• Amazon.co.jp ・本 (342ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163905976

感想・レビュー・書評

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  • ★3.5

    人気作家11人が「隠す」をテーマに書き下ろした豪華短編集。

    ・ 柴田よしき  理由
    ・ 永嶋恵美   自宅警備員の憂鬱
    ・ 松尾由美   誰にも言えない
    ・ 福田和代   撫桜亭奇譚
    ・ 新津きよみ  骨になるまで
    ・ 光原百合  アリババと四十の死体
            まだ折れてない剣
    ・ 大崎 梢  バースディブーケをあなたに
    ・ 近藤史恵  甘い生活 
    ・ 松村比呂美 水彩画
    ・ 加納朋子  少年少女秘密基地
    ・ 篠田真由美 心残り

    バラエティに富んだ作品揃いで、各作家さんのカラーが出てて面白く読めました。
    ミステリーもホラーもファンタジーも老いも恋愛も…詰まってて、
    どんな人にも楽しめそうな一冊です。

    傷害事件の動機を隠す柴田よしきさんの「理由」と、誰かのものが欲しくなる。
    どうしても他人のものだけが輝いて見える…近藤史恵さんの「甘い生活」
    がとってもゾワゾワして面白かった~(*´▽`*)
    初読み作家さんが3名で、松尾由美さんと光原百合さんは駄目だった~(✘﹏✘ა)
    でも、松村比呂美さんとっても良かったです。他の作品も読みたい!
    アンソロジーって未読の作家さんを知る事が出来るのもとっても楽しい( *´ω`* )/

    全ての短編には共通の「なにか」が隠されている…。
    共通アイテム探しもありました(*´艸`*)
    二時間ドラマにして欲しいなぁって感じられるゾクッとする秘密の物語が詰まっていました。
    そして、何かを隠す人間の業を感じさせてくれました。
    また古いものを持つのは怖い…何かが宿ってる…。
    表紙もとっても素敵でした~それぞれの葉っぱにも意味がありそうです。

  • いつだって、誰だって、どこかに、
    何かを隠している、ことを隠している。

    大切なものか、
    知られたくないものかはそれぞれだ。

    作家が個々に
    とても上手く隠した面白い作品集だった。

    不器用だけど、愛が溢れる「水彩画」が好き。
    もう少し早く、真実を知らせてあげて欲しかったけど。

    そして、すべての作品に九通のアイテムが一つ。
    それを探したり、感じたりしながら読む。
    これまた楽し。

    こうなると、
    俄然、この前に出ている2冊を、読みたくなるよね。

  • 女流作家たちによるアミの会(仮)アンソロジー。
    今回は「隠す」がテーマです。

    それぞれ、ほんわかだったり、ブラックだったり、しんみりだったり。いろいろ楽しめるのがアンソロジーの良いところのひとつです。

    今回、ドキドキ楽しめたのがこの3つ。
    柴田よしき「理由(わけ)」
    永嶋恵美「自宅警備員の憂鬱」
    近藤史恵「甘い生活」

    じんわり良いなぁ〜と思った2つ。
    大崎梢「バースデーブーケをあなたに」
    加納朋子「少年少女秘密基地」

    好きな作家さんの作品がやっぱり好みにあってるみたいです。
    永嶋恵美さんは、ほかも読んでみたいです。

  • 「隠す」をテーマにしたアンソロジー。実はもう一つ、共通したものもあるそうですが。案外気づきやすいです。ただし、わかりにくいのもあるので。どこに出ているかを探すのも楽しいかも?
    お気に入りは近藤史恵「甘い生活」。この主人公にはもう読んでいていらいらしっぱなし。やっぱりこういう性質の人は駄目ですねえ。でもまさかこういう結末にまでなってしまうとは。ブラックだけれど、小気味よいと言えないこともありません。
    柴田よしき「理由」も好き。なんてったって麻生刑事だし! 一見地味に思える物語だけれど、じわじわとくる読後感です。

  • 2017.5.25.読了アミノ会(仮)に属する作家さんがたちの豪華な短編集。面白かった。
    「理由」柴田よしき…傷害事件の動機を最後まで隠して言わない犯人のイラストレーターの謎。
    「自宅警備員の憂鬱」永島恵美…不登校の姉が暴いた弟のトラブルの謎
    「誰にも言えない」松尾由美…ホストファミリーが急に冷淡になったと訴える留学生。その真相は?
    「撫桜亭奇譚」福田和代…裏山に埋蔵金が埋まっていると掘り続けていた父親の真の動機に潜む狂気。
    「骨になるまで」新津きよみ…実は祖母は子供を嫁ぎ先に残して離婚していたことを知った孫が暴く祖母の死因の謎。
    「アリババと四十の死体」
    「まだ折れていない剣」…光原百合
    アリババと四十人の盗賊の新たな解釈。もう一つは元の話を知らないのでわからない
    「甘い生活」近藤史恵…幼い頃から人のものを欲しくてたまらなくなり取ってしまう女の子の恐るべき末路。
    「水彩画」松村比呂美…幼い頃から画家である母親に疎まれて育った娘。母がそのような態度をとった理由。
    「少年少女秘密基地」加納朋子…
    「心残り」篠田真由美…一枚の古い紅い櫛が語る
    持ち主の秘密。

  • アミの会(仮)アンソロジー、第3弾。
    今回のテーマは【隠す】
    その他に一つのサービスというか遊び心として、一つの共通のアイテムが隠されている。
    作品の掲載順位に、その隠れ具合も少し影響しているかもしれない。
    最後のは堂々と主役を務めているし、最初のは「どこに出てきた?!」と読み返してしまったもの(笑)

    今回は、執筆者11名と、今までで一番多いので、短い作品が多い。
    その中でキラリと光らせオチをつけるのはなかなか大変だろう。

    大崎梢さんの話はとても温かく切ない。
    永嶋恵美さんのはテンポ良くハラハラして面白かった。
    新津きよみさん、切ないなあ…
    加納朋子さん、元気でカワイイ!
    篠田真由美さんはいつもながら世界観の中に引き込まれる。

    次回のテーマは何でしょうか?

    『理由(わけ)』柴田よしき
    『自宅警備員の憂鬱』永嶋恵美
    『誰にも言えない』松尾由美
    『撫桜亭奇譚』福田和代
    『骨になるまで』新津きよみ
    『アリババと四十の死体/まだ折れていない剣』光原百合
    『バースデイブーケをあなたに』大崎梢
    『甘い生活』近藤史恵
    『水彩画』松村比呂美
    『少年少女秘密基地』加納朋子
    『心残り』篠田真由美

    松村比呂美さんは、いつものドロドロ来るか!!
    と思ったら、切ない系でした。

  • 普段読まない、たくさんの作家さんのお話を
    読むことができて楽しかったです
    短編なので嫌になるまえに読み終わるので素敵

    バースデイブーケのお話が一番好きでした
    自分自身の力で素敵な誕生日をおくれるんですね

  • 図書館より。

    気になる作家さんのみ読了。
    短編は面白いね。色んなテイストがあってやっぱり楽しい!今回も楽しく読了。

  • 「隠す」の他に「櫛」が隠された共通のテーマになっていて、話の中にキーアイテムとして出てくる。
    「隠す」という、少し後ろ向きな言葉がテーマのせいか、切なくていい話が多かった印象。

    ・理由(わけ)/柴田よしき
    自分のイラストをこき下ろされたイラストレターが、こき下ろしたコメンテーターを差して怪我をさせた。しかしなぜ差したのか動機を言わない。イラストをこき下ろされたからではないという。
    担当刑事の麻生は動機を追求するうち、イラストレーターの元パートナーが息子を亡くしていたことに辿り着く。
    イラストレーターの目的は動機(コメンテーターが違法駐車してそれが原因でパートナーの息子が事故に遭って死んだ)ことを一番いいタイミングで裁判で暴露することだった。
    イラストレーターと元パートナーの絆の深さはうかがい知るしかないけど、切ない。

    ・自宅警備員の憂鬱/永嶋恵美
    初読の作家さん。
    人が苦手であまり家に他人を入れたくない主人公の女の子(ひきこもり)。しかし中学生の弟が友達を連れてきてしまう。
    最初は礼儀正しく親し気と思われていたこの弟の友人は、実は母親を刺し、凶器を弟の部屋に隠していた。
    洞察力の鋭さはピカイチだけど、主人公の生末が気になる。

    ・誰にも言えない/松尾由美
    小説の中に小説がある、入れ子方式(?)の話。
    主人公の女性は自分の気持ちを暴露できないまま小説に密かな想いを乗せる。

    ・撫桜邸奇譚/福田和代
    ある金持ちが埋蔵金伝説の残る土地をごっそり買い、そこに家を建てて道楽で地面を掘り返す。その金持ちが亡くなり、遺産を分けることになった…という話。
    実は金持ちは、埋蔵金を堀り出しているのではなく子供をさらってきて甚振り、殺して埋めていた。そこにサクラを植えて目印にしていた。
    とちゅうでさらりと「桜は最悪」という一文が挟まっているんだけど、最後まで読むとこれがぴりりと効いてくる。
    それを主人公と家政婦の二人は隠し通すことに決めたあたり、後味が良くない半面、切ない気もする。

    ・骨になるまで/新津きよみ
    主人公の祖母が亡くなり、その葬儀の席で、実は祖母が以前に別の外と結婚していて子供がいたことを知る。
    祖母は亡くなる以前からだいぶ体調が良くなかったが、病院に行こうとしなかった。
    実は祖母の手術を担当した医師が手術ミスをしていて、その医師こそ祖母が前の結婚で生んだ息子だった。
    祖母は息子と引きはがされても息子の思い出を大事に取っていた。
    祖母が命と引き換えにしても守りたかったことを主人公は知り、祖母の残した息子の品を本人に届ける。

    ・アリババと四十の死体/まだ折れていない剣/光原百合
    本家アリババの方では機転の利く気立ての良い才女として描かれているモルギアナが、実は計画殺人をしていたというストーリー。この見方はなかった。斬新。
    「まだ折れていない剣」の方は、若い妻に惚れぬきお金を横領してしまい、それを部下に指摘されて辞任を迫られる大臣が主人公。「部下は妻を愛していて、自分をねたんでいるのだ」と、最後の最後までプライドを保とうとする悲しい男の話。

    ・バースデイブーケをあなたに/大崎梢
    ケアハウスに努める女性が主人公。ハウスに入居する老女のもとに、毎年素敵な花束が贈られてくる。メッセージカードには「Mより」と書いてあり、そのMが誰なのかを老女本人に問うと、老女はいろんなM三都の思い出を話す。
    どのMさんが本物なのだろうか。あるいは花屋の老主人がMなのか…。
    二転三転するけど、結局Mというのは老女の中にいるもう一人の自分だった。

    ・甘い生活/近藤史恵
    子供のころから他人の持っているものを欲しがる主人公の女性。
    この、他人の物を欲しがる心理状態が本当に見事だった。もの自体が欲しいのではなくて、大事なものを差し出すときの態度が欲しい、みたいな。
    ある日主人公は、目を付けたクラスメイトから綺麗なボールペンを盗んだけど、そのまま何年もほったらかしにしてしまう。
    大人になってからそのボールペンが十万単位の高級品だと知った。
    同時に、ある一人の男性(ゲイ)を盗ることを考える。
    その男性はボールペンの持ち主だった子の兄で、最後は予想通り。

    ・水彩画/松村比呂美
    主人公の母親は画家だが、主人公のやることなすことすべて反対し、精神的虐待をしているような人物。
    その母親がある時から急に優しくなり、普通の母娘のような生活になる。
    最後まで読んでも、母親の気持ちは理解しきれなかった。どうしても「死ぬ前にちょっとやさしくしとこう」のようにしか読めず…(すみません)。
    それよりも、それを受け入れた主人公の心の深さのほうが胸を打つ。

    ・少年少女秘密基地/加納朋子
    本編「少年少女飛行俱楽部」は未読。
    そこに出てくる中学生探偵の子とも時代の冒険が描かれている。
    屋敷にやってくる悪い大人に見つからず、子供にだけメッセージを伝える方法、なかなか面白かった。
    私も廃墟で冒険したかったわ。

    ・心残り/篠田真由美
    あるお屋敷の若い奥様に使える少女が語り手。
    奥様は主の部下と不倫してしまい、別荘に追い払われる。やがて奥様は淋しい別荘で心を病み、崖から飛び降りてしまった…。と思いきや、話の聞き手は崖から突き落としたのは語り手の少女であることを突き止め、追求する。
    少女はそれを認め「奥様付きの時分も寂しかった。本家にいる使用人に恋をしていたので本家に帰りたかった。奥様が死ねば戻れると思った」と自白する。
    実は語り手の少女は、櫛に宿った霊だった。奥様が亡くなった後井戸に身投げしていたのだ。
    心残りをみな聞き手に語ってしまうと、迷いがなくなったのか櫛ごと消えてなくなる。

  • 「隠す」というテーマは、どうしても、罪や後ろめたさや妬みなど負の感情と相性がいいようだ。ハートウォーミングは分が悪い。ハートウォーミング系では唯一加納「少年少女」はさすがだったけれども。

    秀逸だったのはなんと言っても近藤史恵!ダントツの出来。
    なんて怖い話を書くんだろう。結末よりも、女によくあるこの感情をえぐり出したことが恐ろしい。

    福田「撫桜亭奇譚」も耽美でゴシックで、よい。
    光原「アリババ」も組み直しが巧く、面白かった。
    篠田「心残り」はラストにふさわしい。

    後書きで言われるまでもなく3本目あたりで、あれ?もしかしてこれ共通アイテム?と。昨今ではむしろ珍しいアイテムだから、読んでいて小さな違和感が起こる。

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著者プロフィール

大崎 梢(おおさき こずえ) 
東京都生まれ、神奈川県在住。10年以上の書店員経験がある。2006年、書店で起こる小さな謎を描いた連作短編集『配達あかずきん』でデビューし、以降「成風堂書店事件メモ」としてシリーズ化、代表作となる。ほか、「出版社営業・井辻智紀の業務日誌」、「天才探偵Sen」のシリーズがある。
原宿を舞台にエリート出版社員が原宿系ファッション誌担当となるコメディお仕事小説、『プリティが多すぎる』が2018年10月ドラマ化される。カンヌでワールドプレミア開催&アジア各国で同時期放送が決まり、新たな代表作となった。

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