片桐大三郎とXYZの悲劇

  • 文藝春秋 (2015年9月24日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784163903354

作品紹介・あらすじ

この一冊で、エラリー・クイーンの〝X・Y・Zの悲劇〟に挑戦!



歌舞伎俳優の家に生まれたものの、若くして映画俳優に転身、

世界的な人気を博す名監督の映画や、時代劇テレビシリーズなどに主演し、

日本に知らぬものはないほどの大スターとなった片桐大三郎。

しかし古希を過ぎたころ、突然その聴力を失ってしまった――。



役者業は引退したものの、体力、気力ともに未だ充実している大三郎は、

その特殊な才能と抜群の知名度を活かし、探偵趣味に邁進する。

あとに続くのは彼の「耳」を務める新卒芸能プロ社員・野々瀬乃枝(通称、のの子)。

スターオーラをまき散らしながら捜査する大三郎の後を追う!



「ドルリー・レーン四部作」を向こうに回した、本格ミステリー四部作をこの一冊で。

殺人、誘拐、盗難、そして……。最高に楽しくてボリューム満点のシリーズ連作。

みんなの感想まとめ

本作は、聴力を失った元時代劇スターが探偵として活躍する姿を描いた本格ミステリーです。片桐大三郎は引退後、趣味の探偵業に情熱を注ぎ、彼の「耳」となる若手社員・野々瀬乃枝と共に、さまざまな事件に挑みます。...

感想・レビュー・書評

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  • 2016・本格ミステリベスト10、第2位作品。

    エラリー・クイーンの名作「悲劇四部作」へのオマージュ作品。海外物が苦手な私は予習を怠り未読の為、作品の面白さが半減してしまったのではないかと後悔中。

    あるとき急に聴覚を失って引退を余儀なくされた超大物時代劇スターの片桐大三郎。暇を持て余すようになった彼は趣味の素人探偵に力を入れる。相棒は彼の「耳」を務める野々瀬乃枝(のの子)。今日ものの子達を振り回しながら、片桐大三郎は颯爽と悪を斬る!

    片桐大三郎の型破りな行動と長い前置きからヒントを得、ほうほうと謎解きを楽しむ事が出来た。しかし、事件は陰惨なものもあり、解決後は侘しくなることも。
    特に3作目のオチは…。その前のオチでもきれいに終われた気がするのに。4作目、事件自体は凄くないけどある事で楽しめた。誰か気がついた人いるのかな。

    • 杜のうさこさん
      こちらでもこんばんは~♪

      けいたんさん!
      >海外物が苦手な私は。
      何を隠そう、私も苦手なの。
      その昔、アガサシリーズを読んだくら...
      こちらでもこんばんは~♪

      けいたんさん!
      >海外物が苦手な私は。
      何を隠そう、私も苦手なの。
      その昔、アガサシリーズを読んだくらいで。

      ずっと読みたい本があるんだけど、
      海外物というだけで後回しにしちゃってて。

      なぜなんだろうね。
      カタカナが読みづらいとか…なのかなぁ。
      自分でもよくわからない。
      今度挑戦してみよう♪

      またまた、似てるところがあって嬉しい~♪
      2016/02/07
    • あいさん
      杜のうさこさん♪ こんにちは(^-^)/

      またまた同じですねヽ(*´∀`)人(´∀`*)ノ
      私も海外ものはほとんど読んでないの。
      ...
      杜のうさこさん♪ こんにちは(^-^)/

      またまた同じですねヽ(*´∀`)人(´∀`*)ノ
      私も海外ものはほとんど読んでないの。
      まず名前に苦労する(笑)
      外国って色んな呼び方があってややこしいし、何より長い名前が多い。覚えるのが大変。

      それから、古いお話は訳がちょっとわかりづらくてなかなか頭に入らない(〃∀〃)ゞ

      アガサクリスティも「そして誰もいなくなった」と「カーテン」くらい。
      もっと読みたいよね。

      それから絵本の事ありがとう♪
      でも本当に自分らしくなくて書いていて恥ずかしいよ。
      やっぱりミステリの方が気楽でいいわ(笑)


      2016/02/09
  • 歌舞伎役者から時代劇俳優へと転身し、大活躍した国民的俳優・片桐大三郎。
    俳優は引退したが、芸能事務所の社長として忙しい日々を過ごしている。
    この片桐大三郎、昔ながらの俳優なのだが、困った趣味が一つある。
    警察沙汰の事件の謎を解くのが大好きなのだ。
    おかげで周囲は振り回されて…。

    フワイダニット系な話が多い感じ。
    ドラマ化したら片桐大三郎は北大路欣也かな。



    収録作品:ぎゅうぎゅう詰めの殺意 極めて陽気で呑気な凶器 途切れ途切れの誘拐 片桐大三郎最後の季節

  • 倉知と言えば、『星降り~』
    あの時はすぐにフラグを追ってしまって特に感想は持てなかったのですけど
    同じ感じで読んでいたらとんだ目に遭ったのです
    特に最後。
    あの章の為の前3章かもしれないというくらいにしてやられたああああぁぁぁあああ
    短編……とゆー程でもなくて、中編集で程よく電車で読めたし、最後の章は全然考えてなかった結末がとても面白かったのでした

  • 作中の大三郎の一代記はラストで何かに繋がるのかと思ったのだが、本当に単なる一代記だった。三船敏郎を中心に萬屋錦之介とかいろんな時代劇スターの人物像を一緒くたにして、ドルリー・レーンの頭脳を加えた大三郎。彼の回想に出るスターのモデルは市川雷蔵とか三木のり平かな。乃枝ちゃんはペイシェンスちゃん?夏に章での大三郎の優しさにはほろり。本家のドルリー・レーン4部作は、XとYしか読んでいないので、やっぱり読まなくては。倉知さん、最近仕事量が増えましたね。

  • 本家4部作を読んでいないのが悔やまれますが、それでもこの作品単体で十二分に楽しめました。
    夏の章の胸糞悪さと、秋の章の綺麗などんでん返しは圧巻。

  • 予想以上に読み応えあり。
    「探偵」の設定もおもしろくて表紙の雰囲気から勝手に笑える謎解きかと思ってたら、辛い。あの話は辛すぎるわ。

  • +++
    この一冊で、エラリー・クイーンの〝X・Y・Zの悲劇〟に挑戦!

    歌舞伎俳優の家に生まれたものの、若くして映画俳優に転身、
    世界的な人気を博す名監督の映画や、時代劇テレビシリーズなどに主演し、
    日本に知らぬものはないほどの大スターとなった片桐大三郎。
    しかし古希を過ぎたころ、突然その聴力を失ってしまった――。
    役者業は引退したものの、体力、気力ともに未だ充実している大三郎は、
    その特殊な才能と抜群の知名度を活かし、探偵趣味に邁進する。
    あとに続くのは彼の「耳」を務める新卒芸能プロ社員・野々瀬乃枝(通称、のの子)。
    スターオーラをまき散らしながら捜査する大三郎の後を追う!

    「ドルリー・レーン四部作」を向こうに回した、本格ミステリー四部作をこの一冊で。
    殺人、誘拐、盗難、そして……。最高に楽しくてボリューム満点のシリーズ連作。
    +++
     冬の章 ぎゅうぎゅう詰めの殺意
     春の章 極めて陽気で呑気な凶器
     夏の章 途切れ途切れの誘拐
     秋の章 片桐大三郎最後の季節
    +++

    時代劇界の大御所、片桐大三郎が探偵役の物語である。聴力を失って役者は引退しているとは言え、存在感は少しも衰えず、社内でも、厳然と威容を誇っている。のの子(野々瀬乃枝)は、彼の耳代わりとして雇われたので、どこへ行くにもついていくことになるのだが、この二人のやり取りもなかなか味があって面白い。片桐は、庶民のことを知らないので、空気を読めないことは時にあるが、決して押しつけがましいわけではなく、観察眼は鋭く、推理力も見事なのである。警察が頼りたくなるのもうなずける。最後の章では、まさかそんな!?とどきどきさせられるが、まんまとしてやられてしまった。嬉しい限りである。もっと続きが読みたくなる一冊である。

  • 仕掛けに気付かせてからの半ひねり。逆に、万一気づかなかったり、未読だったらあまり面白くないのかな。最終話は特に良く出来てるが、3話目の仕掛けがわからなく不勉強なり。7.5

  • クイーンのドルリー・レーン四部作へのオマージュ。
    聴力を失って引退した元銀幕の大スターが警察に協力して探偵趣味に邁進する連作短編集。
    クイーンの作品と設定など似てるが結末はちがうし、雰囲気もかなりちがう。事件の内容的にかなり後味が悪い話もあるが、全体として明るいノリなので二段組みでも読みやすい。最後の作品は本家を読んでいた方が「やられた」と思えるかも。

  • もうタイトルからしてあれですね。個人的には「Xの悲劇」だけ既読、「Yの悲劇」と「最後の悲劇」は読んでいないのになぜかネタだけ知っている状態なのですが。それでも十分に楽しめました。元ネタを知ってる人も知らない人も楽しめるつくりになっていると思います。
    片桐大三郎の破天荒なキャラが魅力的で、軽くぐいぐい読めました。彼の昔語りも面白くて素敵。事件はけっこうやりきれないものが多いし決して明るい話じゃないのだけれど。作風はきっぱり明るく爽やかです。
    お気に入りは「夏の章 途切れ途切れの誘拐」。これ、酷すぎます。いくらなんでもあんなものを○○にだなんてっ! でもインパクトは抜群だし、読んでいる最中の「???」感が一番強かったのでした。片桐さん、いきなりあんな行動に出ちゃうし(笑)。
    「秋の章 片桐大三郎最後の季節」も、あのネタをもとにこういう仕掛けにしちゃうか、というのが。ひたすらやられたなあ、という心境です。

  • まあまあ

  • クイーンの"ドルリー・レーン"シリーズのパスティーシュ。片桐大三郎は往年の時代劇俳優の第一人者。突如聴力を失い俳優からは引退し芸能プロダクションの「座長」におさまったが,未解決の謎の真相をなぜか悟ってしまう能力があり,警察へのアドバイスを「趣味」にしている。大スターであるだけに豪放磊落,事件関係者は「なぜこの人が捜査を?」と面食らう。モバイル端末を使って片桐の耳替わりをするのが新卒の野々瀬乃枝。4中篇からなり,満員の山手線内での毒殺事件,財産家の老人がウクレレで撲殺される事件,ベビーシッター殺害を伴う嬰児誘拐事件,巨匠映画監督の未発表のシナリオが紛失する事件の4編――ということは,1つを除けば元の作品の題材を忠実に追っているわけだが,結末はクイーンのそれとはまったく異なるので,原作を読んでいなくても大丈夫(原作を知っていると,読中「まさか同じ真相?」とハラハラするが)。3作目の「途切れ途切れの誘拐」が(後味の悪さと,ある小道具に関する推理に疑問符が残ることを別として)よかったか。そして全作通しての最後は,やはり倉知淳っぽい。

  • いろんな意味で倉知さんらしい。続編が出たらまた読んでもいいかな?と思うくらいには楽しかった。

  • 内容紹介

    この一冊で、エラリー・クイーンの〝X・Y・Zの悲劇〟に挑戦!

    歌舞伎俳優の家に生まれたものの、若くして映画俳優に転身、
    世界的な人気を博す名監督の映画や、時代劇テレビシリーズなどに主演し、
    日本に知らぬものはないほどの大スターとなった片桐大三郎。
    しかし古希を過ぎたころ、突然その聴力を失ってしまった――。

    役者業は引退したものの、体力、気力ともに未だ充実している大三郎は、
    その特殊な才能と抜群の知名度を活かし、探偵趣味に邁進する。
    あとに続くのは彼の「耳」を務める新卒芸能プロ社員・野々瀬乃枝(通称、のの子)。
    スターオーラをまき散らしながら捜査する大三郎の後を追う!

    「ドルリー・レーン四部作」を向こうに回した、本格ミステリー四部作をこの一冊で。
    殺人、誘拐、盗難、そして……。最高に楽しくてボリューム満点のシリーズ連作。

  • 久々に登録。
    クイーンの四部作を読んでいる人間としては、4作目もドキドキしたけど、2作目もちょっとドキドキしちゃいました。
    Yの悲劇を読んでいる人には、わかりますよね。

  • レーンオマージュだったんだ…全く気づかず

  •  もとは時代劇俳優として大活躍した片桐大三郎さんは、耳が聞こえなくなったことで現役を引退し、芸能事務所の社長をしている。
     乃枝さんがPCで打った内容が、片桐さんのタブレットに表示される仕組みで、片桐さんと他者との会話が成立している。
     警視庁特殊捜査課の刑事さんたちに頼まれて、事件の謎を解いていきます。

     エラリー・クイーンのドルリー・レーンのですね。
     パロというか、オマージュ?

     見事な推理で、謎解きも展開もおもしろかったけど、突っ込みたいこともある。

     まず、乃枝さんが耳代わりとなって、人が喋ったことをPCで打つ設定。
     それは別にいいんだけど、例えば社内で仕事のことを話されたときは、乃枝さん自身も理解している内容だから、間違いなくすんなり打てるだろうけど、刑事さんが話す事件の内容、専門用語とか、毒の名前とか使用量とかそんなの、間違いなく打てるのかな。
     たとえ刑事さんがゆっくり喋ってくれたとしても、結構長いセリフとかもあるのに、大丈夫…? て思う。
     あと、人の名前とか。どんな字を書くかの説明もないのに、間違いなく打てるわけないよね?
     そこは何か紙ベースの資料があって、それを見ている設定?
     なら、事件の内容も、紙の資料を渡せばよいのでは?? それか刑事さんがPC打つとか。

     あと、事件関係者宅を訪れた際、家人が「今お茶を」て言い掛けたところで、片桐さんが「心遣いはご無用」て遮るんだけれど、いや、乃枝さんが打った文章を見てからの返事になるはずなのに、何でそのタイミングで返事できるの?
     いくら乃枝さんが、相手が喋り終わらないうちに打っているとしても、家人が言葉を途中でやめたのは、片桐さんの遮る言葉があったからこそなのに、これじゃ喋るのと打つのがまったく同じタイミングになっちゃうよ。
     自分で喋りながら打ってるわけじゃないのに、そんなこと出来ないでしょ! 出来ないよね!?

     それと、引退しても、まだなお大スターである片桐さんが、警察から捜査内容を聞いたり、捜査資料を見た入りして、しかも事件関係者に話を聞いて回ったりするの、マスコミとかが騒がないわけないよね?
     捜査資料を見るとか、警察としても情報漏洩だと思うだけど…。
     本人が黙ってたって、話を聞かれた人とかが喋ったりネットで流したりすることもあるよね。

     てことで、謎解きとは全然関係ないけど、読みながらずっと気になっていたことでした。

     それにしても乃枝さん、まさに可もなく不可もない人ですね。当たり障りのないというか。
     実在の人物ならこれで何の問題もないけど、小説に登場するキャラとして、特別嫌いになる要素もないけど、大好きになるほどのこともない、ていう。

     あと、最終話は、文章の書き方で何となくオチが分かりましたね。
     そこがどんでん返し的なところだったんだろうけど。

  • エラリー・クイーンのドルリー・レーンシリーズへのオマージュ的作品。聴力を失った探偵が主人公。現代風にタブレットで耳代わりをしたり、なかなか面白かった。

  • 本家は読んだことがあるか、覚えていません。

  • 安楽椅子探偵

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著者プロフィール

一九六二年静岡県生まれ。日本大学藝術学部卒。九三年「競作 五十円玉二十枚の謎」に応募し、若竹賞を受賞、九四年『日曜の夜は出たくない』で本格的に作家デビュー。二〇〇一年『壺中の天国』で第一回本格ミステリ大賞を受賞。著書に『星降り山荘の殺人』『片桐大三郎とXYZの悲劇』『皇帝と拳銃と』『豆腐の角に頭ぶつけて死んでしまえ事件』『月下美人を待つ庭で猫丸先輩の妄言』などがある。

「2021年 『作家の人たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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