ネメシスの使者

  • 文藝春秋 (2017年7月21日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (344ページ) / ISBN・EAN: 9784163906850

みんなの感想まとめ

法制度や死刑制度に対する深い問いかけを通じて、復讐と正義の間で揺れる人間の感情を描いた作品です。物語は、重大事件を引き起こした犯罪者が懲役刑に処され、その母親が不可解な殺害事件に巻き込まれるところから...

感想・レビュー・書評

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  •  あぁ…ヤバい!!「テミスの剣」を読んでからこっち読むんだった!!この作品の読了後、皆さんのレビュー読んでて気づいちゃった!!やってしまったぁ(涙)。

     気を取り直して、物語の概要から…。「ネメシス」とは、ギリシャ神話に登場する義憤の女神のことです。死刑がどう見ても妥当であろう重大事件を、引き起こした犯罪者に課せられた刑は懲役刑だった…。その犯罪者の母親が何者かに殺害される事件が起き、現場には血染めの「ネメシス」の文字が残されていた。刑務所にいる犯罪者には手が出せないためか、それとも被害者家族の代弁者なのか…法制度と死刑制度について問いかけるミステリー。

     この作品にも、岬検事(あの岬洋介のお父さん)が登場します!そして「テミスの剣」で活躍された渡瀬警部も…だけど、「テミスの剣」読めてないんですよねぇ…。でも結論から言って読めてなくとも大丈夫でした。大切な人が突然犯罪者の毒牙にかかり、命を落とすことになったら…やはり、死刑を望むでしょうか?懲役刑で生きながらえるのはおかしい…その気持ちも理解できます。でも、だからといって、新たな犯罪を犯してはならないとは思います。驚くべき大どんでん返し!!さすが中山七里さんです。でも、「テミスの剣」もいつか、そう遠くならないうちに読みたいと思ってます。

    • かなさん
      ultraman719さん、おはようございます。
      あはは( *´艸`)
      だって積読協会の会長さんですもんっ♪
      ultraman719さん、おはようございます。
      あはは( *´艸`)
      だって積読協会の会長さんですもんっ♪
      2025/01/17
    • ぴこさん
      かなさん。病み上がりだし、気をつけてくださいね。ここ数日あまり進んでないなと実は見ておりました。笑 体調不良かな?と心配しておりました。かな...
      かなさん。病み上がりだし、気をつけてくださいね。ここ数日あまり進んでないなと実は見ておりました。笑 体調不良かな?と心配しておりました。かなさんは、人気者だから、あちこちにコメント入れるだけでも大変なのかも?と思ったり。
      そう書きつつまたここで書いてる私にちょっと喝を入れています。汗 ヽ( ̄д ̄;)ノ=3=3=3
      2025/01/17
    • かなさん
      ぴこさん、おはようございます!
      なんか、治りが悪くってねぇ…年なんでしょうか^^;
      その上、最近めっちゃ仕事で色々あって、
      雪かきもあ...
      ぴこさん、おはようございます!
      なんか、治りが悪くってねぇ…年なんでしょうか^^;
      その上、最近めっちゃ仕事で色々あって、
      雪かきもあったりして…帰宅後バタンキュー(-_-;)
      もっと本読みたいのに、
      ブクログ見たいのになぁ…と、モヤモヤしてました!!
      だんだん復活します…ぼちぼちね^^;
      お気遣いありがとうございます。
      やっぱぴこさんは優しいっ♡
      2025/01/18
  • 死刑が当然と思われた殺人者たちが、温情判事と言われた裁判官の判決で無期懲役や何年かの懲役となる。あるとき、その殺人者の母親が、同じ殺し方で殺され、近くには血染めの「ネメシス」の文字があった。そして、同様の第二の殺人事件が起こる。やはり「ネメシス」の文字があったのだ。これは被害者の家族に代わって、刑務所にいて手が出せない殺人者の身代わりに殺人者の家族に復讐の刃を振るったのか、それとも正義の鉄槌を気取る者なのか。
    被害者家族、さらには殺害者家族の塗炭の苦しみが描かれ、死刑制度や裁判員制度の是非にまで踏み込む。なかなか読みごたえがあるのだ。渡瀬警部や岬次席検事などの登場人物も魅力的だ。(岬というと、あれっと思う人がいるかもしれない)お馴染みのどんでん返しもある。最後は、人間の歪んだ思いに震えるのだ。

  • 犯人は後半早くから判明したけど、最終的な狙い。
    犯人自身もさることながら「ネメシスの使者」としての役割を全うした犯人の勝利だったかな。
    積年の恨みを自身の人生をかけて、全ては計画通り。
    犯人の信念に終盤は圧倒された今回の作品でした。

  • 司法メインのお話だからちょっと身構えてたところがあったんだけど…そんなに難しいこともなくて思ったより読みやすかった!

    後半あっけなく犯人が捕まったから拍子抜けしたけど、そこからの展開が面白かった。

    死刑に関してはどう考えるのかは人それぞれなんだろうな。個人的にはバーチャルな世界が発展して犯罪者が自分の犯罪を体験できるようになれば面白いかな。恐怖も痛みも毎年被害者の命日に体験して、それだったら無期懲役でいいかも。

  • 面白かったです。

    最後は、そういう事ね!と思わず声が漏れました。
    単純な復讐の話ではなかったです。
    死刑制度について考えさせられます。
    普段思いを馳せる事もない事柄について
    私はどう考えているだろうと考える
    読書のいいところですね。

  • またも最後にどんでん返し‼️
    復讐したくなるほど、人を好きになれるか、、、
    その信念をつらぬけるか、、、
    羨ましいとも思う。

    渡瀬警部と岬検事、いい関係ですね。

  • ヒューマンドラマ的な。犯人探しのミステリーというよりも、そっちに重きがある気がします。

    渋沢裁判長の無期懲役の理由は、だろうなと思いつつ読んでいたので理解できた。
    けど、遺族が望んだ刑こそが、犯人への極刑であって、裁判長の偏った私怨で決めて欲しくない。

    結局牢の中にいる彼らは、渋沢裁判長に感謝していたのだし。

    まっとうな人間として生活できないからこそ、再犯して中へ戻る人たちも多くいるんだから。

    遺族が好きなだけいたぶり、苦しめる事ができる刑があればいいのに。
    それができるなら、無期懲役刑で生かしていてもいいけど。

  • 中山七里2冊目。
    おもしろかった!
    前作と微妙に繋がった設定が話に深みを持たせていた。
    死刑か無期懲役か。。
    誰もが一度は「自分ならどちらか?」と考えてみるテーマ。
    この本を読み終えて、改めて自分に問いかけてみたけれど、
    やっぱり難しい問題だなぁ。
    重たいテーマの作品だけど、その中で
    若手の刑事や罪を犯した者の高校生の娘などが
    生命力を感じさせる存在で好演?!
    読後感が良かった。

  • 中山七里さんの文章の組み立て方はとっても読む人の好奇心を掻き立て読む 手を止められなくなる!

  • ギリシア神話に登場する、義憤の女神「ネメシス」。
    残虐非道な事件を起こしたにもかかわらず死刑判決を免れ、無期懲役の判決を受けた殺人犯の家族が相次いで殺され、犯行現場には「ネメシス」の血文字が・・・。

    渡瀬警部と岬検事の出演にワクワクしたけど、死刑制度の是非や被害者遺族と加害者家族それぞれの立場での痛みと苦しみという、重く、答えのないテーマに深く切り込んでいて、読み応えあり。

    方法が、ものすごい回り道で、不可能に近いけど一番可能性があり、綱渡りのようにも思え、ここまで感情を持続させることも現実には難しいような気もするけど、こういう状況に身を置かないと生き続けることすら難しいのかもしれないと思うと、本当にやりきれない。

    犯罪は個人の罪で、家庭環境の影響がないわけでないが、犯罪者の家族が人並みに生きる権利も当然ある。
    だいたい、人間というものは恐ろしいもので、自分の罪過を忘れて、人を見下したがる者なのだ。
    そう言う感情がまるでないような人がたまにいるが、そちらが稀なのである。

    人は、案外簡単に死ぬ。まったく、やりきれない。
    とはいえ、戦争やら、事故やらによって、今日もあちこちで命を落とす人がいるし、加害者、被害者の家族というのもどんどん増えるわけである。

    息子が車の運転などして、本人が事故死するならまだしも、人様を巻き込んで死亡させたりしたらと恐ろしい。

    利己主義と言われようと、とりあえず、他人によって、家族や愛する人々、親しい人々の命を断ち切られることが無いようにと祈るばかりである。

    死刑には反対でも、死刑制度には賛成という立ち位置が一番しっくりくるかな、と考える今日である。

  • 難しい。
    その一言に尽きる。
    連続殺人事件をベースにはしているが、司法関係の用語がかなり多く、読むのも難解。そして、日本における死刑制度の在り方。メインで取り上げられているこのテーマもまた難解。
    無残な連続殺人事件を起こしておきながら、懲役刑に罰せられた犯罪者の親族が連続して殺害される。殺害現場には「義憤」の意味を持つギリシャ神話の女神ネメシスの名前が残され、死刑判決を免れた犯罪者たちへの復讐劇とみなされ、埼玉県警の渡瀬や古手川は県をまたいだ捜査に乗り出す…一貫して、司法制度の在り方を問う内容で物語は描かれる。心理技官など、あまり聞いたことがないような役職の人間も描かれ、少し不思議な気がするが、至るところで張られた伏線はラストで綺麗に回収される。
    犯人は結構早い段階で分かるが、どんでん返しが得意な作者だけあって、最後まで気が抜けない。今回も今までとは違う趣向のどんでん返しがあり、ましても、やられてしまった…

  • テミスの剣に続く続編。そして連続殺人鬼カエル男とつながる世界観。
    渡瀬警部の活躍が魅力的に描かれている。
    物語の複層的な面白さからすると、テミスの剣の方が面白く感じられた。

  • きっとまだ何かあるという予感を抱えて残り30ページ。
    期待通りの展開だった。
    死刑制度に対する被害者、裁く者あるいはその他の人々のそれぞれの思い。なるほど、無期懲役に対してこんな考えもあるのね、と参考になった。

  • 一気読みなんだけど終了と思った後にまたあった!確かに警告はあったけど。

  • 渡瀬刑事と岬先生のお父さんのコンビが新鮮でした。最後の二人のやり取りになんだか救われます。

  • 罪に対する罰のあり方、死刑制度の是非。テーマが重すぎて、緊張感を持ったまま読了。
    温情判事と呼ばれた渋沢判事もまた、義憤の女神<ネメシス>の使者だったのかもしれないが、被害者遺族はどうあっても救われない。
    渡瀬警部、小手川刑事、岬検事、また名前だけだが、光崎教授、岬洋介など、登場するだけでワクワクしてしまった。これで御子柴弁護士がいたら…
    前半の相良、速水の伏線も、最終章で見事に回収された。

  • 残虐な殺人を犯しながら死刑を免れた懲役囚の、家族が殺された。被害者遺族に代わっておこなう、復讐なのか?
    面白かった。渡瀬警部と岬検事をメインに、姿は見せないものの、光崎教授や岬洋介の名前も。なじみの面々の登場が、うれしい。
    遺族感情と、刑の軽さ。裁判所と市民感覚との乖離。死刑制度の是非。読み応えのあるテーマ。
    殺人は犯罪だと理性ではわかっていても、ネメシスの使者に共感してしまうものがあった。

  • 殺人事件の家族が、その事件と同じ残虐な方法で殺されて…という始まり。
    身勝手で残虐で全く反省していなくてこいつもうほんとに死なないかな、ってなるような犯人たちが裁判で死刑にならなかったショック、悔しさ、憤りなどを抱える被害者家族たちの気持ちが読んでいてとても辛かった。
    死刑制度は誰のためのものなのか、誰を裁いて誰を救うのか、罰を受ける側がそう感じない刑罰は罰たり得るのか、死刑は犯罪の抑制になり得るか、執行する側の心理的負担は、など答えの出ない問いに迷い込ませる本だった。

  • 評価は4.

    内容(BOOKデーターベース)
    ギリシア神話に登場する、義憤の女神「ネメシス」。重大事件を起こした懲役囚の家族が相次いで殺され、犯行現場には「ネメシス」の血文字が残されていた。その正体は、被害者遺族の代弁者か、享楽殺人者か、あるいは…。『テミスの剣』や『贖罪の奏鳴曲』などの渡瀬警部が、犯人を追う。

    殺人をしておいて反省も無くのうのうと生きている犯人への憤りは理解出来る。犯人を弁護する弁護士や裁判官が被害者の立場でも犯人を擁護できるのか?と常日頃から国民が皆思って居ることをそのまま小説にしているので思わずのめり込んだ・・・・が・・・最後の最後でえっ?結局自分の為だけの仇討ち?

  • 渡瀬警部&岬検事が登場するミステリ。非道な事件を起こしながら死刑を回避した懲役囚の家族が殺される事件。犯人「ネメシス」の意図は私怨なのか、それとも義憤なのか。死刑制度の是非をも問いながら、被害者家族と加害者家族を取り巻く問題をひどく考えさせられるミステリでした。
    個人的には、加害者の家族はよほどの場合を除いて、被害者だと思っています。なのにそれを叩く人のいかに多いことか。そして怖いのが、その人たちがそのことを正しいと履き違えていること。面白半分も腹が立つけれど、確信犯のほうがたちが悪いかもなあ。
    そして死刑の是非。廃止すべきかどうかはともかく、ラストのあの人の意見には賛成でした。死刑が極刑というのはなんだか違う気がするなあ。死んだらそれで終わりだなんて、優しすぎるでしょ。そもそも日本の懲役刑が甘すぎると思うので。更生の見込みがない無期刑なら、娯楽も奪ってもっと重労働させたほうが罰になると思うんだけどなあ。

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著者プロフィール

1961年岐阜県生まれ。『さよならドビュッシー』で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、2010年にデビュー。2011年刊行の『贖罪の奏鳴曲(ルビ:ソナタ)』が各誌紙で話題になる。本作は『贖罪の奏鳴曲(ソナタ)』『追憶の夜想曲(ノクターン)』『恩讐の鎮魂曲(レクイエム)』『悪徳の輪舞曲(ロンド)』から続く「御子柴弁護士」シリーズの第5作目。本シリーズは「悪魔の弁護人・御子柴礼司~贖罪の奏鳴曲~(ソナタ)」としてドラマ化。他著に『銀齢探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2』『能面検事の奮迅』『鑑定人 氏家京太郎』『人面島』『棘の家』『ヒポクラテスの悔恨』『嗤う淑女二人』『作家刑事毒島の嘲笑』『護られなかった者たちへ』など多数ある。


「2023年 『復讐の協奏曲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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