全部やれ。 日本テレビ えげつない勝ち方

著者 :
  • 文藝春秋
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レビュー : 13
  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163908441

作品紹介・あらすじ

◎なぜ日本テレビは勝ち続けるのか?◎「1994年‐2003年、2011年‐2017年、視聴率トップ。すべてはフジテレビを逆転した94年に始まった。」1994年、日本テレビがフジテレビを逆転した――。フジはそれまで12年間に渡り、年間視聴率三冠王者に君臨し続けてきた絶対王者だ。対する日本テレビは1980年代に入り、在京キー局の中で三位が定位置になり、ひどい時は最下位がすぐ背中に迫ることも。テレビ草創期に黄金時代を築いた日テレは苦汁をなめ続けていた。そんななか、30代を中心とした新世代の作り手たちが原動力となり「逆襲」が始まる。〝失敗〟を重ねてきたテレビ屋たちは、いかにして絶対王者を破ったのか。『投稿!特ホウ王国』『電波少年』『クイズ世界はSHOW by ショーバイ!!』『THE夜もヒッパレ』『マジカル頭脳パワー!』『恋のから騒ぎ』など伝説的なバラエティ番組はいかに作り上げられたのか。当時のクリエイターたちの証言からその奮闘の軌跡を追い、今やテレビ界を支える日本テレビ「最強バラエティのDNA」に迫る。【目次】序章 日本テレビのいちばん長い日――『24時間テレビ』◎第1部今では信じ難いが80年代の日テレは長い低迷期に苦んでいた。視聴率争いは3位が定位置。12年間にわたり三冠王に輝くフジの背中は遥かに遠かった。だがついに反撃の狼煙が上がる。原動力は日テレの良い時代を知らない新しい世代。6年ぶりの新卒組や中途採用第一号がクイズ番組で次々と実験的な試みを始める。第1章 〝落ちこぼれ.たち――五味一男と「クイズプロジェクト」第2章 覚醒――『クイズ世界はSHOW by ショーバイ!!』『マジカル頭脳パワー!!』第3章 緑色の血液――吉川圭三と『世界まる見え!テレビ特捜部』◎第2部新世代が築いた知的エンタメ路線。だが正攻法だけでは絶対王者フジには届かない。ミュージシャンの夢を諦めたテレビ屋と失格の烙印を押された落第ディレクター。はみ出し者たちが日テレに勢いをもたらす。無名だったダウンタウンの長尺漫才番組、そして「アポなし突撃」という伝説的企画が生まれるまで。第4章 異端の二人――土屋敏男と菅賢治第5章 無謀なミッション――『進め!電波少年』『ガキの使いやあらへんで!』◎第3部「お前らがやりたいこと明日から全部やれ」。30代のつくり手の背中を強く押したのは氏家齊一郎だ。読売新聞から来た社長の即断即決の姿勢なしに日テレの改革は有り得なかった。「何が何でも視聴率でトップをとれ」という氏家のもと、50代の黄金世代も発奮。テレビビジネスの常識を覆す編成が誕生する。第6章 黄金世代―― 佐藤孝吉と『追跡』第7章 敗者復活戦――氏家齊一郎と萩原敏雄◎第4部猛追を受けたフジテレビもむろん黙っていない。異例のごぼう抜き人事を敢行。若き編成トップのもと、「月9」ドラマ枠をつくり、90年代を代表するトレンディ路線を確立。また「日本の朝はこれでいいのか」と掲げ、絶対的な朝の番組『ズームイン!!朝!』に切り込んだ。宿敵から見た躍進する日テレの姿とは。第8章 フジテレビの危機――「月9」と『めざましテレビ』◎第5部若き世代、異端児、そして即断即決のリーダー。日テレ逆襲の準備は整った。50%の大改編が奏功し、年始からフジを追い立て年間王者は射程圏内。しかし10月、一気に形勢逆転を許す。それは皮肉にも日テレ「最大の武器」によるものだった――。『イッテQ!』『行列』など今につながる日テレのDNAに迫る。第9章 神がかった改編――『特ホウ王国』『恋のから騒ぎ』『夜もヒッパレ』『家なき子』第10章 0・01%の決戦

感想・レビュー・書評

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  • 冒頭の「苦手」が秀逸。
    「嫌い」や「ダサい」とかだと角が立つけど、「苦手」なら、まだ知らない部分にきちんと向き合うことで克服できそう、前向きだ。そういうシーンがあったら「苦手」って言おう。
    でも、やっぱり嘘はつけないようで、そこはかとなく違和感を匂わす書きっぷりも感じられましたよ。(実際どうかはわかりませんが)
    しかし、現在のテレビが凋落した原因は日テレが天下を取ったからなんじゃないかと思い始める。フジは軽佻浮薄ではあったものの、深奥には知性と教養があった、ような。日テレはマスな人間の欲望を最大公約数で叶えてくれるので、ある層の視聴者にとってはテレビは単なる娯楽に落ちぶれてしまった。だから、もっと単純に刺激的な娯楽に移行しちゃうんじゃないだろうか。

  • 面白かったのだけど、話があっち行ったりこっち行ったりしていた感が否めない。人物、出来事、番組、どれ的にも。週刊誌の連載ものを本にしているからこその宿命とは言え、せっかく本にするんだから、もう少し整理できなかったのかなと。ちょっと残念でした。

  • 1994年当時絶対王者と言われたフジテレビを視聴率で逆転した日本テレビの関係者の奮闘と番組づくりの裏側を書いた一冊。

    マジカル頭脳パワーやクイズ世界はSHOWbyショーバイなど人気番組を輩出し、テレビ業界でトップに立つことになる日本テレビの氏家社長以下プロデューサー陣の番組作りにかける情熱を感じることができました。
    今のテレビに普及しているワイプやアポなし、ひな壇などの原型ができたり、24時間テレビのマラソンなどもこの時期にできており、テレビ界を大きな変革をたくさん起こしてきていることも感じました。
    日曜7時の枠の改革や巨人戦に頼らない番組作りなど次々とそれまで常識とされてきたことを壊した施策とそれを決断したリーダー、期待に応えた製作陣の連携が生み出した結果だと感じました。

    テレビという大衆を代表するメディアにここまでの命を懸けた想いで番組が制作されていることと局同士の熾烈な争いが繰り広げられていることを知り、テレビに対する想いが変わる一冊でした。

  • 歴史、人、サラリーマン。

  • テレビが、最も輝いていた時代の息詰まる舞台裏。
    ワイプや雛壇など、今のテレビの「常識」が、ひょんなことから
    生まれてきたエピソードも興味深い。

  • 電波少年、ガキの使いなど、90年代の日テレの躍進の舞台裏で何が行われていたのかがわかる本。当時を思い出しながら面白く読めた。90年代の番組が好きだった人にはおすすめ。

  • ‪これぞサラリーマン青春群像劇!ドラマを制作・放送しているテレビ局の舞台裏が最もドラマチックってありそうでなさそうで本当にあるのかwまずドラマとして抜群に面白く、組織論として勉強になり、なりふり構わず全身全霊で戦う姿に勇気を貰う。逆襲は敗者だけに許された特権。何て素敵な言葉だろう。‬

  • 著者の誠実さと対象への愛情が感じられるところが好きだ。
    これまでの実際の発言をもとに分析する書き方から、取材して書いたという。それでもやっぱり誠実だと感じた。
    微妙に著者と年代かぶっているのかな?だからか、いつも読みやすい。
    日本テレビがフジテレビを逆転した背景にこんなドラマがあり、小さい頃よく見ていた番組がこのようにして作られたとは。ショーバイショーバイとかマジカルとか見てたなぁ…。今回も面白かったです。

  • 日テレ快進撃の要因は、24時間テレビにある、という分析を聞いたことがあります。1日まるごと1つの番組を成立させるために、報道とかドラマとかスポーツとかの縦割りを超えたチームになったことが、それが若い作り手世代によってなされたことが効いてきている、と。まさにその詳細篇。フジテレビコンプレックス世代による逆襲物語でした。ひとつひとつの番組が、どうやって生み出され、どう次の番組に繋がっていくか?番組という点が編成という線になって、それがコンテンツ産業としてのテレビ局の組織文化をどう変えていくのか?ビジネススクールのケースのような話です。今だから、と言えるような結果論にも思えますが、だからこそ、この状況を作り出した氏家齊一郎というリーダーのことが大いに気になりました。しかし、コンテンツを巡るバトルはフジテレビとの三冠王争いというレベルを超えてグローバルなプラットフォーマーや通信会社の大暴れする時代に突入しています。5G時代に向けて、「全部やれ2.0」はもう始まっているのでしょうね。

  • この本の舞台となっている日本テレビにこの時代、仕事で毎週通っていた。この本にも登場する番組のプレビューや収録の立ち会いだった。この本に登場する何人かには実際にお会いしている。現場にいて日本テレビの変化には気が付いていたが、内部の人ではないので、こんなことが起こっていたとは。テレビの見方がちょっと変わる一冊。

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