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Amazon.co.jp ・本 (128ページ) / ISBN・EAN: 9784163903248
作品紹介・あらすじ
女性作家の再生の物語
過去に性的な傷をもつ千紘の前にあらわれたのは、悪魔のような男性編集者だった。若手実力派による、鬼気迫る傑作心理小説。
みんなの感想まとめ
複雑な人間関係と心理描写が織りなすこの作品は、女性作家の再生をテーマにした心に響く物語です。主人公・千紘が過去の傷と向き合いながら、悪魔のような男性編集者との出会いを通じて成長していく様子が描かれてい...
感想・レビュー・書評
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不安定で、脆くて、でも我儘で…
島本さんワールドだな〜!!
共感できる訳でもなく、かといって予想外すぎもしないけれど、ふと読みたくなる。
柴田さん。途中まで全然いけ好かなかったけど、やっぱり男性は弱いな…と思いつつも、やっぱりいけ好かなかった(笑)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
いるよねー、なんかしらんけど振り回してくる男。その振り回すことに楽しんでるんじゃないかって人。島本さんの書く文章は完成が自分と似てて好き。難しいけど好きだから読むんだけどあまり理解できていないことのほうが多い。今回もそうだったんだけどラストまで読んで私が思ったのはもしかして千紘は猪俣を試すためにそういうことを言ったりしていたのではないか、ということ。逆に島本さんのそういうはっきりさせない書き方も好きかもしれないな、と。
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私の読解力不足によるところは多いと思うが、何が描きたいのか何も話が伝わってこなかった。
結局、柴田とは何もないし、何が本当で何が思い込みなのか分からない。
初めての島本理生作品で少しガッカリしました。 -
今めっちゃハマっている島本理生先生。
面白かったけど、時系列がわかりにくかった。
柴田さんが女の敵なのは分かったけど、主人公もコラコラって突っ込みたくなる場面もチラホラ。
次の作品に期待w -
うーん…。
文章はすごく良いのだけどテーマのわりに今ひとつ心に突き刺さるものがない読後感というか。
主人公は女性作家・千紘。
男性編集者の柴田と出会い、精神的に支配されて翻弄されていく。
彼とのいざこざが終わる夏。亡くなった祖父宅で書籍をデータ化するために本を裁断する作業を負う。
鎌倉の自然に囲まれた祖父宅で、作家が本を切るという自傷にも似た行為を繰り返しながら、柴田との関係に想いを馳せ、出口を模索する。
柴田は、気を引かせるような素振りで迫ってくるのに、距離が縮まると相手を突き放すタイプの男。遊び人の一種に、こういうサイコパス気質の男が確かにいる。深追いするとこちらが大火傷を負う恋愛になりがち。以前、島本先生はこの作品について「意地悪な男の人が書きたかった」とおっしゃっていたが、まさにそんな話。
現在と過去の回想が入り交じりながらストーリーが進んでいくが、時系列的にそれほどややこしくなく理解できる。が、「まだ回想が続くのか…」と途中で思ってしまいました。
文章が感性の塊なので、一語一語を味わい考えながらページをめくる手もゆっくりになりがちで、それが良いところなんだけど、すこし冗長で退屈でした。
後半、西藪のおばあちゃんとお守りを買いにいくあたり「このおばあちゃんは何のために登場するのかな…主人公のセンチメンタルを説明するためなのかな…」とか思ってしまいました。あと大学時代の同窓会の誘いとかも「これ要る?」と思っちゃいました。主人公の心理の流れ的には必要かもしれないけど、なんか、失礼な言い方だけど「よくできた日記みたい」とか感じちゃいましたすみません。私が歳を重ねて感性が鈍くなった結果、恋愛に病んでいる女性の心理についていけなくなったのかもしれませんけど…。
幼い頃に性的虐待を受けたような記述も出てきますが、物語にあまりうまく作用していないような? 結局、何だったのという感じでした。
『ファースト・ラブ』は、なるほどなぁと性的虐待の被害者の心理に寄り添えたのですが、今回はあんまり。伝えたいことはわかるけど…
『裁断』というタイトルから滲み出ている残酷さに惹かれて読んだのですが、期待していたほどの闇でもなかったかなぁ。
前半はおもしろく読めたので★3つです。
余談1
最初のほうに主人公が裁断をためらった小説が福永武彦先生の『夢見る少年の昼と夜』だったところ、福永ファンの私としてはときめきポイントでした!
余談2
私だけかもしれないけど、柴田さんって出てくるたびに、アンタッチャブルの柴田さんの顔が浮かんでしまった…柴田さんはきっとイケメンなはずなのに最後までアンタッチャブルだった…
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ん~~~~~~~~~~
島本さんの良くないところが詰まったような本だな…
初期の身勝手な主人公に近いような。。迷ってるのかな。なんか色々気負ってるのと投げやりなのが混ざった文章。
私はもう島本さんは自分の書きたいものを書ききるのがいいと思うよ、どろどろしていても、身勝手でも、あの人が芯から書いているものには魂がゆれる瞬間がある。今までも、主人公にいらっとしながら、それでもぐらぐらゆれる瞬間があった。それで時々軽いのも書いてみたらいいよ。それで、よだかみたいな本をもっと書いてほしいな。
今回はゆれる瞬間がなかったし、「夏の裁断」というタイトルにそぐわない。もっと裁断を生かしてほしかったな。そしてもっと島本さんらしい、じめっとした深い暗闇に連れて行ってほしかったな。変に人工的な暗闇に連れだされたような不自然な一冊だった。勿体ない。
雑音は聞かないで、書くことやめないでね、本当に。 -
理解し難い。
特殊な状況すぎるのか?
過去に何かがあり傷を抱えた人間が苦しんでいることはわかるけれど、どう対応していいものか。
自分一人では立ち直れないだろうから、他人に甘えることも必要だとは思う。 -
一応、アパレル業界ですw
ってな事で、島本理生の『夏の裁断』
柴田と言う男が嫌と分かっていても、身勝手で強引で身体も心も傷付けられながらも離れられない萱野千絋。
千絋の幼少期の過去に襲い掛かるトラウマが原因なのか……。
母親の店のお客に強姦された事が、男への不信感を抱くのに、相反して恐怖感から暴力的にされると従わないといけないと言う気持ちになり相手の思う様に従って余計に苦しむ事になる……。
苦しい……。
過去の傷は癒えてる様で癒える事なく、誤魔化しながら、消去しようとしながら、記憶をすり替えながら、もがき苦しんで少しずつ生きて行く強さを付けて行くしかないのか…….
2018年37冊目 -
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2016/12/01読了
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家庭環境はやっぱりその後の恋愛に深く影響するな、と改めて。
自分も自己肯定を拗らせているほうだとは思っていたけれど、全てにおいて=自分が悪いんだ と思い込んで諦めてしまう千紘はなかなか…
あまりの主体性のなさに少し苛立ちをおぼえる場面もあった。
でも、柴田からの連絡を待ちながらも猪俣からのメールにうっすら喜ぶ、なんて描写にはつい、分かるなあ〜と思ってしまったり。
「誰にも自分を明け渡さないこと。選別されたり否定される感覚を抱かせる相手は、あなたにとって対等じゃない。自分にとって心地よいものだけを掴むこと」
今後の人生の教訓にしたいような言葉。 -
夏の鎌倉で、祖父の蔵書をひたすら自炊することとなった作家の千紘。
それは、辛い男性体験との決別の作業のようでもあった。
登場人物の誰にも共感できないですが、小説として読むには、とても興味深く、好きなテイストでした。
柴田がとにかく最悪で。
その柴田に、洗脳されるように振り回される千紘が、自分だったらありえないと思うものの、トラウマの結果なのかもと思わされます。
現在と過去が、ある意味入り乱れて書かれているのですが、その表現の仕方に、私も振り回され、止められなくなりました。
再生物語と言うほど、千紘は再生しないですが、最後に少しだけいい風が吹いている感じがして、ほーっと長い息を吐いて、読み終えました。 -
薄い本であっという間に読み終わった。が、内容がめちゃくちゃ重たい。島本理生の暗さが全面に出ている感じ。心理学を学んだ人間が、うまいこと洗脳されていくところが結構リアル。本来、島本理生のぼんやりとしているのに的確な書き方が好きなんだけど、それを良くない方向に使っちゃった気がする。
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芥川賞候補作となったものの、選考委員に酷評されたという。
私は遠慮しておこうと思っていたのですが、なぜだか突然むしょうに読みたくなって手に取りました。
自称男性恐怖症のメンヘラビッチ千紘と、その担当編集者である(瞳の奥に妙な影を映す男)柴田とのいざこざ。
普段だったら☆1つとか付けたくなるような話でしたが、今の私にはどんぴしゃだった。まさにこういう病んでる恋愛小説が読みたかったんだ…。
どこがどう良かった、というわけではないのだけれど、夕立がくる前の不穏な雲ゆきを感じさせる雰囲気。
悲劇のヒロインぶりたい気分の人におすすめです。
夏のはじめ、鎌倉の古民家で膨大な蔵書の背表紙をひたすら裁断する(自炊と言うらしい)っていうのは絵になるなぁ。憧れる。 -
作家の千紘。訳あって休職中。千紘が好きになった編集者の柴田が曲者なのだ。優しいかと思えば悪魔の表情をちらつかせて千紘をかき乱す。千紘は柴田の退屈しのぎにさえならない。千紘の過去の男性への心と身体の傷が二人の関係を共依存のようにしていく。いや、少なくとも柴田は千紘に依存していないので共依存とは言えないか。優しく理解しを示してくれるデザイナーの猪俣の心を裁断し、自分自身を裁断し、何もかも裁断し、千紘の中には結局何が残ったのだろう。何も残らない空っぽの千紘は何で自分の中を満たしていくのだろう。
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著者プロフィール
島本理生の作品
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