ラグビー日本代表ヘッドコーチ エディー・ジョーンズとの対話 (Sports Graphic Number Books)

著者 :
  • 文藝春秋
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レビュー : 25
  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163903231

作品紹介・あらすじ

ラグビー日本代表を勝利に導く名将の哲学弱かったラグビー日本代表は、なぜ世界の強豪に勝てるようになったのか。世界的名将が組織と個人を育てるための哲学を語り尽くす!

感想・レビュー・書評

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  • 「信じる」というキーワードは一回くらいしか出てきてないように思う。前半はコーチングの本だが、後半はラグビーの本だったかも。

  • 元ラグビー日本代表監督で、南アフリカなどの強豪を破るまでにチームを鍛え上げたエディさんの著書。
    これは前回W杯の前に書かれた本。以後の「ハードワーク」に関しても、以前読んだことはあるが、そのチームマネジメント、コーチングに関しては非常に示唆があったので、今改めてコーチングについて考えたいと思った時にちょうど手に取った。

    日本にルーツもありながら、海外で実績を残し、それを日本にもたらした指導者の語るそれは非常に興味深い。もともと教師もやっていたそうで、なるほどそれは理解がある。
    他の国と比較して、教育に関する提起も多い。それが選手の基盤になっているからだ。世界と比べて特に「表現力」が低いのもアウトプットする場が少ないためだろう。

    好きな一節
    ===
    日本が創造力の歩みを止めてしまった背景には経済的な基盤が安定し、「ミスをしない」ことが支配的になってしまったことが根底にあるという。
    「社会にノーミス志向が強ければ、クリエイティブに考えたり、決断していく方向に選手を仕向けることはできません。私は選手たちに決断してほしい。ただ、日本社会では決断後に『それは間違っていた』と否定することが多い。コーチにとって大切なのは『なぜそういう決断をしたのか』を考えることです。それを理解することが『アート』なのです。」
    ===


    目次
    1 コーチングはアートである
    - コーチングと芸術が結びつく時
    - 規律と楽しさは矛盾しない
    - 海外のアーティストたち
    - 「監督」と「ヘッドコーチ」の違いは何か
    - 武士道的精神主義の弊害
    - アートとマネジメントのバランス

    2 コーチングの流儀1 アイデアをいかに生かすか
    - 病気をして気づいたこと
    - 勝つためのポイントをどのように設定するか
    - コーチとは優秀なセールスマンでもある
    - 選手の性格を知るためのMBTIテスト
    - ハーフタイムに何を話すのか
    - 異文化に触れることの効用

    3 コーチングの流儀2 数字を使いこなす
    - 21世紀のトレンド、「数字」の効用
    - W杯で戦うために必要なチームキャップ数は600
    - パスとキック「11対1」の黄金律
    - ボールの保持時間が勝敗を左右する
    - ボールを持っていない時の動きこそ重要
    - チームのためにどれだけ懸命に戦えるかの指標
    - 数字を戦略的に活用せよ
    - 映像をコーチングに生かす

    4 勝つための組織作り
    - 代表監督に必要な条件
    - ザッケローニ監督の経歴に潜んでいたリスク
    - 判断の拠り所は自分のイメージ
    - 勝つための「年齢構成」
    - 連覇することの難しさ
    - 「直感」の重要性
    - 若い選手を代表に抜擢するポイント
    - 指導者の我慢強さが選手の成長を促す

    5 革命の起こし方―日本の課題を整理する
    - 敗者にフォーカスを当てる日本のメディア
    - クリエイティビティを軽視する社会
    - 自分の長所に気づけない社会
    - 選手のマインドセットを変える
    - 異分子を投入して組織に刺激を与える
    - メディカル・スタッフが勝敗を分ける
    - 他競技から学ぶ
    - ディシジョン・メーカーを計画的に育てる

    6 教育の価値を考える
    - 「リクリエーション」の意味
    - 教育の価値
    - 叱ることに意味はあるのか?
    - ジュニアの指導法の問題点
    - ボールを見てはいけません
    - スペースの感覚は子供に教えられる
    - ボールへのリスペクトを教え込む
    - 古いスタイルをモダナイズするという発想
    - ラグビーのための環境整備
    - 高校ラグビーの問題点
    - 大学ラグビーの問題点
    - 勉強しないことは問題である

    7 コーチング最前線
    - リーダーシップを育む
    - ステージが変わればリーダーの条件も変わる
    - なぜ日本ではリーダーが育ちにくいのか
    - 軋轢を嫌う社会
    - 選手の責任にはしない
    - アスリートにとっての食事
    - 「プリゲーム・ミール」というルーティーン
    - 自分にとって必要な栄養素を知る
    - アルコールについて
    - 飲み方にはお国柄が出る

    8 ラグビーの世界地図―南半球編
    9 ラグビーの世界地図―北半球編
    エピローグ
    エディーさんの参考書


    ## 参考書一覧
    [一般書]
    ・コーチ(マイケル・ルイス)
    ・逆転!強敵や逆境に勝てる秘密
    ・急に売れ始めるにはわけがある
    ・あなたのチームは機能していますか?
    ・ビジョナリーカンパニー2 飛躍の法則
    ・Winning Matters
    [アメフト]
    ・Finding the Winning Edge
    ・The Score Takes Care of Itself
    ・The Tao of Chip Kelly
    [バスケ]
    ・ザ・ウィナーズ
    [サッカー]
    ・ペップ・グアルディオラ きみにすべてを語ろう
    ・The Vision of a Champion
    ・サッカーデータ革命
    [テニス]
    ・新インナーゲーム
    [人生について]
    ・モリー先生との火曜日

  • チームをまとめる人は読むべきだと思います。
    ワールドカップの南アフリカ戦前に書かれた本なので、冷静にコーチングにフォーカスされています。

    これを読むと、日本代表が、南アフリカ共和国代表に勝ったのが「まぐれ」ではなかったということもよくわかります。
    日本代表は全員が「勝てる」と信じていた。それを心の底から信じることができたのは、エディー・ジョーンズの「コーチングの力」でした。

    著者は「コーチングはアート」だと言ってます。つまり、コーチの仕事は選手の能力を最大限に引き出すことであり、そのために創意工夫を凝らすのが「アート」。

  • エディーさんは私が知っているなかでは、スポーツ界の中で最も納得できるコーチング論を
    語ってくれる人で、実際に日本のスポーツ界で最も結果を出した人ではないだろうか。
    ラグビーの監督で強面ということでスパルタなイメージがあり、実際にそうともいえるが、
    その実はこれだけ理論的に体系だった合理的な考えを持っていることに驚かされる。
    なるほどこれだけの結果を出した人が、偶然であるわけはないことに得心する。
    彼の考えを象徴する言葉が、
    「コーチングはアートである」
    「コーチは自分の戦略のセールスマンである」
    である。
    つまり、コーチングにおいてすべての振る舞いに意味があるのだ。
    例えば、選手個々に応じたコミュニケーションを見極めること、
    怒るにしてもタイミングを測り演技として行う
    などである。
    また、
    ・リーダーとは自分がぐいぐい引っ張るのでなく、周りの人間に責任をもたせ、最大限のものを引き出すこと
    ・与えた仕事に全体の中でどのような意味があるのかを理解させること
    ・オフェンスはディフェンスよりも決定、判断が必要なため日本人は苦手。日頃から責任をもたせることが必要などが個人的に得心した内容だった。

  • 強みを聞いているのにも関わらず、自分の出来ないこと、欠点をつらつらと話して、改めて強みを問われると黙ってしまう。この内容が2度も出てくるところに、日本人のマイナスから入るマインドセットをなんとかしたい「エディーさん」の思いを強く感じた。

  • 07.31.2016 読了

    「Try6 教育の価値を考える」印象的。日本の教育、社会教育としてのスポーツ指導の根本考えて問題点を見出している。オーストラリア人の感覚で率直に語ってくれている。的確だ。


    日本人のディスカッションとプレゼンテーション能力はやはり低いのかと。コーチングで世界中のプレーヤーや子どもに指導しているエディーがいうには説得力がある。

    日本の指導の精神論、根性論的な面にもズバっと切っている。萎縮して能率の低下を招きかねない。より効率的に、科学的なエビデンス(根拠)があるアプローチでみていかなければいけない。

  • 2016/3/26

  • コーチングには「アート」の要素が必要だとか、物事に背景を理解しようとする洞察力など、先のW杯での日本代表の活躍がなぜ起こったのかが分かる一冊。

  • 所在:展示架
    資料請求:783.48/I38
    資料ID:115014986
    W杯以降の日本ラグビーの評価は今までのものとは比べ物にならないほどに変化した。この変化にはヘッドコーチであるエディー・ジョーンズの存在が大きい。エディーはどのように日本代表を変えたのか、対談で語られます。
    選書担当:木村

  • ラクビーを自分の仕事と置き換えて、マネジメント・コーチングを現場に導入すると思えば良い

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著者プロフィール

1967年生まれ。スポーツライター、ジャーナリスト。
早稲田大学社会学部卒業後、博報堂勤務を経て、スポーツライターに。国内外を問わない取材、執筆活動のほか、ラジオパーソナリティとしても活躍。NHK-BSのスポーツニュースのキャスターも務める。

著書には『駅伝がマラソンをダメにした』(光文社新書)、『スポーツを仕事にする!』(ちくまプリマ-新書)、『愛は負けない 福原愛選手ストーリー』(学研)、『箱根駅伝』『箱根駅伝 新ブランド校の時代』(以上、幻冬舎新書)、『箱根駅伝 勝利の方程式』(講談社)などがある。

「2014年 『箱根駅伝 勝利の名言 監督と選手34人、50の言葉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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