四月になれば彼女は

  • 文藝春秋 (2016年11月4日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784163905532

作品紹介・あらすじ

音もなく空気が抜けるように、気づけば「恋」が人生から消えている。そんな時僕らはどうすべきか? 夢中でページをめくった。



――新海誠(アニメーション監督)



イノセントかつグロテスクで、ずっと愛を探している。川村元気そのもののような小説でした。



――星野源(俳優・音楽家)







4月、はじめて付き合った彼女から手紙が届いた。

そのとき僕は結婚を決めていた。愛しているのかわからない人と――。



天空の鏡・ウユニ塩湖にある塩のホテルで書かれたそれには、恋の瑞々しいはじまりとともに、二人が付き合っていた頃の記憶が綴られていた。

ある事件をきっかけに別れてしまった彼女は、なぜ今になって手紙を書いてきたのか。時を同じくして、1年後に結婚をひかえている婚約者、彼女の妹、職場の同僚の恋模様にも、劇的な変化がおとずれる。

愛している、愛されている。そのことを確認したいと切実に願う。けれどなぜ、恋も愛も、やがては過ぎ去っていってしまうのか――。

失った恋に翻弄される12カ月がはじまる。



胸をえぐられる、切なさが溢れだす

『世界から猫が消えたなら』『億男』の著者、2年ぶりの最新刊



あのときのわたしには、自分よりも大切な人がいた。それが、永遠に続くものだと信じていた。

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

愛の複雑さと儚さを描いた物語が、読者の心に深く響きます。過去と未来が交錯する独特な構成により、登場人物たちの愛の探求がリアルに感じられ、時には切なさに胸が締め付けられます。特に、主人公が元彼への手紙を...

感想・レビュー・書評

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  • 図書館で見かけてなんかタイトル聞いたことあるな。と思って借りてきた。
    帰ってきてテレビをつけたところで映画化すると知った。(タイミング良すぎ笑)
    じゃあこれはきっと面白い!と思って読み始めた。
    …んー?よく分からない。
    登場人物も誰が誰だか分からなくなっていく。
    時系列すら怪しくなっていく。
    最後の方まできて人物と時系列はようやく分かったけど、結局なにが書いてあったのかよく分からなかった。
    これを映画化?
    映画見た方が分かるんだろうか…

  • 『四月になれば彼女は』
    といえばサイモン&ガーファンクルでしょ♪
    学生時代に好んで聴いてたなぁ、なんて思い出したのは映画化されたと知ったから。笑
    ならば先に原作本を読まなくては!
    と手に取った一冊。

    終始「愛」について考えさせられる作品だった。
    ぼんやり読んでいると過去と未来が唐突に交錯する構成に、立ち位置を見失いそうになった。
    いやいや、ぼんやり読むなっちゅう話ですな。

    作者が語る愛の世界がイノセント過ぎて、やや作り物感を感じてしまうのは、年の功なのか・・・
    世界各地を転々としながら元彼・フジへの手紙を書くハル。現地での細やかな情景描写も何だか現実感がなさ過ぎて、気後れしそうだった。

    逆に言えば、この独特の美しい世界観と、登場人物それぞれが愛をテーマに自分を探す物語は、映像化には適している作品なのだろう。

    何度か届いた手紙の中でも、ハルから届いた最後の手紙は、彼女の辿り着いた胸中が綴られていて心底納得出来るものだった。
    人間しか経験出来ない、想いが重なる瞬間をしっかり味わえる人は、心豊かで幸せな生き方が出来るのだと思う。

    余談だが、フジの婚約者の妹・純ちゃん。
    迷走中の気持ちが全く分からんでもないけど、
    節操がないですぞ。
    せめて相手は考えようね。
    そりゃ夢に出て来ちゃうよ笑


    以下、ハルの最後の手紙より抜粋

    「避けがたく今日の愛から、明日の愛へと変わっていく。
    けれども、その一瞬を共有できるふたりだけが、愛が変わっていく事に寄り添っていけるのだとわたしは思う。」

  • 全体に儚い美しさが感じられる作品。
    ただ、個人的には全然感情移入が出来ず、「そんな人もいるか…」くらいになってしまった。
    読むタイミングによるところも大きいかも。

  • 私の拙い語彙力では「エモい」という言葉が一番この読了感に合っているような気がします。

    まるで映画を観ているよう。
    永遠の愛なんてないのかもしれない。けど、人は誰かを愛することも愛されたいと思うこともやめないんだろうなぁ。

    装丁の美しさに惹かれ買った一冊。もっと穏やかでロマンティックなお話だと思ったら裏切られました。笑

  • 主人公を中心に、時期も違う色々な人との関係や色々な出来事が錯綜しているため、人によって何を思うかは違うし、訳分からんっていう人も多いような気がする。作り物感があるってコメントもわかる。

    自分は、好きな人を愛し続けるためにはどうするべきなんだろう?ということを考えさせられた。
    年月が経ったら周囲の変化でその人の違う部分に気づいたり、倦怠期になったりレスになったりしてしまうんだろうか。
    個人的には、コントロールできない周囲の変化と自分たちの変化を一緒に楽しめる関係なら幸せに暮らし続けられるんじゃないかと思ってしまうけど。

    あとは単純にカメラいいよなって思った笑
    いいなと思える日々を良いカメラで写真に残したい。後から振り返った時の人生の思い出と言える日々を増やしたい。いつ死ぬかわからないと思えば尚更。

  • 一緒にいても愛情が感じられないって孤独。途中ハルの悲しい運命でこのままみんなバラバラ?と思ったけどでも最後は藤代かっこいい。弥生を探して最後に離さないと決めたところは本当に心が温まった。

  • ジャケ買いした小説はひさしぶり。なんとなく惹かれてパラパラめくって、買ってしまった。こういう時って残念だったな、、と思ってしまうことが多い。確かに読み始めは確かにセリフが説明多いなぁとか、手紙パートもフィクション感出過ぎてるなぁ、とか好き勝手に思ってましたが、こう胸を鷲掴みにされる感覚というか、切なくて読みたくないような早く続きが読みたくなるというか、、とにかく誰かと共有したいと思える小説でした。
    月と太陽とが一瞬ぴったり重なるような瞬間。恋。

  • 恋愛小説という“軽さ”はなかった。哲学的なやり取りとか、少し小難しかったこともあり、なかなかページが進まなかったし、いらいらした部分も。しっかり読んでいかないと文字がスーッと通り過ぎて何度か行きつ戻りつもした。
     以前読んだ「億男」も川村元気さんの本だったのかと少し驚いた。

  • 「いま、そばにいる人のことを本当に愛してますか?」そう問われているようで、読み終わった後も胸の奥の方でざわざわとした何かが動いている。
    誰かと出会い、誰かを愛し、誰かと共に歩いていく。当たり前のように繰り返されてきた「人生」は実は不安定で壊れやすいモノだという事に、本当はだれもが気付いているのかもしれない。だから、それに気付かないふりをして毎日誰かのことを「愛している」と言い続けているのかも。
    藤代とハルの出会いは自然でこのままずっと一緒に生きていくことが極々自然のながれだと思えていたのに。2人の人生が離れて行ったのは、あるいみ2人それぞれの存在があまりにも自然だったからか。
    終わってしまった恋に決着がつけられないまま生きている多くの人にとって、心の小さなささくれを刺激するビターな一冊。
    久しぶりにサイモンとガーファンクルを聴いた。卒業もまた観直してみたい。

  • 前に読んだことを忘れていて、再読。
    愛とは何なのか、結婚とは何なのか。
    はっきりとした答えのない問いに悩む登場人物たち。
    結局、理屈では説明の出来ないことなんだろうなと思う。
    同じものを好きだと喜んだり、隠していることを知りたいと思ったり…。
    こういう感情が、なんだか懐かしいなと思った。

  • [登場人物]
    伊予田春
    藤代俊
    坂本弥生
    タスク
    大島


    [内容]
    なんとなく、はっきりとしない藤代を中心として、物語は進んでいく。
    愛とはなんなのかを登場人物たちが深く考えていく。
    キャラクターが身近にいそうな感じで、勝手にイメージしやすかった。

  • 精神科医、藤代は同棲中の弥生との結婚を目前に控えていた。
    四月。
    藤代のもとに大学時代の恋人ハルから9年ぶりに突然手紙が届く。
    なぜ、ハルは手紙を送ってきたのか…
    弥生との関係は…

    なんだろうなぁ…
    いまいちストーリーにのめり込めない。

    227ページのフレーズだけが心に残った。

  • 映画視聴後に原作も読了。
    映画視聴後によく分からない…と思い すぐ原作も読んでみたけど 結局自分にはなんともよく分からない…と思った作品でした。

  • 妻帯者には、ちょっとつらい恋愛小説。サイモン&ガーファンクルに歌は悲しくて、いまだに聴かれているのだろうか。

  • 個人的にはとても心に残った作品です。

    川村さんの文章から「色彩」のイメージが頭の中で大きく膨らむのが印象的です。
    さすが、映像表現のプロ。

    ウユニ塩湖、プラハ、レイキャビク、カニャークマリ、そしてハルが最後に辿り着き、ファインダーの中から捕まえようと必死に手を伸ばした風景とその色彩、、
    とても活字の表現とは思えないほど、色彩に対する想像力を刺激する展開に心を打たれました。

    学生時期の研ぎ澄まされた感性を追い続けたハル、 逆に年月を経ながら日常に埋没していく藤代、、
    藤代がハルを取り戻そうとする気持ちと、現実の足元にある自分、、
    その葛藤は、高い空を飛ぶ蝶を捕まえようと必死に手を伸ばすようなもの、、


    自分もハルに心の扉を強く叩かれた、、そんな読後の印象でした。
    「君の名は」の映画の鑑賞後と似ています。
    忘れてはいけない大切なもの を再認識させられる印象深い好作品と思います。

  • 愛は永遠だとその時に信じていても終わりが来る。
    人の孤独、愛情の切なさ、儚さ、脆さを感じた。
    私は永遠の愛を純粋に信じていたけど、自らの経験からそんなものはないのかもしれないと感じている。
    でもそれでも永遠の愛ってあるんじゃないかと信じてて、自分が証人になりたいと思ってる。
    だからタスクの言葉にたくさん考えさせられた。
    「でも僕、思うんです。人は誰のことも愛せないと気づいたときに、孤独になるんだと思う。それって自分を愛していないってことだから」

    そして、ハルの手紙には共感できる部分が多くあった。
    ハルのフジへの純真な想いは若くて汚れや現実を知らなかったからこそ、持てた想い。
    一度知ってしまったら、もう持てない想いな気がして、大人になることがそういった汚れや現実を知ることなのだとしたら、なんだか哀しくなってしまう。
    だから、次にする恋はもっと現実的な目線が入ってしまうんだろうな。
    知らずに純粋でいられることが幸せか、知って深い人間になれることが幸せか。
    考えても仕方がないけれど、純粋でいられた方が楽だよなと思う。
    手紙のこのフレーズが好きだった。そんな気持ちがあるって、素敵だよね。もう二度と無理なんじゃないかと思ってしまう。

    「あのときのわたしには、自分よりも大切な人がいた。あなたと一緒にいるだけで、きっとすべてがうまくいくと信じることができた。」

  • 四月。

    藤代のもとに届いた
    ハルからの手紙。

    胸によみがえる
    ハルとの出会い、そして恋。

    そんな藤代は、
    婚約者の弥生との結婚を
    間近に控えていた…

    序盤から中盤までは
    学生だったころの藤代とハル、
    そして
    現在の藤代と婚約者・弥生の様子が、
    交互にえがかれます。

    正直、中盤までは
    「読みにくい話だな…」と思いながら、
    なんとか読み進めた感じでした。

    過去と現在が交錯するため、
    登場人物の関係性が
    アタマ中で混乱してしまうからです。

    藤代と弥生は
    結婚を控えているにも関わらず、
    2人の間には隔たりが感じられ、
    読み手は違和感で
    もやもやしてしまいます。

    そんな読み手のわたしに
    転機がおとずれたのは、
    「十一月の猿」の章でした。

    藤代とハルの過去が
    藤代と弥生の過去の話になり、
    現在に近づいていく。

    藤代と弥生、ハルの心のうちが
    だんだんと見えてくるにつれ、
    もやもやした気持ちのピースが
    カチッとはまりあっていき、

    「そういうことだったのか…」と
    ぼう然としてしまいました。


    過去は取り戻せないけれど、
    過去がなければ
    今の自分はいません。

    それぞれの歩んできた道が
    あるからこそ、
    それぞれの思う「愛」のかたちが
    できていく。

    「二月の海」で藤代が
    ハルが本当に撮りたかったものに
    気づいたとき、

    読み手のわたしのこころも、 
    そこにうずくまって
    動けなくなりました。

    236ページのシーンは、
    つかめない白い雲を
    それでも夢中で
    ぎゅっと抱きしめずには
    いられないような、

    そんな気持ちでいっぱいに
    なるシーンです。

  • いろんなドラマを手掛け、映画「セカネコ」で注目浴びた作家の最新作。「セカネコ」は原作も読んでないし、映画も観てないけど、テレビで取り上げられたこの作品が気になり、手に取ってみた。気になった理由は冒頭の「ウユニ湖」から送られる9年前の元カノからの手紙。その手紙に婚約者のいるフジは、それほど動揺もせず、物語はフジの婚約者・弥生、その妹夫婦を巻き込みながら、淡々と進んでいく。静かで、情景も豊かで、ゆったりとした作風。好きな人は好きな世界観かもしれない。

  • この作品を読んで、恋をしていても、相手の気持ちがわかる瞬間ってほとんどないなと思いました。例え、両想いであったり、長年連れ添った夫婦であったとしても。それでも、人は恋をして誰かを好きになってしまう。お互いが愛し、愛される奇跡のような瞬間を、「日食」に例えたのは、思わず唸ってしまいました。

  • 話題の一冊、ウユニ塩湖の幻想的な風景が表紙で、映画化もされるということで、読んでみました。

    この本は全てを言葉で表現するのではなく、文章や言葉の間にあるものを感じ取る必要があるんだろうなぁと思いました。
    「愛」がテーマ。永遠の愛はあるのか?自分は他人を愛せるのか?難しい問ですね。
    過去と現実が交錯して構成されているので、少し読みながら混乱するところはありましたが、読み進めていくうちに藤代とハル、藤代と弥生の過去が明らかになっていきます。
    藤代は自分が人を愛せる人間か疑問を持っていた様子ですが、自分が弥生を愛する気持ちに気付き、弥生のもとへと走るシーンはきっと映画でも感動的なシーンになるんだろうなと思います。

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著者プロフィール

かわむら・げんき
1979年、横浜生まれ。
上智大学新聞学科卒業後、『電車男』『告白』『悪人』『モテキ』『おおかみこどもの雨と雪』『寄生獣』『君の名は。』などの映画を製作。2010年、米The Hollywood Reporter誌の「Next Generation Asia」に選出され、’11年には優れた映画製作者に贈られる「藤本賞」を史上最年少で受賞。’12年に初の小説『世界から猫が消えたなら』を発表。同書は本屋大賞にノミネートされ、佐藤健主演で映画化、小野大輔主演でオーディオブック化された。2作目の小説にあたる本作品『億男』も本屋対象にノミネートされ、佐藤健、高橋一生出演で映画化、’18年10月公開予定。他の作品にアートディレクター・佐野研二郎との共著の絵本『ティニー ふうせんいぬものがたり』、イラストレーター・益子悠紀と共著の絵本『ムーム』、イラストレーター・サカモトリョウと共著の絵本『パティシエのモンスター』、対談集『仕事。』『理系に学ぶ。』『超企画会議』。最新小説は『四月になれば彼女は』。


「2018年 『億男 オーディオブック付き スペシャル・エディション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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