本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784163907208
作品紹介・あらすじ
神奈川県川崎市で、14歳の女子中学生の冬野ネガが、同級生の春日井のぞみを殺害した容疑で逮捕された。少女は犯行を認めたものの、「あんたたちにはわかんない」と動機は全く語らない。
なぜ、美少女ののぞみは殺されたのか。
二人の刑事が捜査を開始すると、意外な事実が浮かび上がってくる。
希望の「希」という漢字が「ねが(う)」と読むことから名づけられた、ネガ。現在は、母親の映子と川崎市登戸のボロアパートに暮らしている。
母はあまり働かなくなり、生活保護も断られた。まわりに頼れる大人や友人がいないネガだったが、あるとき、運命的な出会いをした……。
「キョウカンカク」でメフィスト賞を受賞し、『葬式組曲』が本格ミステリ大賞候補や日本推理作家協会賞(短編部門)候補となった著者による、社会派青春ミステリ。
みんなの感想まとめ
希望と絶望が交錯する中、14歳の少女が同級生を殺害した事件を描いた物語は、衝撃的な展開と深い社会的テーマを持っています。主人公のネガは、罪を認めながらもその動機を語らず、読者は彼女の心の内に迫ることに...
感想・レビュー・書評
-
希望の希が「希う(ねがう)」と読むことからネガと名付けられた14歳の少女が同級生を殺した罪で逮捕された。これが衝撃的な暴投です。ネガは殺したことは認めたが、殺した理由は黙秘し続けた。
この本は最後の最後まで裏切られてしまいました!!「希望が死んだ夜に」というタイトルらしく、希望が全然ない物語だったけれどなぜか読む手が止まらなくなりました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
天祢涼さん、初読みです。
青春ミステリー。ストーリーは面白い展開でしたが、ラストが今ひとつ、、、
貧困家庭の苦悩を描いた作品で、やるせない気持ちになります。 -
初読みの作家さん。
冒頭から引き込まれた。
日本は貧困者に冷たい社会という
作者の怒りが凝縮された作品に感じられる。
最後は少し、、、、ムリが、、、、
と思いつつ全体的には満足。 -
14歳の女子中学生が、同級生を殺害した容疑で逮捕された。
少女は、自分が殺したのだと犯行を認めるが、動機は語らない。
誰にもわかるわけはないのだと…。
少女の間には何があったのか、捜査一課の真壁が、生活安全課少年係の仲田と共に少女・冬野ネガの身辺を捜査する。
そして、彼らが真相を突きとめたとき。
切なさしか残らない。
悔しくて仕方ない。
貧困家庭だから、なのか…
こんなにも辛くて苦しくて哀しい思いをするのは。
やりきれない思いだけが、心の中に錘となって沈んでいる。
-
天祢涼さんの作品はこのシリーズの三作目「陽だまりに至る病」に続いて二作目、正確にいうとこちらがシリーズものの一作目なのだが三作目が素晴らしく、ぜひ他の作品も読みたいと思い手を伸ばしてみた。題材は子供の貧困、シングル家庭。主人公の「希(ネガ)」と「のぞみ」の二人、話を読み進めていくと二人にある共通点があることがわかる。そこから分かる生きていくということの辛さ、過酷さ、でもその中に見出した小さな幸せ、ただこのように並べた言葉も軽くなってしまうような、重い現実や結末に繋がっていく。
前作でも題名の秀逸さを述べたが、今回もまたこの「希望が死んだ夜に」という題名はとても考えさせるものである。様々な解釈を読者に委ねつつ、その言葉の意味を心に残したいと思わせた。 -
14歳の少女が絡む少年事件。その背景にあるものとは。現代社会の病理とも言える問題を巧みに盛り込んだ天祢ミステリー。
物語は警察側の捜査を追って描かれるが、時おり容疑者の少女の視点での描写が日記風に挿まれている。全4章からなる。
◇
神奈川県川崎市で、クラスメイトの少女を絞殺した容疑で14歳の少女が逮捕された。容疑者として取り調べを受けるのは冬野ネガという14歳の少女。だがネガは動機等の詳細について、「あんたたちにはわかんない」と言うのみで頑なに話そうとしなかった。
取り調べに当たった神奈川県警捜査一課の真壁警部補は、県警本部に異動後の初陣ということで、送検までにネガの口を割らそうと意気込む。だが、コンビを組む川崎署の仲田蛍巡査部長は、入念な鑑取り捜査と事件の背景を解明することを主張。24時間後の勾留期限に向け、奇妙なコンビの捜査が始まった。
* * * * *
現代社会の問題点がいくつも重なり合って生んだ悲劇。その被害者がネガとのぞみであることは疑いないでしょう。
貧困。ヤングケアラー。DV。虐待。さらに生活保護制度と、子どもたちを支援機関に繋ぐべき教師の多忙による疲弊。
貧困は昔からありましたが、正業につき地道に働くことで、そこから抜け出すということが、かつてはできました。
けれど富裕層をますます富ませる方向に政治が舵を切ったことで、非正規労働者が増えた結果として貧富格差が拡大。貧困から脱することは困難になってきています。
貧困は連鎖します。この負のスパイラルから子どもが逃れることは難しいでしょう。
物語の中で最も胸が痛んだのは、のぞみが死を決意した理由でした。
あれだけ前向きで明るかったのぞみを絶望させたのはフルートが続けられなくなるという生活保護の制約の壁です。
行政は「文化的な生活」を時代に合うように解釈していくべきだと思います。さもないと意欲と才能の芽を摘むばかりでしょう。
とにかく、深刻な社会問題について、いろいろ考えずにはいられない、優れた社会派小説だったと思います。
また、本作はミステリー小説としても上質でした。何より終盤の展開がみごとで読後の満足度を高めてくれています。
さらに、狂言回し役の2人の刑事が魅力的に描かれていたのも印象に残っています。特に仲田蛍巡査部長がステキで、彼女が主役のシリーズが読みたくなるほどでした。
* * * * *
ブクログの先達として尊敬するかなさんオススメの天祢涼ミステリー1作目。期待以上のおもしろさでした。
あと2作も楽しみです。かなさん、ありがとうございました。-
Funyaさん、こんばんは!
早速読んでもらえたのですね♪
しかも、尊敬するとか…照れちゃいますが(^^;)
でも嬉しいです、ありがと...Funyaさん、こんばんは!
早速読んでもらえたのですね♪
しかも、尊敬するとか…照れちゃいますが(^^;)
でも嬉しいです、ありがとうございます。
この作品読んで私すごく衝撃をうけたんですよ。
で、天祢涼さんの作品スゴいって思って
それからずっと注目してるんですよ(^^)
あと、2作のレビューも楽しみにしてますね♪2023/06/17
-
-
レビューを読んで知った本。
14歳の女子中学生の冬野ネガは、同級生の春日井のぞみをなぜ殺害したのか?県警捜査一課真壁と所轄の生活安全課仲田の捜査により、辛い事件の真相が浮かび上がる。
子どもの貧困をテーマにした社会派ミステリー。
大人の都合で、大人の弱さと愚かさのために、ささやかな希望を殺されてしまう少女達の話。ひどい話。
子どもを絶望させる大人は最低だと思う。
読んでいてとても悲しくなった。
誰かもう少し賢くて心があたたかい大人が二人のそばにいれば、こんな悲しい結末にはならなかったのに。 -
途中、うっすらと輪郭が見えてきたように思えましたが、それはあくまでただの輪郭であり、著者が伝えたかった真相や現代社会の闇には、全く到達できていませんでした。
なんて切なく、やりきれない思いばかりが残る出来事か。
大人は自らの意思で人生の選択ができますが、子供にはできません。
たまたま恵まれた環境に生まれることができればいいですが、不幸な環境で生きることを余儀なくされてしまったら。
そんな不幸な子供を減らすために、大人たちは何ができるのか、真剣に考えなくてはいけないのでしょう。
とはいえ、そんなことを言っても、ネガちゃんに一笑に付されるだけかもしれませんが。 -
ブクログの他の方の本棚で見かけて知った作家さん。初読み。
このシリーズが代表作の一つのようだったので、シリーズ一作目から。
中学生による中学生の殺人事件。殺人は認めるのに動機は黙秘という少女の真相を探る。
なぜか生活安全課の仲田が捜査に加わり、謎を明らかにしていく。
解決だと思われたのに、あれ違う?というのが何度かあって、目が離せない。
そして事件の真実は、辛くてやるせない。子供に貧困を押し付ける家庭。
子供には楽しい学校生活を送ってほしい。お金のことなんて気にせず、勉強や部活に励んでほしい。
これとは全然違う状況ではあるが、自分の娘のことを思ったりもしながら、やりきれない気持ちで読み終えた。 -
努力できる状況にあるっていうのは、まだ希望がある状態。
そこよりも悪化した状況は、なかなか想像出来てなかった。 -
-
やりきれない。
貧しさ、とか、不幸な子供時代、とか、
一番弱いところで最悪の形で表面化して、
そこでやっと断ち切られる連鎖。
本当にやりきれない。
生活保護は国民の権利なのに。
もうベーシックインカムでいいじゃん。
冤罪やうやむやで終わらなかったのは良かったけど、
ああ、やっぱりやりきれない。 -
なんとも切ない物語。
子供の貧困問題がよく報道されるが、日本の子供の貧困率は14%とか(ワースト19位)。1クラス40人としたら5〜6人はいる計算で、ネガやのぞみの様な思いをしている生徒も少なからずいるのが現実なのだろう。
多くの子供が普通に享受出来る学校生活、友人関係、趣味とか将来の夢を描く事が出来ない子供達が、現実に少なからず存在しているであろう事はなんとも辛い。
ラストの意外な展開など、引き込まれましたが、読後に残った思いはそんな事でした。 -
神奈川県川崎市で、14歳の女子中学生の冬野ネガが、同級生の春日井のぞみを殺害した容疑で逮捕された。少女は犯行を認めたものの、「あんたたちにはわかんない」と動機は全く語らない。
なぜ、美少女ののぞみは殺されたのか。
二人の刑事が捜査を開始すると、意外な事実が浮かび上がってくる。
貧困と虐待、そして推理ミステリーが織り混ざった読み応えのある作品。真相が明らかになってこれで結末かと思ったらもう一波乱。満足度の高い一冊でした。 -
初読みの作家さん。
迂闊に「面白い。」
っとは言えないが、なかなか 衝撃的で考えさせる作品。
今の中~高校 生って本当に希望がなぃのかも知れないですね(泣)
著者も1978年 生まれ いわゆる「失われた世代」
自分が彼女達の親ならば……という視点からの描写も辛い。
本当に夜みたいに真っ暗な世の中…
-
天祢涼作品 3作目。
続きが気になりサクサク読めた…けど やっぱり最後は含み?を持たせて終わるんだなぁ……。
最後 真壁はネガになんて言うんだろ… -
ミステリー小説としては面白いですが、特別共感したり引き込まれる感じがなかったです。
-
図書館本。少女が殺され捕まったのは同級生の少女。犯行は認めたけど動機は語らず、真相をつきとめる捜査が始まる。衝撃のラストで犯人。切ない…。
-
読んでいて、辛い気持ちがずーっとあって、
自分がその当事者だった場合、どうしてたか想像しようとしたけど、出来なかった。
みんなに読んでもらいたい。日本国内の貧困問題が増えてきていることにもっと全員が知ってほしいと思いました。
著者プロフィール
天祢涼の作品
本棚登録 :
感想 :
