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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784163906447
作品紹介・あらすじ
植物になら、惜しみなく与えられるのに。
花と緑を偏愛し、生身の女性と深い関係を築けない、帰国子女の編集者。
異端者は幸せになれるのか。幸せにできるのか。
著者会心の感動作。
男は必ず間違える。
知っている女の声が頭で響く。誰が言っていたんだっけ。思いだせない。思いだせないけれど、頭の片隅で思う。
女は花なのかもしれない。愛でられたいという本能だけで咲く花。
これは謎かけなのだろうか。僕は答えをださなくてはいけないのだろうか。
(本文より)
【著者プロフィール】
一九七九年、北海道江別市生まれ。立命館大学文学部卒業。二〇〇八年、「魚」で第二一回小説すばる新人賞受賞。受賞後「魚神」と改題。〇九年、「魚神」で第三七回泉鏡花文学賞受賞。一三年、「あとかた」で第二〇回島清恋愛文学賞受賞、第一五〇回直木賞候補。一四年、「男ともだち」で第一五一回直木賞候補、一五年、「男ともだち」で第三六回吉川英治文学新人賞候補。他の著書に『桜の首飾り』『おとぎのかけら 新釈西洋童話集』『からまる』『あやかし草子』『眠りの庭』『森の家』『西洋菓子店プティ・フール』『夜に啼く鳥は』など。
みんなの感想まとめ
植物を愛する独身男性の物語は、淡々とした日常の中に深い人間関係の探求を描いています。主人公の羽野は、観葉植物に囲まれた生活を送りながら、女性たちとの「淡いつながり」を大切にしています。彼の部屋は、植物...
感想・レビュー・書評
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不思議な雰囲気の漂う小説。
観葉植物であふれる部屋で暮らす独身男性の羽野。
お洒落なファッション誌の編集者。
植物の健康状態ばかりが気になり
人との距離は、嫌われない程度に保って暮らす。
そんな羽野の周りに様々な女性が現れる。
彼が大切にするのは、あくまでも「淡いつながり」。
ひとまわり年下の女性にこう言われる。
「羽野さんはね、植物に囲まれて眠っているお姫様よ。
あの部屋には先がない」
羽野は前に進もうとするのですが…。
どのページからも植物たちの息づかいが伝わってくる。
ユッカ、オンシジウム、デンドロビウム、パキラ、
そして アンスリウムに月下香。
様々な匂いが纏わりつく感じ。
特別な事件が起こるということはではない。
むしろ、淡々とした日常が語られる。
それなのに、文章には飽きさせない魅力がある。
そういえば、去年の暮れに買ったシクラメン。
4月まできれいな花を楽しませてくれて
すっかり葉っぱだけになっていたのに、
今月また、鮮やかなピンクの花が三輪咲いた。
そして根元には 小さな花芽を十数個 発見!
こんなこと、初めて!
愛おしくなって肥料を追加。
ベルガモットさんの観葉植物はお元気かしら? -
なんだろう、千早さんの書くクセのある男性がどの人もとても魅力的に見えてしまう。
今回の羽野さんもだし、透明な夜の香りの朔さんもそう。
千早さんはミステリアスな雰囲気のある男性を描くのがとても上手だと心底思う。
わたしは朔さんの大ファンだし、羽野さんにも朔さんと似たような雰囲気を感じた。
で、羽野さんのつけていた香水は、朔さんが作ったものですよね?って勝手に妄想してニヤニヤしていました( ˶ ᷇ -
植物の描写がとても丁寧かつ鮮やか。千早さんならではなのか。
ストーリーは入り込めず、消化不良ぎみ。結論がつかみきれずモヤってしまった。世界観が好きだっただけに残念。 -
私はこの主人公の男の人は、嫌いではない。
植物を愛し、緑に覆われた部屋に住んでいる。
その部屋のひんやりした床、空気や、湿度、植物の呼吸すら聞こえてきそうな描写が素晴らしい。
人に踏み込まれたくないから、人に対して距離を保つ。
愛情によって、ぴったり重なるように理解し合えたと錯覚することはできる。
そして人と近付けば近付くだけ孤独になる気がする。まさにその通りだと思う。
性別、育った環境、性格等を考えても分かりあうのは難しい。
それでもわかりたいと思った人が現れたら、その時が彼が変わるかもしれない、彼の分岐点になるのかな。
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人て深く関わることを避けている主人公。女性にはモテるけど、一度繋がってしまうと人格や心の境界線をずぶずぶ侵して、感情や思考を共有しようとしてくる人が苦手で、そういう兆しがみえるとどうしてもひいてしまう。なんかわかるなぁと思いつつも、同じ女性の立場として話の中に出てくる女性の気持ちも共感できて、千早さんの描写はすごいなぁと思いながら読みました。
そんな主人公が最後に願った思いに、おもわず声援をおくりたくなりました。 -
幻想的でどこか夢見心地な空気感を纏いつつ、ところどころぴしゃりと現実感を出してくる物語だった
本を閉じている間に思いを巡らせることはできなくて、開いて読んでいる間だけその世界に入れる本
主人公は世に言う沼男なのかな?
気だるけでほしい言葉をくれる人、でも心が繋がる深い関係にはなれない人…
魅力的に思わないことないけど、好きになったら大変だろうなー
彼の周りの女性達はなんやかんやでみんな見切りをつけて彼から離れていったから聡明なんだろうと思います
彼の部屋の描写や、植物達の匂いについての描写がすごく良かった!
生きている茎を切った時の青臭い緑の匂い、とか甘ったるい果実の香り、とか…
植物を見る時に匂いを意識したことってあんまりなかったかも
でも匂いって記憶によく残るっていうじゃないですか
そのせいか情景がありありと浮かんで、脳は覚えてるけど自分では思い出せなかった匂いの記憶を思い出しながら読んだかんじある
緋奈は主人公を『植物を大切にして花を咲かせて生命の欲望を支配している気になっているけれど、それも植物の要望に応えているだけ。自分の手に負える程度の欲望しか所有しない』と言って、彼は自問自答しながら最終的に好きな女性を探しに行ったけど、私は別にそれでも良くない?何がだめなの?と思いましたね
主人公も言ってた通り、得られないものを他者に求めるよりずっとましな生き方だと思う肯定派です(だから読書してる)
でもこういうのをドライだって感じる人もいるのかな…?
自分の欲望を自分で満たすと言うのは現代的な考え方だと思うし、よく聞く「自分の機嫌は自分で取る」に通ずることかなと -
不思議な雰囲気。
なんかこの人のお話は独特の世界観で、静かに進んでいくんだよなぁ。
しっとりとひっそりと。
でも心に響く表現が多々ある。 -
植物が沢山出てくるのだけど、描写が丁寧で生き生きとした植物に脳内で囲まれて楽しい。聞いたことない植物の名前が多いけど、沢山のイメージが瞼の裏に浮かぶ。
毎日が淡々と続くようで、だけど少しだけ変わっていくような、本当に人の日常みたいな感じで読みやすかった。
フラットな感じがとても心地良い。
私は主人公みたいな人を見ているのは好きだ。少し似ている部分も感じる。時々男性特有の物言いがあったりして少しイラッとするけど、そんなもんか、と思う。
きっと彼は変わってしまった。
それが"幸せ"だとは別に思わない。今までの世界も幸せだっただろうし。
少し淋しさもあるし、これからの彼を見てみたい気持ちもある。
なんの前情報もなしに、図書館でなんとなく装丁が気に入って読んだけど、いい出会いだったと思う。
キャッチコピーもあらすじも何も知らない状態で読めて良かった。 -
色んな花が出てきて…知らない花が出てくる度、ネットで調べながら読んでいました。
ひとつひとつの花、景色の表現が細かく豊かで、文字だけでも自然を感じることができました。
その時々に出てくる花は、主人公の心境や
そのシーンにリンクしている気がします。
主人公の狡がしこさや…事なかれ主義なところが、なんとなくわかる。
でもそれは、結局自分のためにも相手のためにも
ならないんじゃないかな。 -
苦手だし絶対近寄らないタイプの主人公
めっさ優しいので世渡り上手なのは確か。 -
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「水と女性は似ている。どちらも澱んでくると、熱を放ち死の匂いをただよわす。」
「僕は別に非難しているわけではないですから。ただ、なにが普通かはその人次第だと思うだけです。」
「女は花なのかもしれない。愛でられたいという本能だけで咲く花。」 -
ずっとなんかぼんやりした世界を覗いてるような小説やった気がする。
なんとなくこんな温度を感じない人もいるんやなぁと思ってしまった。
理沙子さんにもう1度会えはったらいいなぁ。
きっともう少し、体温が上がって生きていけはるんちゃうやろか。
そして、タナハシさんが、元気になりますよぉに。
なんか難しい本でした。
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植物を愛する男性の物語。
緑に癒されたい気分の今の私には、緑でいっぱいの部屋は魅力的。
でも羽野さんは植物に癒されるというよりも、植物のためにその部屋を作って、彼らの求めるものを捧げて暮らしている。
ジャングルみたいな部屋、ちょっと見てみたいけど。
なんとなく、「透明な夜の香り」のようなひんやりした雰囲気も感じる。
羽野さんは、人間としてはあまり好きになれない。
曽我野先生も理沙子さんもだし、共感できる人物がいなかったかなぁ。
ミカミさんとタナハシさんの名前だけカタカナなのは、何か意味があるのだろうか。 -
羽野くんみたいな独特で当たり障りのない、自己完結した男前はモテるけど、それだけって感じがする。
自分が何を求めているのか無自覚と言うか。
沢山の魅力的な女の子達が出てくるけれど、植物ほどは愛せない。
特にヒナちゃんは美しいだけでなく、中身も伴い魅力的。
羽野くんには勿体ないかな。
少し消化不良。 -
トップオブザ草食男子が主人公。自分も何も求めないから相手にも自分に求めて欲しくないスタンス。でも最後は怒ったり怯えたり手を伸ばしたりしていたから変わったのかな。庭や育った環境でかれがそうなったわけではなく、元からの性質のような気がするなあ
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植物に執着しながら生きる男性の物語。
大きな展開はなく淡々と進んでいくが読みやすく、世界観が好きだった。
ラストについては好みが分かれると思う。
千早茜さんの生み出す文体、世界観に触れていると、捨て置いてある自分の一部を肯定してもらえるような、「そこにいていいよ」がさも共通認識であるような不思議な感覚になる。
読むべきタイミングで手元に本作が来た感じもあり、☆4.0
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最終ページをめくった後、真っ赤な見返しが目に入った瞬間、全身に走ったあの感覚が言葉にできたら良いのに。
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濃い緑にむせかえるような感覚。著者の千早茜さんは、匂いや色彩表現が秀逸。
主人公の羽野のような自分の中で完結している人を好きになったら苦しいだろうな。
この本が好きな人におすすめの本
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感想 :

お邪魔、いつでも大歓迎ですよ~♪☆彡
「永遠をさがしに」、いいですねぇ。
原田マハさんの音楽小...
お邪魔、いつでも大歓迎ですよ~♪☆彡
「永遠をさがしに」、いいですねぇ。
原田マハさんの音楽小説って珍しいですよね。
ベルガモットさんのレビュー、楽しみにしてます。
隣家にも咲いたと聞いて驚いていたのに、yyさん家もと知りおもわずコメントしました。
コメントありがとうございます☆彡
そうなんですね! びっくり。
うちは本州、中部地方です。
しずくさんのおっしゃるよ...
コメントありがとうございます☆彡
そうなんですね! びっくり。
うちは本州、中部地方です。
しずくさんのおっしゃるように、
「今年みたいな厳しい夏に!!」ですよね。
最近のニュースでこんなことを耳にしました。
「地球は温暖化ではなく沸騰化している!」
と、国連総長がおっしゃったとか。
まだ小さい芽が出ているのだけど、ひ弱な感じで
この子たちは育つのかどうか…。