【2019年本屋大賞 大賞】そして、バトンは渡された

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 5170
レビュー : 714
  • Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163907956

感想・レビュー・書評

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  • 生みの親か、育ての親かというテーマだが、主人公の女性が淡々としていて好ましい。

    登場するのが基本的に善人ばかりで、ほっこりする。

  • 家族のあり方について、幸せの形について考えさせられる本。読み終わると、過去の自分を振り返りたくなります。瀬尾まいこさんの本は、主人公設定が似ているかなーと、思うことがありますが、この本は少し違う。自分から見れば変わっている女の子が主人公なので、考え方や感じ方が違っていて、こんな考え方もあるのか、と感じられました。

  • 瀬尾さんらしい、あたたかいく、幸せなお話だった。
    森宮さんは驚くほど変わった父親だけれど、他の登場人物もビックリすることをたくさん言うけれど、嫌な感じは少しもしない。
    良い読後感だった。

  • 父から借りた本。
    事情により親が次々と変わっていく主人公だが、決して不幸なことは無く全ての親に愛されていたという話。
    家族や近しい人を大切にしたくなる一冊。ご飯を用意したくなる。
    環境ではなく、その人自身、そして考え方次第なのだ。

  • 4個目の名字ということで、複雑な家庭環境ではあるけれど、それぞれについてそれぞれの理由があって「あー、こうゆうことなんだなぁ」と納得したりもした。あと、第2部での結婚相手が「え、そうなの!」と思ったりした。まぁ、第1部で伏線は張ってあったわけだけど、急な展開にビックリした。最後まで読むと、最初のページが持っている意味も分かるし、タイトルの意味もストンときて、グッとくるものがあった。

  • 「そう。自分の明日と、自分よりたくさんの可能性と未来を含んだ明日が、やってくるんだって。親になるって、未来が二倍以上になることだよって。明日が二つにできるなんて、すごいと思わない?未来が倍になるなら絶対にしたいだろう。それってどこでもドア以来の発明だよな。しかも、ドラえもんは漫画で優子ちゃんは現実にいる」(森宮)

    「だめだめ。私、今日すごく無理してるもん。またこれだけのパワー貯めるのに三ヶ月かかる。次は結婚式だよ。早瀬君も優子ちゃんのウェディング姿も見られるなんて、今からわくわくする。病気だとさ、未来の予定が何よりの薬だと知ったよ」(梨花)

    「だけど、優子ちゃんが来てわかったよ。自分より大事なものがあるのは幸せだし、自分のためにはできないことも子どものためならできる」(森宮)

     優子と友人、優子と歴代の親たちとのウイットに富んだ言葉のキャッチボールが楽しく、心がほっこりする作品です。最後の場面の森宮の独白が俊逸です。
    ――― 本当に幸せなのは、誰かと共に喜びを紡いでいる時じゃない。自分の知らない大きな未来へとバトンを渡す時だ。あの日決めた覚悟が、ここへ連れてきてくれた。―――

    (内容紹介)から
     森宮優子、十七歳。継父継母が変われば名字も変わる。だけどいつでも両親を愛し、愛されていた。
     「私には父親が三人、母親が二人いる。 家族の形態は、十七年間で七回も変わった。 でも、全然不幸ではないのだ。」 身近な人が愛おしくなる感動作。

  • 「明日が二つ」
    なんて素晴らしい

  • 本屋大賞ということで借りて読んだ。
    瀬尾まいこは好きだけれど、いつも可もなく不可もなく、少し感動、という感じ。
    今回のも5ぶんの4くらいまでは、まあ楽しく読めるけれど、ほわほわとして絶対に読まなくてはいられない、と言った感じではない。
    でもラストの方はじんときたし、じぶんの子どもへの接し方や、この本を子どもがいない人が読んだらどう思うのか、など、考えた。
    「明日の捉え方が二つある」
    と、
    「本当の幸福は誰かと一緒にいることではなくて、未来にバトンを渡す時だ」
    が良かった。

  • 父親三人、母親二人と聞くと複雑な家庭環境で不幸というイメージが沸いてしまうけれど、優子はぜんぜん不幸ではない。母親は小さい頃に亡くなってしまったけど、父親、継母、継父にたくさんの愛情を注いでもらって成長していく。
    担任の先生、大家のお婆さんも含め、大人の子供に対する愛情がたくさん詰め込まれた一冊だった。読了後、幸せな気持ちで満たされていた。ちょっとズレてたりするけど父親として頑張っている森宮さんが微笑ましい。

  • すらすら読めたしわかりやすいし面白かった〜!
    子育てについて、「こういう親が正解!」っていうのはなくて、どんな親でもどんな形でも、子どもを愛おしんで慈しむことはすごく美しいし尊いことなんだと感じました。

    誰かのために生きること、ってすごいしっくりきた。
    よく「子ども持つのっていいの?」「なんで早く出産したの?」「自分の時間欲しくない?仕事や遊びに使わなくていいの?」って同世代の友人に聞かれて、
    (んーなんでだろう、おばあちゃんたちにひ孫の顔を見せたかったから?仕事にも慣れてその生活を延々を続けるのがむなしかったから?遠方に住む旦那さんと育休を使って暮らしたかったから?さんざん母から早く産んだ方がいいって言われてたから?周りの出産する友人に影響されて?友達と夜遊びするのも飽きてきて暇だったから?)
    とか色々あるかなぁと考えてたけど、よく考えてみたら「自分のために生きるのが辛くなってきたから、むなしくなってきたから」っていうのが一番なんだよね。。。
    子どもが生まれて、自分の中で大事にしたいものがはっきり分かって、本当に生きやすくなった。

    今の時代、別に人生自由だから結婚や出産について友人に勧めようとは思わないけど、子育ては自分が人間として変われるいい機会になるよ〜っていうことはなんとなく知ってほしいと思うなぁ。

著者プロフィール

瀬尾まいこ(せお まいこ)
1974年、大阪府生まれ。大谷女子大学国文科卒。2011年の退職までは、中学校で国語教諭として勤務する傍ら執筆活動を行っていた。2001年『卵の緒』で第7回坊っちゃん文学賞大賞を受賞し、これが翌年単行本デビュー作となる。2005年『幸福な食卓』で第26回吉川英治文学新人賞、2008年『戸村飯店 青春100連発』で坪田譲治文学賞をそれぞれ受賞。これまでに映画化された作品に、代表作『幸福な食卓』、『天国はまだ遠く』『僕らのごはんは明日で待ってる』。『そして、バトンは渡された』は第31回山本周五郎賞候補、2018年「本の雑誌が選ぶ上半期ベストテン」1位、「キノベス2019」1位に選出、さらに2019年本屋大賞を受賞。2019年6月13日、『優しい音楽』(新装版)を刊行。

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