はやく老人になりたいと彼女はいう

  • 文藝春秋 (2017年11月10日発売)
2.84
  • (1)
  • (11)
  • (22)
  • (13)
  • (4)
本棚登録 : 183
感想 : 25
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (192ページ) / ISBN・EAN: 9784163907529

作品紹介・あらすじ

暗い森? 頭蓋骨? 終わった恋?

どこか懐かしくて、ちょっぴりホラー。

大人のための絵本小説です。



新興住宅地の夏祭の会場から、きもだめしをするうちに、

十歳の少年と少女が、深い森に迷いこんだ。

少年とは知り合いの老婆は、森をさまよう。

さらに少年の母親と、少女の父親も……。



ひと晩だけの遭難。暗い森で浮かびあがった、それぞれの人生。

愛に不器用な人たちを描く、おとぎ話のような文学作品。



小幡彩貴のイラスト21点掲載!

みんなの感想まとめ

テーマは、愛や人間関係の複雑さを描いた大人向けの絵本小説で、登場人物たちがそれぞれの人生の中で抱える悩みや葛藤が浮き彫りになります。特に、シングルマザーの女性が「早く老人になりたい」と願う背景には、怒...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 伊藤たかみってもうちょっと女性の心情を書くのが巧いと思っていたんだけれど、この作品には共感できず。

    なにより自分の息子が行方不明になっているっていうのに、元恋人と缶チューハイ?ビール?(記憶があやふや)飲んだりしてる時点で、ないなー。

    大人のための絵本とは言うけど、設定に無理があるよ。
    残念・・・。

  • 読書開始日:2022年7月5日
    読書終了日:2022年7月31日
    所感
    知らず知らずのうちに、自分を抑圧してしまうことが多くなった中年男女が、呆けた老婆の尖った愛に触れ、変化が起きる。
    どんどんスピードを上げて坂を転がるように、堕落する。ダメだとわかってるのに、少しの興奮と、面倒臭さから、流されるまま。
    どこまで行っても愛に肉は介在するし、愛を捨て去ることもできない。
    またくるの、写真を送るの。
    愛は少々乱暴を纏う方が健全。

    先に自分で自分をこき下ろすと、そのあとなにか言われても不思議と傷つかない
    フレネミー
    藪蚊やスイカの種と一緒で、なくても困らないけれど、あったほうがやっぱりいい。夏の輪郭だってくっきりする
    卑怯な自分の心が焼け焦げた、そんな臭い、臭いが恥ずかしかった
    色恋等を削ぎ落とした、晩年の心だけでつながる関係を築きたい。でもそれは老いてから叶う、老いたい
    カレーの香りで不安に、日常と非日常
    私の不幸に相乗りするな
    恋多き女だけど、人好きではない、すぐ結婚したのも、他人じゃない人にそばにいて欲しかった
    押し付けられた優しさだって、もらえるだけありがたい
    家族愛が強まると、性が遠ざかる
    夫婦ではなく、自分自身のつじつまを合わせてしまう、防衛本能
    愛し合わないといけないなんて、若さの脅迫観念
    お正月もだめだったら、人間もうダメ
    ようやく恋が終わる。執着。肉の介在しない、心の愛がはじまる。実態など無いのに。距離感
    またくるの=愛は少し乱暴なかたち
    あのひとに見て欲しいから、送るの

  • なんというタイトルなんだろうと
    思わず手に取って読みました。

    大人の為の絵本小説との事。
    確かに 普通の本より絵が多かった。

    内容もファンタジー?っぽいような
    現実感ありのような。。。

    タイトルの
    早く老人になりたいと思っていた
    主人公?の女性は
    シングルマザーで 色々悩みを抱えていて
    老人になったら 怒りとか悲しみとかから 開放されるだろうから
    早くなりたいと思っていたようですが
    一晩の さまよいの中 
    その気持ちも 動いていったのかな?

    登場人物それぞれに 抱える悩み
    でも 答えを出すのは自分。

    ホラー小説なのかなぁ??
    不思議なお話でした。

  • ジャケットのイラストで手を伸ばした本。初の作者。イラストがないと、なかなか読めなかっただろうな。 人生がいろんなものを背負って進むものなのだなと感じた。包丁とぬか漬けの場面が面白くも人の怖さを感じた。

  • 冷えきった愛、重い愛、お互いに自覚のできない愛。
    それが本当に愛だったのか単なる情だったのかは、離れたり、別れたり、失った時にはじめて分かるのかもしれない。
    現在進行系の愛や疑似愛の前では、良くも悪くも人は簡単に馬鹿になってしまうのだなと思った。

  • ふむ

  • 他の本より挿絵は多かったものの、大人の絵本という印象は受けなかった。
    あっさり読めたが、タイトルと中身もあまりリンクしてないような。

  • 大人の絵本とは思わなかったかな。
    私の理解力が乏しいからでしょうか、ストーリーとタイトルのリンクがあまりないような、、、

  • 何をどう捉えていいのかわからず★2
    また、別の機会に読んだら評価がかわりそう。

  • 自分もおばあちゃんになったら楽しいかなーって思うことあって読んでみたけど、自分とはあんまちゃうかった(笑)もっと達観した人のお話なのかなと思ってたんやけど、むしろ真逆かな 猛々しいし生々しい

  • 不安なことが多いとき、ああ、早く老人になりたいって思うことがあったので読んでみた。
    ちょっと読みたかった内容とはちがった。
    おばあちゃんのエピソードは少し怖いなあ。
    なんとなくどよーーんと暗い気持ちになってしまった。
    (舞台が暗い森だし)

    でも多分本当はそうじゃないと思う。
    ただどよーんとなるんじゃなくて、過去の辛いことを受け止めて、消化して行こうみたいな感じなのかなあ。
    まだ作品を汲み取る力が弱いなあと感じた。。

  • 読み易かった。結局、タイトルだけ好きでした。

  • 絵は凄く可愛いのに、内容は凄く重い(-_-;)はやく老人になりたいと思っても、老人になるまでにいろんな事が起こるし、老人になっても老人の悩みが出てくるから、結局は今をしっかり生きないとな~(^^;)

  • 「大人の絵本小説」をコンセプトにしているのであれば、なんか中途半端なイメージを受けた。挿絵のタッチに臨場感を持てない(←これが狙いなのであれば、そこに共感できなかった)し、「現実味を持った肝試し」的なストーリーからタイトルに繋がるような核になる部分が見つけにくい。中年世代の男女の恋愛観や結婚観、子ども目線から感じる大人の理不尽さな不可解な観念、すべてを超越して夫の亡骸を掘り起こそうとする痴呆を患っているであろう老婆。人生を問う要素は詰まっているのだけれど、輪郭がぼやけてしまっている感じ。

  • 夫婦の愛情は齢とともに形を変えていくものだと思っていた。かさかさした押し花みたいな老人になりたいと願う麻里子に共感する。実際ちょっとカサついた夫婦になってることに満足している。

  • 認知症の老婆はずいぶん前に亡くなった旦那さんの
    骨を掘り出すために 森をさまよっていました。
    骨になってからも旦那さんを誰にも渡したくなく
    恋慕い続ける姿に枯れた愛を持ちたいと願う反面
    こんなに好きなのも幸せかもと思ってしまう

  • (わたしもよくハッと気づいたら途中を全部すっとばしておばあさんになっていればいいのになぁと考えていた)
    少年、その母、その元恋人の男、おばあさんが暗い森の中を歩く。挿絵がよい。少年が母を描くためにいるだけのような気がして残念。

  • 故郷の夏祭りで偶然出会った麻里子と敬吾。昔付き合っていたが別れ、別の人と結婚し、麻里子には和馬、啓吾には美優という中学生の子どもがいる。麻里子は離婚しており、啓吾も別居中。そんな二人と子どもたちが夏祭りの夜に度胸試しの山のなかでさまようことになる。そして、地域で駄菓子屋を営んでいたおばあさんが関わり、一夜の大放浪となる。

    愛とか、結婚とか、難しいね

  • すごく好きだった。深い深い森の中に10歳の少年と少女が迷い込み、かつて商店を営んでいたおばあさんに出会い、少年はさらに深い森の中をさまよう。少年の母親は少年の父親と別れていて今は若い恋人がおり、少女の父親は妻とは別居中。そして少年の母親と少女のの父親はかつて恋人同士だった。
    愛に不器用な人たちが暗い森の中で想うこと。愛の終わり、そして、愛の残りについて考えたくなる。
    まさに大人の童話。暗く甘美で、どうしようもなく好きなのにしょうもないことになってしまう恋というもの、空回りだらけの愛。
    人生ってやっぱ森なのかな。迷子になってる人たちへ

  • 人を好きになるって爽やかにいかないもので、ぐちぐちしている。
    頭蓋骨の中に残ってたゆるい土みたいに、ぐちぐちしたところがある。

    あまりにぐちぐちしていて、苦しい気持ちになることの方が多くて、
    でもやっぱり最後には会えてよかった、一緒に過ごせてよかった、好きになってよかったっていう気持ちが残るところまで、たどり着ける強さを持った気持ちなんだと思う。

    そんな素敵な気持ちはきっと、恐れないでたくさん持つのがいいんだと思う。

全21件中 1 - 20件を表示

この本が好きな人におすすめの本

著者プロフィール

いとう・たかみ
1971年兵庫県生まれ。1995年、早稲田大学在学中に「助手席にて、グルグル・ダンスを踊って」で第32回文藝賞を受賞し作家デビュー。2000年『ミカ!』で、小学館児童出版文化賞、’06年『ぎぶそん』で坪田譲治文学賞受賞、「八月の路上に捨てる」で芥川賞受賞。主な作品に『ドライブイン蒲生』『誰かと暮らすということ』『 そのころ、白旗アパートでは』『秋田さんの卵』『ゆずこの形見』『あなたの空洞』など。

「2016年 『歌姫メイの秘密』 で使われていた紹介文から引用しています。」

伊藤たかみの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×