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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784163907475
作品紹介・あらすじ
経産省若手官僚が問いかける、日本の未来
150万ダウンロードを記録した資料を補足を含め完全版として書籍化。
20~30代の官僚たちが現代日本を分析した未来への提言。
2017年5月に産業構造審議会総会の配布資料として公開されると、
多くのメディアに取り上げられ、瞬く間に150万ダウンロードを記録、
賛否両論を巻き起こした「不安な個人、立ちすくむ国家~モデル無き時代をどう前向きに生き抜くか~」。
これは「経済産業省次官・若手プロジェクト」の一環として作られたもので、
今後日本が立ち向かうべき課題
「富の創造と分配」
「セーフティネット」
「国際秩序・安全保障」
について議論を重ねたもの。
この資料に補足を加え、さらには養老孟司、冨山和彦、東浩紀らとの座談会、プロジェクトメンバー6人のインタビューを収録した完全版。
感想・レビュー・書評
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私は1984年生まれで、経産省若手プロジェクトのメンバーと恐らく同世代か少し上くらいなので、先に公開されたレポートを含め、非常に興味深く読ませて頂いた。
本書の率直な感想として、誰向けに書かれた本なのかが分からなかった。
恐らくひとつには、若手プロジェクトと同世代に向けて、これからの時代をどう生きるか考えて行動していきましょうということだと思う。しかし、これからの時代への不安は同世代の人たちは温度感こそあれども、既にみんな思っていることであり、今更感があると思う。
上の世代に向けては、シルバー民主主義への批判など、言いたいことは分かるが、それも多くの人にとって周知のことであるし、その先どうするというメッセージ性が薄いように思える。
現に、上の世代であり、本書のインタビュー相手である養老孟司氏、冨山和彦氏、東浩紀氏の話からは、それらの問題は理解した上で、これからどうすべきかという論点になっていたように思う。
ちなみに、上記3氏へのインタビューは、本書の読者に向けてというより、経産省若手プロジェクトメンバーの勉強のため、というような内容になってしまっていたのが非常に残念だった。
公開資料ならまだしも(それでも人件費などの形で国民の血税がコストになっているが)、書籍として読者に対価を支払ってもらうものとしては、質問者側のインタビュー内容のレベルが低いように感じられてしまった。(大学のお勉強サークルの同人誌でももっと濃い内容があるかもしれない。)
上記を踏まえて考えると、本書は中学生や高校生向けとしては、とてもよい内容に思える。経産省若手プロジェクトメンバーへのインタビューもあり、どのような経緯で経産省を志望し、若手プロジェクトに関わることになったのかも分かるので、将来的に社会をよりよくする仕事に携わりたいと思っている中高生にとっては、とても勉強になる一冊だろう。
本書に対しては色々といいたいことはあるが、私自身も同年代としてこの国の将来を憂いているし、官僚が正直ベースのレポートを公開して、多くの国民を議論に巻き込んだことは、意味があると思い評価している。しかし一方で、国民のエリート層の代表ともいえる官僚が今更このようなレベルの議論をしていることに失望も感じえない。
ちなみに重箱の隅をつつくようで恐縮だが、057頁の「民族学」は、「民俗学」の誤記と思われる。民族学(≒文化人類学)は社会学と同様に欧米から入ってきたものであるし、「世間」など日本社会の研究は民俗学の領域で盛んなことから、文脈からして「民俗学」が正しいと思われる。
こういう小さなことではあっても、それが積み重なって、官僚というものが、常識的な視点が欠けてしまっていて、一般市民と認識のギャップがあるもののように思えてしまう。
(私自身、経産省でもキャリアでもない国家公務員、地方公務員の友人はたくさんいるので、彼らが一般市民的な感覚を持っていることは重々承知しているのだが、公に公開するものである以上、プロ意識をもって作り上げて欲しい。)
日本という国家の未来をよりよくしたいと漠然と考えたいという方や、養老孟司氏、冨山和彦氏、東浩紀氏に興味のある方にとっては、勉強になる一冊。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
絵餅 官僚システムをまず考えなさい
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【経産省若手官僚が問いかける、日本の未来】一四〇万ダウンロードを記録した資料を補足を含め完全版として書籍化。二十〜三十代の官僚たちが現代日本を分析した未来への提言。
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経産省若手プロジェクトのメンバーが未来への提言をまとめたものと、大学教授らとの対談。
ゲンロンの東浩紀さんがこんなところにも登場していた。 -
2017年に発表され話題となった経済産業省の若手プロジェクトが本になったようです。不安な個人、立ちすくむ国家の現状分析は、良くできております(AS IS分析ですな)。また、やるべきことの(TO DOリスト)も整理されております、となると、次は、やってみなはれ(がむしゃらに、早く)、でしょうか。★三つかな。
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2017年に公表された、経産省若手プロジェクト(「 富の創造と分配」「セーフティネット」「国際秩序・安全保障」のチームに分かれて、半年近くにわたり議論をした上で、合流してチーム全体としてのメッセージを練り上げた、という(p.1))の成果物(webでも公表)に、座談会(養老孟司、冨山和彦、東浩紀)とプロジェクトメンバーのインタビューを加えた出版物。
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前半の記述だけで良かったか。
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若手官僚全体で作ったと思ったのだけど、経産省の若手で作った本なのね。社会の切り取り方が部分的だなぁと思ったので、これを機に社保庁版をぜひ作って欲しい。死人が出るかもしれないけど。
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2017年に公開された経産省若手プロジェクトのレポート完全版と担当社員たちのインタビュー。養老孟司、冨山和彦、東浩紀との座談会をまとめたもの。東浩紀コメントが面白かった。
以下メモ。
●日本の若者は貢献意識が高いが社会を変えられるとは思っていない。自国のために役立つことをしたいと思う若者は各国の中で最も高いが、自分の参加により社会が変わると思う若者の割合は最も低い。
●勤労世代が高齢者を支える、の発想を転換し、子供を大人が支えると考えれば良い。
●25年には団塊世代か75歳以上。そこから逆算するとこの数年が勝負。少子化を止めるには団塊ジュニアを対象とした対策が必要だったがすでに40を超えており対策が後手後手。今回が少子高齢化を克服する最後のチャンス。二度目の見逃し三振はもう許されない。
●主婦に直接会いどんなつもりで朝食を作ってますかと聞くと、栄養を考えてるとか和食が、伝統食がと答える。画像を修正できないポラロイドを渡して三食全て記録させると、言ってることとやってることが逆だった。本音と建前。世論調査は信用ならない。法案に全員賛成でも結論は五分五分になったりする。
●こういうことを掘り下げた本を賞に推薦しても通らない。日本人は本当のところを言われるのを嫌うようだ。素直に現状を調査するということに対して社会学関係の人は特に偏見がある感じ。
●人を殺すのは「物理的に壊れてしまうと元に戻せない」。自分が死ぬことについては「寝て翌朝ただ起きなかっただけ」。自分の死については考えても無駄。病気になった当人も大変だが、それで困る人は他にもたくさんいる。世話をしなければならない奥さんが困る。仕事を肩代わりする同僚が困ると。日本において健康診断がほぼ強制なのは「周りに迷惑をかけないように」に基づいているのかも。統計的には健康診断をやってもやらなくても意味がない。末期医療で金がかかるのは「できるだけやれることはしてください」も家族がいうから。自分がそうしたい、もあるが、「冷たい扱いをして後で周りから色々言われたくない」から。
●昭和の人生モデルとあるが、中高卒業したら就職する人の方が圧倒的に多く、大学に行く人は特殊な人間だった。
●個人が安心して挑戦できる新たな社会システムをつくるというが、そもそも日本人は選択で生きていない。アメリカ人は子供の頃から「選択の主体が存在する」と叩き込まれる。この車の色を決めるのはお前だよ、と言われてもアジア系の子供は「お母さんが好きな色だから」になる。日本人は選択せずに状況依存で考えていく傾向が強い。選択するのが良い悪いではなく日本人のメンタルには無理。落ち着くところに落ち着く、場の空気で決まった、がある意味日本的。
●未来のことよりも現在をどう一生懸命生きるか。近年の日本にはそうした視点がなくなりつつある。昔は病気などで今よりはるかに死ぬ確率が高かった。だから思う存分遊ばせてあげようと思った。今は海にも入らせてくれない。濡れてしまうから。死なないのが当たり前になってから子供は「大人予備軍」になった。自殺したり人を殺したり。逆に高齢者が「死にたくない」喚くようになった。やりたいことをやらずに来て後悔しているということ。
●facebookなどはノイズの塊。友達が結婚したとか旅行に行った話は知らなくても困ることではない。しかしそれをみてコメントをつけたりしている自分はむしろノイズを求めているのではないか。
●クールヘッド、バット、ウォームハート。アルフレッドマーシャル。
●現場で起きてることを真摯に見つめる。自分なりに「なぜ、なぜ、なぜ」としつこく考える。なぜの数が少ないと対症療法的になる。死因は心筋梗塞でもそうなる原因がまた別にあり、さらに調べるとその原因を作っている原因があって、のような。
●昔は情報の非対称性があったのでエリートが大衆を導けた。今はネットで同じ発信力を持っているため大衆が勝つ。エリートはもう面白いことや尖ったことはできない。大衆の欲望に奉仕することしかできない。
●保育園はバリバリ働く共働き世帯のためにあると思っていたが、2人で働かないと生活ができない家庭のためにあると言う発想。その発想がないことに社会とのズレができる。 -
”今年5月に発表され、150万ダウンロードされた経産省若手プロジェクトの提言をもとにした、解説&掘り下げ本。
DLしてもパラパラ眺めたけれど、改めて紙の本で読むと共感する主張やハッとさせられるキーワードがいくつもあった。
後半の養老孟司さん、冨山和彦さん、東浩紀さんとの対談パートが刺激的!
<キーフレーズ>
・「昭和の人生すごろく」のコンプリート率が大幅に下がっている
・多様で複線的な社会参画を30代、40代から
・高齢者を何人で支えるか→子どもを何人で支えられるか
・二度目の見逃し三振はもう許されない
<きっかけ>
プレゼント交換会にもっていくはずが遅刻したため、図らずも自分用のプレゼントに…。(結果は、大正解!)” -
官僚にはよいイメージはありませんでしたが、熱意のある方々もいるのが分かったのは良かったです。
今後の実行性などを考えると経産省だけでは範疇外の分野も含まれてるので、省庁を超えた若手pjとして、発展を期待します。
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昨年話題になった経産省若手官僚による
未来の日本への提言
日本のエスタブリッシュメントにも熱く真剣に
我が国の針路考える方々がいるのを感じ
胸が熱くなり、元気が出てきました。 -
2017.12.25 くまざわ書店品川で見つける。
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経産省若手の問題意識を知ることができる。若手がイキイキと仕事をしているようで羨ましい。わたしも官僚になるという選択肢はなかったか。
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経済産業省の若手官僚が2017年に発表したペーパー発表したら物凄い反響があった。
その理由として、国家機関の省庁が現在の制度疲労を真っ向から批判して制度と現実のギャップを浮かび上がらしているからだと、自分もHPからDLした資料を見て感じた。
この本は、そのペーパーを発表した若手官僚と著名な文化人との対話や若手官僚のインタビューなどが書かれていた。
若手官僚と言っても40代くらいの人かと思ったが、実はもっと若く入庁10年以内(多くが4,5年程度)の人が多かったことが正直びっくりした。
キャリア組と呼ばれる彼らのインタビューを読むと
自分が抱く役所仕事のイメージと、実際に彼らがやっている仕事とのギャップ、そして仕事への取り組み方や考え方等があまりにもかけ離れていたので、それを知れただけでもよかったと思う本だった。 -
東2法経図・開架 302.1A/Ke27f//K
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ソーシャルネットワークを瞬く間に駆け巡ったレポートについて、著者らのプロフィールなどと合わせ、知識人へのインタビューを通してレポートの作成背景やその想いを解説。国家の抱える課題を自分ごとにする事の大切さを訴える。地方の視点が欠けているのは自分自身にも言えると感じる一方で、満場一致は不可能という日本の課題の複雑性と、その上で自分はどう生きるのか?を考えるきっかけとなる。
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