晴れの日には 藍千堂菓子噺

  • 文藝春秋 (2016年6月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (296ページ) / ISBN・EAN: 9784163904733

作品紹介・あらすじ

晴太郎が恋をした!? 江戸の菓子所「藍千堂」シリーズ第2弾



穏やかで実直、菓子づくりのことばかり考えている兄・晴太郎が惚れたのは、訳ありの女画師だった。店を守るため、弟・幸次郎は兄を止めるのだが――。



煉羊羹に柏餅、金平糖など、晴太郎が工夫を凝らして丁寧に作り上げる季節のお菓子も色を添える、江戸人情小説。

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

人の温かさと成長が織りなす心温まる物語が展開されます。江戸の菓子職人・晴太郎が、訳ありの女画師に恋をし、周囲の人々が彼を支える様子が描かれています。彼の恋愛を通じて、菓子作りの腕前や人間関係の成長が感...

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ新刊が出たらしいので、その前に復習を兼ねて再読しようとしたら間違えて第二作を読んでしまった。第一作も借りているので読まねば。

    父の死後、叔父に店を追い出された晴太郎・幸次郎兄弟。かつて世話になった茂市を頼り、三人で上菓子屋〈藍千堂〉を盛り立てていく。
    『菓子作りしか能のない』晴太郎と『根っからの職人気質』の茂市、しっかり者で『算盤勘定や商い』はおまかせの幸次郎の三人のバランスは良い。
    お店のラインナップも上菓子だけでなく四文菓子と言われる手ごろなものまで色々。
    確か第一作は実家であり追い出された後は叔父が切り盛りする『百瀬屋』に何かと意地悪される話だったように記憶しているが、今回は晴太郎の恋の話。

    これまで菓子一筋だったらしい晴太郎が29歳にして初めて恋をしたのはシングルマザーの佐菜。一人娘さちは6歳の可愛いさかりで晴太郎にも懐いている。見た目にはお似合いの二人なのだが、佐菜は訳ありの女性で周囲は反対するのだが、一度こうと決めた晴太郎は引かない。

    初読の時はそれほど気にならなかったのだが、読み返すと晴太郎の自己中心的でゴリ押しな印象が残ってしまう。
    佐菜・さち母子には罪はないし、晴太郎が恋するのも分かるのだがその為に周囲を巻き込んで不幸にして良いという理由はない。特に茂市は晴太郎・幸次郎兄弟が頼ってきたときに店主の座を晴太郎に譲ってまでして二人を助けてくれたのだ。その〈藍千堂〉を潰してしまうことになってしまったら。
    幸次郎や定町廻り同心・岡に慎重にしろと言われて一度は受け入れた晴太郎だが、一度火が付いた恋心は止まらない。そして佐菜も晴太郎らに迷惑を掛けられないと突っ走ろうとする。
    幸次郎から見れば胃が痛くなるような、ハラハラさせられっぱなしの兄なのだろう。だが一見冷たそうで現実主義な幸次郎は、晴太郎を一番理解し甘やかしている人間でもある。

    結果的には大団円となるのだが、上手く行きすぎな感じも否めない。だが晴太郎・幸次郎の亡き両親のなれそめや彼らが繋いでくれた縁が分かり、それが今回晴太郎を助けてくれたのだと思えば受け入れられる。
    同心・岡、父の友人・伊勢屋総左衛門、医師で常連客・久利庵、旗本・松沢家の人々、おろく一家…晴太郎・幸次郎兄弟にはたくさんの味方がいることを知った作品でもあった。

    ※シリーズ作品一覧
    ★はレビュー投稿あり
    ①「甘いもんでもおひとつ」
    ②「晴れの日には」★
    ③「あなたのためなら」★

  • 人の暖かさが心にしみて、もぉ~涙が出ちゃう(T-T)晴太郎が前途多難な恋に落ちちゃったぞ!(゜゜;)でも晴太郎もやるときゃやるんだね~(*^^*)皆が晴太郎のために一肌脱ごうとする気持ちも解るわ~( ̄ー ̄)そんなこんなで、次回は幸次郎の恋の話が読みたいな~♪

  • シリーズ第2弾。
    ちょっと情けない菓子職人の晴太郎の成長記のようなストーリー。
    お菓子の腕もそうだけど、諍いのあった叔父や、苦手としている人への接し方が少しずつ大人になっていく。
    そして、晴太郎がとうとう恋をした話から、いろいろな菓子を絡めたトラブルを解決し、少しずつ大人になっていくストーリーは、感情移入もできるし、面白い。

  • お人よし故に困ってる人を助けずにはいられないのは、主人公の属性とは
    判っていても、今回の晴太朗のはちょっと・・・

    和菓子を作るモチベーション=お客様の喜んでくれる顔がみたい
    だと今迄散々言って来たんなら、自分の都合はどうあれ、作る物は
    一定のレベルを保持するべきで

    ここで彼女を見捨てたら、自分の作る菓子の味が濁ると言うのは
    職人として最低で、周りへの脅し文句としか受け取れない

    困ってるのがお年寄りや子供なら、未だ共感出来る部分も有るかも
    しれないけど、相手が惚れた女性となると、ただの色ボケにしか見えない

    それでも何とかしたいなら、賭ける物ば自分の物にしろと言いたい
    自分の腕や命なら文句は言わないけど、危うくなるのは茂吉が
    譲ってくれた店でしょう?

    ・・・ないわぁ

  • お匙殿といわれてた久利庵先生が大好きな茂市の羊羹は、どんな味なのか食べてみたいです。晴太郎、幸次郎の二親おしのと清右衛門を傍で見守り続け、自分の味をつくった羊羹です。あっさりとしながらコクのある美味しい水羊羹を想像しました。
    ホッコリするいいお話でした。お正月に読むのに良かった。

  • 菓子づくりのことばかり考えている兄・晴太郎が惚れたのは、子供のいる訳ありの女画師だった。店を守るため、弟・幸次郎は兄を止めるのだが…藍千堂シリーズ第二弾。「羊羹比べ」「母と似た女」「青の星川」「思い出話」「ひいなの祝い」収録。

    「あなたのためなら」を読もうとしたら二作目を読みそこなっていたことに気づいて慌てて読みました。やはりこのシリーズ大好きです。頼りないけど、優しい晴太郎としっかり者の幸次郎。そして兄弟二人を見守る茂市っつあんがまた良い…

    晴太郎の性根がわかっているからこそ、大切な藍千堂が危くするとわかっている、訳ありな親子への想いの為にみんなが協力を惜しまない…人情満載で読み終わった後「あ~いい話だ…」と言いたくなってしまう。

    一巻目の装幀がとても凝っていて好きだったのですが、なくなってしまっていて残念…

  • いやー、面白い。
    しつこくないし、くどくない。
    読んだあとに嫌なものが残らない。
    続き出ないかなぁ。

  • 和菓子莫迦と呼ばれる職人やっと晴太郎に春がきます。相手はいわく付きの武家から離縁された画家と娘。晴太郎をはじめ周りの人々の協力に温かい気持ちになりました。このシリーズは本当にほっこりします。

  • いやぁ晴太郎よかったねぇ!!
    悪者、思ったよりあっさり引いてくれてよかったです。ほっとしました。息子達がしっかりしていて良かった。

    それにしてもじいじがいっぱいいて笑ってしまった。微笑ましすぎる。おじちゃんもすぐ骨抜きになるなぁこりゃ。じぃじズが過保護になりゃしないか少しばかり心配ですが笑、続刊がますます楽しみです。

  • 晴太郎が訳ありの女画師に恋をしてー。
    江戸の菓子所「藍千堂」シリーズ2作目。

    店をも危うくする恋愛相手ゆえに幸次郎や茂市は反対するのですが、晴太郎は全く言うこと聞かない。延いては弟や恩人の生活まで危うくするのに…何考えてんだろ。
    前作がすごく良かったのですが、今作は晴太郎の意固地っぷりに若干イライラ。終わり良ければ総て良しなんでしょうが、そこの過程が微妙にモヤっとする読後。

  • 自分の思いは届かない。辛かったけれど、清々しくもあったのが、不思議だった。

  • 初出 2011年、16年「オール讀物」の2話と、それに続く書き下ろし3話で、2016年に単行本化されたシリーズ第2作。

    叱った日に長男が事故死したことで屈託を抱える足袋職人が七回忌の法要の菓子を茂市に注文に来るが、晴太郎が茂市のものだった店の主になっていることに難癖をつけて二人に競わせる。晴太郎は亡くなった長男の好みを調べて足袋職人の屈託を解く。

    菓子馬鹿の晴太郎の恋がストーリーの中心。
    贔屓にしてくれる旗本松沢家の初節句の祝いの柏餅を、晴太郎が出向いて大量に作ることになり、手伝いに来ていた絵師で子連れの佐奈に出会って惹かれるが、事情を知っている若奥方も、同心の岡も猛反対する。
    その岡が逼塞させられたのは奉行所を実質的に牛耳る悪徳年番与力に逆らったからだが、以前上菓子屋を裏工作に使って見捨てた年番与力が次の菓子屋を探していて、しかも佐奈の前の夫だった。佐奈は娘を奪われないように町中で隠れるように生きてきたが、晴太郎とのことで嗅ぎつけられる。
    晴太郎は娘は自分の子だと言うのを元御殿医の町医者が助け、年番与力の悪事が露見して失脚して事なきを得、晴太郎は本当に娘の父親になる。
    ラストシーンは泣かされるが、こういう人情話が好き。
    ついでに和菓子好きの身には菓子の工夫がたまらない。

  • 前作『甘いもんでもおひとつ』を読んでから4年もたってましたので、どういう話の流れで終わってたっけ?と忘れているところもあったのですが、楽しくおいしく読めました。とっても大雑把に言うと晴太郎の恋の話なんですが、一筋縄ではいかない所縁のある女性で…。晴太郎の人柄なんでしょうけど、みんなが晴太郎のために一生懸命になるんです。もちろん本人も一生懸命ですよ。あったかいな。今回もいろんなおいしそうなお菓子が出てきたんですが、味噌餡の柏餅がおいしそうだなと思ってたら、前作の感想も同じように書いてました。今回は章ごとの扉が千代紙みたいなのじゃなくて残念でした。

  • シリーズものとは知らず

  • 藍千堂シリーズ2弾。菓子司藍千堂の晴太郎が恋をする。が、その相手は子持ちの訳ありの女性で…。
    すんなり行かない恋模様に菓子作りの問題も絡んで、晴太郎が成長していく。恋の相手のややこしい問題があまり現実味がない感じで、いまいち。

  • 何気に我儘な晴太郎が愛されているなぁとまず思う。
    周りの人が大変そうだけど、ほっこりできる内容になっていて読後感が良いです。
    作られる菓子はどれも繊細で美味しそう。

  • 図書館より。

    じっくりと読了。じっとくるね~。
    無事、お嫁さんに出来たのだろうか。そして女の子に目尻が下がる爺が沢山(笑)。幸せな気持ちになった。
    いいね~。

  • おお、第二弾!
    残念ながら一巻時にあった各話ごとの千代紙的ページがなくなっているが、まあ、手間もお金かかることでしょうし、しょうがないよなあー。

    和菓子屋さん兄弟のお話。
    人情満載で、だいすきだわー。
    今回は兄の恋話。関連して、ご両親の、かなーり劇的ななれそめ話もありで、常連客がまさかの身内だったりと、
    てんこもりなおもしろさ。
    想い人の元夫がヤバイお人だったので、
    ほんわり話にドキドキがつきまとい、どう決着をつけるのかと心配していたのだが、嘘みたいにまーるくおさまって大変よかった。
    うん、あとあといつ横やりがはいるのか、という心配が
    いったんは残ったのだけれど、その後そーくるかーっという解決をみた。
    あの兄弟にもサチあれ~。

    第三弾も希望♪

  • 菓子職人の兄・晴太郎が訳ありの女画師に恋をした。
    弟・幸次郎は店を守るために兄を止めるが…。
    「羊羹比べ」をはじめ全5編の時代小説を収録。
    「藍千堂」シリーズ第2弾。

  • 続きだーと喜び読み出したのですが、前回程面白くなかったような。
    ただのわがまま。
    好きになった気持ちが分からなかったからかなぁ?

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著者プロフィール

作家

「2022年 『鯖猫長屋ふしぎ草紙(十) 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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