羽生結弦 王者のメソッド (Sports graphic Number books)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163903972

作品紹介・あらすじ

【NumberBOOKS 絶対王者・羽生結弦はいかにして作られたのか】2014年ソチ冬季五輪でフィギュア男子史上初の金メダルに輝いた羽生結弦。史上最年少の12歳で全日本ジュニアの表彰台に上がり、14歳で初出場した世界ジュニア選手権では、すでに「僕が日本で2人目の金メダリストになる」と宣言していた。15歳で世界ジュニア優勝、17歳で世界選手権銅メダル、19歳で五輪と世界選手権、GPファイナルの3冠達成。20歳で史上初の300点超えを果たした。「悔しすぎて、嬉しくなってきました」「僕はレジェンドになりたい。羽生結弦の名前を歴史に刻みたい」「これからは自分のなかで戦いを創り上げていかないといけない」「絶対王者になってやる」その柔和で端正な容姿からは想像できない強い意志を持った「羽生脳」と、そこから導き出される「絶対王者のメソッド」が浮かび上がる。プロローグ 世界王者への扉を拓いた”羽生メソッド”Chapter 1 ジュニア時代 2008-2010 13歳→15歳Chapter 2 シニアデビュー 2010-2011 15歳→16歳Chapter 3 東日本大震災の日々のなかで 2011 16歳Chapter 4 震災後の1年 2011-2012 16歳→17歳Chapter 5 海を渡る 2012-2013 17歳→18歳Chapter 6 ソチ五輪 2013-2014 18歳→19歳Chapter 7 王者の証明 2014-2015 19歳→20歳Chapter 8 絶対王者の冒険 2015-2016 20歳→21歳※Numberで撮影した未公開写真も満載

感想・レビュー・書評

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  • 野口美惠さんが2008年から16年までの羽生選手を追った本だけど、とにかく羽生本なら売れるって程度の本でした。

    羽生選手のクレバーさは実績などでわかっているし、常に自分を客観的に分析していることが書かれていたけれど、それもテレビなどで本人が語っているし…。

    特別新しいことはなく、羽生選手以外の人があえて書く必要がある本ではないし、羽生コレクター向けの1冊でした。

    ※我が家で一番良かったのは、羽生選手がクロスをしている写真。上体と足の角度とか、スケーターとして勉強させていただきました。

  • 読みやすい、と思ったら
    『チームブライアン』著の方でしたか。
    ピョンチャンオリンピックを終えて、3作目でないだろうか。。

    「努力は天才にまさる」とか「努力できるのが天才だ」とか色々言うけれど

    これだけの努力をしているから、あれだけの結果が出せるのだな、と。
    向上心を持ち続ける精神力がどこからくるのか、という感じだけれど
    たまにインタビューで苦労を吐露したくなる気持ちもわかる、まさに「血のにじむような努力」とはこういうことか、と分かる一冊。

    もちろんそれらを引き出し、まとめて世に出したインタビュアの方も凄いのだろうが
    オリンピック取材の数>質が問われる昨今
    ニュースと違い
    時間は空くけれど、中身の濃い文章という形で
    一定量届くのもよいのでは、と思った。


    何故か
    途中2回くらいカラー写真が挟まれているのだが
    アイドルみたいに振る舞わなければいけない人気者は大変だ。。

  • 260まで

  • ひょんなきっかけから知った少年の快進撃。

    発売時の新聞の広告を見て気にしていた本を、ようやく発見。読みました。

    私の中で羽生選手を注目するきっかけというのが、ちょっと特殊だったのですよ。
    基本的には高橋大輔大人気!時代であった2011年春の事。

    東日本大震災後、「神奈川スケートリンク」で練習を再開したことはこの本でも書かれています。

    実はこの時に友人が神奈川スケートリンクでスケートを習っており、その子と飲んだ際に
    「羽生結弦が凄い!!」
    という話を聞いたのです。

    当時の羽生選手はその前のシーズンで、ジュニアからシニアに上がってきた選手として、ちょっとテレビで見たかなくらいだったんです、まだ。

    手足が長くすらっとして顔が小さい日本人離れしたスタイルに、ちょうどショップに立ち寄るタイミング一緒になったところ、ドアを開けて入れてくれたというその紳士さ!!
    16歳なのになぜそんな身のこなしが出来るのだ!
    という話から、我々が羽生結弦より10歳離れているということに気付き絶望したものです。

    そんな彼があれよあれよと強くなり、金メダルを獲得したわけです。
    すごい経験したよね、友達!!

    そんな彼の、2008年、ジュニア時代から去年の年末、「SEIMEI」に至るまでの羽生選手の思考と行動に密着した本です。

    「ハードな練習をさせてくれた親と身体と先生に感謝」というインタビューで感じたひっかかり。
    この本を読んで、そんなコメントをした背景がきっちりとわかりました。

    ジュニア時代から、好敵手の実力に気づく

    まずびっくりしたのが、デニス・テン選手の登場の早さ。
    2009年の世界ジュニアの時点で羽生選手はデニス・テンに注目していたとのこと。
    こちらは2011年の時点でも羽生選手の知名度がさしてなかった事、
    またデニス・テン選手はソチ五輪で驚きの銅メダルだった印象が強いのですが
    羽生選手からすると納得の結果だったのかな。

    良くも悪くも、言葉の力が強い選手

    若い頃はビックマウスとも見えるような発言を続ける羽生選手。
    しかし、そうやってメディアを使ったりして発言することで、
    それが現実になっていきます。

    驚くのが、当初の目標というのが、平昌オリンピックでの金メダルということ。
    2016年の今からまだ数年先!

    それが、途中から軌道修正されていき、ソチ五輪でメダルを取る様は、
    改めて、圧巻です。

    そして恐ろしいのが口にしたその言葉の影響力。

    ああ、言ってしまったと思うほど、不安や、負けたくないという言葉が
    彼の行動に影響します。

    それも彼が言葉に自覚的であるという事なのでしょう。

    自分も少しは、この心がけを見習い、力を発揮したいな、と尊敬する思いです。

    ブライアンオーサーのマネジメント術/ビジネス能力

    羽生選手と言えばオーサーというイメージが強いけど、その前に
    17歳で世界選手権のメダルを獲ってしまった。そこからの海外なんですよね。
    そこからのチームブライアン入り。
    このチームブライアンが、オーサー主役にビジネス本が出せるのでは、
    という強い組織だということをはじめて知りました。

    それはオリンピックや世界選手権でメダルを量産するよな、と思いました。
    メディア対応も含めてばっちりな指導をしてくれますね。

    そう、この本で初めて知ったこと、それはテレビと文字媒体との対応の差。
    テレビで見ているのはアイドル羽生君で、この本を含む文字媒体とでは敢えてしゃべることから何から変えているんだなぁと。
    この本でさえも、本のなかほどにはアイドル羽生君のグラビア付きでしたからね。
    だからこそ、スポーツマンとしての饒舌な会見の模様が興味深いです。

    絶対王者の冒険は、まだまだ続く。

    本を読んで行って、冒頭書いた、ひっかかりのあるコメントがラスト4ページ目で出てきます。

    「すべてのものに感謝しています。練習できる環境を与えてくれた方々、コーチ、家族、家族、トロントのみんな、仙台のみんな。ありがとう」
    羽生選手は、トラブルも乗り越え、厳しい練習と、厳しい自己洞察を続けてきた。
    たくさんの失敗も経て感じる、練習への自信と、感謝の思いに嘘はないし、
    こう発言した心の動きも理解できるようになりました。

    21歳。平壌オリンピックまで、あと二年。絶対王者の冒険は、まだまだ続く。
    来シーズンかその次か、羽生選手を脅かす若手が出てきたら、どう考え、どう発言するか。目が離せません。

    野口美惠さん、「チームブライアン」という本の翻訳・構成もしているではないですか。
    これは、読みたい。

  • エッセイ。トライエラーを繰り返して、世界王者となるプロセス。
    被災の経験を消化仕切るまでの思考の箇所、トロントへわたってすぐ自分を見つめ直す機会を得た箇所、ショート・フリーのトレードオフを克服する箇所が、感銘
    「勝ちにいく」宣言で自分を追い込むというところは、参考になった

  • 【絶対王者・羽生結弦の13歳から21歳までの軌跡】フィギュア史上初の300点超えで世界記録を更新した羽生結弦。13歳の少年が絶対王者に至るまでの軌跡を本人の肉声とともに描く。

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著者プロフィール

スポーツ・ジャーナリスト、元毎日新聞記者。自身のフィギュアスケート経験と審判資格をもとに、ルールや技術に正確な記事を執筆し、国内外の選手・コーチからの信頼も厚い。トロント・クリケット・スケーティング&カーリングクラブの夏季メンバーでもある。著書に『ギフト フィギュアスケーターが教えてくれたもの』『伊藤みどり トリプルアクセルの先へ』(共に主婦の友社)、『羽生結弦 王者のメソッド 2008-2016』(文藝春秋)他がある。「Number」「AERA」「ワールド・フィギュアスケート」「キヤノン・ワールドフィギュアスケートウェブ」などに寄稿。

「2018年 『チーム・ブライアン 新たな旅』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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