羊と鋼の森

著者 :
  • 文藝春秋
3.92
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本棚登録 : 7604
レビュー : 1258
  • Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163902944

感想・レビュー・書評

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  • 本屋大賞受賞作なので読んでみた。年齢を問わず誰にでも薦められる本。テーマも目新しいし、いい話。だが、私はひねくれているのでこういうのは好きじゃない。感動も無し。いい話だけどわざとらしさが満載。いちいち登場人物に名ゼリフを言わせようとしてるのがいただけないし、とにかくこの文体が嫌い。 このポエムっぽい文体が最近はびこっているが、誰に端を発しているのだろう? 感受性があふれていると言えば聞こえがいいが高校生が書きそうな文章だ。よかったのは表紙。あの「くうきにんげん」「うきわねこ」の牧野千穂さんの作品。すてき。

  • タイトルで気になってたけど、ちょうど会社の人が読んで絶賛レビューしてたので読んでみた。Amazonで買おうとしたら、レビューが散々で(時々絶賛、大体酷評)カートに入れる手が思わず止まり…。

    私は「中身というより、その人の作る空気に浸るため読みたい」ということが女性作家ではよくあるけど、こちらもそういう「雰囲気小説」に分類。いや、雰囲気小説には「いい話」であることすらもとめないので、こんないい話を雰囲気と言ってしまっては失礼か。

    本屋大賞って、万人受けするエンターテイメントの高さと、書店店員という、ある程度サブカル寄りの人のチョイス、というイメージ。それでいくとこの本はエンターテイメントとしては弱い。だから酷評した人も多かったのかな?と思ったけど、読んで納得した。

    全体的に薄くて、綺麗な上澄みだけのお話みたいだった。悪人が出てこないから、衝撃を受ける事件が起きないから、だけじゃない。静かで綺麗な世界観にもうひとつ何かこちらに残るギフトが欲しかった。
    比喩が美しい、と言われるんだろうけど、繊細な比喩を楽しむんじゃなくて、比喩で語るべき物語性そのものをもっと打ち出して欲しかったかも。

    見も蓋もなく言うと、毒を抜いた小川洋子、って感じかなー。朴訥ととぼけたピュアな主人公は伊坂幸太郎風。村上春樹ぽいとは思わなかった。

  • これ、中高生がメインターゲットのYAの作品なら、結構いいのではないかと思う。
    まじめな青年の成長物語で、丁寧に書いてあるし、作者の誠意が感じられるとも思う。
    しかし大人の、ある程度読書をしている人に、価値のある本だろうか?
    特に物語が巧みでもなし、キャラクターはリアルさがなく、比喩は陳腐で、なんの面白みもない。
    こういうのが受けるっていうのは、わからなくはないけど、大人のエンタメの読み物としてどこが優れているのかさっぱりわからない。
    これ、少女漫画にはなりそうだけど、なっても面白くないね。
    キャラクターが寓話の主人公のように個性がなく、脇役もステレオタイプでありきたり、何より読んでてピアノが聴きたい気持ちにならないのが痛い。具体的なピアニストやテクニックや曲名が出てこないのは子ども向けの作品だったら、親切という見方もできるのだが。45年もピアノやってるなら、そして作家になったのなら、ピアノの、音楽の魅力をもっと感じさせてほしい。
    出てくる曲はショパンのエチュード、子犬のワルツ、ベートーヴェンの月光のみ。(結婚行進曲は出てくるが誰のかは書いてない)
    YAとして読むならよかったのよ。大人の読書人の鑑賞に堪えるエンタメ作品みたいな評価を受けていることに大いなる疑問を感じる、それだけ。

  • 『羊と鋼』がピアノの事であるタイトルがとてもいい。
    その森を、いい人達に囲まれて外村が歩き回る。
    大きな出来事や新たな感動・発見はないが、安心して読める作品です。

  • ピアノの調律師の成長過程が丁寧に描かれているが、文体や構成自体に深みがなく、ストーリーに全く引き込まれない。
    読書から遠ざかっている人が久しぶりに読む本としては良いかもしれない。

  •  ピアノの調律に魅せられた一人の高校生、外村。その彼が調律師として、人として成長してゆく姿を温かく見守るように綴った作品。

     「羊のハンマーが鋼の弦を叩く。それが音楽になる。」には作品名の妙を感じる。

    「明るく静かに澄んで懐かしい文体、少しは甘えているようでありながら、きびしく深いものを湛えている文体、夢のように美しいが現実のようにたしかな文体」

    (内容紹介)
    ゆるされている。世界と調和している。
    それがどんなに素晴らしいことか。
    言葉で伝えきれないなら、音で表せるようになればいい。

    「才能があるから生きていくんじゃない。そんなもの、あったって、なくたって、生きていくんだ。あるのかないのかわからない、そんなものにふりまわされるのはごめんだ。もっと確かなものを、この手で探り当てていくしかない。(本文より)」

  • これは、好みが分かれるなぁと思った。美しいけど何だか読んだあとスッキリしなかったかなぁ。
    ハマる人はハマる美しすぎる物語ってとこかな。

  • キレイキレイな物語。とても良心的な物語。
    でも、なぜかとても物足りない。とても軽い。
    音楽、音、音色、についての比喩もピンとこない。ふたごのピアノは少女漫画の世界。最初から最後まで、ずっと道徳の時間。登場人物がすべて善人。
    これはもうただの好みの問題かもしれないけれど、こういうのが選ばれる賞には毎回幻滅してしまう。

  • 調律師に出会った主人公が、その様子に感動し、専門学校に行き、同じ会社に入り、頑張って一人前になろうとする話。わりと淡々と物語が進む。あまりにも主人公に個性がないというか、透明すぎる。2016年に本屋大賞をとったのね。つくづく本屋大賞と相性が悪いなあ。面白くなかった。

  • 調律師の仕事のことが少しわかった。

著者プロフィール

宮下 奈都(みやした なつ)
1967年福井県生まれ。上智大学卒業。2004年、「静かな雨」で文學界新人賞に入選し、デビュー。日常に起こる感情の揺れを繊細で瑞々しい筆致で描きだす作品で知られる。『スコーレNO.4』が書店員から熱烈な支持を集め、注目を浴びる。代表作に、2016年本屋大賞、ブランチブックアワード2015大賞、「キノベス!2016」などを受賞した『羊と鋼の森』があり、2018年6月映画化。『静かな雨』が2020年新春映画化が決まり、2019年6月6日文庫化される。ほか、福井からトムラウシに移り住んでいた頃の日々を描いた『神さまたちの遊ぶ庭』や、福井での身辺雑記や本屋大賞受賞前後のエピソードなどを描いた『緑の庭で寝ころんで』がある。

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