選ばれし壊れ屋たち

  • 文藝春秋 (2016年6月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (248ページ) / ISBN・EAN: 9784163904351

作品紹介・あらすじ

壊れても生き続けろ





新人作家の三崎小夜は、次回作が書けずに悩んでいた。

担当編集者からの宿題は、なぜかBL小説を読むことだった。

自称クリエイターの元彼。自意識過少な恋に熱き先輩。自我崩壊気味な人気漫画家。

ちょと壊れた周囲の人たちに翻弄されながら、戦う快楽に目覚めるまでの成長物語。

みんなの感想まとめ

多様なキャラクターたちが織りなす、壊れた人々の成長物語が展開されます。主人公は、自身の創作に悩む新人作家で、周囲には自意識過剰な元恋人や、奇抜な先輩たちが揃い、彼らとの関わりを通じて創作のヒントを得て...

感想・レビュー・書評

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  • 面白い!この作家さんの作品初めて読んだけれど、痛いとこつかれすぎて読んでる間中ヒリヒリする(笑)
    この作家さんなりの朝ドラ的な物語を書こうと思ってこうなったのだろうか。
    登場人物たちは気味が悪くイタイけれど尊敬できる人ばかり。

  • 選ばれた壊れ屋たちは傲慢と自己卑下という両面をしっかりと自覚して、
    それをわかった上で恥ずかしさをかなぐり捨てて、もしくは恥ずかしさに鈍感になって生きていく。
    傲慢と自己卑下は一人では生み出すことができず、
    誰かとの関係性の中でどんどんと広がっていく。
    まずは自分の虚無を自覚し、誰かに埋めて欲しいと熱望し、屈辱を甘んじる。
    氷川だりあのように自尊心が折られながらも、
    生という営みにしがみつくのは強くて、怖くて、気持ち悪くて、美しい。
    沙代子のように普通のはずなのにきつい、その答えをもらって楽になりたくないという矛盾は生きていくためには必要で、それを北川のプライドのために自分の欲望を別のもので代用しようとすることは脅威で人類を絶滅させる、と叫ぶ沙代子も救急車を呼ばれるくらい痛々しいけど美しい。
    安定しているように見えて、氷川だりあや沙代子やツバサ先輩と同じように壊れている金子さんが好きだった。

  • 新人作家の沙代子は二作目に悩み、担当編集者・金子さんのすすめでBL新人賞応募作品の下読みのバイトをしている。大学時代の元カレで自称クリエイターの北川はとんでもないナルシストで自意識過剰で口先だけで中身スカスカのアホ男だが何故か妙な人望があり騙される人間が後を絶たない。サークルのマドンナ的存在だったツバサ先輩は実はBL好きの変わり者でクマちゃんという脂ギッシュな中年のやはりBL好きの彼氏がいる。さらに破天荒でメンヘラな少女マンガ家・氷川だいあなど、とんでもなくクセの強い人たちに囲まれた沙代子が作家として成長する物語。

    前半は、鹿島田真希なのにゲラゲラ笑いながら読んでしまった。『来たれ、野球部』はラノベ文化への悪意のパロディだと思ったけれど、本作はBL文化への皮肉なのだろうか? にしては作者が結構ノリノリで面白がっている気がする。自意識過剰な北川という男も、いそうでいない、ほとんどギャグのような存在で、なんだろう「意識高い系うさんくさいクリエイター」全般に対するこれもやはりパロディ的擬人化なのかしら。

    前半は、どんどん出てくる変なキャラクターに主人公が振り回されつつも、比較的常識人の金子さんのアドバイスを受けて、なるほどこういう経験も創作に役に立つかも、と思いつつ観察している感じなのだけれど、後半は奇人変人たちの奇人っぷりにだんだんご都合主義的破綻が見え隠れし出して、どんどんつまらなくなってしまった。作者もやけくそなのかしら?と思うくらい。起こる事件も心理の移行もいい加減。ツバサ先輩はただの変人でサークルのマドンナだった面影はどこにもないし、氷川だいあのキャラは面白いけれど、盛りすぎ。派遣先で偶然元カレにして父親の元愛人(しかも女装した男)と遭遇とか意味がわからない。

    結局最後は主人公も「あちら側」の人間に仲間入り。うーん。軽いノリでぐいぐい読めたけれど、これが本当に鹿島田真希の書きたい作品なのだろうかと少々疑問。設定は面白かったのでもっと丁寧に終わらせて欲しかった。

  • 超面白かった、個人的に。
    近著だと来たれ、野球部や、少女のための秘密の聖書が好きだった人は間違いなく好きでしょう(あまりいないと思いますが苦笑)鹿島田さんファンならぜひぜひ。

    電車や休憩時に会社で読むのはやめておいたほうがいい、笑えて笑えて仕方ないから。ついつい口元が緩んでしまう。
    新人賞受賞し小説家デビューしたものの、二作目はボツばかりでなかなかうだつの上がらない主人公と、その周りのどこか壊れた人たち。クレイジーで自意識が高すぎる自称クリエイターな元恋人、美人なのにネジが何本か外れてる先輩、そしてその恋人。主人公は小説を書くための修行的な一環でBLの新人賞の下読みをする。その作品の数々と、それに対しての主人公のツッコミがもうたまらない。ほんと吹き出しそうになるので外で読むのはお勧めできません。
    特にお気に入りは38頁の
    ーーでも、足を「竹」とか「繊維」とかに頑張って例えていたのに、最後は「そそり立ついちもつを握ってしごいた」。ぶっちゃけすぎだよ。
    ってところです苦笑
    BLが全くダメなわたしでも楽しめたので、そういうのを毛嫌いしてる人にも読んでもらいたいですね。自我が崩壊してる人へ。

  • 鹿島田さんは寡作ですね。
    一作一作の労力が半端なさそうだから納得。

  • 2017.9.7読了 109冊目

  • なんだこれ、と思いつつ読み進めましたが…結構深い。そして、痛い。

  • 新人小説家、見崎沙代子と壊れ屋たち。

    口先だけのナルシスト北川という元恋人に振り回された出来事の数々。
    自意識というもの皆無のツバサ先輩と、恋人の見た目と中身のギャップありまくりのクマちゃん。

    編集者の洞察力抜群の金子さんと
    少女漫画家でありながらも派遣で働く、精神ぶっとんでる氷川だいあ。

    ボーイズラブ小説の選考読みするバイトで
    支離滅裂のように感じたそれぞれの小説たちに
    実は深い意味があったという衝撃。

    壊れてるね、沙代子もみんなもw
    完全に崩壊するすんぜんという、絶妙なバランスで
    シュールで、狂気やエロさえも感じる。

    「プライドのために、精神と肉体の欲求が離れてしまうのは、脅威です! 人類は自身の真の欲求を理解していないと生命の危機に曝されて、絶滅してしまいます!」

    自分の本当の欲求をわかっていない人間って
    結構いると思うよね。現代。)^o^(

  • (若干ネタバレ)
    鹿島田真希は主に二種類の文体を使い分けていて、いわゆるところの翻訳調と言えば良いのか、まあわかりやすくいうと「文学的な」文体と、砕けた口語調の文体とを使っているのだけれど、この作品は後者で書かれたもの。
    作家の卵ともいうべき主人公が、二作目が書けずに悩んでいるんだけれども、アルバイトとしてBL作品の下読みをさせられる…というのが導入なんだけれど、
    ごめんなさい、正直、読んでて全く意味がわかりませんでした…
    これまた口語調で書かれた『来たれ、野球部』もダメだったしなあ…(『二匹』は再読したいと思っているんだけど)
    うーんなんか、作者が何をしたいのかひたすらわからず、頭の中にずっとはてなマークが飛んでました。主人公が下読みさせられるBL小説、主人公はツッコミを入れながら読むんだけど、そこを面白く感じれば良いのかどうなのかもまずよくわからず(というか自分は小説を読んでて笑わせられることがほとんどないんだなあ。泣くのはかなりあるんだけど)、出来の悪い作品ばかりだなあと思っていたら、それらが皆最終候補作品になったという流れでまずえぇ!?となってしまい、その後に登場してくる登場人物たちの造形も、鹿島田さんらしさを感じもしたものの、じゃあ一体それが何を表現してるのよ、何を感じ取れば良いのよ、というのが全然伝わってこず、ところどころそれらしい箴言みたいなものもあるんだけど、なんかそれがぽっかり浮いているというか、物語と結びついていない感じがした。
    うーん、自分がこういうコメディタッチの作品が苦手だからなんだろうか…。自分の中で鹿島田さんが好きだなあと思うのはその「文学的な」文体で書かれた雰囲気による部分が大きくて、実際意味なんてほとんどわかってないということなんだろうか…。
    最初から最後まで入り込むことのできない作品だった。残念。

  • 2作目が出来ない小説家の破れかぶれの妄想的,開き直りの日々.こういう話は,面白い場合もあるが,この作品はちょっとくだくだしすぎて,うるさい感じだった.大体何が言いたいのか全くわからなかった.

  • 私には全く理解出来なかった。
    この支離滅裂なストーリーは・・・・・。

  • 主人公のデビュー作「サイコくそババアエズ子」が読みたい

  • 【正論と欲望のはざまで繰り広げられる熱き人間ドラマ】次回作が書けずに悩む駆け出しの作家三崎小夜。周囲のちょっと壊れた人たちに翻弄されながら、戦う快楽に目覚めるまでの成長物語

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著者プロフィール

1976年生まれ。1999年、「二匹」で第35回文藝賞を受賞しデビュー。2004年、『白バラ四姉妹殺人事件』で第17回三島由紀夫賞候補、2005年『六〇〇〇度の愛』で三島由紀夫賞受賞。2006年「ナンバーワン・コンストラクション」で第135回芥川賞候補。2007年『ピカルディーの三度』で野間文芸新人賞受賞。2009年「女の庭」で第140回芥川賞候補、『ゼロの王国』で第5回絲山賞を受賞。2010年『その暁のぬるさ』で第143回芥川賞候補。

「2011年 『小説家の饒舌 12のトーク・セッション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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