ミルク・アンド・ハニー

著者 :
  • 文藝春秋
3.24
  • (9)
  • (21)
  • (42)
  • (12)
  • (3)
本棚登録 : 286
レビュー : 43
  • Amazon.co.jp ・本 (553ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163908397

作品紹介・あらすじ

柴田錬三郎賞、中央公論文芸賞、島清恋愛文学賞の三冠に輝いた衝撃作『ダブル・ファンタジー』待望の続編!脚本家・高遠奈津。創作の鬼に導かれるように夫・省吾との穏やかな暮らしを捨て、いくつかの恋を経て、今は恋人・大林一也と暮らしている。しかし彼もまた、奈津の心と躯を寂しくさせる男でしかなかった。元恋人の志澤一狼太や岩井良介との再びの逢瀬を皮切りに、性の深淵へ次々に分け入ってゆく彼女が、自由と孤独のその果てに見いだしたものは……。男女の愛憎を描き尽くし、やがて生と死の岸へとたどり着く、作家・村山由佳の到達点!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 脚本家・高遠奈津は夫と離婚し舞台俳優で脚本の勉強をする大林と暮らし始める。大林はヒモ。奈津は大林の借金をも返済する一方で、大林は勉強もせず、奈津の仕事を邪魔するからと飲みに出かけるばかり。奈津は寂しさを覚え、先輩、男優と逢瀬を重ねる。大林とは結婚もするが、奈津は風俗ライター・加納と深い仲になる、しかし、大林にバレてしまい…。読み始めて、これでもかとばかり官能の世界ばかりでどうかなあ、と読み進める自信がなかったけれど、加納とのメールのやり取り、大林との修羅場までくると目が離せなくなった(ここが私にとって読みどころであった)。奈津の行く末を見なくてはと最後まで進めた。共感はしなかったけれど、奈津はそうゆう性分なんだと、結果はどうあれ前向きに捉えるなら良い作品や現在を生み出すための必要なことばかりなのだ、奈津のようなタイプの人はいるんだろうなと。心の動き、奈津そのもの、それをストレートにうまく書けていたな。その点は素晴らしいと思う。奈津、そして奈津の周りの人の人間ドラマを興味深く読めました。ただ、最後の父のことトーンが違う気がするし官能は官能のまま終わらせても良かったのでは。

  • 恋愛に翻弄される人生について考えさせられるお話。
    自分の確たるお仕事を持っているからこそなのだろうけど
    気持ちに正直に、恋に生きるのは結構しんどいなぁと。立場が違えばまた全然違うお話になるのだろうし、過ぎ去っていった男達からの目線の本も読んでみたい気がする。
    ラストに向けての穏やかな心理変化は理想とするけど、あくまでも願望だなあとおもってしまう。ある程度は自分の気持ちに寄り添って物語を紡いでいるのでは思うほどに心にずしっとのしかかってくる内容だった。
    読み応えはばっちり。

  • ダブルファンタジーの続編ということで手に取りました。

    相変わらずな奈津の男性遍歴に驚くばかり。
    夫と別れてから作家としての活躍が少しは
    加速したり、私生活も少しは変化がするかと期待していましたが、
    以前よりも増してどんどんと危ない方へと導かれていくのに
    一体この人は何がしたいのだろうかと思ってしまいました。
    幾つかの恋を重ねていくたびに益々孤独と自由に嵌っていく姿。
    そしてその孤独の前には苦しい程の思い詰めた経験をしているのに、
    その孤独が寂しいのではなく、それを楽しんでいるというのだから
    まさに男勝りというのが過言でもない女性だと感服してしまいました。
    どこまで堕ちたら奈津は満足するのだろうかと思って、
    最後まで息をする間もなく一気に読んでしまいました。
    濃厚なシーンが多いので繰り返される情事の表現が
    段々と苦しくなる思いがしましたが、中盤からは今までと違った
    男性が表れて急展開と同時に今までの行動とは違う奈津に
    少し吃驚してしまいました。
    そしてラストには今までのあの苦しさと孤独から解放されて、
    心が穏やかに満ち足りているのには同じ人物とは思えませんでした。
    結局のところ奈津は女性としての部分だけではなく、
    結婚をして生活をしていく時の部分でも妥協できることがなく、
    あらゆる所で満たされなければ駄目な女性では
    なかったのかと思えてしまいました。

    自分自身がこんな経験をしてことが無いし、
    普段あまりこうゆうことは考えてはいなかったので、
    とても難しいテーマを出されて未だに
    答えが見つからないという状態です。
    ただ奈津が最後には心おきなく穏やかに過ごせる日が
    見つかったというのは良かったのかと思います。
    それにしても前夫の尻に拭いを離婚してから
    何年もしているなんて少し奈津も自分の我儘ばかりをしてしまい
    他のことにうつつだった所が少し許せないような
    情けないような気がしました。
    奈津の一連の事の原因かとも思われることが、
    子供の頃の母との確執があると書かれていましたが、
    これだけでこんな事になるのだろうかという疑問も
    少し湧いてしまいました。

    想像をはるかに超える描写などを描いているこの作品は
    今まで読んだ村山さんの作品とは全然違うので、
    一体どんな感覚になったらこんなに書けるのだろうかと思ってしまいました。
    男女の愛憎劇、究極の愛情を求めている方にはお勧めな作品だと思います。

  • 創作の鬼に導かれるように夫との穏やかな暮らしを捨てた奈津。性の深淵へと次々に分け入ってゆく彼女が自由と孤独の果てに見いだしたものは…。『週刊文春』連載を単行本化。「ダブル・ファンタジー」の続編。

    まさかそんな終わり方をするとは・・・。

  • 運びも文章もさすがに上手いですね。しかしワタシには苦手になったジャンルなのでスピード違反気味に飛ばし読みしてしまった。主人公の生き方 考え方には同調できないけど作家の力量は認めます。

  • 続編。もうこーゆーのが書きたくてたまんないのはよくわかったよ。
    気持ちが強すぎて前のめりすぎる。
    ラストあそこで終わらせるのはしんどすぎ。
    こっち路線はこっちで好きなだけ書いてくれていいんだけど、
    もうおいコーの続きを書く気はないのかなー。
    [図書館・初読・9月1日読了]

  • 相変わらず官能官能してるな・・・
    そして結局血縁の年下の男に落ち着くんだな・・・

  • 「ダブル・ファンタジー」続編らしい。ドロドロ。終章のお父さんの話はなくても良かったかなー。

  • ダブルファンタジーの続編ということで楽しみに読み始めたけど、全般はなかなか読み進められなかった。
    途中から一気に読んだけど、前作のような楽しい感じじゃなかったなあ。
    最後はハッピーエンド?なのか???

  • 2019/7/12

全43件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

村山由佳(むらやま ゆか)
1964年7月10日生まれ、立教大学文学部日本文学科卒業。不動産会社、塾講師などの勤務を経て作家となる。
1991年 『いのちのうた』でデビュー。1991年『もう一度デジャ・ヴ』で第1回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞佳作、1993年『春妃〜デッサン』(『天使の卵-エンジェルス・エッグ』に改題)で第6回小説すばる新人賞、2003年『星々の舟』で第129回直木三十五賞、2009年『ダブル・ファンタジー』で第4回中央公論文芸賞、第16回島清恋愛文学賞、第22回柴田錬三郎賞をそれぞれ受賞している。ほか、代表作として『おいしいコーヒーのいれ方』シリーズがある。

ミルク・アンド・ハニーのその他の作品

村山由佳の作品

ミルク・アンド・ハニーを本棚に登録しているひと

ツイートする