【2019年本屋大賞 大賞】そして、バトンは渡された

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 4803
レビュー : 670
  • Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163907956

感想・レビュー・書評

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  • 本屋大賞受賞をして話題になって、和書小説は苦手でしたがあらすじに興味が湧いたので読んでみました。

    登場人物がみんないい人だったけど、本からは「その環境が幸か不幸かを決めるのは自分の気の持ちよう次第」というようなメッセージをメインに私は受け取りました。あと、表紙にもあるとおり「身近な人を大切にしたくなる」のも少し感じました。血のつながりのあっていつも気にかけてくれる母や、血のつながりは無いけど助けてくれる義両親に対して、自分も主人公同様大切にしてもらってることを再認識できました。
    また、幼少期〜中高時代の描写がリアルで自分のときはどんなふうに友達や親と向き合ってたかを思い出して懐かしくなりました。

    ただ、思ってたより森宮さんとの話だけがメインストーリーだったので、期待していたストーリーと離れてました。もっとどの親とも色んな話を紡ぐかと思っていました。
    リアルな描写だけど、梨花さんが現実離れした存在過ぎて入り込めませんでした。
    あと急に現代ものの恋愛要素があったのが(中高時代の描写があるので当然だけど)個人的には苦手でした。

  • 同じ父親3人でもマンマ・ミーアとは全く違う。主人公は高校生3年生の女の子。基本的には最後の父親との日常と、女の子の小さい頃のエピソードを振り返る物語。時にはありえない様な展開も。文章は読み易くすいすい進む。これは大人の本ではない、この本を大賞に選ぶ本屋の店員は子供しかいないのか、と思いながら読んでいました。だけど最後はこうなってしまう…既に娘とバージンロードを歩いた身には、涙なしでは読むことのできないエンディングでした。私にとっての主人公は親。さっそくこの本は娘のもとへ。

  • あらすじだけ読んで、親が頻繁に変わってしまう可愛そうな少女の物語だと思ってしまった自分を反省。実際は、素敵な親をいっぱい持てた幸せな少女の物語だった。

  • <推>
    想定している読者の年齢層がかなり若いのだと思う。僕はよく知っている訳ではないけど,もしかするとこういう本を指して「ラノベ」と呼ぶのかもしれない。でもラノベが本屋大賞を獲ってはいけない,という決まりは無いと思うのでまあいいのだ。もちろんメチャ面白い本だし。ひょっとするとひょっとするのである。推します!

  • 本屋大賞を獲って実写化されたらいいなあと思う作品です。

  • 超久しぶりに瀬尾まいこ、2018ブランチ本大賞と知って読んでみた。優子ちゃんはバトンだったんだ、善意に溢れた人たちに恵まれ、こんな人ばかりなら児童虐待などなくなるのにと思ったりした。優子ちゃんの身の上は読み始めは西尾維新の「猫物語」の羽川翼じゃないかと思ったりしたが羽川翼は血の繋がらない両親に酷い目にあったのでこの物語に合わない。小皿泉の「富士ファミリー」的なともそれともこの間読んだ佐々木丸美の「雪の断章」かな。主人公が幸せになる話は読む者も幸せにしてくれる。

  • あぁ、なんだろ。どうしようもなく彼女を羨ましいと思ってしまう感情は。どれだけ血が繋がっていたって親から子への愛情は絶対ではない世の中で、大き過ぎる愛情に包まれ続けて日々を生き抜いていける彼女の人生はどれだけ幸福だろう。もちろん歪みや世間とのズレはある。でもそれがない人生なんてないんじゃないだろうか。瀬尾さんが描くトンチンカンなんだけど愛情深い人たちがとても好きだ。世の中にあるいろんなどうしようもなく避けれないことの裏に少しでもこんな愛が隠れていたら、少し救われる気分だ。

  • 瀬尾まいこは、道徳の副読本に載っていそうな話をいつも書いているような気がする。その手の話は積極的に読みたい訳ではないのだけれど、この作家の本はつい手にしてしまう。その魅力はなんだろうと他人事のように考えてみたりする。

    この作家の作品で一番印象に残っているのは、やはり「卵の緒」。瀬尾まいこはこの親と子のいびつな関係というテーマを書き続けているのだと思う。この作品にも共通するが、瀬尾まいこの描く話の主人公の家族には一般的な家庭像にありがちな両親というものがほとんど登場しない。その何かが欠けている状態を受け容れる日常の描き方、妙に淡々と卑屈にもならすに生きている主人公の中にある闇(それは決して表には出て来ることはない)、そんなものが気になるのだと思う。それを極端に喩えれば、グッド・ウィル・ハンティングの主人公がフォレスト・ガンプになったみたいな感じだろうか。もちろん、最後にはマッド・デーモンに代わってトム・ハンクスもロビン・ウィリアムズに心を開いて現実を素直に受け入れる。その部分がきっと話の肝だから。でもそこがどうしても読みたいという訳ではない。

    グッド・ウィル・ハンティングは好きな映画の一つではあるけれど、それはそのエピローグが見たいからではない。そのエンディングは見なくても想像できる。瀬尾まいこの小説のエンディングと同じように。それより、現状を精神的には拒否しつつも日常生活を送る上では受け容れるマッド・デーモンの葛藤が見たいと思ってしまう。その葛藤に共感する気持ちが自分の中にあるということなのだと思う。自分に限らず大概の人もその違和感を感じつつ、大人になる過程で忘れてしまう。だけどいつの間にか薄れてしまったとしても無くなったわけじゃない。それを時々思い出したくて瀬尾まいこを読むのかも知れない。

    もちろん、ロビン・ウィリアムズの肩を借りて涙したからといって全てが解決する訳ではないのだけれど、瀬尾まいこの小説にもそんなエンディングが常にある。それは読まなくても想像できるエピソードだとしつこく言うが、だからといって読まない訳でもない。自分もやっぱりベン・アフレックのように、最後はにやりとしたいんだね、きっと。

  • さらりと読めばいいお話で、
    楽しめるのだけれど、
    ちょっと「それはないよぉ」と思ってしまうと
    どうしよもなくなってしまう。

    複数回、苗字の変わる人はきっとたくさんいるけれど
    でも、「そんなことあるぅ?」と驚きを隠せない設定。

    二人目の母の梨花さんの奔放さは理解しがたい。
    それって母性?そういう母性もあるの?
    でも、読んでると「それもあり」と思ったので不思議なもんです。

    登場人物のとくに親という設定を急にふられる
    人達が皆、一生懸命親であろうとするところは
    瀬尾さんらしいやさしさに溢れていた。

    でも、やっぱりホントのお父さんの水口さんが
    なんだか気の毒だった。

  • やはりの瀬尾まいこ。
    飄々と?生きる、深く考えずに、今を生きることを見つめる主人公と、彼女を愛する血が繋がったり血が繋がってなかったりする親たちの生活の物語。

    子供を持つのって、いいな、と思わされた。ぐ。

    さすがの瀬尾まいこ。
    ラスト付近の結婚のくだりでは、もう、涙が止まらないよ!
    父さんの手紙、森宮さんの早瀬母への手紙、梨花さんの愛、泉ヶ谷さんのどっしりした安心感。
    みんな、他人だからか、遠慮しながら、優子のことを一番に考えながら、生活している。
    愛だ!
    ラストの、だろうね!という展開もありがたい。
    全員集合の、親たちの全員いい人感が溢れてる、ラストに涙が止まらん!

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著者プロフィール

瀬尾まいこ(せお まいこ)
1974年、大阪府生まれ。大谷女子大学国文科卒。2011年の退職までは、中学校で国語教諭として勤務する傍ら執筆活動を行っていた。2001年『卵の緒』で第7回坊っちゃん文学賞大賞を受賞し、これが翌年単行本デビュー作となる。2005年『幸福な食卓』で第26回吉川英治文学新人賞、2008年『戸村飯店 青春100連発』で坪田譲治文学賞をそれぞれ受賞。これまでに映画化された作品に、代表作『幸福な食卓』、『天国はまだ遠く』『僕らのごはんは明日で待ってる』。『そして、バトンは渡された』は第31回山本周五郎賞候補、2018年「本の雑誌が選ぶ上半期ベストテン」1位、「キノベス2019」1位に選出、さらに2019年本屋大賞を受賞。2019年6月13日、『優しい音楽』(新装版)を刊行。

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