンス(←訳者による)になっている。

    従って「シャイニング」の重厚な恐怖を味わいたい向きには少々物足りない。だがこれはジャック・トランスではなく、ダン・トランスの物語。ダンはダンであって、36年前のジャックではない。さらにアブラという存在を得て、危うい「輝き」の系譜の継続に期待を持たせる。

    キューブリックの映画「シャイニング」は、観る方としては十分に恐ろしく楽しめるものであったが、ジャック・ニコルソンの演出や「輝き」の取り上げ方の薄さでキングが大いに不満を持っていたことは有名だ。

    結局、キング自身が脚本を書いてテレビドラマ化され、ごく普通の父親、夫である男性が徐々に狂って行く様が、実に切なく描かれていた。

    本作も当然、映像化が検討されていると思うが、ダン、ローズ、アブラの戦いは多くが「頭の中」で行われる。なかなか複雑だ。どんな映像で表現されるのか。なおさら観たくなる。

  • シャイニングと比べると、冬季休業中ホテルの惨劇、外に降り積もる雪と同じくらい背筋の凍る話ではない。だがダニーもいいおっさんになり、作中の登場人物も、書いたS.キング(もちろんいい意味で)も年をとったなーと思わせる作品。

    アンダーザドームや11/22/63よりも読みやすい。2日で読んだ。作中で、大人になったダニーをジャックス・テラーのようだと表現していて、検索してみたら納得。これはダニーだわ。今回の相手は「輝き」を持つ子供たちの命気を吸い、生きながらえる吸血鬼との対決。前作「シャイニング」ほど怖くない。ダニーの弟子にあたるアブラが強すぎる。どれほど強いって、ダニーが懐中電灯なら、彼女は灯台の光。敵の頭領が何にもできないから、目ひんむいて激怒するくらい。圧倒的輝きと、ダニーの頭のきれで立ち向かっていく。

    今まで歩いてきたダニーの人生が、さまざまな必然で、すべてはもとのところにちゃんともどってくるお話。最後の最後まで、S・キングはおもしろさをちりばめてる。ジャック・トランスやらかしたなと思ったけど、独り身だったダニーには幸せな結末だと思う。それに、ジャックは、家族以外には恵まれず、裏目にでてしまったけれど、(ダニー曰く彼は努力した)ダニーには味方が何人もいてそれが嬉しかった。

  • キングの新刊を手に取らなくなって大分経つ。「グリーンマイル」辺りまでの著作は今読んでも十二分に面白いのだから、私が変わったわけではない。キングが変わってしまった、私の好きなキングはいなくなってしまったと思っていた。この本を読む気になったのは、ひとえに「シャイニング」の続編という一点に尽きる。あの利発で勇敢な少年はどんな大人に成長したのか。

    ……ごめんなさい。キング健在でした。眠くても、翌日の予定が頭をかすめてもページを繰る手が止まらない幸福な読書体験。

    ダニー改めダンが父と同じ悪癖に手を染めるのにハラハラし、ダンの物語と交互に語られる少女アブラの物語にもどかしい思いをし、ようやく二人の人生が交わった時は歓喜し。キングの掌の上でいいように踊らされました…。

    そして大団円。キングの著作でこんなに混じりっけなしのハッピーエンドって、「刑務所のリタ・ヘイワース」ぐらいしか記憶にないなあ。大抵は死んで欲しくない人(主に何の落ち度もないのに巻き込まれる善意の人。今作でいえばビリーやジョン)が2,3人死んで読者にモヤモヤを残すパターンだったような。おかげで読後もしばらく幸せな思いに浸りました。

    一つ粗探しするなら、アブラが無双すぎて敵がショボく感じられることかな。でもそんなこと気にならないくらい面白かったです!

  • シャイニングの続編。
    シャイニングも、ちゃんと読んだわけではなくて、映画を遥か昔に観たという程度。もう一度読もうかとも思ったけど、なんか怖そう。突然出現するから。映画をもう一度観ようかな。
    堕ちてしまった人生を持ち直すところがとても共感できる。自分がお酒にそこまで飲まれない人間で良かったとつくづく思う。お酒を逃避の手段にしているところがあるだけにそこまで落ちないような人生でありたい。

  • 上下巻まとめての感想になります。

    書きたい事が多すぎる。
    途中、とてもとても辛いところがあって(野球少年のくだり)、そこから、なかなか先に進めないほど失速。一瞬、読むのをやめてしまおうかと思ったくらいだけど、最後まで読んで本当に良かった。
    こんなに怖い、S•キングが、大好きで読み漁っていた学生時代の私、どんだけ?と思ったけど、人間のエゴとか葛藤とかの描写に優れていて、また読み終わったあとのじわじわくる感動とか温かさとか…そうだ、これだよ!だから好きだったんだよ!と思い出した(笑)

    物語はシャイニングの続編。35年後のストーリー。でも読み始めた時は、そのことも知らなかった(^_^;)最初の数ページですぐに気づいたけど。もちろんシャイニングも学生時代に読んでいたので「続編なのか!」と嬉しかったよ。


    さらに読み始めたのは随分前だけど、偶然にも主人公はアルコール依存性と戦っていたり、麻疹が物語の重要なカギとなってたり、なんかタイムリー(^_^;)

    ダンが救われて良かった。本当に良かった。それに尽きるかな。

  • 死は誕生に一歩もひけをとらない奇跡だ。

    36年ぶりに刊行された、名作シャイニングの続編。面白いに決まってるー!
    学生時代にガクブルしながら読んだ前作。Itのピエロ張りにトラウマになったのは、実は生垣動物だったりする・・・∩(´;ヮ;`)∩コワイコワイ

    けなげでかわいかったダニー君はアル中の放浪者になっていて、ハロルドもママも故人。シャイニングは、彼を幸福にも不幸にもしなかった。だけど、ダニーの人生の分岐点で、それは確かにきっかけになった。

    スピード感のあるサスペンス、向こう見ずなアビーのキュートさ、わかり易く悪役の真結族、という使い古したネタをそろえつつ、ダニーとその過去を絶妙にからめて飽きさせないキングの筆致、さすがです。

    そして個人的ハイライトは、最後にダニーがルーフ・オブ・ザ・ワールドで見る光景。シャイニングがただのパニックホラーでないのは、幼いダニーが父親を心から愛している部分だと思う。本能で息子を愛する母親より、ダメで弱い父親を慕うダニーの無垢さが、恐怖も悲しみも超えて胸に迫るのだ。この記憶が、キャンプ場でのラストシーンをきらめかせる。

    あと、ダニーが金庫から出した亡霊の使い方が秀逸でした。コンチェッタも凄いけど、まさかホレスをこう使うとは・・・!そしてダニーとアビーのつながりにびっくり。これ、若いキングなら書かなかったよねきっと。

    てことで、生垣動物にビビりつつ、シャイニング再読しようかなー・・・

  • 「シャイニング」がはホラーだとしたら(大まかなカテゴリー)こちらはファンタジー。これもまた大まか過ぎるジャンル分けで恥ずかしくなりますが。
    上で味わったゾクゾク感そのままに下ではジェットコースター並みのスピード感ページをめくる手が止まりません。
    スティーブン・キングはこれまでの本もそうですが、大まかなカテゴライズは必要ないですね、ただ、スティーブン・キングの本は凄いってことだけ。
    もったいなくて、内容をこまごま書くことはばかられますので。

  • キングの文章から、この物語への愛が感じられた気がする

  • 納得の結末
    これが「シャイニング」の続編って知らなかった
    言われれば・・・そうよね
    長編とは思えないほどサクサク読めた

  • シャイニングもドクタースリープも家族愛が根底にあるので、読後は幸せな気持ちになれた。シャイニングのあの懐かしい怪物たちにも愛おしさをおぼえる。

  • 下巻は展開が早くあっという間に読み終えた。映画は映画の良さ、原作は原作の良さがある。個人的には原作の方が好み。、

  • 映画を見てから読んだため、登場人物がイメージできてすらすらと読めた。映画と書籍で結末は異なるが、映画は映画で前作との整合性がとれており、尺の都合もあるだろうしあれでよかったと思う。というかよく2時間で綺麗にまとめたと。

    シャイニング同様、登場人物の過去や心理描写が詳しく書かれている反面、展開はやや遅く感じる(宮部みゆき「火車」と「模倣犯」のスピード感を思い出した)。

    超常能力を持つ敵との戦いなのだが、敵の粗が少し目立つ。解説でも触れられているとおり、あまり強くし過ぎると解決策が無理なものになるし、整合性のある理由もきっちりと書かれている。これ以上のバランス調整は贅沢か。

  • 後書きに、シャイニングを読んでから読みましょうと書いてあります。orz

  • 「シャイニング」を執筆していた時よりも、人間へのまなざしが暖かくなったキングを感じます。これは傑作。映画も本もお勧めです!

  • 堪能。最後の最後まできっちり書き込んでくれるので、ものすごく満足。今年もキングの長編が読めて良かった!

  • 上巻の方が引き込まれるワクワク、臨場感があったように感じる。
    とはいえ、先祖代々の遺伝とか共依存とか、スティーブン・キングはよく観察、勉強している。

  • 紛れもなく「シャイニング」の続編。そして、家族の物語。下巻は上巻に輪をかけて一気に読ませる。それこそ、息吐く暇もないくらい。最後は静かな感動に包まれるのは「ミザリー」以来かも。そして、これもきっと映像化されるんだろうな。その日を楽しみにしています。

  • ここに来てあの因縁の地で対決とは、そしてダン(ダニー)とアブラがそんな関係だったとは、そしてそして、最後にダンを助けてくれたのがあの人だったと分かった時なうるっと来そうになりました。よかったねダニーと抱きしめてあげたい。あっという間に読み終えてしまいました。もう一度最初から、つまりシャイニングから再読したいと思わせてくれました。次は原著の英語版にも挑戦してみたい。

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著者プロフィール

1947年メイン州生まれ。高校教師、ボイラーマンといった仕事のかたわら、執筆を続ける。74年に「キャリー」でデビューし、好評を博した。その後、『呪われた町』『デッド・ゾーン』など、次々とベストセラーを叩き出し、「モダン・ホラーの帝王」と呼ばれる。代表作に『シャイニング』『IT』『グリーン・マイル』など。「ダーク・タワー」シリーズは、これまでのキング作品の登場人物が縦断して出てきたりと、著者の集大成といえる大作である。全米図書賞特別功労賞、O・ヘンリ賞、世界幻想文学大賞、ブラム・ストーカー賞など受賞多数。

「2017年 『ダークタワー VII 暗黒の塔 下 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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