肉と衣のあいだに神は宿る

  • 文藝春秋 (2015年10月8日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784163903453

作品紹介・あらすじ

婚活、疲れました。



とんかつの名店情熱とん。看板娘の密かな特技は客の好みと寸分違わぬ味噌汁を作ること。とんかつ屋のコンカツをめぐる4つの物語。

みんなの感想まとめ

婚活をテーマにした物語は、看板娘が名店のとんかつ屋での仕事を通じて家族や地域との絆を再確認する様子を描いています。主人公の美衣は、客の好みに合わせた味噌汁を作る特技を持ちながらも、婚活においては自分を...

感想・レビュー・書評

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  • このタイトル、トンカツかファッションの2択だな、どっちだろう、、と読み始めてすぐトンカツが飛び込んできた( ̄▽ ̄)という訳で、これは【美味しい小説】でした。
    地元名物、元祖のつけられるカツ丼のお店かー!たまらんなー!!そして看板娘は評判の美女!!
    さらにたまらんなー( ^ω^ )
    トンカツの名店の看板娘が、婚活しながらも、かえって実家の大切さとトンカツへの愛を再確認してしまう家族小説。
    とにかくトンカツ描写への熱意が、、すごくカツ丼食べたくなる。あと美味しいお味噌汁。
    山の上のお店って設定もいいですねー。
    いかにも美味しいお店って感じの設定と、ご近所の人には裏店舗があるという地域密着感。
    お店と、その周りの雰囲気はとても設定がちゃんとしているから、古いけど清潔な店内とか、地元のおばちゃんや、トンカツの感じは想像がとてもしやすい。
    だけど、婚活の行方と、兄貴の異様とも取れるくらいの妹への愛着、タカさんの正体、、、色々なものの答えが置き去りになっている感じは否めず(´・ω・`)
    これ最終的に何をハッピーエンドとして持ってきてるのかな?ってところではありますが、登場人物はみんな善人な感じは、読み進めやすかったです。

  • 松井雪子さんのまんががだいすきなんだけど、小説読んだことないなぁとおもって初めて読んだ。

    読み出すまでまったくおもっていなかったんだけど、今、ほんとにまさにこういうのが読みたかった。としっくりきた。
    話に出てくるおみそ汁が、きっとこういうかんじなんだろうなぁとよくわかる。

  • 美味しいと評判のとんかつ屋、「情熱とん」。
    美衣はそこの看板娘。
    お店は父と兄と美衣、店員のみちるで切り盛りしている。

    物語は、美衣が婚活をスタートするところから始まる。

    とんかつとこんかつは似ている、とんかつ屋の娘が婚活かあ、と美衣は一人つぶやくのだが、自ら始めたはずの婚活に、彼女はいまいち積極的でない。

    美衣には、お客の飲みたい味噌汁がわかるといら不思議な能力がある。

    それはそのお客の気持ちに寄り添って考えられるという、とても素敵な能力だが、こと婚活になるととたんにマイナスになる。

    婚活は自分がどうしたいのかが問われるから。

    自分のことよりも、相手に合わせてしまうことを優先してしまう美衣にはしんどいことだ。

    物語の最後の方で、美衣がなぜ婚活を始めたのかが明かされるのだが、ここでも美衣らしさが炸裂する。

    個人的には、美衣の婚活への気持ちの揺れにとても共感しながら読んだ。

    はたして美衣の婚活の行方は?

    読んでいると無性にトンカツと味噌汁(美衣の進化バージョンで!)が食べたくなる困った本でもあった。

  • 肉と衣のあいだに神は宿る。いつもながらタイトルが気になり1ページ目をめくると、なにやら婚活について描写されている。肉と衣、いわゆる婚活の場で見定め合う本音と建前、打算を隠し相手の求める要素を高速で取捨選択し、見せる…そんな表面的なやりとりを剥いで、生身に触れたい…そんな切り口の作品かと思いきや、主人公はとんかつ屋の娘(未婚)。肉と衣、それはシンプルにとんかつの構成要素であったのだ。いや、メタファーでもあることは相違ないと思うが。
    主人公の名前は美衣、うつくしいころも。とんかつのまんまではないか…美衣の特技は相手の食べたいおみそ汁をつくること。一般的には不思議ちゃんと評されるような、脳内イマジネーションに生きる彼女は美人で胸も豊かでおっとりとした料理上手の看板娘という、男の人が好む特徴てんこ盛り。老若男女から好かれるひたすら良い子なのになぜか好きになれないこの感じはなんなのだ…自身の性的魅力に無自覚なようで自分自身も観察対象として達観しているかのような他人事感からか。
    今作ではそんな美衣の、とんかつ屋への愛や自分の感性フィルターを通した日常風景がひたする描かれる。
    ちなみに、兄の名前は勝美、こちらもとんかつかい。そして妹のことをいい歳して溺愛していてたぶん三十代同士になのに、妹のことをいつまでも初恋の相手かのように見ていて非常に気持ち悪い。からの、知り合ってすぐの女性に手を出す描写は勘弁してほしいほどだった。
    基本的には美衣の目線で物語は進行するが、周辺人物の目線にも行ったり来たりし、正直読みづらいと感じた。登場人物の誰もあまり好きになれない。
    最後どうなるんだろうと思い読み切ったが特段の着地点はなく…結婚に囚われず美衣は美衣の幸せを大切にして生きていけばいいよね、というあまりにも薄っぺらいメッセージ…自分の心が荒んでいるのか、と不安になるほど何の感慨もない読後感。

  • 松井雪子さんの本を読むのは初めてなのですが、感覚を刺激されるわぁ…という印象。
    私自身も大切にしたいと思っていることが描かれていて、共感をくすぐられる作品でした。やさしい気持ちになれました。

  • 数年前から気になっていた一冊。
    帯書きに婚活という言葉が書かれていたけれどそれだけがメインではなく、一話ごとに気乗りのしない婚活・自分らしくいられるトンカツ屋・淡い片思いが描かれる。
    登場人物たちが魅力的なので、一冊書き下ろしで踏み込んだ話を読んでみたいと思った。

  • 新聞の書評とタイトルに惹かれて手に取りました。
    他人からどう思われようと、自分が好きな様に自由に生きるのが良いんだなぁと思った。

  • 兄の名は勝美、妹の名は美衣。実にとんかつ屋らしい名付けセンスです。
    看板娘の美衣が婚活を頑張る、それがこの物語の根っこですが、お見合いも婚活イベントもどこか上の空で
    何しに来たのかと言われる始末。そんな体たらくで婚活する意味あるの?
    結婚への情熱が全く感じられない看板娘の婚活。その行方、理由、胸のうちやいかに… 。

    美人でおっとり、他人の気持ちに敏感で、哀しみに寄り添ってくれて、ついでに巨乳。笑
    わたしが男で、近くにこんな女性がいたら絶対に好きになっちゃいますよ~。
    さくさくかつ丼、一人ひとりの好みを感じ取って作られるお味噌汁、食べたーい!

  • 前置きが長いなーと思いながら読んでいたら話が終わってしまって、あれ?っていう感じでした。とんかつの描写が素晴らしくて、無性にとんかつが食べたくなりました。

  • 美衣の姿が全く想像できない。そして意外と尻軽ちゃん?読みやすくて好きだけど尻切れトンボ感が否めない…

  • 大分ぼんやりした女性が婚活し、合間にシスコンを通り越して狂気溢れた兄のポエムが入る、よく分からない話。主人公の女性は人を見ただけで、その人が飲みたい味噌汁が作れるらしいが、特に活かされていないので忘れて良い。家庭的、容姿端麗。近所のおばちゃんから好かれ、初対面の男性から好かれ、子供から好かれ。誰にでも優しく、無機物にも自愛の心を持つ。メアリー・スーにしか思えない。気持ち悪い話。

  • そして、どうなるんでしょ。

  • 山間にあるとんかつの名店「情熱とん」の、美人すぎる看板娘、美衣。
    彼女は相手の欲する味噌汁を感じとって作ることができるという、ささやかな特殊な能力をもつ不思議ちゃんだ。(でも、ちょっと奔放なところもある。)
    彼女と、彼女をとりまく家族や男たちとのあれこれを描く、4篇からなるハートフルな連作中編集。

    それなりに面白いのだが、時々やや唐突感のある場面、言動の表現に出くわして、少なからず戸惑いを覚えた。
    作者の松井雪子氏は漫画家としても著名であるが、漫画であれば文字と絵の相乗効果で表現できるものが、小説だと言葉足らずになるところがあるのかもしれない。
    またプロットが少々整理不足に感じるところもあり、良い編集さんに巡り会えると、もっと良い作品がかけるような気がする。

    一言で言って「タイトル負け」と言えなくもないが、良し悪しは別として多くの伏線が未回収なので、もし続編が書かれたら「是非読んでみたい」と思う程度には、良い作品だった。

  • 出てくる人はみんな良い人そうなのに、なぜか素直に感動できないし、好きになれない、不思議な物語でした。

    主人公は、純情なのかしたたかなのか…
    兄は、優しいのかシスコンなのか…

    主人公がなぜ婚活をしているのか、その動機が理解できないまま終わりました。

    同じような題材を用いて、もう少しほっこり、すっきりしたストーリーになっていれば、楽しく読めただろうに…と残念です。

  • 主人公は、物心つく前に母親を亡くし、とんかつ屋の父と5歳上の兄と暮らす、人の気持ちを思いやる、優しくて美人すぎる看板娘。

    主人公は、それぞれの客の飲みたい味噌汁を作り、自分の事よりも他人の事を優先する、天使のような淑女かと思えば、妙ないやらしさがあったりして、どうとらえて良いのかわからなかった。

    とても読みやすい文章で、景色や食べ物の描写も良いのだけど、主要登場人物に現実味も魅力も感じられず、最後まで話に入り込めずに、読了するのが苦痛だった。
    複数の伏線をほったらかした終わり方も、すっきりしなくて、苦手な本でした。

  • 文章は読みやすかったです。
    個人的には登場人物と物語の筋が
    入り込めるような、魅力がなかったので。。。

  • トンカツ屋の美人娘のコンカツ話、という帯の紹介は全く間違いではない。
    だけど!だけど!
    大事なことが何一つ入っていない!
    主人公の女性の魅力的なこと。
    とことん優しい彼女の描き方が不自然でないのも上手い。
    私にはどんなお味噌汁を作ってくれるのかな。
    取り巻く人々も、丁寧に書かれていてとてもいい。
    何度か涙ぐんだ。
    結末は私の好みストライクとはいかなかったけれど、そこは趣味の問題。
    作者の他の作品も読みたい。

  • 読むと「トゲトゲしている心」が心が丸くなるような心が喜ぶ作品。名物「さくさくかつ丼」と、主人公の美衣が作るおみそ汁が提供されるとんかつ屋の「情熱とん」。美人看板娘の美衣が「婚活」を始めるのだが、なんとなく消極的な感じ。特に大きな事件もなく、ひたすら穏やかさに包まれて話は進む。この話、「悪い人」という存在が登場しないのだ。それでも物語は成り立つ。美衣が婚活を始めた理由までこんなに優しいものだったとは。様々な伏線を張りめぐらせておいて、回収しないままの終わり方だが、それが逆にいろんな想像を膨らませてくれる。

  • とんかつ屋さんの娘である主人公は、婚活に励んでいる。
    とんかつ、こんかつ。
    お客さんに合わせた味噌汁を作ってしまう穏やかな彼女に、幸せはやってくるのか?婚活が幸せなのか?

    これを読んでいると、「とんかつ」が食べたくなります。
    もちろん主人公の味噌汁つきでね。

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