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Amazon.co.jp ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784163908281
作品紹介・あらすじ
父と娘は、閉ざされた村での狂乱から逃げられるのか――
狂気が狂気を呼ぶ、パニック・ミステリー!
一九七九年、夏。亡き妻・節子の田舎である鵜頭川村へ、三年ぶりに墓参りにやってきた岩森明と娘の愛子。突如、山間の村は豪雨に見舞われ、一人の若者の死体が発見される。村の有力者・矢萩吉郎の息子で問題児の大助が犯人だと若者たちは息巻くが、矢萩家に誰も反抗できず、事件はうやむやとなる。抱えていた家同士の対立が顕在化し出し、若者たちは自警団を結成する。動き始めた狂気がさらなる狂気を生み、村は騒乱に巻き込まれていく――
感想・レビュー・書評
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亡き妻の墓参りに鵜頭川村を訪れた岩森と娘の愛子。その夜に大雨から大規模な土砂崩れが起こり、村は孤立することになる。
そんな中、村の1人の青年の刺殺された遺体が発見され、犯人捜しから村人同士の対立が始まる。
閉鎖された空間の中で、都会に憧れながらも村を出ることを許されなかった、青年達の大人へ対する憎悪に、根深い男尊女卑。
自分も田舎出身だが、ずっと地元に残っている同級生達を見ると、狭いコミュニティの中で学生時代の上下関係、いわゆるスクールカーストがいい歳した大人になってもまかり通る地域がある。
子連れの元後輩に、帰省先のスーパーでペコペコ頭を下げられ、その場から逃げ出したくなった事がある。
個々には親思いの良い青年達が、集団になり団結し我を忘れ牙を向く、逃げ場の無いパニックミステリー。
青年達の憧れだった辰樹と、よそ者の岩森のバトルの描写が、自分の身体に痛みを感じるようで辛かった。やっぱり人が一番怖い!
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#読了 #鵜頭川村事件 #櫛木理宇
亡き妻の田舎である鵜頭川村へ、三年ぶりに墓参りにやってきた父娘。突如、豪雨に見舞われ一人の若者の死体が発見される…
集団心理を利用してやすやすと暴動をおこす頭脳があるなら、何か解決策は無かったのか?と思ってしまうが、真相を聞くと同情もしてしまった。 -
閉ざされた環境で、まさに生きるか死ぬかの極限状態。よそ者の岩森さんやエツ子さんがいたのが救い。ちょうど大雨で、余計怖かった。
読むのに、すごく時間がかかった。 -
本当にあった話かと思うくらいリアル。そして、残酷な描写も多く、本当にリアルでゾッとする。
人間の狂気がすごく見事に描かれています。
エツ子さん、愛子、港人の存在だけが唯一の心の救い。 -
主な登場人物の多くが30歳以下なのに、面白くて一気読みしたのは、舞台が1979年(昭和54年)だからでしょうか。ホラーと言うより、令和の横溝正史かと思いました。WOWOWでドラマ化するそうですが、役者さん方は大変なのではないかしら。
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怖かったぁ。災害で陸の孤島と化した小さな村。家長制度が色濃く残っていて、良くも悪くも日本の風土や風習が人々をがんじがらめにしている。時代背景が昭和54年ということも相まって不気味さが増していました。ゾンビだとか未知の細菌でパニックに陥る話は良くあるけれど、これは普通の人間がいろいろな条件環境などで狂気を生み出していく。じわじわと怖くなっていって、早く逃げて逃げてと思いながら読み進めました。夢を諦めた青年は、自らの手で未来を変えようと思いそして未来を壊した。最後は可哀想だったな。
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WOWOWでドラマ化(2022年10月から松田龍平主演)されているので読んでみる。筆者の作品はリームダスト・モンスターズは面白かったが、「チェインドッグ」は私好みの作品じゃなかったし、ホラーってことだったので覚悟はしていたが、ホラーじゃなくてヴァイオレンス小説やった。ホラー以上に苦手。雰囲気は横溝正史の村ものって感じだが、舞台が1979年で、出てくる若者と私の年が変わらないことが怖い。スターウォーズにインベーダーゲームだもんね。それが一番怖かった
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もっと猟奇的な展開になるのかと思っていたけど案外でした。幼いこどもを連れた主人公がさほど苦しまず、真相も見つけるし、ちょっと解決が安易かな。
ほんとの怖さは普通の人が狂ってしまうこと。新左翼的なアジで狂わせるのは物足りなさでいっぱい。 -
2022.03.23
古い因習が残る田舎の村に取り残された余所者…というシチュエーションは大好物なので図書館で借りてみた。
大好物のシチュエーションではあったけど、前半部分が長すぎてややテンポ遅め。登場人物の関係も複雑でどっちがどっちか一回読んだだけじゃわからず混乱した。
イッキ読みしたけどこの小説、好きじゃない…。
人間関係といい、殺し方といい非常に胸くそ悪かったです(褒め言葉でもある)。
森に入って逃げ惑うところは「クリムゾンの迷宮」や「バトルロワイヤル」にも似てたかな。
土壇場で主人公のケンカ慣れしてるワケが明らかになったり、エツ子さんの電話が通じたり、ご都合主義っぽいところもあり。
矢萩にもいろいろある…と文中にもあったけどよく主人公の奥さんはよくこんなところでまともに育ったな。
愛子ちゃんはこんな殺戮シーンを目の当たりにさせられてさぞかしトラウマになっただったろうな…。 -
またまた徹夜読書してしまった。
とにかく暗い。場面はずっと閉鎖的な村内で、ずっと雨が降ってる。
出てくる村人たちほとんどが嫌な奴。
そんな中でも高校生の友情や、村の血筋とは関係のないピアノさんはホッとするオアシス。
後半1/3は息もつかせぬ展開で一気読み。
田舎って本当に怖い。洗脳って怖い。
同じような題材の本はをいくつか読んで
田舎暮らしって、常人には出来ない高度なコミュ力が必要なんだなと毎回思う。
現代は、子供のために子育ては田舎で。って考える人たちもいるけど、一長一短。
本当に子供のためになるのかなんて分からない。
要は、子供を縛りつけずに本人の意思を尊重して人生を選択させること。
長男は跡取り息子、嫁を貰う上げる、隣組、一族、血
生きていく上で、しがらみは沢山あるけど
人間はモノじゃないし、子供は所有物ではないけど
狭い田舎の村では、まだまだそういう考えの人がいるのかも。
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なんでそんなに騒がれてたのかな?
という読後感。
一番悪いのは口の軽い人って事だとして、
なぜゆみさんは全然訛ってないんだい。 -
ド田舎の積もり積もった鬱屈が暴動に至る。
過去作の「避雷針の夏」を改題修正したような話だった。
昭和五十年代、長雨による土砂崩れにより鵜頭川村は孤立状態となった。
水害は県内全域に及んでいた影響で、救援も遅くなった。
この村には道路拡張計画をめぐり賛成派と反対派に分かれていた。
反対派の村長は昔からの地主であり、賛成派は農地解放後に農地を売った金を元手に成功した土建屋の一族だ。
村民たちはほとんどがこの土建屋に従事しているため、この一族には逆らえずに鬱憤が溜まっていた。
そしてこの長雨による水害のさなかに殺人事件が起きた。
一人の若者が殺されたが、犯人と目されるのは土建屋一族の息子で、大人たちはそのことを指摘できなかった。
自らの命は自らで守るしかない。
自警団を呼びかけた若者もまた、心に鬱屈を抱えていた。 -
昭和の旧弊な村を舞台にしたサスペンス。村に漂う閉塞感と、豪雨により閉ざされた不安感、そしてやがて起こる暴動への緊迫感がどれをとってもたまりません。もうタイトルと表紙を見た時から嫌な予感しかしなかったのですが(笑)。全編嫌な雰囲気に満ちていて、それでもぐいぐい読ませられます。
扇動される若者たちの姿がとにかく怖い。抑圧され続けた感情が爆発にいたる緊張が半端じゃなくって、先を読むのが恐ろしいのだけれど読む手が止まりません。起こった「事件」の真相も読みどころではあったのですが、とにかく主人公の命運が気になっていて、誰が犯人なのかとか考えるのは忘れていたかも。主人公の終盤の意外なほどの頑張りも応援したくなります。
ああ、それにしてもこういう村ってやっぱり嫌だなあ。赤の他人よりもむしろ、こういう親戚ぐるみとかのほうがこじれると余計に厄介な気がします。だからこそ「よそ者」であるピアノさんの姿はすがすがしく感じられました。彼女のキャラ、いいなあ。
著者プロフィール
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