奥様はクレイジーフルーツ

著者 :
  • 文藝春秋
3.04
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本棚登録 : 1033
レビュー : 135
  • Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163904511

作品紹介・あらすじ

ー この幸せを守るためには、性欲のはけ口が別に必要だ

「たかがセックスで生活の全部を捨てる覚悟はあるのか」。
したい妻としたくない夫。
『ランチのアッコちゃん』の柚木麻子によるセックスと幸福の関係を描いた連作短編集。

感想・レビュー・書評

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  • この作品、凄くないか?
    柚木麻子さんは『ランチのアッコちゃん』を読んで(朝井リョウさんが読んでおけば自慢できるって帯に書くから 笑)面白かったけどいまいち自分に引っ掛からないなあ、と思っていた。でも次に読んでみたこの作品は凄いと思った。夫婦間のセックスレスというシリアスになりがちな題材をこんなにキュートに色っぽく、けれども切実に書けるなんて!しかも『アッコちゃん』的な文章でさらりと。柚木さんに対する評価が一変した。

  • *夫と安寧な結婚生活を送りながらも、セックスレスに悩む初美。同級生との浮気未満キス、義弟に妄想、果ては乳房を触診する女医にまでムラムラする始末。この幸せを守るためには、性欲のはけ口が別に必要…なのか!?たわわに実る、果汁滴る12房の連なる物語*
    たかがレス、されどレス・・・人それぞれの感じ方があって、きっと正解なんてない。大好きな夫と仲睦まじく楽しく暮らして、それ以上のこと必要?な気持ちと、まだあきらめたくない!の狭間で悪戦苦闘する初美が微笑ましく、滑稽で、いじらしい。そうやって辿り着いた最終章、きれいごとではない、夫婦ならではのオチに思わず吹き出した。そうそう、こういうのが夫婦の醍醐味。

  • 仲良しだけど セックスレス。
    コミカルに描かれつつ、なかなか、深い。

  • 柚木さんちは実際こんな感じなのかなと思っちゃったw

  • 12話からなる短編集・・・かと思ったら、12話からなる長編小説だった。
    12話全てに果物の名前が使われている。
    西瓜、メロン、ミカン、イチゴ・・・。
    果物というのはみずみずしくて、何となく色っぽい。
    この小説の内容との取りあわせがきいていた。

    内容はひと言で言うと、セックスレスに悩む働く主婦の話。
    夫が淡泊な事に悩み、男友達と怪しい雰囲気になったり、義弟に発情したり、逃避行してみたり・・・といったあれこれを12話に分けて書いたもの。

    悩む・・・と言っても、それほど深刻な感じはなく、極めて軽く、さらっと読める雰囲気だった。
    内容が内容だけに色っぽい要素もあるけど、それほど下品でもなく、果物と取りあわせることで作品全体がオシャレで女性らしい雰囲気になっている。

    特に悪くないけど、取り立ててどうという事ない話だった。
    ひっかかりがないので暇つぶしにサラッと読むのにちょうどいいかな・・・と思う。

  • フルーツにちなんだ短編連作集。

    とっても仲が良いけどSEXレスな子無し夫婦の物語を奥さんの心の声をメインに語られる。

    日本のイマドキあるあるな夫婦の形?
    とってもリアリティあるし、深刻なんだけど、思わず笑ってしまうくらいのエロ妄想っぷり!

    いやぁ。。主人公の初美と友達になりたい!
    作品の内容的に好き嫌いが分かれてしまう作品かも知れないけれど、。

    大好きな夫のために、ストイックに体を鍛えたり痩せたりするのは、とっても健気だし、女としても見習いたいところ。

    大好きだからこそ悩み苦しんでしまうのだよね。
    問題点は、日本のイマドキ夫婦の形。
    しかも30代とくれば、子作りもあっという間にタイムリミット迎えてしまう。
    焦る奥さんと、プレッシャーを感じつつも、呑気な夫。
    だけど、この2人には本物の愛がある。
    お互いを思い遣る心。

    どんなに体の繋がりがあっても、そこが欠けていたら。ずっと一緒には居られないよね。。

    愛って何だろ?

    一緒に居て笑顔で過ごせること。
    情熱的な愛では無いけど、それが幸せの形の1つなんだな~(*´꒳`*)

    エロさ満載だったけど、いやらしくは無かったなぁ。。

    とにかく面白かった٩(ˊᗜˋ*)و

    男性が読んだら、どんな感想なのか気になるところ。。

  • 巨乳の欲求不満妻、初美の暴走と妄想がとまらない12種のフルーツが彩る連作短編集。
    セックスレスに悩む初美がなんともいじらしく可愛らしかった。
    柚木麻子らしいテンポの良い文体であっという間に読んでしまいました。
    コミカルで笑える部分も多いけど、ちょいちょい深刻かつ辛辣にセックスレス問題に触れているところもあり…。
    夫婦になってからも男と女でい続けるのって無理だよなぁ。それが自然な変化だよなぁ。
    既婚者はもう手持ちのカードで勝負するしかない、って一文がグサッときた。
    あーあどうして私もっと遊ばないでこんなに早く結婚しちゃったんだろう。
    夫婦ってめんどくさい。

  • 面白かった〜。レスかあ。さすがに帯が赤裸々すぎてブックカバーかけました。笑 柚木さんの本はいつかはすべて揃えたくて、そしたらこれが平積みされてて、思い切って買ったらあっという間に読んじゃったよね。セックスレスに悩む奥様のお話。官能小説ではなく、夫婦なのに片思い同士な恋愛小説というか、大人なのに少女みたいというか?肉体関係があるかは置いといても、大事なのにやっぱりしゅんとひんやりしていて、思うままにいかないの、結婚ってこういうものなんだろうか。せつない。申し訳ないけど初美さんが思い悩む姿を可愛らしく思ってしまった。

    いろいろ語りたいけどさすがにここでは!笑 レスではないですけど、初美さんの重い感じ、少し思い当たる節があって痛々しかった。あーーー女友達と開けっぴろげに語りたいです。これ。

  • 性描写が多い。そんなに多くなくても…
    本屋のダイアナが良かったから読んだけど、なんか違った。

  • 初出2011〜14年「オール讀物」の連続12話。

    結婚4年、30代、子供なしの初美は、多忙な雑誌編集長である夫とのセックスレスに悩み、接点のある大学のゼミの仲間、義弟、向かいの部屋の老夫婦の孫の浪人生とのアバンチュールを妄想する。もちろん夫には猛アタックするがはぐらかされる。普通なら傷ついて逆に拒否してしまうところだが、悩んでジムに通ってシェイプする姿もかわいらしい。
    3年も続いて、家出したりもするのだが、結局は夫との静かな幸せを望むようになったこころに、雑誌が休刊になった夫から駅前のラブホに誘われる。

    毎回フルーツがアクセントになり、けっしてドロドロにならず真剣に悩み続ける姿が、女性の生きづらさを描く作者らしい切り口だと思う。
    私なら、いっぱい満足させてあげるんだけどなあ。

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著者プロフィール

柚木麻子(ゆづき あさこ)
1981年、東京都生まれの小説家。立教大学文学部フランス文学科卒業。2008年に「フォーゲットミー、ノットブルー」で第88回オール讀物新人賞を受賞し、2010念二同作を含む初の単行本『終点のあの子』を刊行。2014年に『本屋さんのダイアナ』で第3回静岡書店大賞小説部門受賞。2015年『ナイルパーチの女子会』で第28回山本周五郎賞受賞、直木賞候補に。2017年『BUTTER』で直木賞候補。2019年、『マジカルグランマ』が第161回直木賞候補となる。

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