コンプレックス文化論

  • 文藝春秋 (2017年7月14日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784163906829

作品紹介・あらすじ

文化はコンプレックスから生まれる。

天然パーマ、背が低い、下戸、ハゲ、一重(ひとえ)、遅刻、実家暮らし、親が金持ち……これまで腰を据えて熟考されることのなかった10個のコンプレックスに向き合い、数々の文献を読み解きながらしつこく考察した評論集。

各章、評論と評論の間に、そのコンプレックスを背負い、クヨクヨしつつも嗜んできたミュージシャンやデザイナーなど表現者たちへのインタビューも収録。



「天然パーマ」

天然パーマという自然エネルギー/ミュージシャン 有馬和樹(おとぎ話)/カルチャーはクルンクルンが支えてきた



「下戸」

「お酒飲めない」から生まれるもの/ミュージシャン 澤部渡(スカート)/今こそ、下戸の反乱を



「解雇」

「明日から来なくていい」と言われたので/ハイパー・メディア・フリーター 黒田勇樹/切実な表現は残酷な解雇から生まれる



「一重」

二重ファシズムの中で/アイドル 朝倉みずほ(BELLRING少女ハート)/一重にしかできないことを探しに



「親が金持ち」

「あいつ、親が金持ちなんだぜ」/昆虫好きクイズ女王 篠原かをり/親が金持ちならではの表現なんてあるのか



「セーラー服」

直視できなかったから/イラストレーター 中村佑介/スクールガールへのコンプレックス



「遅刻」

遅刻はアーティストへの近道/デザイナー・ソラミミスト 安齋肇/絶対に負けられない戦いが、遅刻にはある



「実家暮らし」

実家暮らしならではの表現活動/現代美術家 泰平/朝ドラと実家暮らし



「背が低い」

「背の順」で腰に手を当て続けた人たち/ミュージシャン 鈴木圭介(フラワーカンパニーズ)/ジャニーズと自衛隊と韓流アイドルとチビ



「ハゲ」

ありのままの姿見せるのよ/臨床心理士 矢幡洋/ハゲまされている場合か

みんなの感想まとめ

文化はコンプレックスから生まれるというテーマを深く掘り下げた本作は、様々なコンプレックスを抱える人々へのインタビューを通じて、彼らの内面に迫ります。天然パーマや背が低い、一重、親が金持ちなど、身近なコ...

感想・レビュー・書評

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  • コンプレックスを抱えている人にインタビューして、まさに傷に塩を塗り込むように深く掘り下げるので、とても身につまされます。でも、それがバネのようにエネルギーを返してくれて、私、元気になりました‼︎ ありがとう‼︎

  • コンプレックスを主題にしているから仕方ないとは思うが、"じゃない側"に攻撃的な文体でちょっと疲れる。コンプレックスを持たない人間への気持ちの吐露だけならまだしも、著名人の発言や作品を名指しで揶揄するのが頂けない。
    毎ページ何人も著名人の名前が出てくるが、半数以上が誰だか分からないのでそもそも私が対象とされてる年齢層じゃなかった可能性が高いかも。
    タイトルから思ってたのからは違ったな……。

  • それぞれコンプレックスを持つ人(?)へのインタビューが面白い。

  • 天然パーマ、背が低い、一重、親が金持ちといった10種類のコンプレックスについて、武田砂鉄の論考、当事者インタビュー、インタビュー後の再考という構成で作られた本。
    「遅刻」のインタビューが秀逸すぎる。

  • 面白かった!
    次々と畳みかけるように繰り出される皮肉とユニークな発想。
    エンタメ本でありながら、世間で無意識に前提とされていることに一石を投じる部分も。

  • なんとなくパンドラの箱を開けた感があって複雑。失礼極まりないと分かっていながら、つい納得したりディスったり。笑わずに読めと言われたら地獄だ。

  • 「早くに母親が離婚して新しい男に有り金を貢いで私は明日のごはんにも困るくらいだったけどそこから這い上がった歌手」と、「親が金持ちで何不自由なく中高一貫の優秀校に通っていたらお父さんが文化祭に知り合いのプロデューサーを連れてきて目にとまった歌手」、このどっちの音楽を聞きたいかといえば、多くの人は前者だと答えるはず。(「第5回 親が金持ち」)
    思わず吹き出しました。
    しかし、当人(後者ね)にとっては、笑いごとではないかもしれません。
    親が金持ち。
    結構なことではないかと、良くも悪くも中庸の家庭に育った私などは思うわけですが、これはこれでコンプレックスらしいのですね。
    たとえば、冒頭の例です。
    前者か後者のどちらの音楽が優れているかは、本来、それぞれの出自や来歴とは全く関係ないはず。
    しかし、世間はそうは見ません。
    私だって、どっちの音楽を聞きたいかと問われれば、迷わず前者と答えますもん。
    音楽だけでなく、「親が金持ち」の人は、あらゆる場面で、「親が金持ち」であることがひも付けされる宿命を負っています。
    勉強ができるのは、「親が金持ち」だから。
    スポーツが得意なのは、「親が金持ち」だから。
    料理が上手なのは、「親が金持ち」だから。
    禁煙できたのは、「親が金持ち」だから。
    注文したパンケーキが早く来たのは、「親が金持ち」だから。
    成功できたのは、「親が金持ち」だから。
    逆に、つまずいてしまったのは、「親が金持ち」だから。
    これはこれでしんどいだろうな、と思う。
    しかし、世間から寄せられるのは、大半が妬み嫉み。
    ことほどさように、当人が抱えているコンプレックスというのは、外からはうかがい知れないものらしいのです。
    本書は、気鋭のライター武田砂鉄さん(ファンです)が、世の中の代表的なコンプレックスを俎上に載せて、うだうだと考察したもの。
    コンプレックスは、「親が金持ち」のほか、「天然パーマ」「下戸」「解雇」「一重」「セーラー服」「遅刻」実家暮らし」「背が低い」「ハゲ」の全部で10個。
    かつ、それぞれのコンプレックスを抱えた著名人に果敢にインタビューし、コンプレックスの正体と被害の実相を明らかにしていきます。
    いや、実に面白い。
    コンプレックスは文化であることが、よく分かりましたよ。

  • 天パについて、本当に真剣に考察してて、読み始めからおもしろい。笑

    武田砂鉄の本は文章はフランクだし、「この人今真面目な顔して面白いこと、言ってんな」って思わせちゃう文章なんだけど、中身が本当に細かいとこまで調べてたり考察したりしてるから、ただの軽いノリの本ではない。

    天パ、チビ、ハゲ、遅刻グセ、親が金持ち、実家暮らし、一重、下戸。

  • 天パ、下戸、解雇、一重、親が金持ち、セーラー服、遅刻、実家暮らし、背が低い、ハゲ
    身長が高いほど年収も高いが、低身長は幸福度が高いそうだ。自分のことを幸せと思うための手段を持つことができているらしい。ハゲは本当に可哀想だ。人のコンプレックスとか悩みに、他の大きいものを引き合いに出して慰めるようなことをしないようにしたい。

  • コンプレックスをバネにしている、どこかで昇華させた人々のインタビュー集。
    武田砂鉄が好きだから読んだが、インタビューがメインだったため、そんなに好きではなかった。一つだけ、「遅刻」に登場した安斎肇は面白かった。

  • コンプレックスが文化を形成してきたと仮説を立てて、10個のテーマを掘り下げていく。コンプレックスを糧にしている芸能人インタビュー章が考察の間に挟まっているのも面白い。特に安齋肇さんが出ている遅刻章が最高。

  • 単に面白がっているわけではなく、
    ちゃんと当事者とインタビューで話を深めていったりと、
    興味深い本。
    面白おかしい文章で(たまにやり過ぎ感)読みやすい。
    理解できる、と簡単に言えない問題だけど
    関係ないと知らないでいたことを、知るという意味で、
    大事な本だと思う。
    安齋肇の「遅刻」の話は、「悪いと思っている」と言われても
    なんだかよく分かんなかったが。

  • 思索

  • 【投票者イチオシ】武田砂鉄さんのフランクな語り口と鋭いつっこみが笑いを誘う、疲れた時にぴったりの本だと思います。https://opac.lib.hit-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/1001133519/?lang=0

  • あとがきが良かったです。

  • 平成29年11月発行のYAだよりで紹介された本です。

  • 小さいことにトコトンくよくよしてこそ、見えてくるものがあるのかもしれない。天然パーマの回で登場する「おとぎ話」は発見だった。

  • コンプレックスは創作の元になるのかという話…?
    全体的に少し読みにくい印象があった。創作側の人間でないからかもしれないけど。

  • 世にはびこるコンプレックスについての私見と、そのコンプレックスの第一人者的な人へのインタビューで構成されている。下戸、天然パーマ、背が低い、ハゲなど。中でも、空耳ストとして有名な安斎肇さんの遅刻コンプレックスの話しがおもしろかった。自らは遅刻魔として業界でも有名なのだが、当の本人は「遅刻は軽犯罪だからね。」と言い切っているところ、、どの口が言うてんねん!とツッコミどころ満載な遅刻についての持論がおもしろすぎる。

  • 天パと下戸と遅刻の章がよかった。引用文献や当事者へのインタビューもあり、とても丁寧に作られている印象。

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著者プロフィール

武田 砂鉄(たけだ・さてつ):1982年、東京都生まれ。出版社勤務を経て、2014年秋よりライターに。ラジオパーソナリティとしても活躍している。『紋切型社会』(朝日出版社、のちに新潮文庫)で「第25回 Bunkamuraドゥマゴ文学賞」「第9回(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞」を受賞。他の著書に『べつに怒ってない』(ちくま文庫)、『テレビ磁石』(光文社)、『「いきり」の構造』(朝日新聞出版)などがある。2025年、第28回みうらじゅん賞を受賞した。

「2026年 『そんな気がする』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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