- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163903453
作品紹介・あらすじ
婚活、疲れました。とんかつの名店情熱とん。看板娘の密かな特技は客の好みと寸分違わぬ味噌汁を作ること。とんかつ屋のコンカツをめぐる4つの物語。
感想・レビュー・書評
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このタイトル、トンカツかファッションの2択だな、どっちだろう、、と読み始めてすぐトンカツが飛び込んできた( ̄▽ ̄)という訳で、これは【美味しい小説】でした。
地元名物、元祖のつけられるカツ丼のお店かー!たまらんなー!!そして看板娘は評判の美女!!
さらにたまらんなー( ^ω^ )
トンカツの名店の看板娘が、婚活しながらも、かえって実家の大切さとトンカツへの愛を再確認してしまう家族小説。
とにかくトンカツ描写への熱意が、、すごくカツ丼食べたくなる。あと美味しいお味噌汁。
山の上のお店って設定もいいですねー。
いかにも美味しいお店って感じの設定と、ご近所の人には裏店舗があるという地域密着感。
お店と、その周りの雰囲気はとても設定がちゃんとしているから、古いけど清潔な店内とか、地元のおばちゃんや、トンカツの感じは想像がとてもしやすい。
だけど、婚活の行方と、兄貴の異様とも取れるくらいの妹への愛着、タカさんの正体、、、色々なものの答えが置き去りになっている感じは否めず(´・ω・`)
これ最終的に何をハッピーエンドとして持ってきてるのかな?ってところではありますが、登場人物はみんな善人な感じは、読み進めやすかったです。
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松井雪子さんのまんががだいすきなんだけど、小説読んだことないなぁとおもって初めて読んだ。
読み出すまでまったくおもっていなかったんだけど、今、ほんとにまさにこういうのが読みたかった。としっくりきた。
話に出てくるおみそ汁が、きっとこういうかんじなんだろうなぁとよくわかる。
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美味しいと評判のとんかつ屋、「情熱とん」。
美衣はそこの看板娘。
お店は父と兄と美衣、店員のみちるで切り盛りしている。
物語は、美衣が婚活をスタートするところから始まる。
とんかつとこんかつは似ている、とんかつ屋の娘が婚活かあ、と美衣は一人つぶやくのだが、自ら始めたはずの婚活に、彼女はいまいち積極的でない。
美衣には、お客の飲みたい味噌汁がわかるといら不思議な能力がある。
それはそのお客の気持ちに寄り添って考えられるという、とても素敵な能力だが、こと婚活になるととたんにマイナスになる。
婚活は自分がどうしたいのかが問われるから。
自分のことよりも、相手に合わせてしまうことを優先してしまう美衣にはしんどいことだ。
物語の最後の方で、美衣がなぜ婚活を始めたのかが明かされるのだが、ここでも美衣らしさが炸裂する。
個人的には、美衣の婚活への気持ちの揺れにとても共感しながら読んだ。
はたして美衣の婚活の行方は?
読んでいると無性にトンカツと味噌汁(美衣の進化バージョンで!)が食べたくなる困った本でもあった。 -
松井雪子さんの本を読むのは初めてなのですが、感覚を刺激されるわぁ…という印象。
私自身も大切にしたいと思っていることが描かれていて、共感をくすぐられる作品でした。やさしい気持ちになれました。 -
新聞の書評とタイトルに惹かれて手に取りました。
他人からどう思われようと、自分が好きな様に自由に生きるのが良いんだなぁと思った。 -
兄の名は勝美、妹の名は美衣。実にとんかつ屋らしい名付けセンスです。
看板娘の美衣が婚活を頑張る、それがこの物語の根っこですが、お見合いも婚活イベントもどこか上の空で
何しに来たのかと言われる始末。そんな体たらくで婚活する意味あるの?
結婚への情熱が全く感じられない看板娘の婚活。その行方、理由、胸のうちやいかに… 。
美人でおっとり、他人の気持ちに敏感で、哀しみに寄り添ってくれて、ついでに巨乳。笑
わたしが男で、近くにこんな女性がいたら絶対に好きになっちゃいますよ~。
さくさくかつ丼、一人ひとりの好みを感じ取って作られるお味噌汁、食べたーい! -
前置きが長いなーと思いながら読んでいたら話が終わってしまって、あれ?っていう感じでした。とんかつの描写が素晴らしくて、無性にとんかつが食べたくなりました。
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美衣の姿が全く想像できない。そして意外と尻軽ちゃん?読みやすくて好きだけど尻切れトンボ感が否めない…
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大分ぼんやりした女性が婚活し、合間にシスコンを通り越して狂気溢れた兄のポエムが入る、よく分からない話。主人公の女性は人を見ただけで、その人が飲みたい味噌汁が作れるらしいが、特に活かされていないので忘れて良い。家庭的、容姿端麗。近所のおばちゃんから好かれ、初対面の男性から好かれ、子供から好かれ。誰にでも優しく、無機物にも自愛の心を持つ。メアリー・スーにしか思えない。気持ち悪い話。