静かな雨

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (107ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163905716

感想・レビュー・書評

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  • 静かで 繊細なお話でした。
    もしも自分や 大切な人が 認知症や 高次機能障害になっても
    今日は今日 明日は明日で また たのしい時間を 一緒に重ねたらいいんだ
    と思った٩(◜ᴗ◝ )

  • 好き。

  • #思い出す月夜の窓辺の雨のような暮らしの記憶で僕たちは成る

  • 静かなお話だった。劇的なことも毎日のことも、静かに流れていくみたいだった。
    2020/9/25

  • 母が植物状態になってから 実家の片付けをするたびにカバンや財布の中から私の携帯番号がたくさん見つかった

    メモ用紙に残されたメモや日記を読み返し 気づいてあげられなかったことがたくさんあった事を悔む

    こよみさんの記憶障害と母の記憶力の欠如が 何故か重なって切なくなった。。

    「人間ってなんでできてる?」

    ─「生まれてから今までの記憶。意識に上るかどうかは関係なく、経験したぜんぶのことが人をかたちづくってると思う。
    それと、その人が生まれるまでにたどってきた祖先の記憶。それが受け継がれて人は生きていくんだって思うようになったな」(姉)─

    ─「毎日の生活の中での思いで人はできているんじゃないかなと思う」(僕)─

    どちらの答えも納得できて 思いを共有できる家族がすごく羨ましいとさえ思えた

  • 記憶をなくすとはどういうことか、状況は想像できても、当人と周りの人の感情はなかなか想像できない。事故によって、一日しか記憶が持たない、たい焼き屋の “こよみさん” と、一緒に暮らす “行助” のお話。認知症もそうだろうけど、記憶をなくしている相手に時には苛立ってしまうことってある。相手は何も悪くはないのに。そして苛立ってしまうのも仕方がない。「忘れるからいい?」そんなことはないだろう。忘れても残るだろうし、何より自分が忘れない。私は行助のようにあるがままを受け入れられるだろうか。☆3

  • 記憶は脳で保存される。舌で感じた味、耳で聴いた音楽、どれも記憶として脳に伝達して情報が保管される。
    味や音楽、どこかで感じたことがあるな、という潜在的な記憶は、降り積もっていったらいいなと思った。
    大切な人と、積み重ねていく毎日。相手は忘れてしまうかもしれないけれど、自分の中にはしっかりと積み重なっていくし、今という時間は、ずっと共有していくことが出来る。それもとても幸せ。

  • 小説でよくある類のストーリー。
    でもこの作家の文体は好きで、そこまで読みながら抵抗はなかった。

    ただ読みおわった感想としては、
    映画化しやすそうだなーという軽いものになってしまう。

  • ただただ切なぁああああい

  • 事故で一日しか記憶できなくなるなんて想像できない。人間は忘れるから生きていけると聞いたことがあるけど、忘れたくないことがあるから生きていけるとも思った。
    鯛焼きが食べたくなった。

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著者プロフィール

1967年、福井県生まれ。上智大学文学部哲学科卒業。2004年、第3子妊娠中に書いた初めての小説『静かな雨』が、文學界新人賞佳作に入選。07年、長編小説『スコーレNo.4』がロングセラーに。13年4月から1年間、北海道トムラウシに家族で移住し、その体験を『神さまたちの遊ぶ庭』に綴る。16年、『羊と鋼の森』が本屋大賞を受賞。ほかに『太陽のパスタ、豆のスープ』『誰かが足りない』『つぼみ』など。

「2018年 『とりあえずウミガメのスープを仕込もう。   』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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