【2019年本屋大賞 大賞】そして、バトンは渡された

著者 :
  • 文藝春秋
4.20
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本棚登録 : 4782
レビュー : 666
  • Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163907956

感想・レビュー・書評

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  • やだ、なんなの、凄くいいお話なんだけど~
    今年の中で1番良かったと言ってもいいくらいに。
    とっても心の中が温かくなったよ。

    優子ちゃんみたいないい子は本当にいるかな~
    実は私も4回苗字変わったけど(4回目は結婚して)、
    突然他人が身内になるって抵抗あったし最後まで心は開けなかったよ。
    優子ちゃんの周りの大人たちは、みんないい人で本当に良かったよ。
    結婚式にはお父さんも来てくれて感動しました。
    本当はちゃんと一緒に暮らして欲しかったけど、梨花さんの愛が大き過ぎたのね。
    森宮さんもね。何でだろう?本当の子供じゃないのに。そう考えたら不思議な話なんだけど、素敵なお話にまとまっててとっても良い。

  • やっと図書館の順番がきました。
    本屋大賞受賞、おめでとうございます。
    素晴らしい、レビューが沢山あるので、気がひけますが、一応、拝読した記念に書かせていただきます。

    まず、カツ丼とメロンパンの朝食で始まる、血縁のない育ての親の森宮さんと優子の間の空気間がなんてあたたかいのだろうと思いました。
    まだ37歳の森宮さんが、17歳の優子のために、他の二人の年輩の父親より、よい父親になろうと、手の込んだ料理を毎日作ったり、優子の友達をもてなしたり、ピアノを買おうとしたり、歌まで覚えて、色々とさりげなく頑張るところが、泣けます。
    優子が、高校を卒業するとき、担任の向井先生からもらった手紙に、「あなたみたいに親にたくさんの愛情を注がれている人はなかなかいない」と書かれていますが、この先生の手紙に要はつきると思いました。
    優子は何度も戸籍上の親が変わっても、すべての親から(水戸さん、梨花さん、泉ヶ原さん、森宮さん)、離れて暮らすようになっても愛情を注がれ続けています。
    親が何度変わっても、必ずしも不幸でない。
    親の人数が多いというだけで、森宮優子は、とてもとても幸せな女の子でした。

    • kanegon69 さん
      いいっすね!まことさんの素直なレビュー^ ^ こういう作品が大賞に選ばれるのは、逆に人間関係で疲れている人が多いのかな、なんて思ったりもし...
      いいっすね!まことさんの素直なレビュー^ ^ こういう作品が大賞に選ばれるのは、逆に人間関係で疲れている人が多いのかな、なんて思ったりもします。
      2019/05/14
    • まことさん
      ありがとうございます!
      夕べ、『傑作はまだ』も読了しましたが、すごく、よかったです。やっぱりほっとできる作品でした。
      ありがとうございます!
      夕べ、『傑作はまだ』も読了しましたが、すごく、よかったです。やっぱりほっとできる作品でした。
      2019/05/15
  • まず主人公の優子ちゃんのブレない強さに敬意を表したい。複雑な環境の中、真っ直ぐに、そしてちょっと鈍感なくらいに自分を持ってる彼女を羨ましく思った。

    この本は親子の関係について改めて考えさせてくれた。子供が出来るという事は、自分にもう一つ無限の可能性を秘めた未来を与えてくれるという考え方はすごく素晴らしいと思う。

    自分が子供に対して森宮くんと同じように果たして全力で接しているのか胸に手を当てて考えさせられてしまう。本当の意味での親子の大切さについて教えて貰えたような気がする、そんな良作だった。

  • 初読みの作家さんだけど
    さすが本屋大賞受賞作品。
    多感な少女時代に次々と代わる両親。悲壮感に満ち溢れる内容であるのに、むしろ家族愛に溢れ感動すら覚えてしまう。前向きにいきる希望がわいてくる、むしろ人生捨てたもんじゃないと背中をおしてもらえるかのよう。

    第2章になるとネタバラシ的な内容になってきて
    あっけらかんとしていた物語にからくりがあったことが語られる。
    こちらもさらに感動を呼び
    あっという間に読了していた。心は充分過ぎるほどに充たされて幸せな気持ちに。素敵な本だった。

  • 親子の愛情のバトンリレー。本当に素敵な小説でした。どの親も素敵すぎます!三人のお父さんと2人のお母さん、とっても愛情恵まれて主人公は本当に素敵な青春時代を過ごせたんだなと思いました。もちろん、春になると親が変わる、姓が変わるということによるストレス、寂しさ、安心できない気持ち、距離感を置かざるを得ない感情、いろいろあったと思いますが、でも最終章から振り返って、こんな素敵なバトンリレーってないんじゃないですかね。それぞれの親がもうたまらなく素敵で、しびれてしまいました。

    それでもあえて親について一人あげるならば、やっぱり森宮さんでしょう。彼のちょっとずれている感覚、でも娘のために健気に一生懸命になる姿はとても心を打ちました。30代半ばで女子高生を娘として迎える、しかも妻はとっとと離婚、まったくの他人同士の二人暮らし。普通なら放棄したくなってもおかしくないのに、与えられた運命にすごく真摯に向き合い、不器用ながら一生懸命に過ごす姿に感服せざるを得ませんでした。いや、違うな、彼は運命に向き合ったのではなくて、この出会いを人生の喜びととらえていたところが感動です。

    最近の高校では合唱というは結構やっているものなんでしょうか。私の時代にはなかったものなので、とても羨ましく映りました。主人公、優子がピアノ伴奏を一生懸命にやった「ひとつの朝」。YouTube で観て、涙だぁー となってしまいました。だめだぁ、こういうの弱いわぁ。。
    森宮さんが高校生のとき合唱でやった、中島みゆきさんの「糸」も久しぶりに聞き、涙だぁー  森宮さんが優子に勧める、中島みゆきさんの「麦の唄」も聞いて、また涙だぁー  中島みゆきさんは学生時代にオールナイトニッポンを聞いていて、大好きなんですよね。 3つとも歌詞がとても素晴らしく、本とともに味わって相乗効果で泣いてしまいました。

    この本、2章構成なのに、ほとんどが1章。2章は80ページほどでしたが、ちゃんと意味がありました。2章は最後の親である森宮さんがいよいよバトンを渡す番だったんですね!ちょっとふて腐れて、頑なになる森宮さんが愛おしくてたまりませんでした。

    そして最後の最後は、ずっと優子視点の話だったのに、森宮さん視点の話に変わります。これはもうズルいですね。最終兵器だされたかのようでした。暖かくて明るい光に包まれるラストシーン、そして最後のバトンを渡す森宮さん、感動のラストシーンに涙だぁー  

    どんだけ泣かすんだって!いやぁ、ほんとさすが本屋大賞作。心優しく、涙があふれる素敵な愛情のバトンリレーでした。

    • まことさん
      kanegon69さん。
      先日はかえってご迷惑をおかけしてしまい本当に申し訳ありませんでした。おかげさまで昨日、新しいPCが届きました。
      ...
      kanegon69さん。
      先日はかえってご迷惑をおかけしてしまい本当に申し訳ありませんでした。おかげさまで昨日、新しいPCが届きました。
      この作品に限らず、kanegon69さんのレビューは、登場人物や作品に対する、並みならぬ熱い愛情とユーモアがあり、いつも素晴らしいと思っています。
      この作品に関しては、他にも沢山素敵なレビューがあり、今、読んでいますが、私なんかの分け入る余地はないんじゃないかと思っています。
      では、また、これからも、よろしくお願いいたします!
      2019/05/09
    • kanegon69 さん
      まことさん、とんでもない!いつもまことさんのレビューを楽しみにしていますよ!お待ちしております^_^
      まことさん、とんでもない!いつもまことさんのレビューを楽しみにしていますよ!お待ちしております^_^
      2019/05/09
  • 家族愛に溢れた、誰かを大切にしたくなる作品だった!

    父親が3人、母親が2人、17年間で親が7回変わった優子だが、常に新しい親から愛されていた。
    親が変わるたびに別れを経験し、新しい親との出会い、そして慣れた頃にまた別れを経験する。
    そんな中で最後に親になった森宮さんと生活していく中で、家族の繋がりの大切を感じていくお話。

    幼かった自分には流れに身を任せることしかできず、抗っても仕方ない、どこか自分を一歩引いた立場から見るのが癖だった。新しい親は優しいし、みんな愛情を持って接してくれるし、幸せであることには間違いない。だけど子供の頃の寂しさや悲しみ、不安を押し殺して生きている。幸せだけど、なんとなくつっかかりの残る前編の書き方にすごく引き込まれた。
    優子のクラスで浮いた時もどこか他人事な強さが、ほかの作品にはない優子だからこその乗り越え方だとも思ったし、森宮さんも変わった考え方も暗くならず、笑っちゃうところが、設定として暗くなるような感じなのに、明るく展開していく特徴なのかなと感じた。

    家族がいること、子供がいることで未来が二つになる。自分の幸せを追うよりも誰かの幸せを追う方がずっと幸せ。
    子供ができたこから思うのか、すごく心に残る一言だった。

    でもやっぱり本当に血の繋がった父親だけを、おとうさんと呼ぶ優子を見たときは、流れに身を任せて悲しみも乗り越えて、本当に今幸せである優子でもやっぱり本当の父親の存在って大きいんだなと感じる
    親の都合で振り回され、引き離されてしまう子供は抵抗できない分、かわいそうだなと親の身勝手は弱い立場の人を傷つけるんだなと思った。

    かといってそれをマイナスだけでなく、新しく前向こうとして描かれてる本作はやっぱりステキな本だと思う!!
    家族ってありがたい!

  • 親が五人もいる女の子、優子。生みの母は小さな頃になくなり、父は転勤で海外に。その父と結婚した女性(梨花)と長く暮らすが、父は2度変わる。そして、梨花は離れて行き、三人目の父(森宮さん)と長く暮らし始める。高校時代があり、恋愛・結婚までの様子が書かれているが、なんて、楽しそうに、明るく、育っているのだろう。もちろん家庭事情で悩み苦しむときがあるが、周りの大人、親たちがみんな暖かい(そして魅力的)。苦しみを背負って、成長もしている。「親子でも離れたら終わり、目の前の暮らし、いま一緒にそばにいる人を大事にしよう」と、強くなってゆく。高校の先生も、良い先生。真剣に付き合えばこそ、ゴタゴタがあり、それが平気なんてつまらない、家族もギクシャクして作られていくなんて、自分にも言われているみたい。そして、また印象に残ったのは、自分の明日と、より未来と可能性を含んだ子供の明日、未来が二倍以上になるっていう宮森さん。考えたことなかった。すごいなあ、森宮さんみたいな方、変わってる風だし、憧れちゃうなあ。女の子なんだから好かれなくてはダメだよ。人に好かれるかどうかで女の幸せは決まる。梨花のセリフもどきっとするし、この本は圧倒的でした。みずみずしく、暖かい家族の素敵な素敵な本でした。

  • 面白かった。そしてとても心が温かくなる話だった。

    子どもがいるってことは、明日が二つになる。
    自分じゃない誰かのために毎日を費やすのって、こんなに意味をもたらしてくれるんだ。

    自分の明日と、子どもの明日。そんな風に考えたことなかったけど、改めて考えてみたら、自然とその二つを考えながら生きていることを自覚した。

    ただ、森宮さんがすごいのは、優子ちゃんが自分の本当の子どもでもなく、しかも育てて出したのも15歳からなのに、心の底から親であろうとしていることだ。
    時々ずれている森宮さんのちょっとした言動も面白すぎて笑ってしまった。

  • 良書!文句なしの★×5

    殺人事件大好きな私なんかが読んでも、とても胸に染みる一冊。

    これまた会社の方にお借りした本。

    最初の数ページは、簡単な本だな。
    子供でも読めるな。
    内容薄いのかな?と少し懐疑的に見た部分もあったが、暫く読むと本書の主人公である優子の前向きさにどんどん惹かれていく。

    優子の魅力も本書に惹きつけられる要因だが、それだけでなく登場人物の全てが魅力的な人間ばかりだった。

    一癖、二癖ある人物でも、そのどこか足りない人となりまでもがみずみずしく魅力的に描かれている。

    この本は決して難しい本ではない。

    小学校高学年くらいの子であれば読めるのではないかな?
    読書嫌いの人でも読み始めたら楽しめるのではないだろうか??

    読書好きの人にもきっと受け入れられるだろうそんな一冊だった(*^^*)
    後味も凄くヨシ!おススメです!!

  • そこには、大人たちの都合に振り回されて、自分の本当の感情を殺して、淡々と、今だけを生き抜こうとした少女がいた。彼女はまだ10代で、そうすることでしか自分を守れなかったからだ。ただ、ものすごく幸いにも、彼女を振り回した大人たちが全て、自分のことよりも、彼女を幸せにすることに喜びを感じられる“本当の大人”だった。

    本当の大人とは、
    いわさきちひろさんの言葉を借りれば
    「大人というものはどんなに苦労が多くても、自分の方から人を愛していける人間になること」

著者プロフィール

瀬尾まいこ(せお まいこ)
1974年、大阪府生まれ。大谷女子大学国文科卒。2011年の退職までは、中学校で国語教諭として勤務する傍ら執筆活動を行っていた。2001年『卵の緒』で第7回坊っちゃん文学賞大賞を受賞し、これが翌年単行本デビュー作となる。2005年『幸福な食卓』で第26回吉川英治文学新人賞、2008年『戸村飯店 青春100連発』で坪田譲治文学賞をそれぞれ受賞。これまでに映画化された作品に、代表作『幸福な食卓』、『天国はまだ遠く』『僕らのごはんは明日で待ってる』。『そして、バトンは渡された』は第31回山本周五郎賞候補、2018年「本の雑誌が選ぶ上半期ベストテン」1位、「キノベス2019」1位に選出、さらに2019年本屋大賞を受賞。2019年6月13日、『優しい音楽』(新装版)を刊行。

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