修羅の都

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 46
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (402ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163907758

作品紹介・あらすじ

「武士の世を作る」御家人たちの土地が、公家たちの荘園として搾取されていた屈辱の時代は終わりにする。頼朝が生涯をかけての願いが今、実現するかどうかの瀬戸際に来ている。頼朝没後22年、65歳になった北条政子はおのれのすべてを振り絞って、後鳥羽上皇との戦いへと御家人たちを力強く鼓舞する。鎌倉幕府三代の将軍の側に、妻として母として、そして時代の要としてその存在を輝かせ続けた北条政子。喜びと苦しみ、類まれなる人生の最後で得た感慨とは。頼朝晩年の大いなる謎に、著者懇親の解釈が肉迫する。魔界・鎌倉を舞台に、頼朝と政子を通して源氏三代のドラマ、人間の業を大胆にドラマティックに描き出してみせた長編エンタテインメント!

感想・レビュー・書評

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  • いい国つくろう鎌倉幕府でお馴染みの源頼朝とその妻北条政子の物語で、前半は義経討伐に至る経緯がメインとなっていて、どうして義経が討たれなければならなかったのかが描かれていて、あぁ、これなら討たれてもしょうがないわ、と思える内容となっている。
    後半は言っていいか悩むが、ほぼ若年性痴呆症の話になっていて、家族に同じ立場の人がいると、まぁ、よくわかる内容になっている(かくいう私もよく理解はできたw)。
    でもその分、物語としては、展開が希薄で同じパターンの繰り返しでなかなか読むのがしんどくなってしまった。
    しかしやっぱり、そもそも鎌倉時代って、ほぼ古事記とか神話の時代と変わらない感覚で、なんだかドラマ成分が希薄に感じてしまうなぁ。

  • 頼朝に寄り添った北条政子の思い,鎌倉幕府のために失ったものと成し得たこと,が頼朝を語ることで,浮かび上がって来る.頼朝がボケてからの第五章の描写が少しダラダラした感はあるが,全体にテンポよく鎌倉幕府創成期を一気に駆け抜けた様な読後感.とても面白かった.

  • 今まで時代小説と言うと戦国時代以降しか読んでいなかったが、鎌倉時代を舞台にした小説を初めて読む。
    頼朝がこんなにも猜疑心の強い人間だったのか。おまけに老人性痴呆症に冒されている設定。史実がどうであったかわからないが、三代で終わった状況を見ると激しい権力闘争があったであろう事は推測される。

  • 苦しい苦しい小説であった。特に、大姫……そして、鎌倉府、家族、病に思い悩む頼朝……政子も如かり……

    私は、何を守って生きていくのか。

  • 鎌倉時代。
    頼朝と政子。

  • 大好きな伊東さんの最新作。


    戦国時代ものもいいですが、

    平安時代を取り上げた「悪左府の女」や南北朝時代を取り上げた「野望の憑依者」

    も抜群におもしろかったので、今回の鎌倉時代草創期を取り上げた本作も相当期待していました。



    結果やっぱりめっちゃおもしろい。

    通説ではほとんど語られない源頼朝の冷徹さやいかに武士の世の中を築いたか

    そして末期の綻び、北条政子や執権の一家となる北条家の成り上がりなど

    これは新説で本当におもしろい。一気読みでした。

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プロフィール

1960年、神奈川県横浜市生まれ。早稲田大学卒業。外資系企業に長らく勤務後、文筆業に転じる。『国を蹴った男』で吉川英治文学新人賞、『黒南風の海‐‐加藤清正「文禄・慶弔の役」異聞』で第1回本屋が選ぶ時代小説大賞、『義烈千秋 天狗党西へ』で歴史時代作家クラブ賞(作品賞)、『巨鯨の海』で山田風太郎賞と第1回高校生直木賞、『峠越え』で第20回中山義秀文学賞を受賞。『城を噛ませた男』『国を蹴った男』『巨鯨の海』『王になろうとした男』『天下人の茶』で5度、直木賞候補に。著書に『武田家滅亡』『天地雷動』など多数。

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