裏切りのホワイトカード 池袋ウエストゲートパークXIII

著者 :
  • 文藝春秋
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  • レビュー :49
  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163907192

作品紹介・あらすじ

「池袋ウエストゲートパークにはこの20年間のニッポンの問題が、すべて詰め込んである」――石田衣良池袋のトラブルシューター、マコトのもとにはあらゆる難題が持ち込まれる。でたらめの虐待疑惑をネットに書き込まれて炎上した宅配ドライバー。母親が悪い男とドラッグにはまった女子中学生。根拠のない情報が溢れるオカルト・サイト。ATMの不正操作による大規模詐欺。収録の4編はどれも現実の事件を彷彿とさせるものばかり。どんな事件も飄々と解決するのに母親には頭が上がらないマコトと、Gボーイズを率いて池袋の裏側を取り仕切るクールなタカシ。絶妙のコンビが活躍する人気シリーズ第13弾。「今」の空気が体感できる1冊です。

感想・レビュー・書評

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  • 池袋ウエストゲートパークシリーズ第13弾。
    すごい長期にわたって続いているシリーズである。主人公は池袋西口公園の近くで家業の果物屋を手伝う真島誠。池袋の裏社会を取り仕切るGボーイズとその帝王タカシは誠のマブダチである。社会の悪と遭遇し悩める人の相談を引き受ける誠は、裏では、池袋のトラブルシュータ―と異名をとっている。

    誠の活躍ぶりを描いた作品が4つ、収められていた。
    ●滝野川炎上ドライバー
    ●上池袋ドラッグマザー
    ●東池袋スピリチュアル
    ●裏切りのホワイトカード

    2016年~2017年にかけて「オール讀物」に掲載された短編を載せたものだ。
    どうりで、事件のあらましが最新のものだなと思った。特に表題作の「裏切りのホワイトカード」は、ニュースでも頻繁に流れていたあの事件をネタにしていると思われる。

    シリーズ当初と比べると、明らかに現実の池袋とその周辺の街も変わりつつある。
    今アラサーになっている誠やタカシが、池袋周辺の街を悪の手から守ろうとしながら、随所で自分たちの青春時代を回想するさまは微笑ましかった。

    池袋の影の救世主も、オジサンになっているんだなと実感する。だが、誠もGボーイズもまだまだ健在。ついでに池袋ウエストゲートパークもますます繁栄。ワンパターン化が懸念されるが、池袋の平和を託したいから、シニアになっても誠さんには頑張って欲しい。次回作も楽しみにしている。

  • IWGPシリーズ第13作。4編。
    いつもの面々のマコト、キング、ゼロワン、サルらが活躍。今回は格差社会をキーに、「児童虐待」「中年ドラッカー」「スピリチュアル」「偽装カード」をテーマとして取り上げる。
    マコトのお母さんが相変わらず格好いい。このシリーズ、20周年とは驚いた。

  • 何個か前は飽きたかな、と思ったけど今回はそうでもなく、さくさくっと楽しめて安定感もあった。
    ひさびさにサルが出てきたのがうれしい。

    炎上問題が一番身近なだけに入り込めたなぁ。

    2018.1.12

  • IWGPシリーズ第13弾。主人公をはじめおなじみのメンバーが、社会的な弱者を救うべく奔走する。

    このシリーズも20年だそうで、それをリアルタイムで追い続けて今もなお飽きないのは、作者が常に新しい社会問題を拾い上げて、マコト同様正義の味方の熱い心を失っていないからだろう。
    作者の恋愛ものは苦手だが、このご長寿シリーズは今後もずっと書き続けてほしい。

  • 池袋ウエストゲートパーク、13作目にあたる。
    池袋の果物屋でフルーツを売りながら町のトラブルシューターとして活躍するマコトもすっかり大人で、虐待される子供や、片親の少女、障害を持った赤ん坊のために汗をかく。
    時事問題をテーマにした短編が並ぶ本作だけに、今回もネタになっているのはネット炎上、ミドルエイジ・クライシスなど。
    どの短編もテンポよくさくさくと物語が進み、歯切れよく終わる。
    いっそ軽すぎるくらいの軽快さも、このシリーズの持ち味なので読んでいて気持ちいい。

  • 街の風景は変わり、アイテムも、犯罪の傾向も変わるけど、マコトはそのまま~女の連れ子に虐待を繰り返す司法書士は連れ子の父に糾弾される前に宅配ドライバーをネット上で糾弾。女子中学生はデパートの経理として働く母親が男に振り回されて覚醒剤を使っているのを止めさせたい。エフワンからの依頼で調査した本物の霊能を持つ女子大学生がサイキックサイトにスカウトされるのを厭がっている。千の単位で出し子を求めている奴からギャングをどう守るか~いつものペース。恋愛モノなんか止めれば良いのに…ついでにテレビ出演も止めたら良いや

  • IWGPシリーズ第13作目。20周年。長い時を駆け抜けている池袋ウエストゲートパーク。マコトは相変わらず【モテナイ果物屋】。キングは相変わらずカッコイイ。時代背景はしっかりと変化していて、スマホありネットあり、虐待、ドラッグ、スピリチュアルの物語。マコトもキングもそれなりに年をとっているのだろうけど、いつもマコトもキングも若いイメージ。マコトの語り口調が小気味いい。スラスラと読めるのがこの物語の素晴らしさ。マコトとキングの魅力が満載。
    『滝野川炎上ドライバー』児童虐待とネット炎上。虐待されているのは小学3年生の透。母の恋人が虐待をしている。実の父は借金の保証人になり、離婚。真面目な宅配ドライバーと息子のストーリー。マコトが虐待から救い出す。
    『上池袋ドラッグマザー』 シングルマザーがドラッグに手をだしている。マコトの依頼人は中学生の木崎真唯。ドラッグは安易にハマってしまう世界?恐怖を感じる。女であることを捨てられはしないシングルマザーの恋は、相手を選ばないと恐怖になる。
    『東池袋スピリチュアル』悪夢を見たゼロワンがスピリチュアルにハマるお話。 礼儀正しい女子大生の越川若葉のスピリチュアル能力を借りて解決へと走る。それにしてもスピリチュアルな世界。本当に霊感のある人っているのだろうか……。
    『裏切りのホワイトカード』 Gボーイズのキング・タカシのもとに怪しげな儲け話が舞い込んでくる。日本有数の製薬会社をもつ財団の若き理事の潮見美穏に呼び出され、「ブラックボード」(裏仕事の出会い系掲示板)を運営している弟・晴臣を探してほしいとの依頼を受けたマコトのストーリー。

  • IWGP(池袋ウエストゲートパーク)シリーズの第13弾。

    池袋西口の果物屋の青年マコトのもとへ、今日も行き場のない悩みを抱えて人が訪ねて来る。


    毎年、新刊が出るたびに楽しみにして読んできた。

    だが、一方で思う。読むのが年々つらくなっている。

    毎年、マコトのもとを訪ねて来る人たちの悩みのが、深刻になり、複雑になり、取り返しのつかないレベルまできているからだ。

    読み進めるうちに、やり場のない感情がこみ上げてくるのだ。


    『滝野川炎上ドライバー』
    真面目で地元で愛される宅配ドライバーの河本順治。人がいいばかりに知人の借金の保証人となり、離婚。離婚した妻の交際相手に引き取られた小学三年生の透の腕にある青いあざを、マコトは見つけてしまう。
    児童虐待と、ネットにあふれる正義感からくる炎上。
    「ネットができてから、おれたちは正義の力を行使するのに酔うようになった。誰もが指先ひとつで裁判官になれる時代になったのだから」(マコト)


    『上池袋ドラッグマザー』
    「飛びおりるまえに谷底をのぞきこんでいるような目で」中学三年生の木崎真唯は、マコトと訪ねて来る。
    「ママが別の人になってしまったんです」
    普通の人の前に、当たり前の顔をしてやってくるドラッグの恐怖。


    『東池袋スピリチュアル』
    鰯の頭も信心から。
    分かっていても、人は怪しげな「スピリチュアル」に手を出してしまう。
    礼儀正しい女子大生の越川若葉には、見えるのだという。そこに居ないはずの「人」が。
    そして、その「能力」に、IT企業の代表が目をつける。


    『裏切りのホワイトカード』
    Gボーイズのキング・タカシのもとに怪しげな儲け話が舞い込んで来る。
    マコトは、日本有数の製薬会社をもつ財団の若き理事の潮見美穏に呼び出される。
    「ブラックボード」(裏仕事の出会い系掲示板)を運営している弟・晴臣を探してほしいとの依頼。
    出口、否、入口も見えていない迷宮に、マコトは仲間と乗り込んでいく。


    知恵と、人脈と、胆力で、複雑化するトラブルに挑んでいくマコト。

    そこにあるのは、目の前にいる困っている人をほっとけないという、最も簡単で、最も難しい、大事な人としての生き方だ。

  • 相変わらず読み心地がよいな~(^^)♪大好きなマコトのおふくろさんも登場しているし、ゼロワンの意外な一面も読めたし満足(^o^)欲を言えば、もう少し刺激が欲しい!だってマコトとキングにかかったら、トラブルが簡単に片付いちゃうんだもん(^^;)

  • そろそろかな?

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