葵の残葉

  • 文藝春秋 (2017年12月13日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784163907680

みんなの感想まとめ

明治維新を背景に、徳川家の視点から描かれる物語は、淡々とした文体でありながら深い感動を呼び起こします。史実に基づいたストーリーは、読者にさらなる知識を求めさせる魅力を持ち、興味を引きます。特に兄弟間の...

感想・レビュー・書評

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  • 徳川家(宗家じゃない)視点の明治維新の流れが読めてよかった。

  • 史実だけで十分に物語になるのだから、このくらい淡々とした文章がちょうどいい。もっと読みたい、もっと知りたい、と思わせるのも狙いなんじゃないかなと。
    非常に楽しめました。装丁も素敵です。

  • 兄弟それぞれが相手に何を伝えるかまでも思い悩みながら選択していく過程がひしひしと伝わる。絶対の正義と正解もないこの時代は、分かりづらいが面白い。
    最初名前が頭に入るまで、話が入りづらいが、そこを過ぎると立場ある仕事をする人は特に感じるものがあると思う。尾張、越前、京都の距離感と江戸の遠さが伝わる。写真がなぜ残っているのかを丁寧に描いているのは面白い。

  • <凛>
    これわまさしく「本」でなければ巡り会えぬ物語です。映画やTVでは無理。もちろんネット配信の云々などは問題外。皆様本を読みましょう。今や読書は数多の凡人達には真似できぬ誇り高き趣味ですぞ!

  • 「流転の中将」で松平容保と一緒に京都所司代として頑張った松平定敬の敗走の旅が面白くて、今度はこの兄弟に2人加えた4兄弟の話を読んだ。主に長男の徳川慶勝メインだったけど、この話もすごく面白かった。ラストに慶勝が撮影した4兄弟の写真が実際に掲載されていたので、涙が出てしまった。それにしても前作に続いて、徳川慶喜に振り回された兄弟だったのだなぁ笑。

  • 「この紋所が目に入らぬか」――誰もが知る『水戸黄門』の決め台詞である。印籠に刻まれたのは、徳川将軍家の象徴である葵の紋。その存在は、日本全国に深く浸透している。

    その“葵”の木に、なおも残る葉――すなわち徳川の時代の終焉に立ち会った人々。それが高須松平家の四兄弟である。

    尾張藩主としていち早く官軍に与した徳川慶勝。
    一橋家を継ぎ、維新派との交渉にあたった徳川茂栄。
    そして、会津藩主としてその名を歴史に刻む松平容保。
    さらに京都所司代として兄を支え、最後まで戦い続けた松平定敬。

    同じ血を引きながら、それぞれ異なる立場で幕末という激動の時代に身を置いた四人。その選択と運命が、本作の軸となっている。

    幕末を扱った作品は数多いが、容保を除けば、彼らは決して広く知られた存在ではない。だからこそ、この物語は派手さとは無縁だ。だがその分、歴史の陰に埋もれがちな人物たちの葛藤や矜持が、静かに、しかし確かに浮かび上がってくる。

    華やかな英雄譚ではない。
    むしろ、時代に翻弄されながらも、それぞれの立場で最善を尽くそうとした人間たちの記録である。

    その意味で本書は、いわば“残された葉”の物語だ。
    目立たぬがゆえに、かえって深く心に残る――そんな一冊である。

  • 尾張藩最後の殿様、徳川慶勝は開明派のなかなか立派なお殿様だったんですね。
    これまで、御三家のくせに早々に新政府に恭順して不甲斐ないと思っていましたが、間違いだったようです(笑)

  • 兄弟同士、敵味方に別れつつも根底には根をおなじくする者として思いやり、やるせない気持ちをかかえながら維新前後を描いた作品。個人的には、なかなか取り上げられない桑名藩からの視点でもう少し読みたかったかな。

  • 『流転の中将』が良かったので、早速読み始めた、高須兄弟シリーズ。
    長男・慶勝、尾張藩主の側から語られる。
    そこに、桑名藩主・定敬がちょこちょこ登場。
    きっと、定敬に惹かれたんだろうなぁ・・・
    だから『流転の中将』があるということで・・・
    かなり、本作とあちらは重なっている。
    ・・・先に、コチラを読めば違ったかも知れないが、
    私は、あちらの方がおもしろく読めて、残念。
    どうしても慶勝目線だと、政治中心になるようで・・・

  • 明治維新時期のリボリューションは、好きになれずに物語は、余り読まないできました。徳川家側からの視点でのお話し。なんとか完読しました。

  •  時は幕末。
     徳川の傍流である高須家から尾張・一橋・会津・桑名へと散り、勤王派と佐幕派に分かれて対立した四兄弟の半生を描く歴史小説。
     旧弊のしがらみと維新の主導権争いが複雑に絡み合う時代と立場において、主に、尾張藩主・慶勝の苦悩と葛藤が重点的に扱われる。
     激動の荒波を生き抜く兄弟の奇縁と、絡み合う愛憎のもどかしさ、遣る瀬無さに沈鬱とした心地になるが、新しい時代に直面し、ひたむきに前進する彼らの姿は、一種眩しくもある。
     然して、四兄弟が揃って明治の世を迎え、穏やかに過ごす後半生もまた、心の澱が凝った負の余生なのだ。
     その陰のような余韻に、葵の御紋を背負ってきた者の矜持が静かに滲む。
     本編後に収録されている、四兄弟の実際の集合写真が、この佳作の終息を彩っている。

  • 本屋が選ぶ時代小説大賞を受賞!
    幕末。徳川分家筋・高須に生まれた四兄弟は、倒幕・佐幕に分かれ対立する…。

  • 幕末に佐幕と倒幕に分かれて対立した高須四兄弟。
    御三家筆頭尾張藩ながら倒幕派に与した徳川慶勝を中心に倒幕派の会津藩松平容保、桑名藩松平定敬、尾張藩藩主と一度はなりながらも追い出された一橋家の一橋茂栄のそれぞれの幕末維新を描く。
    淡々と書かれているが、何を語らなくても劇的な道を歩んでいるのだから、充分なのかもしれない。

  • 幕末の徳川御三家の行く末を決めたのは、実は慶勝?「残葉」という言葉がすごく響く。

  • うーん、盛り上がりがない。

  • 容保さまと桑名の殿がご兄弟なのは知ってたけど4人兄弟だったんだ。……気になる、読みたい!

  • 新田次郎文学賞受賞作品。
    著者は愛知県生まれで学校の先生をしていた方です。
    激動の幕末の時代の中でも、そこまでスポットライトは当たってこなかった印象ですが、高須四兄弟が関わっていた部分も少なくないのでしょう。自分もかつての尾張藩地内に住んでいるので、どうしても尾張目線になり、物語に入り込んでいました。これまで幕末に関心を持ってこなかったけれど、ちょっと興味が出てきました。

  • 尾張は印象悪いね

  • 【幕末、運命に引き裂かれた兄弟がいた】徳川の分家筋・高須に生まれた四兄弟はやがて尾張、一橋、会津、桑名を継いで維新と佐幕で対立する。歴史と家族の情が絡み合う物語。

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著者プロフィール

1966年愛知県生まれ。名古屋大学大学院国文学研究科博士課程修了。文学博士<br>2007年第87回オール讀物新人賞を受賞してデビュー<br>2018年『葵の残葉』(文藝春秋)が第37回新田次郎文学賞と第8回本屋が選ぶ時代小説大 賞を受賞

「2023年 『元の黙阿弥』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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