美しい距離

  • 文藝春秋
3.69
  • (44)
  • (93)
  • (83)
  • (12)
  • (3)
本棚登録 : 884
レビュー : 112
  • Amazon.co.jp ・本 (165ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163904818

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 初めて読む作家さん
    前情報なく、本屋さんで見かけて衝動買いしたけど、買ってよかった
    色が多い
    読みやすい
    まだ体験したことがない、近しい人がいずれ死ぬということを、読み終えてから死にゆく側と死なれる側とでちょっと考えた。
    後、急にそうなるのと、緩やかにそうなるのと、どっちがいいのかとかも…答えは出なかったけど…

  • 理性的で、思考が柔軟であること。
    起きていく事柄に自然に対応していくということ。凝り固まらないということ。

    これが山崎ナオコーラさんの作品を2冊読んで感じた感想です。

    山崎ナオコーラというペンネーム。若い女性作家。本の題名が奇抜なものが多い。
    などなどから想像していた作風とは全く別物で、安心して読める作家さんでした。

  • 2017/3/20

    死と向き合う時。本人は、パートナーは、親は何を思い暮らすのか。
    死は確実にやってきて避けられない。早いか遅いだけ。それは正しいけれど、実際に身近な死に直面した時、現実は残酷で過酷。

    最近知人が亡くなって呆然としていた時に読んだ本。
    事故や突然死であっという間に死ぬのか、病気で徐々に弱って死ぬのか。それを選ぶことすら出来ない。
    悲しみと苦しみと混乱の中、支えてくれるかもしれない本だと思う。

  • 妻と紡ぐストーリー
    決してハッピーエンドではない
    けど悔いのない終わりだったと思う。
    こんな夫婦になりたいと思った。
    と同時に、やっぱり妻には迷惑はかけたくないとも思った。

    介護を迷惑ととるか、
    相手にしてあげれる事と取るかは気持ち次第。
    人からの言葉も
    悔やみや心配ととるか
    余計なお世話ととるかも、気持ち次第。

    気の持ちようと距離感、
    人との関わりが繰り返される物語だった。

  • 島清恋愛文学賞受賞とタイトルに惹かれて読み始めました。人間関係とは時間と距離感だとつくづく感じる。それに加え自分は病を経験しているので共感出来ることが多い作品です。したにー、したにー、はありますよね。自分達の物語に他人が勝手に入り込む失礼さはよくあるけどそれはそれで仕方がないのかも。寿命は死ぬ時、ほぼ決まっている運命なのかと。因果論では人の一生を語れません。
    芥川賞選考会ではいつものように酷評される方がいますね、体質の差なのかな。その選考委員がいる限り賞は取れないと見ます。

  • 末期がんに侵された妻を看病し、看取る生命保険会社勤務の夫の物語。看取り方を考えさせられる。静寂な文体だが、最愛の妻へ少しでも多くの時間を過ごしたい一心で看病する姿は夫婦への愛情、ぬくもりが感じられる。妻の両親、会社へ介護休暇申請しに行った際に上司が家族を看取った話と合わせて、会社も仕事と介護のサポートへ協力したり、サンドイッチ屋関係の人たちなど、多くの人に支えされ、生きていることを感じさせる。看病しながら普段通りの生活をする夫婦の関係と葬儀屋のやり方との間にずれが感じるほど自然な夫婦関係を感じる。

  • 生と死、家族や夫婦、働き方、社会との関わり方、死の迎え方、言葉の受け取り方...色々考えるとこれはがあった。これからも、節目節目に読み直したいなと思う一冊。

    ガンで余命僅かとなった妻を見舞う夫。
    妻の看病。
    寄り添う夫婦。
    やってあげたいことは沢山ある。でも、できることは自分でしたいんじゃないか。
    看病の中で、義母から言われる「ありがとう」の違和感(家族なのに)、医師や看護師、介護度認定者の言葉、「死を避けるためのサンプル提示」を求められるような他人からの言葉...

    胸の中に起こるいろんな思い、疑問、反論が、夫の声を通して事細かに書かれている。それを読みながら、こちらも立ち止まり、想像し、その場面を考えることが沢山あった。家族が死ぬのと妻や夫が死ぬのはまた違うんだな、とも感じた。

    「仕事というものを、誰かを幸せにする行為だと思い込んでいた。他の誰かを幸福にする代わりに自分が社会で生きていくことを許されるのだ、と。だが、違うかもしれない。...」
    仕事や働き方に関する記述に、共感する部分もあった。自分の幸せは何なのか。何を持って幸せを実感できて、伸びていけるのか。他人のために、だけでは、頑張れても限界がきてしまう。久々に、医師・吉岡秀人さんから学んだことも思い出した。

    今まで読んできたナオコーラさんの作品とは少し印象が違い、どんなときに、どんな思いでこの作品を...と思った。発行時のインタビューやらを遡ってみたい。

  • ナコオーラさん色々読んだけど、こんな話も書くんだという単純な驚き。
    そして頭にぼんやり浮かんだ感情を実際の言葉に起こすのがとても上手だと思った。
    こういうことが言いたかったんだ、という。

    余命を告げられた人だけが死と向き合って、そうでない他の人は皆生と向き合って生きている
    というフレーズが印象的。

    愛する人の死にこんな風な向き合あかたがあるんだな、という発見と感動。

  • 癌の妻を看取る

  • 本の装丁が好みだった。というきっかけで手に取りました。
    たんたんと、静かに進行していく物語が、ゆっくりと自分の中に入ってくるようでした。
    ゆっくりした時間の取れるときに、ゆっくり読みたいと思った物語です。

全112件中 41 - 50件を表示

著者プロフィール

1978年福岡県生まれ。2004年『人のセックスを笑うな』で文藝賞を受賞し、デビュー。小説に『ニキの屈辱』『美しい距離』『趣味で腹いっぱい』、エッセイに『母ではなくて、親になる』など。

「2019年 『リボンの男』 で使われていた紹介文から引用しています。」

美しい距離のその他の作品

美しい距離 (文春e-book) Kindle版 美しい距離 (文春e-book) 山崎ナオコーラ

山崎ナオコーラの作品

ツイートする