【2019年本屋大賞 大賞】そして、バトンは渡された

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 5220
レビュー : 725
  • Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163907956

感想・レビュー・書評

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  • 父親がコロコロ変わり、血の繋がっている本当の父親とは音信不通。本当の母親もいない。そんな、一風変わった、というか、まあ普通では考えられない境遇の主人公に、共感できるのだろうか?と半信半疑で読み進めた。

    血の繋がっている家族と、自分を育ててくれた家族、どっちが本当の家族なのか?というテーマのお話は、本でも映画でもありふれていて、湿っぽくて、正直苦手だったけど。

    どこかコミカルで、少しも湿っぽくならず、最後のバージンロードのシーンではあたたかな涙が流れました。


    主人公の女の子が、いい意味ですごくサバサバしていて、良いお父さんお母さんに育てられたんだなーと感じてしまうような雰囲気が端々に現れていて。
    その辺りの繊細な描写も、さすがだなぁと思いました。


    これは、親としてもだし、子としてもだし、いろんな立場で強く感じるものがある本だと思います。

    題名のように、代々家族で受け継がれていく、そんな一冊にしたいなあ。

  • 家族の話を得意としている?!瀬尾まいこさん。卵の緒を読んで、ほっこりとした気分になれたことがきっかけで、本屋大賞に選ばれたこともあり手にとってみた。
    話の結末を示すようなきっかけはいくつかあり、ネタバレ感は否めないも、チグハグな家族の会話、個性豊かな登場人物、文体どれもが相まって話に引き込まれずにはいられない。
    不思議な家族の心温まるお話

  • 最後の1ページを読んだ時に自然と涙が流れた。
    これが言いたかったことなんだろう。
    そして、本を綴じて、表紙を見たときに、
    この表紙の意味が分かった。
    これは、優子という女の子の未来へのバトンなんだ。

    実子だって時に負担に思うこともある子育てを
    ラッキーだと思えるのが目からウロコ。
    そんな風に感じられるものだろうか。
    でも、親になると
    自分の明日と、
    自分よりたくさんの可能性と未来を含んだ明日が
    やってくるって言葉が納得で、
    私もラッキーなんだっていつも思いながら子育てできたら、と温かい気持ちになった。
    ファンタジーのようで現実味がない、
    と感じる方もいると思うけど
    軽い感じでかかれているのがいいのだと思う。
    深刻になるばかりがいいわけじゃない。

  • ホッコリした優しい小説。
    優子はいつも愛されていて、これからも愛されていく。

  • 面白い本と、人に勧めたくなる本。これは後者なのだと思う。それが目に見える形になったのが本屋大賞ということなのだろう。最終章は全ての出来事が収斂したような見事な結びだった。

  • 血の繋がりだけが家族の形じゃないんだと、暖かい気持ちで読めたお話。
    みんながそれぞれ違った愛の形があって、不器用なところもあるけどお互い想い合っているのが素敵。
    読み終わって、私もこんなに愛情溢れた家族を築きたいと思えた。

  •  ああ面白かった。優子が高校3年生になるところから始まって話が進みながら、その複雑な過去は少しずつ間に挟めて説明されていく。

     実の母は小さい頃に亡くなって、優子はその後4人の親の間をバトンタッチされていった。でも、どの親も優子を愛し、親であることを生きがいにし、優子を失わないように必死になっているようだ。

     特に、最後の父親である森宮さんとの関係はおもしろくて、ちょっとずれた森宮さんと明るい優子の会話には、何度も笑った。
     最後は感動して涙が流れた。
     これ、本屋大賞をとるといいなあ。

  • テンポよくてすいすい読めた!
    途中で間が空いてもするっと入っていけた

    ラストには込み上げてあったかい涙が滲んだ

  • 自分の子どもの親は、自分しかいない。
    自分が育てることが子どもにとって一番幸せなんだと信じて子育てをしてきた。
    でも、本当にそうだったんだろうか、、、
    この物語を読んでいたら、なんだか自信がなくなってきてしまった。
    父親が三人に母親が二人・・・次々と大切なバトンを渡すかのように、主人公の優子は親から次の親へと保護者が変わってきた。
    血の繋がりなんてなくても、いやないからこそ
    相手を気遣い自分を客観視し親子の愛情を作り上げていく。
    実際の子どもはこんなに思慮深くもなければ良い子でもないし、親だってこんなに常に全身全霊で子どもを愛しているわけではないけれど
    誰かが誰かを大切に思う気持ちはやっぱり素敵だ。
    読んでいる間ずっと幸せを感じていられる物語でした。

  • たらいまわしにされる子供は悲惨です。いくら優しくされてもどこか安心できず、体を全部預ける事が出来ない緊張感が有ると思います。自分自身は体験無いのですが古今東西の映画や本を見ていると想像は容易につきます。
    この本はそのたらいまわしした大人たちが揃いもそろって善人で、しっかりと彼女の事を愛しているのであります。
    先行きを見守りそれでも親が変わっていき、父親3人母親2人という数だけで行くと鬱屈しかなさそうな状況です。
    しかしひたすら皆暖かく、しかもほんのり切なくなります。
    この表紙なんだろうと思っていたけれども、彼女自身がバトンということね。なるほど。
    「ファンタジーでしょこれ?リアリティーがさあ」とか言っちゃう、空気読めない人には読んで頂きたくない本です。登場人物の言動を読んで、自分もこういう風に在れたらいいと、わが身に置き換えて胸を熱く出来る人に読んで頂きたい本であります。

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著者プロフィール

瀬尾まいこ(せお まいこ)
1974年、大阪府生まれ。大谷女子大学国文科卒。2011年の退職までは、中学校で国語教諭として勤務する傍ら執筆活動を行っていた。2001年『卵の緒』で第7回坊っちゃん文学賞大賞を受賞し、これが翌年単行本デビュー作となる。2005年『幸福な食卓』で第26回吉川英治文学新人賞、2008年『戸村飯店 青春100連発』で坪田譲治文学賞をそれぞれ受賞。これまでに映画化された作品に、代表作『幸福な食卓』、『天国はまだ遠く』『僕らのごはんは明日で待ってる』。『そして、バトンは渡された』は第31回山本周五郎賞候補、2018年「本の雑誌が選ぶ上半期ベストテン」1位、「キノベス2019」1位に選出、さらに2019年本屋大賞を受賞。2019年6月13日、『優しい音楽』(新装版)を刊行。

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