カルト村で生まれました。

  • 文藝春秋 (2016年2月12日発売)
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作品紹介・あらすじ

「平成の話とは思えない!」「こんな村があるなんて!」と、WEB連載時から大反響!!

衝撃的な初投稿作品が単行本に!



「所有のない社会」を目指す「カルト村」で生まれ、19歳のときに自分の意志で村を出た著者が、両親と離され、労働、空腹、体罰が当たり前の暮らしを送っていた少女時代を回想して描いた「実録コミックエッセイ」。



〈カルト村ってどんなとこ?〉

●大人と子供の生活空間が別々 ●朝5時半起床で労働 ●布団は2人で1組

●食事は昼と夜のみ ●卵ミルクを飲ませられる ●お小遣いはもらえない

●すべてのモノが共有で、服もお下がり ●男子は丸刈り、女子はショートカット

●ビンタ、正座、食事抜きなど体罰は当たり前 ●手紙は検閲される

●テレビは「日本昔ばなし」のみ ●漫画は禁止、ペットも飼えない

●自然はいっぱい。探険など外遊びは楽しい♪

みんなの感想まとめ

著者は、所有のない社会を目指す「カルト村」での厳しい少女時代を描き出しています。彼女の体験は、労働や空腹、体罰が当たり前の生活の中で、家族との断絶や孤独感を強く感じさせるものです。軽やかな絵柄とは裏腹...

感想・レビュー・書評

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  • 図書館で一度借りて読んだが途中辛くなり断念。
    しかし最近、このような「村」が舞台の小説を読み終え、どのような社会なのか知っておこうと思って再度借りてみた。

    やっぱり辛かった。軽いタッチで描かれているが全く笑えない。
    労働、空腹、暴力支配。恐ろしい。
    世話係という女性がもう卑劣極まりない。
    中でもやるせなかったのは、親やきょうだいと離れて暮らす、その寂しさが親に伝わらないこと。
    涙ながらに「一緒に居たい」と訴えても、父親は淡々と、「お父さんたちは村で大人の暮らしがある。かや(作者のこと)も初等部での暮らしがあるでしょ」「何で泣いているの?泣きたいならもう少し泣いてもいいけど」……って。まさに"噛み合わない会話"。子どもにしたら絶望的。

    19歳まで村に居たとのこと。その後の経緯や生活、家族との関係を知りたいような、もう終わりにしたいような…。モヤモヤしている。
    このような社会があること、その中で成長してきた人もいるという理解には繋がった。

    • 川野隆昭さん
      僕も、新興宗教の勧誘に付き添い、その宗教の修行施設に入ったことがあります(入信はしませんでした)。

      子ども向けに、「1日1円でいいから、毎...
      僕も、新興宗教の勧誘に付き添い、その宗教の修行施設に入ったことがあります(入信はしませんでした)。

      子ども向けに、「1日1円でいいから、毎日お布施をしなさい」と言う張り紙が張ってあって、「ああ、ここは、とんでもない所だ」と、直感しました。

      困っている人からは更に、つけこむように絞りとろうとするような新興宗教は、僕は、受け入れたくないです。
      2022/01/22
    • なおなおさん
      川野さんへ

      いつもフォロー、いいね、をありがとうございます。

      川野さんもそのような経験があるのですね。
      おかしいと気づけて良かったです。...
      川野さんへ

      いつもフォロー、いいね、をありがとうございます。

      川野さんもそのような経験があるのですね。
      おかしいと気づけて良かったです。
      自分や家族がこのような所に巻き込まれないよう、常にアンテナを張らなきゃと思っております。
      2022/01/22
  • カルト村で育った著者が語るエッセイまんが。
    ほんわかした絵柄と丁寧な字で綴られるので、一見そんなにすごい話には思えないのだけれど、なかなかどうして……。
    こうして自分の育った環境を、整理しながら絵や言葉にして第三者に伝えていくことが、著者にとっての癒しにもなっていると信じる。

  • ヤマギシ会というらしい。
    統一教会2世とかに比べるとだいぶマシなんだろうけど、それでも子供の人権は無視されているよなぁ。

  • カルトと言ってしまうとちょっと強すぎる表現かなとは思うけど、子どもにとってはかなりしんどい村だと思った。

    もちろん、作者は幼い頃から当たり前のこととして育ってきていて、ちょいちょいコミカルな感じに表現しているので、それを『可哀想』と言ってしまうのは失礼だろうなと思うけど、読んでいて自然と涙が出てしまっていた。

    この村にいる親たちは、子どもについてどう思っているのだろうか。
    自分たちが理念に共感して、そこで生きていくことを決めて結婚するのは、まぁご自由にどうぞと思うけど、子どもは産まないで欲しかった。
    他の選択肢もないまま親と離されて滅多に会えず、赤の他人の『世話役』とやらの気分で食事も体罰も管理されるなんて、集団虐待もいいところ。

    ただ、主人公が村を抜けたあと(同時なのかな?)親も抜けているようなので、思うところはあったのかな?

    普段うかがい知ることのなかなかできない閉鎖的なコミュニティの内部を知ることが出来たのは興味深かった。

  • 昨年読んだ辻村深月さんの『琥珀の夏』でも思いましたが
    モデルは「ヤ○○○」ですね。

    私のまわりでも夏合宿に参加した人
    そのまま自分の意志で移ってしまった人
    なかには家族全員でいってしまった噂もあり

    私は引っ越したのでその後どうなったかなぁと思っていましたが
    場所にもよるんだろうけど、こんな所だったなんて!
    驚くことばかりでした。

    でも主人公が自然に離れたというのは意外でした。
    (他の)宗教では脱会が大変だから。

    理想とするものは、正しいかもしれない。
    信者はそれに引っ張られてしまう。
    でもそのために多くの犠牲も生じる。
    広い視野を持つのが大事ですね。

  • 人は平等に生まれないと知っているけど、どの程度の不平等なら社会として許容範囲なのだろうか。身体や財産に暴力がなければいいのか。子の幸せを願いながら優しく誘導する親は正義でいいのか。

  • YouTubeで偶然ヤマギシ会を知り、コメントにこの論についてもいくつかあったため読んでみた。

    漫画の描写よりも現在は規律等緩くなっているそうだが、それでも現代の日本でこのようなコミュニティがあるのは驚き。
    他の方のコメントにところどころ洗脳が抜けていないところが怖い、等あったが、産まれた時からこの環境であればそうなってしまうのも自然かと。

    現在は理解のあるご主人と生活出来ているのであればそれで良いのではないかと思った。
    宗教にしても、このようなコミュニティにしても奥が深い。
    こういったコミュニティに入る人たちの深層心理などがもっと知りたいなと思った。

  • 作者がまだまだ洗脳から解けてなくて、なんだかもやもやした。こんな所がまだまだたくさんあると思うと、救われて欲しいなと思う。

  • カルト村について浅く知ることができる。コミューンについては、もっと重たい読み物しかなさそうだったので知りたくても手が出しづらかったがこれなら読みやすい。
    ポップに書いてあるけれど、暴力や強制労働があるのは事実で、集団生活、ひいては共同体の難しさを感じる。

  • 小学校の同級生はいわゆるカルト村の子供だった、と後で知った。その同級生と自分は、仲が良かった。その子は年度が変わると、忽然と姿を消した。その記憶が、軽いトラウマのように残っている。そのことをいつか知りたい知りたいと思っていたら本作と出会った。カルト村の実質を知ってぞっとすると同時に、同級生は死にたくなるほどの痛苦を受けていたわけではないと、少なくとも本作のユーモラスな表現から感じ取り、救われた気分だ。今、どうしているだろう。

  • カルトやコミュニティ(信仰団体)の具体的な生活は、特に子ども達の生活は中々知る機会もないので大変興味深かったです。

    親子隔離や体罰、食事抜き等(しかも世話役の理不尽や気まぐれ要素大)、現代ではNGとされることが、作者の小さい頃は(今も?)普通に行われていたことは可哀想です。が、このような保護者は今も核家族に多く存在し、逆にカルトは集団なだけまだ同世代の仲間がいて良かったとも思ってしまいました。
    カルト村の子は一般の小学校に通っているので、学校側の苦労がジワジワ伝わってきます。しかし、ホームスクーリングが日本で認められていなくて本当にここは良かったと切に思いました。なぜなら、子どもが自分の意思でカルト村に入団したのではないから。

    さらに複雑なのは、自給自足・早朝からの農業・トイレ掃除などの強制的な労働・薄着・所有概念の規制・デジタル玩具の規制などなどは、現代では中々私個人ではできない事でもあり、規則正しく季節や自然、労働の大変さを体感する理念は必ずしも悪いと言い切れない部分があることです。

    アメリカのような昔からカルト集団が無数にある国と比べると作者の属していた団体は宗教的な要素や、性対象の所有概念規制は薄いような印象を受けました。(子ども部?みたいな時期のエッセイなので実際のところは判りませんが...)

  • 絵柄が柔らかく、作者の手書き文字の温かみもあって、するすると読んでしまった。
    カルト村という存在自体を知らなかったが、この本を読んでみて、色々と見方が変わる気がする。無農薬野菜の産地だったり、ロハス的なイベントであったり、日常生活の様々な所で、カルトは潜んでいるのかもしれない。

  • ヤマギシ会、昔きいたことある。
    生活っぷりは驚くけど、カルトではないのでは?とこの本の内容だけならそう思いました。
    生まれたときから中学生くらいまでの子供時代の話だったからでしょうか。

    ユートピアを目指した集団生活で自給自足だったのかな。口に入るものはとても気を遣われていたみたいである意味贅沢な食生活、の一方でお金を使ったことがないなどぎょっとするような話もあります。
    世話役のリーダーがかなりいけてないので、これではユートピアとは言えぬ。

    コミックエッセイで絵は綺麗で読みやすく、小一時間ほどで読了。

  • 農業を基盤としたコミューン(生活共同体) 手紙の検閲 不承不承 薄着推奨 村の考える「男は男らしく・女は女らしく」の縮図みたいな光景で 相手が自分より弱いと認識した時点で殺意は消えた 季節の移ろいや天候には敏感に反応し 子供が無休で働いていることを糾弾されたらしく休日が設けられ 読んだ本と想像力さえあればいくらでも物語をつくることは可能で_臨機応変に形の変わる物語 奇跡の融合

  • ヤマギシ会という宗教団体に所属する両親の元に産まれ、その施設で育った筆者。
    今はそこから離れ、一般人の夫と結婚したことで今までの暮らしが普通でなかったことを知り描いたコミックエッセイ。

    筆者にとってはその閉ざされた空間や親子関係が当たり前。
    だからこそ悲観的には書かれていない。
    読み手としてはだからこそ、気持ち悪さを感じずにはいられないところもあり。

    幸せにこれからも暮らしていただきたい。

  • 本の構成がいいです。
    著者のキャラクターもいいです。

    素直な本。

    社会共同体的な暮らしに興味がある人、
    共産主義的な暮らしに興味がある人、
    SDGsや自給自足に興味がある人、
    テレビは人をスポイルすると思っている人、

    などにおすすめ。

    払ってもいい金額:800円

  • 私の中で「原始共産主義とはどんな所なんだろう?」という疑問がずっとあって、それにきちんと答えてくれた本だと思った。ユートピアと思うか、ディストピアと思うかは人それぞれ。
    ただ、100分で名著でマルクスの資本論を見たあとだったので、「自分がここで生きるのは嫌だけど、これは一種のユートピアなのかもしれない」と思った。
    とはいえ、彼女が見ていない部分もきっとあるので、今度は別の本も読んでみたいと思った。

  • 三重のとある村で生まれ育った著者のエッセイ。
    彼女にとっては普通でも、一般の人から見ればカルト村だった。
    率直に、今でもそんなコミュニティーが存在するんだということ。
    厳しいルールと体罰。自給自足で生活し、外部との接触を許さない。
    個人の所有欲をなくそう。それが平和へと繋がるという大義があるが、恐怖で支配するのはいかがなものか。
    人間は欲を捨てられるほど強くない。大義を全うするという欲が余計なプライドと暴力を生んで本末転倒。
    他人を自分の理想通りに動かそうなんてしょせん無理な話なのだと思った。
    ゆるいイラストと、笑ってじゃないと話せないレベルの本質的な恐怖を感じた。

  • 「ヤマギシ会」(という実名は本には一切出てこないが)の村で生まれ育ち、19歳で村を離れた著者(執筆時35歳)が、子ども時代を振り返って描いたコミックエッセイ。

    ヤマギシ会を離れた人が村での暮らしを振り返った手記は過去にもあったし、同会に取材したノンフィクションも多いが、マンガの形で描かれたのはこれが初めてだろう。

    類書の多くは“ヤマギシ会の実態を告発する”という角度で書かれていたが、本書はまったく告発調ではない。シンプルでやわらかい絵柄の印象もあって、「ほのぼの」という形容詞をつけてもよいタッチで描かれている。“たまたまカルト村で生まれ育った女性が、特異な子ども時代を振り返ったフツーのコミックエッセイ”として読めるのだ。
    その点で、「エホバの証人」元信者の淡々とした自伝『ドアの向こうのカルト』に、スタンスが近い。

    もっとも、ほのぼのタッチながらも内容は強烈で、集団児童虐待としか言いようがないエピソードが頻出する。たとえば――。

    ・村の食事は1日2食(昼・夜)。そのうえ、「世話係」(子どもたちの世話をする大人。親とは離れて暮らす)に叱られて「食事抜き」の罰を受けることも多かった子ども時代の著者は、日常的にお腹をすかせていた
    ・子どもたちも大人たちにまじって、農作業などの仕事をさせられた
    ・テレビの視聴は厳しく制限され、「まんが日本昔ばなし」しか観せてもらえなかった
    ・お小遣いは一切与えられず、通学路にあるジュースの自販機は「眺めて我慢するもの」だった、など……

    その後ヤマギシ会でも、社会からの糾弾などをふまえて規則がゆるくなっているそうで、著者は「私にとっての村の話は昔話だから今どうかは全くわからないよ」と書いている。

    本書に描かれているエピソードは、一般の小学生期に相当する「初等部」時代の思い出が中心。
    著者へのインタビュー記事によれば続編も予定されているそうだから、村を出るまでのくわしい経緯などをぜひ描いてほしいところだ。

  • 色々カルト村への 突っ込みどころが
    心からあふれてくる本なのですが
    まずは 高田さんが 非常に中立な気持ちで
    自分の子供時代のことを淡々と描かれていること。
    それによって 自分が知りえない
    共同体としての生活の実態がよく理解できたと思います

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著者プロフィール

唐戸俊一郎(からと・しゅんいちろう)。1949年、福岡県生まれ。1968年、東京大学入学、1977年、東京大学理学博士。1989年、アメリカに移住。ミネソタ大学教授を経て、現在イェール大学教授。地球惑星物質の研究を通して地球や惑星の起源やダイナミクスを理解することを目指し、ミクロとマクロを結ぶ学際的な研究を続けている。専門論文の他に『レオロジーと地球科学』(東京大学出版会)、“Rheology of Solids and of the Earth”(Oxford University Press)、“Deformation of Earth Materials”(Cambridge University Press)など編著書多数。日本学士院賞、ラブ・メダル(ヨーロッパ地球科学連合)、レーマン・メダル(アメリカ地球物理学連合)などを受賞。

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