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  • Amazon.co.jp ・本 (541ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163905396

作品紹介・あらすじ

テレビ東京系(全国ネット)『日曜夕方の池上ワールド』で、池上彰氏が紹介!◆初めて明かされる国盗り物語の全貌◆これまで数々のスクープで世界中に衝撃を与えつづけてきたワシントン・ポスト紙が、3か月にわたって20人以上の記者を投入し、これまで1度も選挙の洗礼を受けていないトランプの全人生を徹底取材!発売直後、英ガーディアン紙をはじめ、欧米の各紙が一斉に取り上げる一方、トランプ氏本人は本書について「Don’t buy, boring!(買うな、退屈な本だ!)」と、自身のTwitterで不買運動を呼びかけた。・マンション群に黒人を入居させなかったとして「人種差別罪」で訴追されている。・マライア・キャリーやダイアナ妃と「やりたい」「自分ならやれた」とラジオで公言。・3度目の結婚の際にヒラリー・クリントンを招待、ヒラリーは最前列で出席。・1999年から2012年まで7回、党籍を変える。民主党、共和党、改革党。・トランプは100億ドル以上の純資産を持つと主張するが、実際には10分の1以下。――など、数々の知られざる事実が明らかになる!【目次】■本書についてワシントン・ポスト紙は、選挙の洗礼を1度も受けたことのない大統領候補を描く本書のために3か月にわたり20人の記者を投入。ウッドワードもその重要な1人だ。■序章 泡沫候補だった予備選が始まったとき、ギャンブル・サイトでトランプのオッズは150対1で最下位。ポスト紙も泡沫と結論。違うと考えたのは首都から遠く離れた新聞の発行人だった。■第1章 ミリタリー・アカデミーからウォートン・スクールまで音楽教師を殴り、ナイフを持ち歩いた問題児は、父親によって軍隊式学校に転入させられる。規律を学び、スポーツで花開いたトランプは、名門ウォートンに進学する。■第2章 人種差別事件で訴追されるトランプ親子の経営するアパート群にはある秘密があった。黒人と白人が入居するアパートを、入り口の段階で「符丁」で分けていたのだ。それは市当局の知るところに。■第3章 「死刑執行人」と呼ばれた弁護士を雇うトランプは人種差別訴訟の弁護を、かつて政府内で赤狩りを指導していたロイ・コーンに依頼。すぐに彼らは、1億ドルの賠償を求めて政府を反訴するという奇策に出る。■第4章 マンハッタンを手中に収める父親の軛を逃れ、自分の足で立つためにもマンハッタンへの進出は是が非でも果たさねばならない。破産寸前のニューヨーク市を相手にマフィアも利用し取引をまとめる。■第5章 メディアはこう使え!モデルとの不倫が発覚。連日そのスキャンダルを報じるメディアには、バロンと名乗る男からの情報提供が続いた。だがその正体は、偽名を騙ったトランプ本人だった。■第6章 カジノ帝国を築くトランプはアトランティックシティに乗り込み、訴追歴を隠してカジノライセンスを申請。周囲の反対も構わず3つのカジノを取得するも、その元手は高利の借金だった。■第7章 幹部の死3つ目のカジノがオープンする直前、トランプは長年側近を務めてきた3人の幹部をヘリコプターの墜落事故で失った。飛車角を失ったまま、専門家も危ぶむ開場が迫る。■第8章 離婚と「秘密保持契約」イヴァナとの離婚交渉は泥沼化し、ついにはトランプのレイプ疑惑まで浮上した。一方、ラジオではダイアナ妃と「やりたい」と公言。彼女の別居後には花を贈りはじめる。■第9章 アメフトリーグを潰すメジャーリーグのチーム買収に2度失敗したトランプは、アメフトの後発リーグに参入。直後、莫大なテレビ放映料を奪い取るべく、トップリーグとの全面戦争を始める。■第10章 破産の危機に瀕する32億ドルにまで膨らんだ負債。そんなトランプの救済策に最後まで反対したのは、日本の2人の銀行家だった。彼は自身の生き残りを懸け、東京に1本の電話をかける。■第11章 「お前はクビだ!」沈みかけていたトランプを救ったのは、リアリティ番組からの出演オファーだった。徹底的に視聴者層を分析し、高視聴率を獲得。自身をブランドにして再起を図る。■第12章 トランプ・ブランドで反撃に出る番組の成功でトランプという名前がブランドになった。ライセンス契約で、不動産、ホテル、香水、大学に至るまで、投資をせず、リスクなしに莫大な収入を手にする。■第13章 世界が「トランプ」を求めた2013年、トランプは現地の新興財閥家と手を組み、ロシアにトランプ・タワーを建設する計画を発表。その際、プーチンから直々に、1通の手紙を受け取っていた。■第14章 プロレスのリングにさえ立った映画、連続ドラマ、そしてプロレス。3度目の結婚で控えめなメラニアを手にいれ、自分をギャグにするコメディ番組をもこなした究極のショーマンは、最大の舞台へ。■第15章 ヒラリー・クリントンとの蜜月ヒラリーが上院選に出馬した際、資金集めパーティーのホストを務めたのはトランプだった。彼はメラニアとの結婚式にも彼女を招待。ヒラリーは最前列に座っていた。■第16章 本当に「大富豪」なのか?トランプは自身の純資産は100億ドルを超えると主張する。だが、実際は10億ドルにも満たない。大統領選にもかかわらず所得税申告書を公開しないのはそのためだ。■第17章 こうして旋風は吹いた原稿を用意せず、討論会で性器の大きさを主張し、ローマ教皇までもを「恥ずべき」と非難。これまでの共和党候補の選挙戦術の多くを無意味にする予備選は加熱する。■終章 異端児の党大会異端児は党の主流派をまとめ、党大会を成功裏に終わらせられるか。子どもたちのアドバイスで融和を図る副大統領候補を選んだトランプは、慣例を破り初日から登場。

感想・レビュー・書評

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  • この本はアメリカで9月に発売されて
    日本では10月に出版されていました。
    凄く早い翻訳ですね。
    だから 翻訳者さんがこのように多いのですね~~

    日本では トランプさんの過激な発言だけが取り上げられているので
    この人はなんで こんなに有名になって
    人気があって 大統領になったのだろうと疑問になったので
    読んでみました。

    破天荒な生き方ですね。
    クイーンズ育ちの放漫で口の悪い少年だったトランプさんは
    そのまま 大きくなっちゃったみたいですね。

    借金や 失敗なども 経験したけど 
    そんな事は 顔に出さず 
    常に強気で 自分をアピールしている。
    ある意味 とても 凄い人だと思う。
    メディアの使い方は本当に上手だと思う。

    多分、多くのアメリカ国民は トランプさんの
    数多くの訴訟などの 経験を知りつつも
    この勢いのある人に 国を託してみたくなったのでしょうね。

  • メラニア ユーゴスラビア出身 モデル 170cm

  • アメリカ人のみならず、立候補表明時には誰もが泡沫候補だと思った
    ことだろう。立候補した本人以外は。

    ドナルド・トランプである。アメリカ人の大富豪は、並み居る共和党候補者
    を次々と撤退に追い込み、民主党のヒラリー・クリントンとアメリカ大統領
    というVIP中のVIPの座を目指している。

    私にしては珍しく旬の読書なのである。だって、大統領選前に何故、彼が
    多くの批判を受けるのと同じくらいに、多くの支持を得ているのかを知り
    たかったのだもの。

    しかも、調査報道は得意中の得意の「ワシントン・ポスト」取材班。これは
    読み逃すわけにはいかないでしょう。トランプ自身も取材班のインタビュー
    に応えているっていうしさ。

    先般、ヒラリー・クリントンとのテレビ討論会で司会者から「選挙の結果を
    受け入れるか」と問われて、頑なに「自分が買った場合は受け入れる」と
    繰り返していた姿こそ、本書でもトランプ自身が言っている「ドナルド・
    トランプは負けたことがない」との現れなんだ。

    でも、実際はいっぱい負けているんだけどね。憧れのニューヨークのプラザ
    ホテルを買収したはいいが結局は手放す羽目になっているし、手掛けた
    カジノは倒産している。自分のことが書かれた記事が気に入らないから
    と高額の賠償請求訴訟を起こしても判事に却下されてるし。

    でも、本人にしたら「負け」ではないらしい。誰かに似ていると思って考えた
    ら、子ブッシュ政権時代の国防長官ラムズフェルドだった。ラムズフェルド
    の自伝の感想に「究極のポジティブシンキング」と書いたけれど、トランプ
    もまさしくそれ。

    あ、偶然にもラムズフェルドのファーストネームも「ドナルド」だったわ。
    ラムズフェルドは戦争屋だったけれど、トランプはアジテーターであり、
    ショーマンである。

    選挙戦では一貫して「ブルーカラーに共感する大富豪」として、国民の
    不満のはけ口になるような言葉を連発し共感を呼んでいるものね。
    大衆が何を求めているのか。それを嗅ぎ付ける嗅覚は非常に鋭いの
    ではないかと思うわ。

    しかも、既存の政治家が使う分かり難い言葉ではなく、感情に直接訴え
    る分かりやすい言葉ばかりなんだよね。だから、他の候補者の誰よりも
    一般の支持を得たのだろうな。

    「俺はドナルド・トランプをやっている」

    本人にとっては「ドナルド・トランプ」自身が既にブランドなのである。だから、
    メディアを批判しながらもメディアに出続け、詐欺まがいの行為と恫喝で
    イメージを守り抜く。

    実際、トランプの純資産がどれくらいあるのかは不明だそうだ。本人のその
    時々の「感覚」で資産額が変動するらしい。純資産は本当のところ、どれ
    くらいあるんだろうな。

    「アメリカは選挙を注視して私を大統領にするべきだ」なんて発言もあった
    けれど、もし、まかり間違ってトランプが大統領になったら大統領専用機で
    あるエアフォース・ワンの尾翼に「T」とか書いちゃうんじゃないのか。ホワ
    イトハウスは「トランプハウス」に名称変更して、挙句には国名まで「ユナ
    イテッド・ステイツ・オブ・アメリカ」から「ユナイテッド・ステイツ・オブ・トラ
    ンプ」にして国からライセンス料を踏んだくろうとするかもしれん。

    アメリカ大統領候補を様々な方面から描いた優れた評伝である。この膨大
    な仕事を僅か3か月で仕上げた「ワシントン・ポスト」取材班に敬意を。

    そして、間近に迫った大統領選挙の結果が楽しみである。トランプが負け
    たらきっと「不正選挙だ」ってまたひと騒動なんだろうけれどね。

  • ワシントン・ポストだから
    トランプたたきの本ですが
    500頁近くあり、内容も濃く読み応えある。

    表紙の写真がまた悪そうで笑う

    トランプが嫌われるのも、支持されるのもわかる
    ゴルフのスコアをごまかす話が可笑しかった。

  • ちょっと読んだが、トランプが好きになれそうにないことが分かった。で、積読に認定。これ以上いろいろ考えないほうがよさそう。

  • オバマ氏が大統領選に勝利したあとは、彼を絶賛する書籍が多く出版されたが、トランプ氏の場合は逆に警戒心溢れるものが多い。本書が象徴的だろう。
    しかしながら中身はとても興味深く読めた。
    さてどんな大統領になり、どんな手腕を発揮するのだろうか。
    怖くもあり楽しみでもあるな。

  • 2016年刊行。

     泡沫から共和党大統領候補者にのし上がった米国不動産・カジノ王の評伝。


     NHK-BS「国際報道2016」等で仄聞するT氏は、個人的には全く魅かれない人物(下ネタでも、人を見下し貶める氏のギャグは笑えず、正直嫌いなタイプ)だが、米国大統領選間近のため大急ぎで読了した。
     
     彼の経歴全体を見るに、本書がT氏の自伝から引用する「俺の場合、宣伝の最後の仕上げははったり」
    という自認の言が、T氏自体の体を表わす印象である。
     つまり、ハッタリ=嘘であることからして、彼は確信犯的・自己陶酔型○○師の典型に見える。
     また仮に選挙に負けても売名を喜びそうな雰囲気すら漂う。

     他方、下半身スキャンダルや脱税、刑事罰、破産など様々な試練に遭ってきたT氏。
     勿論これらは遵法精神の欠如・ジャスティスの軽視と脇の甘さに由来し全く同情できないが、その中で何度も何度も這い上がってくる闘争心は、並の富豪の坊ちゃん上がりでないことも露わになっている。
     彼を再起させる米国社会にも驚きの眼を向けざるを得ない。

     そもそも、彼の言動がはったりか真実かを見分けるのが難しい場合には、確かに厄介な相手であろう。
     殊に、中曽根元首相等と違い、腹芸ができず、本音が顔と口調に出てしまう誰かさんにとっては…。

     逆に、KGB上がりのプーチン氏は与しやすいかも。金・女・名誉欲に塗れたT氏は、諜報機関としては転がしやすいタイプであるが故に…。

     さて、全体から受ける本書の読後感は、細かな取材、情報の多様さ、濃密さに溢れており、明快な反トランプの立場だとはいえ、読み応えは充分な書である。
     もっとも、本書はトランプ支持層には伝わらないようにも思う。ワンフレーズ・明快さを求めトランプを支持する層に、本書のような濃密かつ厳密な描写、大量の情報を読むことを好むとは思えないからだ。

     一方、本書が、民主党の反クリントン派であっても、反トランプとして糾合する材料になりうるか。この辺りの機微は判らないけれど…。

    ◆補足。
     元々、T氏はクリントン元大統領を支持し、さらにニューヨークでの立候補を措定し民主党に入り、中で最もリベラルな政治家を支持したというキャリアがある。
     またT氏は10数年間で7回も所属党を変えており、かかる政治家(そのキャリアないが)は、節操ないだけでなく、主義な目標、理念なき存在と見るべきだろう。

     しかも、かつて不法移民を低賃金で雇い荒稼ぎしていたT氏が不法移民強制送還を強く説くなど、開いた口がふさがらんレベルではなかろうか。

  • ドナルド・トランプについて取材をした本。彼の半生について第三者目線で書かれている。
    トランプはナルシストで、自分がいかに凄い人物かを見せる能力に長けていることがよくわかった。ビジネスでの華々しい成功があるものの、それなりに大きな失敗もしているが、その失敗を見せないようにうまく振る舞ってきている人物である。
    このように、自分のために働いてきた人物が、アメリカの大統領となり、どのように振舞っていくか、そして何を残すか、見ものである。怖いけど。

  • [監督,脚本,主演,大統領]先日のアメリカ大統領選で革命的とも言える勝利を収めたドナルド・トランプ次期大統領。その生い立ちから,共和党全国大会における大統領選候補の指名受諾までを追ったワシントン・ポスト取材班による力作です。計20人以上の記者を投入し,謎とブランドによるヴェールに包まれた次期米国大統領の生涯と世界観を明らかにしていきます。訳者は,野中香方子,池村千秋ら5名の翻訳家。原題は,『Trump Revealed: An American Journey of Ambition, Ego, Money and Power』。

    2016年を飾る人物を評した2016年を飾る1冊。「不動産王」と紹介されることの多いトランプ氏ですが,本書を読むとそれは一側面に過ぎず,捉えきれないほど多様な顔を有することがわかります。語弊を恐れずに本書から浮かび上がってくるトランプ氏を簡潔に表現しようとすれば,「自ら暴風を起こすことのできる目利き風見白頭鷲」といったところでしょうか。

    〜自分の職業について,彼はぶっきらぼうにこう述べている。「俺はドナルド・トランプをやっている」〜

    トランプ氏自身は本書を「退屈だ」と(高く?)評価したようです☆5つ

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