スタフ staph

  • 文藝春秋 (2016年7月13日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (376ページ) / ISBN・EAN: 9784163904801

作品紹介・あらすじ

ランチワゴンは疾走する。

危険な中学生アイドルを乗せて。



街をワゴンで駆けながら、料理を売って生計を立てる女性・夏都(なつ)。

偶然にも芸能界を揺るがすスキャンダルを知ってしまった彼女は、

その流出を防ぐため、緑色の髪をしたアイドル・カグヤと協力することに。

ある女性の携帯電話に残されたメールを削除するという、

難しくないミッションのはずだったのだが――。



想像をはるかに超えたラストで話題騒然となった「週刊文春」連載作。

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

人間の強さと弱さが交錯する物語が展開され、読者は思いもよらない結末に驚かされます。移動販売で生計を立てる夏都は、予期せぬトラブルに巻き込まれ、甥と共に解決に挑むことになります。コミカルな展開の中で、S...

感想・レビュー・書評

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  • 旦那に裏切られる形で離婚した主人公の夏都は姉の子どもである智弥と暮らしながら移動デリで生計を立てている。そこに訪れる「誘拐」、謎の美少女カグラとその親衛隊、少しいい感じの関係の男性、そこから追い求める一つの過去の清算とは。
    テーマは「家族とのコミュニケーション」「本当の気持ちの伝え方」「不可逆性変化」。一度そうなってしまったものはこれから先また新しい形に変化するかもしれないが、もう二度と元の形には戻らない。そうなったときあなたは家族にどのように自分の気持ちを伝えられるだろうか。
    話が進むと少しずつ明らかになってくる子どもたちの「家族への思い」、「思い」にも表面的に表れているものもあれば隠されている本当の気持ちもあるだろう。その全てをひっくるめて「本当の気持ち」。「本当の気持ち」をちゃんと伝えないと、しっかりと伝えないと相手に届かない反面、それをしてしまうと相手を傷つけたり変えてしまったりするのではないかというジレンマ。
    読み手の年齢や今までの経験などを考えるとこの作品にはさまざまな「家族」、さまざまな「年代」の生き生きとした登場人物たちがいる。誰に共感しやすいかは読むときによって読み手が何と対話するかによって大きく変わるだろう。ただその読みにもまた我々が人生の色々なタイミングの「不可逆性変化」によって得た「今の自分」がいるのだと思う。
    最後の章、明らかになった「本当の気持ち」を「物語の真実」を、「何が決められていたことだったのか」を味わって欲しい。

  • 強さが弱さだったり、弱さが強さだったり。当たり前だと思っている事が当たり前じゃない。という当たり前を再確認させられる。奇想天外なミステリーツアーな物語からは予想出来ないような着地。やられた。

    ソロモンの犬の教授を彷彿させる菅沼先生はMVP。

  • 先にちらっと見たレビューが総じていまいち評価だったので、期待せずに薄目を開けてしらーっと読み始めたのですが、テンポのよさと想像しやすい描写に「おやおや」と目が開いてきました。

    でも読後は、なんとなくみなさんの評価が理解できます。

    下り坂のないジェットコースターといいますか………。

    なんかありそうだぞ、ここからだぞ、みたいなワクワクの助走がずーっと続いて、途中で疲れて、結果そのまま終わっちゃった。

    Staphylococcus。黄色ブドウ球菌。その性質は菅沼先生が丁寧に説明してくれていて、ここからタイトルと主題はきているんですかね。

    その主題はとてもリアルで、心と現実の不可逆性変化といった感じ。充分テーマとしては噛み応えのあるものだと思うんです。

    しかしどうにも、そこへ導くまでのストーリーは現実感が薄く無駄にドタバタ。たたらを踏んで着地したら以外と地面が固かった……みたいな。
    もっと深く重みのある話にすることも、逆にコミカルに徹して楽しくすることもできたのに、中間でグラグラしてます。

  • 離婚した夏都は1人でワゴン車の借金を抱え、移動販売にて生計を立てている。海外に行っている姉の1人息子と共に暮らしているが、ある日人違いからトラブルに巻き込まれる。見るに見かねた夏都は、甥と共に手助けをすることにしたが。。。
    ドタバタとコミカルに話が進むと思いきや、SOSをうまく発信することができない人の内面などを描いていく。

  • 単純に、あんまり面白くなかった。
    いい加減スーパー中学生で話を作るの
    やめてほしいな〜
    いつも興醒めしちゃう…
    思い通りに行ってしまうのとかね…
    ちゃちい。

  • *移動デリで生計をたてる女性、夏都。人違いの誘拐をきっかけに、中学生アイドルのカグヤに力を貸すことに。カグヤの姉である有名女優のスキャンダルを封じるため、ある女性の携帯電話からメールを消去するという、簡単なミッションのはずだったのだが―。あなたはこの罪を救えますか?想像をはるかに超えたラストで話題騒然となった「週刊文春」連載作*

    軽やかなのに、ずしりと重い。何気さを装っていても、気付けば悲鳴さえ上げられなくなっている。
    相反する状況や感情が溢れ出す後半、哀しくてやるせない思いで胸が詰まります。
    クールだから温かい感情や愛情には関心がないと思われ続けてきた智哉の叫びが痛々しい。
    菅沼先生の常人離れした不器用さと、さりげない温かさが救い。

  • 移動デリを経営している女性が甥っ子と共に
    ある芸能人が過去に行った枕営業の証拠となるメールを削除するというミッション?に巻き込まれる話。

    どの登場人物にも全く魅力がなく嘘くさい。
    最終的には、甥っ子が離れて暮らす母親に自分の誕生日には会いに来て欲しいからやったこと…だなんて愕然(笑)
    そんなの自分と母親の問題でしょうよ。
    六本木のクラブに潜入したり、病院のスタジオで危ない目に遭ったり、移動デリの車を爆発させたり、わざわざ事を大きくしてるだけで、さっぱり心に響かない。

    道尾さんの作品はしばらくいいかな…(汗)

  • 話が進む上での大前提だったことがひっくり返る。これは、誰がどうすればよかったのか。やったことはよくないことだけど、悪なのか。みんな、寂しくて、理解者を求めてるのかな。
    いや、理解者だけじゃなくて、本当は報われたい、ヒーローになりたいし、誰かに現状を打開して欲しい!?
    それが出来なくて、悔いて、もがいてる。

    そもそもの設定は馴染まなかった。移動デリを始める夏都の気がしれない。元々料理が好きだったのは分かる。夢中になれる何かを求める中で、その好きだったことを思い出して挑戦する。
    なら理解できるけど、結局昭典のことが忘れられなかった!?意地でやるにしても、ロゴが残ったままなのも私なら嫌。メインの部分じゃないから別にいいんだけど、引っかかった。

    でもでも、菅沼先生がいい感じ。実際いたらちょっと距離を置いてしまいそうだけど、いいな。切ない過去も、実は別の側面もあるのかもしれないし、正解はないもん。

    全く違うんだけど、話の構成として、よく分からない数人が集まって、非現実的な事を実行しようとするとこが、『透明カメレオン』っぽく感じた。

  • 再読。あれ…この本ってこんなに余韻が残るお話だったっけ…?と、今読み終えてちょっと放心してます。ラストが何気にかなり苦しいです。
    最初は、聡明でドライな智弥君に「こんな大人びた中2いないよー」と笑いながら読み流していましたが、終章を読むと、智弥君の言動に対する見え方が180度変わる。夏都さんの言う通り「人が人に向ける愛情」を私も信じてみたいけど、それって本当に不安定で怖いものですよね。それでも信じたいけどね。
    夏都さんと姉、智弥君と母、カグヤちゃんと姉、菅沼先生と母。どの愛も苦しくて切ない。

  • 道尾作品はいつももうちょっとって思うな〜
    この後どうなったんだろう?いろいろ想像するのも含めて作品なんかな

  • 久しぶりの道尾作品。離婚して、移動デリを1人で切り盛りする夏都が、事件に巻き込まれる話。正直、事件の展開の意味が分からない。最終的に離れて暮らす家族の愛情を自分に向けさせる為に、中学生が引き起こした事件なのだが、それを描くのに、こういう展開は必要なのだろうか?移動デリも全然関係ないし、終章を読まなければ、意味が分からないまま。好んで読む作家さんではないけど、周囲の評価はいい作家さんなので、たまたま読んだ作品のチョイスが悪かったみたい…

  • 読み終えた私の気持ちが、不完全燃焼のような感じ。
    スッキリしなかった。

  • 親も一人の人間。やりたいことやって生きる。
    その犠牲になっている子どもの気持ちは、わかっているようで、わからないと思う。大人が抱える感情と子どもが抱える感情は重さが全然違う。人生も、性格も変えてしまうほど大きな影響を及ぼすかもしれない。その子が大人になれば、その時の親の気持ちがわかるようになるのかもしれないけど。
    素直に気持ちを吐き出せない思春期の子どもは難しいと思った。

  • 意外な結末。 若干、後味は悪かった。
    智弥の心の叫びが物語の核を成していたと思う。
    菅沼先生は冴えない先生だと思っていたら、キーマンであった。

  • 街を移動デリのワゴンで駆けながら、弁当を売って生計を立てる夏都。別の人物と間違えて拉致されるという偶然から芸能界を揺るがすスキャンダルを知ってしまった彼女は、その流出を防ぐため、預かっている甥っ子、智弥と共に緑色の髪をしたアイドル・カグヤと協力することになるが…

    うーん…全体的にどうしてそんな行動を…?みたいな事をするので、登場人物の誰にも共感できないし、その理由は…と言う感じで終わったので消化不良…読みやすくはあるんですが…同じドタバタ系でも「カラスの親指」の方が好みでした。

  • 道尾作品にしては軽く読める。『透明カメレオン』と似た世界観。このドタバタ系も好きなんだけど、カメレオンの方が面白かったな。

  • 【ネタバレ】なんとも安っぽくてつまんないミステリ。あれだけ引っ張っておいてオチが「マザコン」とかありえないでしょ。「ハーレキン」に引き続いてタイトルもわかりにくくて自己満足にも程がある(`Д´)

  • 人は思っていることを さりげなく隠してしまう。言わないけど、君ならわかってくれるよね。わかってくれているけど、君も わかるよ、とは言ってくれない。
    自分じゃないから、わかんないよ。
    人って、めんどくさい。

  • 【奇妙な誘拐の理由は、芸能人のスキャンダルメール!?】移動デリの営業中に連れ去られた夏都。向かった先には緑色の髪をした美少女がいた。衝撃のラストへ向かうノンストップミステリー。

  • 道尾さん目当てで借りてみた。物語の雰囲気が伊坂幸太郎さん的な感じで他の重苦しい作品とは違う作者の別の一面が見れたが、そういうのは伊坂幸太郎さんの作品で読む方が良い。

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著者プロフィール

1975年生まれ。2004年『背の眼』で「ホラーサスペンス大賞特別賞」を受賞し、作家デビュー。同年刊行の『向日葵の咲かない夏』が100万部超えのベストセラーとなる。07年『シャドウ』で「本格ミステリー大賞」、09年『カラスの親指』で「日本推理作家協会賞」、10年『龍神の雨』で「大藪春彦賞」、同年『光媒の花』で「山本周五郎賞」を受賞する。11年『月と蟹』が、史上初の5連続候補を経ての「直木賞」を受賞した。その他著書に、『鬼の跫音』『球体の蛇』『スタフ』『サーモン・キャッチャー the Novel』『満月の泥枕』『風神の手』『N』『カエルの小指』『いけない』『きこえる』等がある。

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