十二人の死にたい子どもたち

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 1530
レビュー : 259
  • Amazon.co.jp ・本 (404ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163905419

感想・レビュー・書評

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  • 孤独が、無関心が、人を殺す。

    話し合える友達、家族や周りの大人、そんな仲間がいれば、私は1人ではないと希望を持って前へと踏み出せる。
    生きることに絶望しない世の中になることを願って。

  • 文章自体は悪くなかった。ただ、内容的に好きではなかった。
    死にたいと言って、死ぬために集まってきたのに、アンリの発言にあれほど反発するのは理解できない。死にたいならば、むしろ共感するはずだし、たとえ全員ではなくても、何人かは共感するはずだ。それなのに、誰もかれもが嫌悪感を示すとは。私はそこに同調圧力を感じた。だから、これはハッピーエンドを装っているけれども、より一層のバッドエンドだと思う。
    結局は、死にたいと言いつつも、生きたいということだったのだろうか。本当に死にたかったのは、アンリだけだったのだろうか。生きたいならば、死にたいなんて言わなければいい。それなのに、死にたいと言って、誰かが引き止めてくれるのを、同情してくれるのを待っているのだ。なんと馬鹿げたことだろう。
    だから私は、サトシの開く集いが、いつか本当に実行されることを望んでいる。


  • 登場人物の多さなのか
    視点の移り変わりかたなのか
    鼻につく言い回しからなのか
    なんとなく読みづらくてなかなか終わらなかった…
    特に感情移入することもなくふーんで終わっちゃったのは残念。
    シンジロウの存在都合良すぎる。

  • タイムリーに映画公開中の原作を一気に読了しました!
    自殺願望のある十二人の若者が病院跡地に集められ集団自殺するという物語ですが、その場所に十二人とは別の謎のもう1人の死体?が既にあったことで、集団自殺という目的が、この死体?は誰が持ち込み、誰が殺めたのか?という犯人を暴く目的に徐々に目的が変わっていき、その中で、この十二人がお互いの自殺願望をぶつけあう過程で、それぞれ心境に変化をきたす中、最終的には犯人も分かり、スッキリした上で本来の目的である集団自殺を実行するのか?否か?という展開でした。なかなかスリリングな展開で、生と死の狭間で向き合う若者たちの葛藤がうまく描かれていたと思います!

  • それぞれの事情を抱えた12人の子どもたちが、集団安楽死を図るべく、廃病院に集う。しかし、彼らの前には13人目の先客がすでに死んだ状態で横たわっていた。13人目の彼は誰なのか、自殺じゃないなら誰が殺したのか。12人の中に嘘を付いているものがいる…
    前半は登場人物を外角的にとらえながら、サスペンス仕立てでストーリーが進む。12人の中に犯人がいるのであろう、と思いながら読み進める。後半、12人のそれぞれの死にたい事情が明らかになるにつれて、犯人探しなどどうでもよくなってくる。この時点で、もはやこれがサスペンスものではなくなってきている。
    昨今、メディアを通して悲惨な親子関係、身勝手な大人たちに虐げられる子どもたちを"現実"に見聞きしているせいか、12人の子どもたちの"事情"の悲劇性に寄り添ってあげにくい自分がいる。私の感覚が麻痺しているのだろうか。
    確かに、12人の事情の中には「はあ?何それ?」と思えるものもあるのだが…まぁ、他人が見ればそう感じることでも、当事者にとっては死にたくなるくらい深刻なことに違いないのだろう。
    いずれにせよ、最後はそれぞれが納得のいく形で自分の足で前に進むことができてよかった。
    それにしても、子ども達よ、もし困ったら、助けを求めなさい。どこかに必ず、差し伸べてくれる手はあるのだから、諦めずに救いを求めてください。

  • 知ったきっかけは映画なのですが、実際に単行本でも読みました。「自殺をしたい未成年」というのがとても現代的で話にのめり込められました。

  • 安楽死を希望する12人の子供たちが集まり、集団自殺を試みようとするが、すでに死んでいる<ゼロ番>がベッドにいた。
    集会の<全員一致>のルールを満たすまで、12人の子供たちが話し合い安楽死を模索する。

    解説に<瑕疵、傷が子供の成長のきっかけになる。トラウマ、弱い心、絶望は成長の裏側である。>という冲方氏の言葉があり、納得した。
    自分にとって耐え難い辛く苦しいことはたくさんあるけど、視点を変えるとまだまだ乗り越える道はある。
    安堵の読了感。

  • 映画上映前に一読。登場人物が多すぎてやや把握しずらかった。多々各々の心の闇の部分では心打たれるものがあり映画での役者の演技が見ものである。物語の内容はこんなものかなという感じ。やはり冲方さんは時代小説が良いと思う。次回「麒麟児」読む予定。

  • 死にたい子どもたちが12人だが、死ぬ場所にすでに1人の死体が、

    12人の設定が全部頭に入ってくるかな?と思ったがすんなり入ってくるし、それぞれの動きもよくわかった。何度かくる展開にドキドキした。

  • 2019.1.16
    ゼロ番必要?笑
    議論や検証に時間をかけるための存在。
    集団になると役割が出来て意見が異なる者と対立して。最期に選んだこの場所さえ社会の縮図であることにうんざりする。
    最終的にこうなる事は想像出来たけど、其々の考え方があまりにもあっさり変わってしまったなという印象。そこが"子どもたち"なのかな。

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著者プロフィール

冲方丁(うぶかたとう)
1977年、岐阜県生まれ。4歳から9歳までシンガポール、10歳から14歳までネパールで過ごす。早稲田大学第一文学部中退。小説のみならずメディアを限定せず幅広く活動を展開する。
『マルドゥック・スクランブル』で日本SF大賞、『天地明察』で吉川英治文学新人賞、本屋大賞、北東文芸賞を受賞し、第143回直木賞にノミネートされた。『光圀伝』で第3回山田風太郎賞受賞。
代表作となる『天地明察』は2011年にコミック化、そして2012年に岡田准一主演で映画化されヒット作となる。2019年1月、『十二人の死にたい子どもたち』が堤幸彦監督により映画化。

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