透き通った風が吹いて

  • 文藝春秋 (2015年11月27日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (160ページ) / ISBN・EAN: 9784163903736

作品紹介・あらすじ

誰のことより、自分のことが分からない



野球部を引退したばかりの渓哉は未来を前に立ち竦んでいた。モラトリアムの季節を前にした高校生の逡巡を丹念に描く、傑作青春小説。

みんなの感想まとめ

自分の未来に立ちすくむ高校生の渓哉が、仲間や恋心と向き合いながら成長していく姿を描いた物語です。岡山の美作市を舞台に、彼の葛藤や淡い恋愛模様が繊細に描かれています。野球部を引退した渓哉は、受験勉強に身...

感想・レビュー・書評

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  • 映画「風の奏の君へ」が六月に公開される。原案になったあさのあつこさんの小説を読んだ。舞台は岡山県の美作(みまさか) 市。著者の故郷で、ベストセラー本『バッテリー』もここで生まれた。
    ゆったりと流れる時間を、風を感じる物語に出会えた。

    大原町の古町で生まれ育った渓哉は、実紀や仲間たちと野球を続け、地方大会二回戦で高校生最後の夏を終えた。
    「自分はこれから何をしたいのか」
    親友の実紀は将来なりたい自分がある。焦燥感で受験勉強に身が入らない渓哉の前に、一人の美しい女性が現れる。

    兄の淳也は、急死した父の葉茶屋「まなか屋」を継ぐため美作に戻ってきた。
    兄に逢いにやってきた里香に淡い恋心を抱くようになる渓哉だが…

    紺碧の空が広がり、麦藁帽子が風に舞った夏も過ぎ、茶葉の香りとオルガンの心地よい音色に包まれる。いつの間にか秋茜が飛ぶ季節を迎えた。
    美作の風景を思い描きながら心がゆるりと解きほぐされていくようだった。

    青春のただ中で彼らを揺らし続けるもの。大人になれないもどかしさも、恋心も、いつか「一人でも大丈夫」と前を向いて歩き出せるよう、そっと背中を押してくれる物語でした。

  • 主人公が住む町に、美人がやってきた。
    しかし、その美人は、主人公が住む町の観光地は知らないのに、町民しか知らないようなところは知っていた。不思議なその人に惹かれつつある主人公だったが、実は主人公の兄の元カノで、兄に会いに来たという物語だった。
    後半に近づくにつれ、なんだか切なくなった。
    色んな物語をかく、あさのあつこさんだが、こんなに切ないのも書くんだと思った。

  • 高校3年生の渓哉は、岡山の温泉町の老舗のお茶屋の息子だ。野球部を引退し受験生モードになった8月、都会から来たらしい若い女性を幼なじみの実家の温泉宿へ案内することになった。その女性は、渓哉の兄と別れた恋人だった。

    高校生らしい憧れのような思いと大人の恋の事情、割りきれない思いの渓哉に「透き通った風が」吹いたようだった。スポーツものではないけれど、野球は欠かせないものだった。実らない恋ばかりだったのに、さわやかだ。

  • 表紙を捲ると出てきた野球のイラストに思わず驚いた。私はいつも本を借りる時に表紙のイラストやタイトルで決めるのだが、偶然か自分の大好きな野球関連の話を手に取ることが多い。
    今回の作品も自分が実際に行ったことがある「マスカット球場」が出てきて親しみを持ちながら読み進めることが出来た。

    内容としてはなんの捻りもないThe青春の典型と言った形の作品だった。ただ、私が昨年実際に受験生だったこともあり、主人公が自分の未来を決めきれない姿や、自分の意思を貫いて行動出来ている身近な人に羨望の眼差しを向けている姿など、過去の私と重なる点がいくつもあった。
    大学生となった今で尚、自分が将来なにになりたいのか漠然と決めきれていない。
    そんな自分を後押ししてくれるような作品。

  • 野球部を引退して大学受験の為の勉強に取り組みだした渓哉と実紀、栄美はそれぞれの将来を少しずつ考え始めていたけれどなかなか決められずにいた。そんな時、渓哉の兄が彼女と別れて東京から家業を継ぐために帰ってくる。まっすぐな兄の姿をみて影響を受ける3人が素敵な大人になってくれるといいな。

  • 「染みついてますから」
    茶葉の匂いが染みついている。
    「おれたちにも、この匂いが染みついとる」
    兄が言った。

  • 野球部を引退して気が抜けてしまい受験勉強にも身が入らない渓哉。

    亡くなった父の代わりに地元に戻って家業を継いだ兄を
    尊敬と同時にもやもやした思いを抱えていた矢先に
    道に迷っている青江さんと出会った。

    友達の旅館で温泉に浸かり食事をしながら
    青江さんと話していくうちに

    彼女が単に道に迷っていたのではなく
    兄の元恋人として兄に会いに来たという事実と

    渓哉にいつの間にか芽生えていた青江さんに対する思い。

    若いのう。温泉入りたい。

  • サラサラ読めた 久しぶりのあさのあつこさん 「夢」テーマかな、バッテリーとは対照な印象

  • 高校生ってこれくらいの方が、リアルだよな。色々無駄に考えるけど、結局何も起こらず。

  • 田舎の恋の物語

  • 暑い中涼やかな風が一瞬通るような爽やかさがある話でした。鮮やかな青の印象。これから物語が始まりそうな感じ。

  • 岡山の美作を舞台に高校三年生の彼が将来のこと、実家の茶葉屋のこと、親友のことなど、必ず立つ人生の岐路を、爽やかな風が流れるように進むストーリーでした。岡山弁が多用されていて、妙に懐かしく可笑しくなんか良かった(^^)ぼっけえ、もんげー、でえらぁは、岡山三代veryだそうです(笑)(笑)(笑)

  • 野球部を引退したら、空っぽになってしまった渓哉。
    故郷美作を出て都会の大学に行けば、楽しい生活が待っているのかもしれない。
    でも、それは自分が望んでいることなのだろうか。
    親友の実紀は、きちんと自分の将来を見据えている。
    未来が見えずにいる渓哉は、ある日偶然、道に迷っていた美しい女性・里香を案内することになる。
    里香は美作に「逢いたい人がいる」と言うが…。
    (アマゾンより引用)

    可もなく不可もなく…って感じ

  • 爽やかな高校野球ものを読んだあとでギャップがありました。
    もっとぐるぐるどろどろした葛藤。きっと世の多くの(真面目な)高校生は、キラキラした甲子園よりこっち側な気がする。

  • 49/403

  • 20170114読了
    #岡山県

  • あさのさんの本にはいつもいろいろ考える系の男の子と、それを受け止めるおおらかな男の子が出てくるのだな。
    お兄ちゃん、できすぎでプレッシャーは分かるけど、もっとのびのびした明るい男の子の話がいいな。

  • 物足りない。

  • これで「1話」って感じ。

  • 部活を卒業した地方在住の高校三年生の男子が
    将来どうしようか思い悩む。
    父の急死で急遽家業を継ぐことになった兄の恋人が
    彼の住む温泉町にやってきたことにより、心が揺れる。

    地方在住の高校生ならではの青春の1ページ

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著者プロフィール

あさの あつこ:1954(昭和29)年、岡山県生れ。青山学院大学文学部卒業。小学校講師ののち、作家デビュー。『バッテリー』で野間児童文芸賞、『バッテリーII』で日本児童文学者協会賞、『バッテリーI~VI』で小学館児童出版文化賞、『たまゆら』で島清恋愛文学賞を受賞。著書は『福音の少年』『No.6』シリーズ、『弥勒の月』『アーセナルにおいでよ』など多数。

「2025年 『あなただけの物語のために』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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